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終わらざる夏
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【この小説が収録されている参考書籍】
終わらざる夏の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.92pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全172件 121~140 7/9ページ
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68年前の先輩方の活躍に驚かされました。日本人の心を改めてみたように思います。やはり戦争はいけないってこと痛感しました。 | ||||
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浅田節爆発!戦時物を書かしたらピカイチではないでしょうか?勉強になりますよ! | ||||
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購入して良かったです。期待した通りの内容でとても満足でした。 | ||||
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購入して良かったです。期待した通りの内容でとても満足でした。 | ||||
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昭和の戦争を語る際に、語られ記憶され続けなくてはならない北辺の小島での終戦後の戦いに散った命の美しさと気高さに心打たれます。 美しい国土と心を守る大切さと厳しさを、あらためて認識できるのではないでしょうか。 登場人物一人ひとりの生きてきた歴史と、その上に立つ一人の人間としての信念が丹念に語られた上に物語が描かれており、淡々と描写されたクライマックスは余計に迫力と説得力を持って迫ってきます。 | ||||
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第二次世界大戦の結末は、西の戦線においては自国の敗北を尻目に、自ら率先遂行したホロコーストをやり得にすべく、自己保身の企てを殆んど成功せしめたナチスSS戦犯(=オデッサ一味およびそのカメラート)が、東の戦線においては極東ソ連軍を手先に、敵国降伏後の侵攻で所謂北方四島を含む千島を強奪したスターリン体制下のクレムリンが、それぞれ漁夫の利を占めたのみに終わった。 前者への糾弾となる小説はもちろん、拙稿で最初に評したMr.フォーサイスの作品『オデッサ・ファイル』だが、後者への糾弾となる小説が本作品である。 本巻は赤紙を送りつける側の苦悩から説き起こし、主人公の一行が任地・占守島へ赴く途中で天候不順により色丹島へ立ち寄るまでを収めており、それゆえ敵の姿はまだ現れず、主人公が入営挨拶で訪ねた上京時の恩人の台詞等で伏線を張っているに過ぎない。 従って主なる描写は主人公やその同行者、家族や仕事仲間、任地で待つ軍人達、道中で出会った者等、登場人物の周辺状況や回想シーンとなるが、そこには当時の時代背景や庶民生活などが的確に捉えられていた。 主人公の子息が疎開先から逃げ帰るのも、その始まりは本巻の後半だが、その疎開地での状況描写からも(今日の公教育にも直接的な悪影響を及ぼした)国民学校の世知辛さが伝わってくる。 ただ、千人針に関連した描写だけは、そのもの自体をまったく知らなかったことから、読んで想像しにくかった。 | ||||
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本巻は冒頭で主人公の任地・占守島に駐留する女子挺身隊員並びにその雇い主、及び島内部隊との連絡員が初登場し、それを前置きのようにして主人公一行もようやく同島に到着、いよいよ国際法違反の賊軍が来襲してくる。 その敵軍をやむなく迎撃するまでの運び、即ち終戦の詔に前後した情況を、当地だけでなく敵陣、居住地・東京に残してきた妻の行動範囲、子息の疎開先やその逃避行劇と平行的に展開させる構成は秀逸だった。 ただ、子息が逃避行劇で触れ合った者たちの一部の者が見た世界を、コサック出身の若き敵将が夢で見るといった件は、非現実的な感じがしないでもない。 ともあれ敵の将兵でさえ、この時の戦闘任務を狂気の沙汰と自覚し、その罪深さを嘆いている様子は如実に窺えるところだ。 最後は主人公に同行した若き医師と上記の連絡員だけが、シベリア送りにされながらも生き残り、祖国への帰還を望む処で終わっており、その後生還できたのかどうか、行く末の気になる畳み方だった。 戦時下の恐ろしさというのは、生と死のありうべからざる親和よりも、卑怯を卑怯とも思わなくなる精神の堕落にあるのではないか。だからその終局にあたっては、その卑怯者の得にしかならないのだろう。 それにしても、史実での極東ソ連軍将兵は、世界の戦争史上最も卑劣なこの作戦について、その良心が痛まなかったのだろうか。 | ||||
