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聖域
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聖域の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.10pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全9件 1~9 1/1ページ
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作中、色んな人物や事柄が提起されるが、最終的にその伏線は回収されることなくモヤモヤした気分で話は終わる。新興宗教のくだりは?未完成小節の結末は?篠原と水無川との関係性は?読者に興味を十分沸かせる筆力がありながら、結局、有無を言わさずブツ切りで話を終わらせる。 悪く云えば竜頭蛇尾。好意的な解釈なら、この小説自体が作品「聖域」を倣い、読者に結末を知り得たい衝動を惹起させている。この可笑しさが作者の狙いか・・・。 | ||||
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究極の娯楽といったところか? 人を狂わせる何かというものは結局ないんだと思う。最後まで飽きさせないテクニックは凄いと思うけれど読後感は今ひとつだった。 | ||||
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異動先の編集部で、偶然目にした未発表の原稿『聖域』。なぜ途中で終わっているのか。なぜこんなに力のある作家が世に出ていないのか。過去を辿っていくと、この原稿に関わったものは、みな破滅の道へと進んでいる。口々に警告されるが、でも続きを読みたい、結末を知りたい。憑かれたように実藤は、失踪した作家、水名川泉を追い求め東北の地へ。そこで彼が触れたものは。長編サスペンスの傑作。 | ||||
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篠田の本を読むのは「女たちのジハード」以来本当に久方ぶりだ。この「女たちのジハード」で篠田は直木賞を獲るが、女の強さ、弱さ、そして 闘いを非常に歯切れのよい文章で読んだ記憶が強く、久しぶりに彼女の本を読みたくなった。だが、この「聖域」は正直期待外れ。後で 分かったが、この作品は「女たちのジハード」より約2年前に書かれている。だからどうのというのもどうかと思うが、テーマが十分掘り下げられて おらず、篠田はこの作品で一体何が言いたかったのかということが、私は読解出来なかった。若手編集者がふとしたことで読んだ小説の 原稿。途中で終わっているこの作品の作者を探しに出るこの編集者が経験するさまざまな出来事は、ある時は新興宗教のまがい物だと 思わせ、一方、極めて超自然現象的な色合いを持った場面も出てくる。東北という大手宗教がなかなか根付かなかった地域を舞台にした 文中の小説と、この作品自身のストーリーがもう一つ読者に迫って来ない。篠田自身、この後腕を上げて一流作家になるわけだが、やはり まだまだこの段階ではこなれていないような気がした。 | ||||
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謎の作家を追い続け、「聖域」の未完の原稿を求めて東北へ向かう編集者の実藤。職業的使命感をはるかに超えたその執着に違和感は覚えつつも読み進めたのは、著者の筆のなせる技だろう。なぜそこまで彼は「聖域」にこだわるのか、何度も東北へ足を運ぶのか。後半の展開でそれは明らかになるのだが、三木や篠原と実藤はどう違うのか今一つ分からなかったのは評者の読解力の問題か。 また、天台宗、般若心経を経て、辿り着いた宗教的な到達点がアニミズムというのも肩透かしを食らった感が否めない。いずれにしても、この作品は原稿を追い求める編集者の執着へのアイロニーを含んだメッセージにも読めて興味深い。 | ||||
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宗教色の作品で確かに面白く推理調で読みやすい作品。文系思考の方にはよろしく、私のような理系思考の人にはご都合主義を否めない作品。よく調べて書かれてはおりますが、深みがなく、思い込みで書かれ,整合性が欠けていてこの世界に精通している方にはイマイチだと思います。(松本清張氏のこの世界を描いた作品を読んだ方ならご理解できると思います)ただ、娯楽ものとしてはお奨めです。 | ||||
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小さな出版社に勤める実藤は異動先の職場で前任者から引き継いだ書類の中から埋もれていた原稿を発見する。 読んでいる内に引き込まれるが作品は途中で終わっている。 何とか作者を探すが中々つかめない。 やがて作者本人を探し出すのだがそこには隠された著者の忌まわしい過去の体験があった。 作品の興味度はそれほどでもなかったが、興味ある人が読めば面白かったに違いないと思われる。 一般文学通算933作品目の感想。2014/11/25 11:15 | ||||
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篠田節子氏は、頭よさそうだし、鋭い社会認識をもっていそうだし、文章もしっかりしているし、申し分ない書き手なのに、私には何故かつまらない。 もしかして著者は、どんなテーマを扱っても、常にものすごい常識人なのかも。 聖域を読んでも、やはり認識は変わりませんでした。 | ||||
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著者は「絹の変容」で小説すばる新人賞を受賞。その後「ゴサインタン―神の座―」で山本周五郎賞を、「女たちのジハード」で直木賞を受賞した。本書は山本周五郎賞の候補作となった長編サスペンス。 内容は、週刊誌の編集から季刊の文芸誌に移動となった編集者の実藤が、退職者の荷物から未完の原稿を見つけ出す。なんとなくその作品に魅せられた実藤は、完成させようと行方不明になっている作者、水名川泉を探し出そうとする。だが、情報を集めようと過去に担当編集者だった篠原に話を聞くと、水名川泉には関わるなと言う。怪しむ実藤は、篠原以外に水名川泉を知る文壇の大御所である三木清敦や文芸部の生き字引と言われる神崎に情報を求めるが、揃って関わることをやめるように言われる。 一方、実藤は週刊誌時代に仕事をした女性フリーライターに想いを寄せる。しかしそのフーリ-ライターが取材先で行方不明になり遺体で発見される。水名川泉に関わってきた篠原は最愛の息子を、三木は戦争中に可愛がっていた少年を亡くしている。水名川泉の足跡を追ううちに、どうやら以前に三木も水名川泉を追っていたことがわかる。そして最愛の人を失った者と水名川泉の失踪にはどのような関係があるのか‥‥。 作品のテーマが「生と死」という重いものであり哲学的な文脈も多々あるが、引き付ける要素もまた多々ある。原稿の続きを読みたい気持ちや水名川泉の行方、あるいは正体とあらゆる角度から読者を惹き付けている。だが、読了感はいまいちで、何か物足りない気がするのは書評子だけだろうか。 | ||||
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