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死のロングウォーク
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死のロングウォークの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.07pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全22件 1~20 1/2ページ
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読み進めるうちにこんなに自分自身の気持ちが変化するとは思わなかった。 はじめはキャラクター達がただ歩くだけなので少し退屈に感じていた。次第に仲間が減りキャラクター達の体力もメンタルも極限に近づくにつれ、物語に引き込まれていったが同時に読み進めるのが辛くなった。なぜならページを繰らなければまだキャラクター達が生きてるから。 しかし、終盤に差し掛かると今度はキャラクター達の最期をしっかり見届けなければいけないと思うようになった。 周りの死は自分が生き残る可能性を高めるはずだった。参加者同士で語り合い助け合い、仲間意識が生まれていく。次第に仲間が減っていくことでの寂しさ、モチベーションの変化に胸が苦しくなった。 読後の良し悪しの捉え方は人それぞれだと思うが、それを越えた不思議な余韻が残る作品だった。 | ||||
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なんというか世界観がすごい。決してハッピーな話ではなく、むしろややもすれば普通に暗い話なのだけれど、その中に一瞬のきらめきを感じた。この喩えが正解ではないかもしれないけれど、しんどい部活のしんどい練習の合間に仲間と交わす冗談みたいな。 自分は米澤穂信さんが好きでそのつながりで本書を手にとったのだけれど、夜のピクニックの恩田陸さんも、もしかしたらこれに影響受けてるのかなと思ったり(あれは確か自身の出身校の行事が元になっているのは知っているし、そもそも物語の方向性は正反対だけれど)。 不条理や絶望の中でこそ輝く友情や生命、そして圧倒的な現実。その意味では、SFだけれどすごいリアル。 | ||||
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スティーブン・キングが別名義で執筆した作品です。 これはホラーではなく、追い詰められた極限状態にある少年たちのヒューマンドラマで、結末(誰が生き残るか、という意味です)があらかじめ想像がつくにもかかわらず、ぐいぐい読ませてしまうのは流石です。 スティーブン・キングの別の一面を知りたい方、ぜひどうぞ。 | ||||
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↑のような物語を求めるならば引き返すべき。 だらだら長いとの批判も見られるが、ではこれが短篇だったら最後のカタルシスは得られなかったはずだ。 何気ない会話から少しずつ生きることと死ぬことを考え始める少年たち、苦悩や喜びや疑問が沸々とたぎっては消えていく。 決して後味のいいものではないが、かといって陰惨なだけではない青春の輝きに胸が痛む。 少佐の基盤などどうでもよい。何故ならギャラティが知ることの出来ない情報をこちらも知る必要性がないからだ。 何にでも説明や話の盛り上り(この小説に盛り上りが無いとは思わないが)、どんでん返しを求めるのはいかにも読者が過保護に慣れきっているような気がする。 キングが成熟した今は書けない(今も素晴らしい作家だが)、その時だけの熱量がある名作と言えるだろう。 | ||||
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登場人物の名前を覚えるのが少し大変でしたが読み応えありです。 スティーブンキングの作品が好きなら是非 | ||||
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100人の少年が最後の一人になるまで歩かされ続けます。特別な意思や能力を持った少年たちというわけではありません。途中小さな事件は様々起きますが、大きなどんでん返しがあるわけでも、高度な心理戦が展開されるわけでもありません。ただ淡々と会話、ジョーク、射殺が繰り返されるだけです。 平凡な少年が死に直面して突飛な行動を取ります。逆に強靭な意志や肉体を持っているかに見えた少年があっさり殺されたりします。この作品はホラーとは違うと思いますが、少年たちの精神、行動から凄みのようなものはすごく伝わってくる作品です。 | ||||
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以前から読みたいと思っていた作品でした! 期待以上の良作で満足です!! | ||||