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かなり楽しみにしていましたが。。。ほかのレビューでも書かれている様に中途半端でした。 また、戦闘シーンについては皆無といえるくらいで、日本軍とソ連軍の戦闘がどの様にでは無くそれそれの登場人物が、どうなったくらいしかわかりませんでした。 内容が分かっていたら買いませんでした。(レビュー読めば良かったと後悔しています。) ただし、この先生が好きな方や、両軍の戦闘に興味ない方には良いのではないでしょうか。 | ||||
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登場人物は、それぞれに家族があったり、大切に思う人がいたりする中、自分の信念を懸命に生きています。どの命も貴くて、この本に出てくる人、誰一人として命を失ってほしくない、と読み進めるたびに思いが強くなりました。その思いに気づいたとき、実際の戦争の時には、家族や周りの人たちが、みなそうした思いを抱えていたこと、そしてそれを背負って戦争に向かっていった人たちが、この本に書かれている以上にたくさんいたことを思いました。多くの登場人物が出てくるのは、どの命もみんな等しく大切なのだというこを実感するうえで非常に効果があると思いました。生きて戻ってきてほしいという家族の強い思いにもかかわらず、たくさんの大切の命が失われた戦争について、また占守島の戦いについてはほとんど知らなかったので、歴史的事実を知る上でも、非常に読み応えのある本でした。 | ||||
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太平洋戦争終結の2日後、日本最北端の小島にソ連軍が上陸してくるという史実が描かれている作品。浅田の長編としては、とっつきにくく、雑多の登場登場人物、背景が、時間を前後して書かれるが(物語を非現実的に収束させる伏線か)、散漫な印象あり。45歳で徴兵を受ける主人公を含めた凸凹トリオが、北方の小島に配置されるが、ありえない話。下巻を読み進め、タイトルの意味、結末がわかってしまった。そこからは、泣きの浅田の夢物語(2つのロシア人と子供の夢話のようなエピソード、ある兵士の母親にあてた手紙などが泣ける)。物語にからむヘンリー・ミラーの小説が、どう料理されるか?と期待して読み進んだが、最後までわからず。せっかくの題材、もっとうまくまとめれたのでは、と残念。 | ||||
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浅田次郎の戦争もの。 レビューアーの評価は決して高くないようですが、しっかり泣けました。 (近時の戦争もので泣ける度合いは百田尚樹の“永遠のゼロ”に次ぐ?) 男も女も大人も子供も日本人もソ連(ロシア)人も登場人物の一人一人がみんな“カッコいー” 900ページを超える大作ですが30から40ページに1回ぐらい泣けます。 もちろん私の中の浅田次郎のBest of Bestは『蒼穹の昴』ですが これもお勧め!! | ||||
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兵隊の視点が納得させられる良い出来栄えですが、 登場人物が増えすぎて、下巻は整理不足かな 最後の戦闘に向けて物語がうまく収束、集中していかなかったのが、上巻がうまく引き込ませただけに、ちょっと残念です。 | ||||
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面白かったのは上巻の最初だけでした。下巻はほとんど読むにたえずパラパラと捲り読みをしました。読後感は不愉快でした。戦争を感傷で語って欲しくない。 | ||||
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1945年8月15日に日本はポツダム宣言を受け入れ、終戦となったのにも拘らず、ソ連軍は8月18日千島列島の占守島(しゅむしゅとう)を攻撃し、そこに残っていた日本陸軍との間で戦闘になった。本書はこの出来事をテーマにして書かれた小説である。 こんな予備知識を持っていたため、てっきり戦闘シーンが中心の小説と思って読みだしたが、上巻を読み終わっても戦闘が始まる気配はまったくない。結局戦闘シーンは殆どなく、本書はこの不条理な戦いに巻き込まれた人々とその家族を描いた物語であった。 それはそれでいい。この戦いに関係した一人ひとりに各々の物語があるはずだから。残念なのは、自分が登場人物たちにさほど共感できなかったこと。片岡夫妻と子供の譲、鬼熊軍曹、菊池軍医など、魅力的な設定の人物が登場するが、皆人物造形が平板でリアルさが欠けているように感じた。 また結末も著しく盛り上がりに欠けた。ここまで引っ張ってきたのであれば、一人ひとりの死に様をきちんと描いてほしかった。アイヌの言葉、カムイ・ウン・クレ(神、われらを造りたもう)や、ロシア語のダモイ(帰国)も上滑りして心に響かなかった。 設定が面白いだけに、残念な作品だ。 | ||||
