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聖域
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聖域の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.10pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全40件 1~20 1/2ページ
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作中、色んな人物や事柄が提起されるが、最終的にその伏線は回収されることなくモヤモヤした気分で話は終わる。新興宗教のくだりは?未完成小節の結末は?篠原と水無川との関係性は?読者に興味を十分沸かせる筆力がありながら、結局、有無を言わさずブツ切りで話を終わらせる。 悪く云えば竜頭蛇尾。好意的な解釈なら、この小説自体が作品「聖域」を倣い、読者に結末を知り得たい衝動を惹起させている。この可笑しさが作者の狙いか・・・。 | ||||
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印象に残ったフレーズが 、恋をしたことのない者に本当の恋物語は書けない、人の本当の悲しみを知らない者に胸を打つ作品は書けない、姿無き者への本当の恐怖を知らない者にホラー小説は書けない、虚構でありながら、小説は書き手の真の心の有り様を映し出す、また精神とか魂とかいうものも、肉体というハードウェアを無くしては存在しない、宿命も他界もない、あなたにあるのは、人の心に入り込む技術、記憶を探り、それを意識上に浮かび上がらせてみせる技術だけだ、でしたが、この小説が青森が舞台になっていますが、青森に偽史東日流外三郡誌があり、平内のホタテの貝殻の再利用方法の苦心や六ヵ所に核燃料リサイクル施設があり、貯蔵施設ですが、また明治期に遁走した榎本武揚が函館に建てたのが蝦夷共和国らしく、全国紙も全国紙に掲載もなかったと、宮沢賢治の雨にも負けずの詩に東に病気の子供あれば看病してやり、西に疲れた母あれば、行ってその稲の束を負い、南に死にそうな人あれば、行って怖がらなくてもいいと言い、北に喧嘩や訴訟があればつまらないからやめろと言い、がありますが、皆、公平に1日に24時間しかなく、その宮沢賢治自身の西に東にの実経験と思うが、あまりに大したことはしていないですが、 | ||||
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ホラー小説なのか…新興宗教の話なのか…訳が分からないし、個人の感想ですが無理でした。 | ||||
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読み終わるとちょっと不満が残りました。むしろ、作中作品である「聖域」の方を、入れ子構造にせず頭から尻尾まで読みたかったという不満です。何せ、地の文より作中作品の方が迫力があるし、主人公とプラトニックな関係にすらない女性が何回も霊として登場する地の文より、蝦夷の中で魑魅魍魎と遭遇する修行僧の物語の方が遙かに面白い。 | ||||
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イタコとはどのような人達なのかがよく分かります。 誤解していた部分もあり、勉強になりました。 初めて篠田節子さんの本を読みました。 スピリチュアルに興味のある方にはお薦めです。 | ||||
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読んだ時間を、価値ある時間だったと感じさせる、数少ない本の1冊。 | ||||
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究極の娯楽といったところか? 人を狂わせる何かというものは結局ないんだと思う。最後まで飽きさせないテクニックは凄いと思うけれど読後感は今ひとつだった。 | ||||
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もともとこの著者のファンです。“聖域”は以前一度20年程昔に読み、印象に残っていました。 昔の読後感とは異なる印象をもちつつ、あらためて読み返し始めております。面白いです。 ちなみに今コロナで話題の同氏著作「夏の災厄」も、一気読み不可避です。 | ||||
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近頃の垂れ流し的な作品と違って、著者が作品とまじめに対峙している感じがします。一見奇想天外な能力を信じさせてしまう力は著者の落ち着いた文章としっかりした構成力の賜物でしょう。 | ||||
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ミステリファンなら、水名川泉のモデルが藤本泉であることは、すぐにわかる。 藤本泉が、取材対象となる土地に居を移し何ヶ月でも住みついて執筆することはカッパノベルズ版『ガラスの迷路』の著者紹介にあり、同じく『針の島』には易断の才もあると紹介されている。 差別語が問題になったのは乱歩賞を逸した『地図にない谷』(原題:「藤太夫谷の毒」)のことだし、作中作『聖域』じたい『呪いの聖域』がモデルだ。 そして何より藤本泉は、海外取材中に消息不明となり、その最期について諸説入り乱れた謎の作家であった。 そこまで実在の作家によりかかり、思わせぶりな展開を示した割には、結末が弱い。 もっと世界観が壊れるような恐怖を描かなければ、般若心経を一心に唱えて一切皆空と悟ることで救済される展開に説得力がないと思う。 | ||||
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篠田節子を初めて読んだが、予想を遥かに超えて凄い小説だった。 小説というものの存在意義とか喪失した存在への執着とか、冷徹な文体で紡がれていく。 この小説のすべてを自分が理解できているのかはわからない。 でも凄いものに出会ったという実感はある。 まだまだ世の中に自分が知らない凄いものがあるのだな、ということに気付けたのもうれしい。 | ||||
