妖女―異形コレクション
評判
妖女―異形コレクションの評価:
4.33/5点 レビュー 3件。 - ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1〜3 1/1ページ
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妖女―異形コレクションの評価:
4.33/5点 レビュー 3件。 - ランク
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早見裕司「余所の人」・・・沖縄が舞台だったので、ありがちな巫女(ユタ)の話かと思って読み始めました。が、そうではなく、一見ごく普通の今時の子、働くでもなくバーでぶらぶらしていたサンデーは不思議な女の子で・・・。最後の思いがけないオチに「えっ!」と声が出てしまいました。
立原透耶「右時、三たび負心して活捉せらるること」・・・たぶん唐か宋あたり、昔の中国を舞台にしています。まるで聊斎志異から取ってきたと言っても通りそうな、しっとりとした風情ある幽霊話でした。
速瀬れい「時の通い路」・・・戦後の東京、南方戦線から生き残って命からがら帰ってこれた歌舞伎俳優、けれどその兄は戦死してしまった。歌舞伎の演目に登場する女性たちには、まさに”妖女”と名づけるにふさわしい役が多くあって・・・。少し悲しいお話です。
石神茉莉「I see nobody on the road」・・・この作品は英国が舞台。子供の頃、自分をかわいがってくれたご近所の兄のような男の子、成人してから英国に留学するが、突然行方不明になってしまう。「白い影のような美しい女を見た」という言葉を残して。あきらめきれずに彼を探しに行った私に、彼がホームステイしていた家の母は言った。「いないものを見たりするからよ。出会ってはいけないの。見てはいけないの。それが”いない者”に対する礼儀だから。」・・・ラストの不気味さに背筋が寒くなりました。
朝松健「木曽の褥・・・作者お得意の一休和尚が活躍する歴史ホラー・シリーズ。大和の奥深い山林に踏み込んだ一休が見たものは・・朝松健版”泉鏡花の高野聖”ともいうべき恐ろしくおぞましい物語。
加門七海「墨円」・・・時代はたぶん明治。かつて旗本だった青山様が購入された屏風を、洗って修復してほしいとたのまれた表具屋は、そこに迦陵頻伽の絵を見る。極楽に舞い遊ぶという美声の鳥。ただしその絵は上半身は艶かしい人間の女、下半身はどぎつい極彩色の鳥の姿をしていて、なぜか顔が黒く塗りつぶされていた・・。
魔性の女というのはホラーにしやすいテーマだと思いますが、そのためか全体的にレベルが高いと思います。お勧めです。