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上巻から、下巻の途中まで読んで、残りのページをみて、話が広がりすぎを危惧していたら、案の定、残りのページで、収拾がついていない。 はじめの調子で、登場人物の生い立ちから、過去の出来事を語るならば、上下巻では、枚数不足。登場人物についての前置が長すぎて、結末とバランスが取れていない。結果として、主人公は誰なのだったのか?読後、最大の疑問! キャラクタも、ストリーの中で、読者の中でイメージを熟成していくのが自然。本書は、過去の著書で使い古された筆者独特の形容詞による力業が目立つ。ストリー的にも、中心となる登場人物たちの最期に、納得できる浅田ファンは少ないのでは? 是非、文庫本での大幅加筆を期待したい! | ||||
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岩手出身のこの奇妙な3人が終戦間近に召集される。 それぞれに生活があり、召集されたのにもそれぞれの理由があった。 上巻ではそれが丁寧に書かれていて感情移入できます。 さて 下巻では、、 | ||||
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終戦を間近にソ連は日本に一方的に侵攻してくる。 すでに降伏している国に。わけも分からず対戦する取り残された軍隊。 ソ連兵の回想のようなところは余計かもしれないが あらためて 戦争とは何かを考える作品でした。 | ||||
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昨年、TVや書評などで注目されていた本だ。占守島(シュムシュ)でのロシアとの戦いにむけて、それぞれの兵とその家族がどのような状況だったのかが丁寧に描かれている。 あの時代の空気や人々の感性が敗戦を意識させる情勢の中で、切なく悲しく迫ってくる。45歳の夫を送り出す妻のやるせなさ、父を慕う学童疎開中の小学生、母親を戦災で亡くした少女。応召されないものの会社に残り同僚の無事を祈る上司や同僚、果ては動員計画を策定する大本営の士官やその通知を届ける役場の職員まで、それぞれの持ち場で、出口の見えない戦争に翻弄される個人の心情が切々と迫ってくる。 天皇の神格化に対する筆者の洞察などは、まさしくそれが真相などではないかと納得してしまうほど、説得力がある。常々、後世の人が、先の戦争を無謀な侵略戦争だったと一刀両断にする言質を耳にすることも多いが、その時代にあっては、そうせざるを得ない状況であったということも、しっかり認識しておくことが重要だと思う。徒に、当時の指導者を糾弾したり、または正当化したりせず、温故知新の心持で国際社会の中で一定の存在感と豊かさを実感できる日本にしていく責務が今の私たちにあることを改めて感じさせてくれた本だ。 | ||||
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終戦直後のソ連軍の侵攻。 領土拡張、戦後の発言力強化の意図がありありで読んでいて憤りを覚えました。 終戦を迎えたのに戦地に投入されるソ連兵。 そしてそれを迎え撃つ日本兵。 多分に複雑な心情だったのだろうと推察されます。 日本とロシアが主張する終戦日が違うため、北方領土問題は複雑化しているという 解説が最近多くなされています。 話としては知っていたのですが、実際問題としてこれを実感していたかというと 少々疑問です。 小説とはいえ、本書を読み当時を追体験することで問題の根深さが少しは体験できた気がしました。 これまで主役級だった登場人物の末期が、ソ連兵の視点で淡々と表現されています。 この点について物足りなさを感じる人も多いようですが、読み手側がそれぞれの登場人物の心情を想像する余地ができるので私は非常によいと思いました。 過度に泣かせるための演出を施すことは、本書に限り適当ではないのではと思いました。 | ||||
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この小説は終戦の年、1945年を舞台に描かれた物語ですが、私には1945年という舞台を通して、現代を描いた作品として読めました。 生に対する軽視、意志の放棄、思考停止、個人の孤立、誰もが望んでいない方向へと世界が動いていく不条理さ、といったものが、2010年の現代にもみられるもののように思えます。 改めて、浅田次郎氏の、普遍性を描き出す、文学の力に惚れました。 「終わらざる夏」 夏は未だ終わっていないのでしょうか。 | ||||
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