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少女禁区
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少女禁区の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.40pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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本作は短編二編で構成されています。 一作目「chocolate blood, biscuit hearts」 特に物語に起伏がなく、最後まで平坦な印象を持ちました。作中で主人公の姉弟が資金稼ぎのために行う「サイネージ」というライブ配信は、現代でいうYouTubeやその他配信アプリのグレーな部分を捉えていると感じました。読み終えてもそこまで印象に残るお話ではなかったです。 二作目「少女禁区」 表題作です。読み始めてから美しく切ない世界観に引き込まれました。周囲から恐れられ厄介者扱いされる少女と主人公である「わたし」のお話です。 最初は少女のことを恐れていた「わたし」が少女に対して痛めつけられながらも、少しづつ好意を寄せていきます。そんな少女も「わたし」に対し心を開いたかと思いきや裏切り。裏切ったかと思いきや実はそうではなくて。二転三転し、ラストの方では少女に対する印象が変わります。 少女と「わたし」の儚く切ない作品です。 短編小説なのにずっと心に残る作品です。 読んでいて作品の情景が浮かんできましたし、ラスト一行の文章も素敵です。 どうやら絶版本になっているらしく、プレミア価格となっていますが、それでも読む価値はあると思います。 最後に、タイトルは当初の「遠呪」の方がしっくりきてると思いました。 ラストまで読むと、この意味が分かります。 | ||||
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少女禁区はタイトルはどうかと思うが(原題は「遠呪」)、好きな作品だった。 今ではこんなツンデレ魔法少女の話はありふれているかもしれないが、読んだときは文章の上手さもあって引き込まれた。 次回作を楽しみにしています。 | ||||
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表紙のイラストに惹かれて購入 ちょっとSFっぽくもあり、耽美あり危険な官能美があり 大好きなタイプの作品です。 著者のことを調べたんですが、まだこの一冊だけなんですね。 | ||||
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タイトルは内容的に元の「遠呪」の方がしっくりくる(インパクトは無いが)。失敗を覚悟して買ったが、二編とも発想も筆力も大したもの。怖さは無いが、充分楽しめた。 ・「chocolate blood,biscuit heart」 エンターテイメント性の高い作品。 資産家の父に監禁されるように暮らしていた姉弟の逃避行の物語。二人は、自分の刺激的な過去の体験をサイネット(他人が疑似体験できるネットワーク)に放送し復讐の為の金を稼ぎ始めるが、やがてエスカレートし禁断の行為に……。 卑猥な視線を感じるようになるところには恐怖があるし、クライマックスのシーンはなかなか衝撃的でわくわくした。 ・「少女禁区」 天才的呪術の使い手である少女とその奴隷である少年「わたし」の物語。少女は少年を呪術で嘲笑うように振り回し痛めつける。少女のキャラクターの立ち方が見事で引き込まれる。少女は三年前実の父親と継母を殺したとして皆に恐れられていたが……。 最後は、異界との愛のコミュニケーション。その方法が独創的で幻想的。なかなか出会えないこの名シーンだ。是非読んで、出会って下さい。 著者の今後の作品が楽しみ。次の作品が出たら買いたい。 | ||||
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chocolate blood, biscuit hearts. こちらは大した面白みも無い作品。 まず色々と詰め込み過ぎて作品のテーマがぼやけてしまってる。 近未来が舞台となり、自分の体験を五感を通じて他者に配信するサイネットと呼ばれるシステムが構築され人々の娯楽として定着している設定があり物語の骨子を形作るものではあるのだが、あまり効果的に活かされてはいない。 この設定だけで短編一つを恐怖と狂気に満ち満ちた作品に仕上げることもできるだろう。 しかし、世界を牛耳る大財閥の跡継ぎとして不自由な生活を強いられるだの、父親との確執がどうだの、姉弟の愛情がどうだの、陳腐な設定を散りばめ描くべき恐怖や狂気が御座なりになって残念な有様。 さらに言えば世界観や背景説明が薄いのか下手なのか、あらゆる物事が唐突過ぎて飲み込むのに苦労する。ある程度は伏線を張って物語りに自然と読者が入り込めるようにすべきだろう。 つまるところ、話の運び方が悪い。文章も前後の繋がりが怪しかったり文意が汲めなかったりと往々にして酷い。 少女禁区 表題作で日本ホラー小説大賞短編賞受賞作。 こちらも背景説明すっ飛ばして何が何やら分からないままに話は進み、事前に概要説明も手がかりも無いままに長々と物体描写され、後にそれが何で在るのかを説明さたりと余りに作者勝手な描き方をされて若干苦痛と不満を感じたものの、 後半は中々に読み応え在るラブロマンスだった。発想も面白い。 しかし、ホラーではない。 ラストは選考委員の書評にもあった通り、ちょっと甘すぎる。 嫌いでは無いけど、少女チックで幸せ肥りしそうな甘さだ。 短編よりも緻密な世界観の上で展開する中・長編にしたら感動も倍増したものと思うだけに惜しい。 結論としては、どちらも恐怖を得るに及ばないホラーもどきな作品。 恐怖を求める方にはお勧めできませんが表題作はそこそこに面白い。 | ||||