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少年が死と直面することで精神的に成長する物語 ・・・・・・・・・・・・・・ 100人の少年たちがアメリカ・カナダ国境からひたすら南下する。時速4マイル(6.4Km)以下の速度になったら射殺される。最後の1人になるまでこのゲームは続き、その1人には「おおきなご褒美」が与えられる。 舞台は「少佐」と呼ばれる独裁者が支配する近未来の合衆国。このゲームについては「なぜ行われなければならないのか?」「なぜ国民はこのゲームに熱狂するのか?」など細かい説明は一切ない。 死に直面した少年達の友情、裏切、欲望、苦悩、嫌悪、性、そしていやおうなく突きつけられる「生とは何か?死とは何か?」という問題。直前まで会話していた他の参加者達が、次の瞬間には死んでいる不条理。恐怖。 このゲームを人生になぞらえるのは簡単だが、やはり、ホラー小説として読むのが適切だろう。人はこれほど「死」を意識しながら生きてはいない。 筆者が大学1年生の時の作品とのこと。巻末解説にあるように設定の単純さが結末を予想させてしまうきらいはあるが、キング=バックマンの心理描写、風景描写はこの当時から卓越している。一読の価値はあると思う。 | ||||
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バトルロワイヤルの下敷きとなったと言われている本のため、前々から気になって居たので、中古屋でたまたま売っていたのをきっかけに読んでみましたが、かなり面白いです。 内容は他の皆様が書いているので書きませんが、一つだけ。 バトルロワイヤルとは全くの別物です。 下敷きとなっただけに似てるかな?と思いましたが、シナリオも緊迫感も心情の現れ方も、全くの別物です。 バトルロワイヤルもロングウォークもそれぞれの良さは別物です。 | ||||
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個人的にはキングの作品で一番好きです。 1992年に日本語で読み、最近原文で読みました。どっちで読んでもやっぱり面白い。 現実的かどうかはともかくとして、寝ずに歩くことの辛さと、参加者が自分の死を意識した時の精神状態の描写には引き込まれました。 ただ、物語としては文字通り一本道なので、ハリウッド的カーチェイスや銃撃戦、どんでん返しが好きな方にはお勧めできないかと思います。映像化も不可能でしょうし…。 | ||||
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後に手を入れたとはいえ、キングがまだ学生の頃に書いたとされる事実上の処女長編。 1976年という時代に19歳の大学一年生がこれを書き上げた。 信じられない。 確かに、あら削りなところはある。 でも、ときどき翻訳小説のレビューでみかけるような「文章力不足か、訳者の能力不足か」といった批評を目にするたびに「それとも自分の読解力不足か」も付け足したらいかがでしょうか? といいたくなる。フェアじゃない。 読者にだって娯しむ努力と能力が要るのだ。 ただ歩くだけの内容で長編一冊を書ききる筆致は、静かな迫力と熱を感じる。 読み進むうちに、その熱にあてられてなんだか苦しくなる。 キングとしては決して長くないこの一冊のなかに、ギャラティやマクヴリーズ、オルソン、ステビンズ、バーコヴィッチたちのつかの間の友情や人生が見えてきて、なんだか切なくなる。 無論、パーシーなんとかの人生も。 SFで、この上なく恐ろしいホラーで、青春小説。 こんなものが描けるのが、やっぱりキングなのだ。 | ||||
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ある意味、エンディングは見えている。 選ばれた少年たちはただひたすら歩く。 一定の早さを保てなくなったり、止まってしまったり倒れたら銃殺。 最後に一人になるまでひたすら歩きつづけ、その一人には望みのままの全てが与えられる。 とくれば、主人公が勝者であろうとは予想がつくし、実際そうでなければストーリーがたちいかない。 しかし、それだけの条件でも読ませてしまう、それがキングだ。 大昔に読んで感動したこの作品を久しぶりに読んでみた。 古さは感じない。 破滅に向かって進む中で、友情を感じたくないと思いつつもわずかなつながりを求める少年たちの、ほんの刹那の友情ゲーム。傷つき、嘆き、いつしかゲームに参加した理由さえ見失い、ひたすら歩く。 結末も覚えていたのに、最後までぐいぐい読ませるこのストーリー、圧巻。 | ||||
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キングを読むには体力が要るので、久々に読みました。 やっぱり稀代のストーリーテラー。 友情を感じさせる会話に和んだ次の瞬間には、極限状態に追い込まれた他の少年が 「うわっ、何やってんの!?」と言いたくなるような行動を見せたりして、 物語から離してくれません。 読んでる内に少年たちの行進にシンクロしてか、酩酊状態になってしまいました。 流血表現と人間の闇を見つめることに抵抗がない人には、星5つでおすすめ。 | ||||
