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(短編集)
ジャック・リッチーのあの手この手
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ジャック・リッチーのあの手この手の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.29pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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もともと人を感動させようとして書かれた作品群ではないので、結末の予想を外されては「そう来たか!」と喜ぶたぐいの短編集です。 そういう意味では「保安官が歩いた日」が一番だったかな。 逆に、数少ないじんわり感動系としては「猿男」が一番で「・・・盗塁王」が2番というのが私の感想です。 ただ、いずれにしても泡のように記憶から消えていくことは間違いなさそうです。 | ||||
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『クライムマシン』『10ドルだって大金だ』『ダイヤルAを回せ』の3つの短編集で日本の読者に知られるようになったミステリー作家の作品集。23篇からなり、すべて邦訳がなかったもので、全体は謀・迷・戯・驚・怪の5つに分かれている。小鷹信光の他は、高橋知子・松下祥子が翻訳にあたる。小鷹信光の前口上は一読の価値あり。 アメリカでの初出誌は多岐にわたり、大雑誌では《ヒッチコック・マガジン》《EQMM》《マンハント》《マイク・シェイン》、第一短編集『A New Leaf』、残りはリッチーの息子が管理している〈リッチー・アーカイブス〉から本書に収録している。目にするのが珍しいテキストが混じっているらしい。 今まで出版された短編集とは趣向が異なる作品のあるのが驚きで、リッチーの特徴・技法は、本書を限りに出尽くしたかとさえ思える。おなじみの特徴としては、ヘンリー・ターンバックル警部の登場するもの(2篇)、失敗する殺人(お互いに相手を殺そうとする)のパターン、超人的主人公やネゴシエーター(請負仕事)が登場するものがあり、それらにマンネリ感がなく愉しめるのがうれしい。 | ||||
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私的には、残念ながら、一気に読み通すような強力な魅力を持った短編集ではありませんでした。 ストーリーは、まあまあ、そこそこ気取って、ある意味洒落てはいるけど、なんだか、それだけという感も否めません。 「1,700円分の時間は潰せる」というくらいでしょうか。 | ||||
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書評を読んで購読したけど、どの話もオチが弱くて自分的にはイマイチ。 大したヒネリも効いてないし、消化不良の印象の話が延々と続いて不満足。 訳は読みやすかったけどね。 | ||||
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小鷹信光氏に依って編まれた全て本邦初訳の作品集。編者のコレクションと亡き作者のご子息から編者に送られたPDFを元にしているとの事だが、ロマンスからミステリから奇妙な味の作品迄、短篇の名手と云われた作者の万能選手ぶりが堪能出来る一冊。 是非、第二弾も出して欲しい。 | ||||
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1行目を読んだ瞬間から、完全に絡め捕られて、抜け出せないまま、次へ次へと急かされるように貪り読んでしまった。この面白さは、尋常一様ではない。他の短編集も凄かったが、久し振りのジャックリッチーに、今回も脱帽、茫然である。自失のまま、良く考えると、貪ってしまったので、殆ど、内容を覚えていない。愕然である。もったいない事をしてしまった。覚えているのは、編者の前口上が、今一だったことぐらいか。 改めてお浚いしようとすると、結局全部読むことになってしまった。 何作かは、謎解きや、オチが、もやもやしているが、何故か、面白さは変わらない。ここが、この作者たる所以だろうか。極めて短い短編と言うのに、登場人物が、鮮やかに描かれ、息遣い迄伝わって来るその筆致は唯一無二と言えるかもしれない。その中でも、凄腕に感激したのは、冒頭2作や、「味を隠せ」「金の卵」「最初の客」「三つ目の願い事」辺り。 それに、凄オチとは別に、個人的にこの作者の魅力と思える、素敵な小品として、「もう一つの・・・」「・・・盗塁王」「・・・三人娘」「ポンコツ・・・」「仇討」等が印象に残る。特に「盗塁王」は、作者の技と、人柄を余すこと無く伝える極上の佳品と思う。 | ||||
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[収録作品] 儲けは山分け 寝た子を起こすな ABC連続殺人事件 もう一つのメッセージ 学問の道 マッコイ一等兵の南北戦争 リヒテンシュタインの盗塁王 下ですか? 隠しカメラは知っていた 味を隠せ ジェミニ74号でのチェス・ゲーム 金の卵 子供のお手柄 ビッグ・トニーの三人娘 ポンコツから愛をこめて 殺人境界線 最初の客 仇討ち 保安官が歩いた日 猿男 三つ目の願いごと フレディー ダヴェンポート 『クライム・マシン』『10ドルだって大金だ』『ダイアルAを回せ』『カーデュラ探偵社』に続く日本オリジナル短篇集。 1970年代から80年代にかけて「ミステリマガジン」誌上で毎月のように翻訳掲載されていた印象があるが、23篇全てが初訳という膨大な作品量、さらに個々の短編のアヴェレージの高さに改めて驚く。 典型的なリッチー流アイデアストーリー「儲けは山分け」や「最初の客」 オチが愉快な、シリーズ探偵ターンバックル刑事物「ABC連続殺人事件」 ボーイスカウトの機関紙に掲載された爽やかな少年小説「リヒテンシュタインの盗塁王」 編者の小鷹信光氏の一押しという「下ですか?」 都筑道夫が評論『黄色い部屋はいかに改装されたか?』で取り上げたミッシングリンク・テーマの「子供のお手柄」 デイモン・ラニアンのような恋愛話「ビッグ・トニーの三人娘」 引退ボクサーの人生を描いて泣かせる「猿男」 法螺話的な怪奇譚「ダヴェンポート」 ミステリは勿論、ウエスタン、人情話から幻想小説まで幅広いジャンルを、高級誌からパルプマガジンまで媒体ごとにヴァラエティ豊かに書き分けた職人芸の矜持と技術の高さに目を見張る。この水準を保ちながら量産された短編群の軽妙な作風の内にうかがえる、その難易度の凄さには感動すら覚えるのだ。 | ||||
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