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出だしから作者の確かな文章力を感じた。 情景も鮮やかに脳裏に浮かびストーリーの運びもOK. ぜひ一読を。 | ||||
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表題作である「少女禁区」に関して。 日本ホラー大賞・短編賞と言う輝かしいタイトルを擁する作品だけあり、非常に興味深く読みやすい作品でした。 ただ読中・読後常に、これはホラーなのだろうかと言う考えが、頭から離れませんでした。 物語の根幹にホラー要素があることは間違いありません。 例えば、紹介文にもあるような、呪術の存在であったり、それを基盤にした猟奇的表現であったり。 しかしそれらは、良くも悪くも、読者に恐怖を味わわせるために存在しているものではありません。 あるいは、主人公に対し究極的に感情移入することが出来れば、世界観や状況の恐怖を感じることが出来たのでしょうか。 結論としては、非常に面白い作品です。短い中でも、世界観や登場人物など、物語の構成要素は綺麗にまとまっており、読み物として秀逸であると感じます。 ただし、ホラー小説として読む場合、少なからず物足りなさを感じるでしょう。 「広義のホラー」その端の方に引っ掛かるかどうか。 ホラーと言えど恐怖ばかりを求めるわけではない。そう言える方にはお勧めできる作品です。 | ||||
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タイトルとあらすじに惹かれて購入しましたが、いい意味で予想外の内容でした。 表紙雰囲気からガチガチのホラーという感じでないとは察せらますが、読了感爽やかなホラーってのも どうかなとも思いますが・・・歴代の黒い家や粘膜人間のようなぞっとしたり エログロの真っ向ホラーを期待されて購入されると肩透かしされるかもしれません。 後、短編部門という事で覚悟の上ですが、やはり頁数がかなり少なく、70頁の短編2本ではやや物足りなさを感じるのも否めません。 と、やや否定的なことを続けて書きましたが、収載されている表題作の「少女禁区」は少ない頁数でも十分に感慨深く読めた作であり、 ラストもホラー小説としては甘すぎるのでしょうが、お話としてとてもよい締め方と感じられました。 もう一編の短編が特筆できる点がないので、実質表題作1本のために文庫1冊となりますが、その価値はある作だと思います。 | ||||
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私の中では今まで読んだ小説の中でも群を抜き、色んな意味で一番のお話でした。 何度も読み返したくなる位に、情景が鮮やかに浮かんでくるだけでなく、実際に物語の中に入り込んでしまう様な感覚がありました。 ただ私が惜しいのは、これを長編で読んでみたかったということです… もっともっと、少女と男の子の日常における出来事を盛り込んであれば、更に…とは思いました。しかし、短編だからこその良さ、というのもあるのかもしれないですね。 百聞は一見に如かず! 是非読んでみてください | ||||
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この、日本ホラー小説大賞の受賞作、及び佳作に至るまで全てに目をとおしている自分にとって、久しぶりの傑作といえる作品が登場しました。 今までの作品では確かに文章力はあるものの、ホラーというにはあまりにも恐怖を喚起するような仕掛けが乏しく、うまく楽しむことが出来なかったのですが、今回はかなりよく出来ていると思います。 呪術を使う少女と、その少女の玩具と化した男との交流を中心に、村の釘喰様という守り神にまつわる因襲の描写の不気味さとこの少女の出生の謎をうまく解き明かしながら小説を展開させています。ラストは「えっ、あっ、そうなの」って感じです。 ちなみに収録されている"chocolate blood,biscuit heart"という作品は、タイトル作に比べれば少し見劣りする作品です。原案や仕掛けに面白さがありますが、小説の世界の練りこみ方や表現がいささか不十分。破綻しそうな文脈をなんとか最後まで維持し、滑り込ませたような印象を受け、少し興ざめな気分でした。 だから、この評価はタイトル作のみの評価です。一読の価値は十分にあるとおもいます。 | ||||
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