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篠田節子が、宗教そして、死後の世界を、 テーマとして、取り上げている。 なんのために、生きるのか? 死んでどうなるのか? 本州の北のはずれ、岬に飛び出ている 小さな小高い山、雪花里山(つがり) 「場所ふさぎ」に捨てられた。 そこで、自分の中に、入りこんできた、「魂」。 魂の存在を、受け入れていく。 時代は、8世紀の終わりにさかのぼり、 蝦夷地征服の完成期にあたる時期に 起こった出来事を描く。 仏教の普及が、その地の神たちとの戦いを通じて、広がっていく。 仏教のもつ魂の救済というテーマ 霊燈園という新興宗教、システム化された宗教。 この後「ゴサイイタン」に続く、新興宗教のあり方。 そして、逃げだし、小さなホテルで、出張「イタコ」をやる。 降神術をみせる。 それは、体験が再現されるだけだった。 | ||||
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異動先の編集部で、偶然目にした未発表の原稿『聖域』。なぜ途中で終わっているのか。なぜこんなに力のある作家が世に出ていないのか。過去を辿っていくと、この原稿に関わったものは、みな破滅の道へと進んでいる。口々に警告されるが、でも続きを読みたい、結末を知りたい。憑かれたように実藤は、失踪した作家、水名川泉を追い求め東北の地へ。そこで彼が触れたものは。長編サスペンスの傑作。 | ||||
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弱々しい観念が薄い衣をまとって不可解な動きをしているような作品。 出だしで多少の期待を持ったのが間違いだった。実藤(さねふじ)の 編集者としてのこだわりが一本調子でついていくのが辛いし、新興宗教 教団の描き方も新聞記事みたいな無味乾燥さだ。肝心の水名川泉(みな がわせん)も造形不足のまま突っ走った感がある。終盤にかけてみごとに グダグダになってしまった。 | ||||
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水無川泉が霊燈園で荒行という名目で殺されかけた話は中山みきがそうだったって言いいたいのかな、お隠れの真相がそうだと。まぁ中山みきは高齢だったからそれはないか。蝦夷=アイヌが白人ていう認識がどうかと思ったけど。アイヌはミクロネシアとかポリネシアの古モンゴロイドだろ、アボリジニー系の。あと押井守のアニメが出てきたのには面食らった。そういうの好きなんだ、篠田女史。何て言うか、最後まで読めば、篠田節子が言いたかったことはわかるんだけども、そこまでの過程がごった煮過ぎるんじゃないかと。いろいろ詰め込みたかったし言いたかったんだろうけどね。幻想的にするための技法なのかな、それなら成功だ。 | ||||
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篠田の本を読むのは「女たちのジハード」以来本当に久方ぶりだ。この「女たちのジハード」で篠田は直木賞を獲るが、女の強さ、弱さ、そして 闘いを非常に歯切れのよい文章で読んだ記憶が強く、久しぶりに彼女の本を読みたくなった。だが、この「聖域」は正直期待外れ。後で 分かったが、この作品は「女たちのジハード」より約2年前に書かれている。だからどうのというのもどうかと思うが、テーマが十分掘り下げられて おらず、篠田はこの作品で一体何が言いたかったのかということが、私は読解出来なかった。若手編集者がふとしたことで読んだ小説の 原稿。途中で終わっているこの作品の作者を探しに出るこの編集者が経験するさまざまな出来事は、ある時は新興宗教のまがい物だと 思わせ、一方、極めて超自然現象的な色合いを持った場面も出てくる。東北という大手宗教がなかなか根付かなかった地域を舞台にした 文中の小説と、この作品自身のストーリーがもう一つ読者に迫って来ない。篠田自身、この後腕を上げて一流作家になるわけだが、やはり まだまだこの段階ではこなれていないような気がした。 | ||||
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謎の作家を追い続け、「聖域」の未完の原稿を求めて東北へ向かう編集者の実藤。職業的使命感をはるかに超えたその執着に違和感は覚えつつも読み進めたのは、著者の筆のなせる技だろう。なぜそこまで彼は「聖域」にこだわるのか、何度も東北へ足を運ぶのか。後半の展開でそれは明らかになるのだが、三木や篠原と実藤はどう違うのか今一つ分からなかったのは評者の読解力の問題か。 また、天台宗、般若心経を経て、辿り着いた宗教的な到達点がアニミズムというのも肩透かしを食らった感が否めない。いずれにしても、この作品は原稿を追い求める編集者の執着へのアイロニーを含んだメッセージにも読めて興味深い。 | ||||
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「女たちのジハード」、「仮想儀礼」と読み進んで本作品に来たが、「仮想儀礼」と同じ宗教系ではあるものの、「仮想儀礼」は社会現象となったニュービジネスとしての新興宗教をエグいほどに切り込んだ作品であるのに対し、本書はホラー小説といってもいいほどの不気味なトーンで、疾走した女流作家、水名川泉の足跡をたどる編集者、実藤の苦悩のストーリーを正面から真面目に取り組んだものとなっている。 生きているのか死んでいるのかもわからない女流作家は、同じ出版社の先輩編集者や、著名な作家に魂に食い込むほどの衝撃を与えたのだが、彼らは一様に口を閉ざし何が起きたかを語ろうとしない。東北に水名川泉の足跡をみつけた実藤は、激しい修行の後に死蝋化した巫女の村を訪ねたり、新興宗教の教祖に強引に取材で挑んだりしながらも、徐々に水名川泉へ近づいていくが、それは実藤の自分自身の精神の旅でもあった。 女流作家水名川泉が残した小説「聖域」自体がストーリーのなかのストーリーとなっているが、これがなかなか本当に面白く、実藤と同じく読者である我々もこの先がどうなったか知りたくてたまらなくなってくる。昭和の頃と違って、もはや「秘境」なるものが存在の危機にさらされている現実のなかで、それでも青森の奥地でひっそりと存在する水名川泉と実藤との闘いともいえるようなやりとりは重厚で深淵だ。 | ||||
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最後まで 一気に読めたので面白い本ではあると思います。途中は軽く字面を追って読み飛ばしてしまうような部分もありました。 本自体よりも「聖域」の内容が少し気になりますね。 | ||||
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期待通りでした。どんどん引き込まれて時間が経つのも忘れて読み進めてしまいました。 | ||||
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