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(短編集)
華胥の幽夢 十二国記
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華胥の幽夢 十二国記の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.41pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全69件 61~69 4/4ページ
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短編集。 「冬栄」→6作目『黄昏の岸~』の前の泰麒の物語。驍宗と泰麒の、まるで《生き別れになって再会した父子》のように、近づきたいのだけれど、どう接すればいいのかわからないというたどたどしさがいいです。廉王も優しそうな感じで好感を持ちました。早く本編でも、泰麒に幸せになってもらいたいですね。 「乗月」→祥瓊の父王を殺した月渓の物語。芳国には国を導く者が必要だった。だが、皆に期待されている月渓にはそんな気はない。ある時、慶国から親書が届いた。そこには祥瓊からの文もあった……。 「書簡」→楽俊の元に鳥がやってきた。それは慶王であり、友人でもある陽子からの《文》だ。そして楽俊も、その鳥に近況報告を語りかける。でも、二人とも、つらいことなど口にしない。言わなくてもわかる。それは二人が親友だから……。 「華胥」→才国は滅びようとしていた。采麟失道。そのことの意味を、王の砥尚は、そしてそれを支えてきた人々はわかりかねていた。何が悪かったのか。どうすれば良いのか。そしてその答えは、失って初めてわかるのだった……。この短編集の中で一番痛い物語。他人を責めるということは、同時に重い責任を背負うということに気付かされました。 「帰山」→5作目の『図南の翼』に登場した宗王の次男・利広の物語。柳国にやってきた利広は、この国が今まさに滅びようとしていることを確信する。そして、思う。死なない王朝などありはしないと。では、いつか宗も滅びるのだろう。六百年も続いた宗も……。でも利広には想像などできなかった。いつも同じ顔ぶれでいつも温かく自分を迎えてくれて……。そしてたぶん自分は《変わらない》ということを確信するために旅に出るのだと……。 | ||||
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人はみな、先人の轍は踏むまいと、これが最善と信じて何かを行う。 だが、人間が過ちを犯さないということはない。 最善と信じればこそ、過ちは取り返しがつかなくなくまで見えず、 信じ、努力したからこそ、失敗の苦痛は骨身にこたえる。 国づくり/麒麟/失道といったファンタジーの小道具を使っているが、 表現されているのは、「失敗してもなお努力すること」のような気がします。 暗いめだとは思うけど、励まされる一品です。 | ||||
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国が急激に傾いてゆくさまなどがよく出ていたと思います。 大きく道を踏み外しているわけではないのに、麒麟は過ちを示す。 その無常とも言える失道の様は、本当に痛々しい。 王が道を踏み外すという事は、それ程に罪深いのだと感じさせられた。 他の作品も、短いが故に日常を垣間見た、という印象で面白い。 十二国記シリーズにより深みを与える一冊。 | ||||
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「十二国記」シリーズの中でも、とっても切ない作品。麒麟の避けることのできない悲しい運命、そして存在の意義をうまく描き出している。 | ||||
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初の短編集ですが、ほんと、どの話も完成度高いですよね。さっすが、小野主上です。もう麒麟さんたちのひたむきさに思わず涙です(景麒除く)。私は特に「冬栄」が好きです。廉王がいいかんじです。「王様はお役目だけど農夫は仕事だから」みたいな(うろおぼえ)ことをいえる余裕っぷりが素敵です。 そしてそして、「華胥」で砥尚の遺言「責難は成事にあらず」---人を責めることは何かを成すことではない、という意味ですが、いいこというなぁと思いました。 | ||||
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十二国記としては初めての短編集。幻の「麒麟通信」に掲載されていた懐かしい作品などもあり、しんみりとした気分になります。ファンにとっては外せない作品ですね♪ | ||||
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才国の宝重「華胥の枝」をめぐる物語、表題「華胥の幽夢」をはじめとする短編集です。私がおすすめしたいのは、なんといっても舞台を盛り上げてくれる、山田章博 氏のイラストです!先行発行された、他社版にはイラスト・挿し絵がまったく入ってません。これからご購入を検討されている方!!絶対おすすめです。 | ||||
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麒麟が王を選び、選んだ王が道を失えば麒麟は命を奪われる。そんな世界の物語です。 そんな世界だからといっても、人々は迷い、悩み、焦り、後悔します。それでも前向きに乗り越えようとする主人公達の真摯な姿に勇気づけられる気がします。仕事に疲れた私のサプリメント的存在。タイトルとなった「華胥」は十二国ビギナーにはお勧めの一品です。 この本だけでも十分楽しめると思いますが、長編を読めば、思わずニヤリとすること間違いなし。本書が数倍美味しくなること請け合いです。 | ||||
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既刊の本編では出番の少ない人々が登場する短編。小野氏の魅力の一つではあるが、状況説明が細やかで長い。 内容は、十二国記のファンならば問題なく楽しめるが、本編を読んでいないと、あまり楽しめないと思われる。長編に慣れている身としては、短編は少々物足りなさを感じるが、次作を読めば、この短編がよい布石となって生きてくるのかもしれない。 と、そう思わせられる作品である。 本編では登場していない国も出てくるし、語られなかったエピソードも有る。失道、国が滅び行くさま… などと、批判めいたことを申してしまいましたが、面白くないわけではありません。最後までじっくり読まされてしまいました。やはり、好きなんですよね。 | ||||
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