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10年以上前に、中学生のときに読みました。久々に読みたくなり連休中に読破しました。 中学生のとき周りの友達にやたらに薦め、今では皆キングファンです。 沼尻素子さんは、キングの作品の中で、一番の翻訳家ではないでしょうか。 「読む」、という表現よりこの作品に関しては「一緒に歩く」という表現がピッタリだと 思います。それぐらい表現がスッとイメージを沸き起こします。 この作品を読んだ後 ・言葉がキング口調になる。 ・読み終えた後(若しくは歩いた)早歩きしてしまう。 等の現象が起きてしまいます(?) この面白さ、「フェアじゃない」 | ||||
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読んでいてとても辛いものがある キングの大傑作小説。 100名の少年が歩き始める。途中で速度が遅くなったり 歩けなくなると警告を受ける。3回警告を受けると射殺される。99名が死ぬことになり 1名だけが生き残る。そんな 過酷なレースだ。 ありえない話なのだが 読ませる。それはキングの冴えた筆致である。しかし 一歩引いて考えてみると 僕らの人生も そんなロングウォークそのものであるのかもしれない。僕らも いつかは 必ず死を迎える。それをわかっていながら 人生を歩んでいる姿は 本書の少年たちと同じなのだ。 | ||||
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この作品は凄い。 初めにルール説明があり、競技が開始される。 主人公も競技に参加する一人であるため、当然彼が優勝するであろうラストが 分かる。それが分かってる上で読み進んでも面白いのである。 圧倒的なキングの筆力を感じることができる。 キングのファンであれば、是非一度読んでおきたい一冊だ。 映画「バトルロワイヤル」のネタもととも言われる作品 | ||||
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あらすじを読んでも分かる通り、ショッキングな内容の物語です。 かなり生々しく残酷な描写もあります。だけどこの本は決して「それだけ」ではありません。 これは単なる暴力小説として終わっておらず、むしろラストシーンでは感動すら抱かせられます。それはここで繰り広げられている「ロングウォーク」という競技が、登場する少年たちの青春期の思いを描き出すための道具となっているからだと思います。つまり極限状況の中で育まれる友情や、どうしてもウマの合わない奴への憎しみ、そして別れ。そういった、登場する少年たちが数年間の青春期に体験することを、「ロングウォーク」という競技は数日間という期間の物語の中に凝縮させ、展開させる役目を持っていると思います。 | ||||
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絶対にありえない(キング作品のほとんどがそうですが)話です。 誰もやろうとしないこと、でも一度は誰もが「やってみたらどうなるかな」と思う「人間何時まで歩き続けられるか」をキングが持ち前のウィットと少々の残酷さを持って書ききってくれました。ただ歩き続ける・・・。ひたすらどこまでも。最後の一人まで。どこまで行き着けるか。 そんな「トリビアの種」にでもなりそうなテーマに真剣に取り組んだこの作品、思春期の男の子たちの友情や、歩き続ける少年たちに歓声を送る無責任な群集をリアルさをもって描いています。この本を読んでから、マラソンランナーや箱根駅伝の走者を見る目が変わりました。 無責任に「がんばれ~」なんて声をかけちゃ駄目ですね、走っている本人は「それこそ死ぬ気で」がんばって走っているんだから。私はこの本を読んでいる間中、一緒になって走っている気分でした。夜も寝ずに時計の秒針を聞きながら一気に読みきってしまいました。 | ||||
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ぼくはもう二度とこの本を読み返したくありません。 しかし、この本を読み終わったとき、おもしろい本を読んだというとてつもない幸福感にみまわれました。 (心臓の弱い方、年齢の低いかた、残酷なものが嫌いな方にはおすすめしかねます。) | ||||
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ストーリー、見所は前述のとおり。個人的に評価したいのは、若いキングが全力を込めたであろうエネルギッシュな描写である。現在のキングと比べれば、これでもか、といったグロテスクな描写は未熟でくどくどしい。途中飽きることもあるだろう。しかしそれは、20歳のキングの情熱のすべてであり、「これで伝わるだろうか?」「もっと書き込むべきか?」といった葛藤や不安ではないかと思われる。経験を積み重ねたキングが、なにを学び、なにを注意し、どんな技術を磨き上げていったかを知るには外せない作品だろう。 | ||||
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