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大いなる遺産
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【この小説が収録されている参考書籍】
大いなる遺産の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.55pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全51件 41~51 3/3ページ
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ディケンズの小説は渋い。各キャラクターの造形に面白さがあるのであって、その点は漫画っぽいのかもしれません。 現代文学に慣れてしまった目では、少々人物のベクトルや考え方に古風な感じがあって、やや違和感があったり分かりにくかったりもします。 しかし、当時の人間に可能なものとしての波瀾万丈は感じられます。 フローベールとかを読んでしまってからでは、物語の作り方や目的に物足りないところもあるけれど、それでもクラシックなものとして楽しむことはできると思います。 近代人のドリームとでも言えるものがあります。 | ||||
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イギリスの文豪チャールズ・ディケンズの晩年の長編小説。 上巻では、孤児で姉夫婦に養われている主人公ピップの少年時代を描いています。 クリスマスイブの晩、脱走囚に出くわしたり、金持ちの老夫人の家へ遊びに行くことになったり、 いろいろな出会いがあります。 元の文章のせいか、訳のせいか分かりませんが、読みにくいところもありますが、ストーリーは複雑ではないので 読み進めるのには問題ありません。 上巻を読み終わったところでは、ピップの将来がどうなるかがまだまだ分からず先の展開が気になります。 | ||||
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上巻から4年たったピップに転機が訪れます。 ピップの立場が変わることで、故郷の人たちの態度も変わります。 そしてピップの周りの人への態度も…。 そんな中常に変わらないジョウやビディ。 変わるものと、変わらないもの。 ディケンズが表したかったものがここにあると思います。 そしていよいよ遺産の秘密が明らかになっていく。 | ||||
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ピップの元にある人物が現れた。 遺産の真相も明らかに。 エステラ、ジョウ、ミス・ハヴィサム…。 さまざまな人との関わりの中、ピップの人生は大きく舵を切っていく。 遺産にこめられた期待が、ピップの青年時代の行動を規定してしまったのは 人として仕方がないことだとは思う。 物語のその後、すべての足枷が無くなった上でピップには好きに生きてほしいと思う。 少年時代貧しかったディケンズがその経験を元にして書いた精神的自叙伝的な小説である という意味でも興味深い作品でした。 | ||||
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面白い。人間の内面が、外部環境にいかに左右されるかというのが文章から滲み出てる。 それにしても上巻の前半はほとんどといっていいほど登場人物が嫌なやつばかり。 そのなかで異色の色合いを放つのが主人公の唯一の友達ジョー。 頭は愚鈍だが、思考の先にある当たり前の感性の上に生きている彼が素晴らしい言葉をたくさん言っている。 彼に語らせた言葉や、彼に対しての主人公の感情の変化こそ、上巻の読みどころ。 これは面白い。 | ||||
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ほんとに遺産相続の話でした。文庫では上下800ページを超える長い物語。昭和23年 の訳出ということなので60年も前の翻訳ですが、前半の田舎言葉などは大変うまく訳されて いるので今新たに訳された場合このような雰囲気を醸し出せるかどうか心配になるほどです。 ただ直訳の部分も多く日本語の言い回しではない文章も多く見受けられます。カラマーゾフ〜 ではないにしても新訳によってこの作品の新たな面に光があたるかも知れません。 ディケンズの人物造形は確かで脇役達はほんとうに生き生きと浮かび上がってきますが、 この長い物語を読み終えても正直言って主人公ピップが眼前に立ち上がってきませんでした。 ピップがどのような人物なのかがいまいち釈然としません。ピップの一人称で語られる長い物語 なのですがピップの気持ちがどのように変化していくのかがよく理解できませんでした。 そういう意味でも新たたな訳によって新たな見方ができるのかもしれませんが、この作品は そもそも心理小説ではなく、ディケンズの意図はもともとそこには無いのかも知れません。 長い、遺産相続に関する、財産と人、に関する「物語」なのでしょうか。 | ||||
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慈愛、許しなどキリスト教の精神に溢れたディケンズ晩年の傑作です. 貧しい孤児から一転、姿を見せぬ恩恵者からの財産相続の見込みにより紳士となる主人公ピップ、婚約者の裏切りにより婚礼の朝から失意のまま何十年も時が止まったままの裕福な老婦人と美しく謎の魅力に満ちたその養女エステラ。 これだけで十分個性に富んだ登場人物が揃ってしまいましたが、そのまわりを固める人々がまた良くも悪くも人間味に溢れた人物ばかりなのはさすがディケンズ、と唸らされます。 下巻は結果が知りたい一心で止まることなく読み通してしまいました。世俗的な物差しで自分より劣っている、と見下していた相手が実は人間としてずっと上等な人物であることを知る過程には涙がかかせませんでした。地位や名誉や財産が幸せの物差しではないことを教えてくれる素晴らしい作品です。 | ||||
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ディケンズの作品は、どれも面白いけれど、なかでも「大いなる遺産」は、ストーリーの意外さ、ユーモア、ほろりとさせるところ、しみじみ感じさせるところなど、バランスよく楽しませてくれる作品だと思います。 とりあえず、ディケンズでも読んでみようかなと思った時に、「大いなる遺産」から読み始めるのもおすすめ。 | ||||
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初めに言っておくが、ディケンズの作品に思想はない! ドストエフスキーのような思想に重きを置くスタイルを好む皆さん、残念です。 しかし、思想なんてどうでもいいや、思想よりも面白いものが読みたいと言う人! ディケンズを読みましょう。読者をどんどん作品の世界の中に引き込む魔術に魅了されること請け合いです。 ただ、ちょっと強引なところがあるんで、そこんところがネックだな。超一流の文学者の作品は得てしてアクが強いから、受け入れない奴もいるだろうけどな。 まあ、最近、面白いもん読んでねえなあ、と思ってる奴! おまえだよ、おまえ。とりあえずディケンズでも読んどけ。 | ||||
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世の中のサクセスストーリーというのはさまざまな社会階級の中を浮沈しながら主人公がそこで目にし、人々と作り上げる関係を描いていくものです。そういう意味であたしはこの作品がピカレスク的だと思いました。少年ピップがありとあらゆる人々に囲まれて成長していく姿、ディケンズ一流の人間描写、そして最後に訪れる大どんでん返し。気がついたら読み終わってた、という。『赤と黒』や『車輪の下』を楽しく読めたあなたにはお勧めです。 | ||||
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ディケンズの傑作。 ディケンズは大衆作家と日本ではいわれていますが、とんでもない。人間の性を見事に描いています。日本語訳はオススメできません。タイトルは"Great Expectations"で、内容もさまざまな人の"expectations"を巡って展開していきます。expectationには「遺産」という意味もありますが、他にも「期待」という意味があります。ディケンズは「遺産」と「期待」をうまく掛け合わせて、実体のないexpectationに振り回される人間の姿を描いています。 | ||||
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