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氷壁
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【この小説が収録されている参考書籍】
氷壁の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.37pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全83件 1~20 1/5ページ
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天平の甍の舞台を昭和49年に、大阪でみました。その時、司馬遼太郎さんも、観劇され、挨拶されていたことが、忘れられません。そのお昼、わたしは京都の鞍馬神社から、貴船神社にかけて、樹木学実習をしていて、それを修了してから、大阪に駆けつけたのです。六月であり、タニウツギの花を一輪とって、胸をかざして、観劇したことが、おもいだされます。 | ||||
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穂高行きを前に、何か関連する小説を、と検索していたら出てきた。破格の古本をポチッたが読む分には問題なし。 井上靖は、自伝もの、歴史ものはいくつか読んでいたが、「氷壁」のような中間小説と呼ばれる一群は初めて。 登山と東京での生活の対比、男女の思いの差、完璧な構成、500ページを一気に読んでしまった。 1955年くらいが舞台だけれど、人の心はさほど変わらない。 大傑作。自分は、井上靖のうまみを全然知らなかったことに気がついた。もっと読もう。 | ||||
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上高地に旅行に行った時に読みたくなり電子版で購入しました。書かれたのが昭和なので文書の所々に歴史を感じますが、これが逆にとても味わい深く凄くいいです。 上高地で本に登場する場所を巡るのも楽しいですね。 さわんどのバスターミナルに行くと、氷壁で描かれた当時のさわんどの写真が飾ってあります。その写真をみてみるととても本で描かれている様子が目に浮かびます。 あとはやっぱり徳沢園や釜トンネルなどでしょうか。 映画化、ドラマ化されているのでどちらもみなくなりました。 | ||||
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何度も読み返しをしないので、私にはぴったりでお得なお値段でした。 本も経年劣化はしていますが、読むのには支障ないです。 | ||||
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ナイロンザイル事件の正義がどこにあるかを世間に知らしめ、ナイロンザイルの被害者をこれ以上出さないために書かれたものです。 すでに判決は出て法的には解決していましたが、まだまだ世間にはナイロンザイルのメーカー側が広めた事件に対する誤解が蔓延っており、ナイロンザイルを妄信する風潮がありました。 この美しい小説が大ヒットすることによって、世間はようやくナイロンザイル事件を正しく認識することができたのです。 | ||||
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ザイル、ナイロン事故の話は現実のがいろいろで劇的だと思った。 穂高はやはり怖い、ハイキング気分で行ってはいけないところ、だと思う。 登山家の主義つうか友情、恋愛の人間ドラマ。 井上靖さんとしたらクライミングとか山登りを勉強して連載した小説で、素敵です。 井上靖さん、悪い人いないつうか、善人で、 特に女性は良い人だから、男の人もみんな良い人。自然描写とかが素敵だけど、少ない? 街の中での風景やドラマとかも多い、気がします。 | ||||
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早く送ってくださってどうもありがとうございました。 綺麗な状態で気持ちよく読んでおります。 | ||||
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私らは昭和初期というと、だいぶ昔のイメージで、勝手に”遅れている”と決めつけていたが、こういう過去の小説を読むと既にかなり科学は発展しているんだなと思い知らされるというか、決めつけて申し訳ない気持ちになった。 時代背景とかも知れたし、作品自体も面白かったけど、果たしてこの結末は本当に良かったのか疑問が残る。少しハッピーエンドにして欲しかった。 | ||||
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切れるはずのないザイル、、、。 そんなものはこの世の中の何処にも存在しないのでは、、、 でも切れないザイルがあることを信じ実験までしてその事を証明する。 それみたことか、切れるわけないんだよ‼️ ご満悦で、、、 そんな物はあるわけ無いのに。 だからこそわたしは信じたい。 薫の気持ちが決して切れないザイルであることを。 | ||||
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気軽に登れる山から本格的な山のコースがユーザーの登山データーもとに細かく収録されていて自分にあったコースをみつけることができる。 | ||||
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小坂や魚津の山にかける想いは素晴らしいと思った。また、常盤や捜索に出てくれる人物らの描写も素晴らしく、山をやっている人間として、心が改まった。主人公が悲しい最期となってしまったのが悔やまれる。 表紙の裏の解説でネタバレしており、読み始める前から物語の方向性が分かってしまったのがとても残念。 | ||||
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主人公が亡くなってしまったのが残念でならない。 | ||||
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コロナで閉じこもっているので北アルプス登山のYoutubeを見ていたら、そういえば、氷壁という井上靖著の名作があったなと思いだし、一気に読んだ。時代が変わり、登山用具は進歩したが、本の名作は不変である。 | ||||
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登山家で会社員の魚津は、大学時代からの親友で登山仲間でもある小坂が、一度は関係を持った、既婚者の八代美那子に恋慕していることを知る。美那子に拒絶されたことを受け入れられない小坂を連れ、魚津は年末の休暇に信州の雪山に向かう。登攀のさなか、命綱であるナイロン・ザイルが切れたことで、小坂は帰らぬ人となる。帰京後にザイルが切れたと主張する魚津の発言は新聞にも取り上げられ、ザイルの製造元が偶然にも自社の大株主だったこともあって波紋を呼び、影響は魚津自身の進退にまで及ぶ。本当にザイルは切れたのか、傷心の小坂が自ら切断したのか、登山家としてのミスをかばうため魚津が切ったのか。物語は、男女関係と切れたザイルの謎を縦横にめぐらせて進行する。 時代は昭和30年頃、タイトルは『氷壁』ですが、物語の主な舞台は東京です。小坂と美那子をはじめ、その後は魚津や小坂の妹のかおる、美那子の夫も加わる、男女関係に特有の心の機微と、小坂が死亡する原因となった「ナイロン・ザイルがなぜ切れたか」という問題が引き起こすサスペンスの要素を掛け合わせることで、読者の関心を引きつける効果的な構成をなしています。ザイルが切れた原因についても、うやむやにするわけではなく、終盤までには判断に必要な事実は提示されます。また、視点は主人公である魚津を中心に、五人のなかで切り替わりながら進行しています。 個人的には、魚津の上司である常盤の人物像に、作品が描いた時代と現代との差異を強く感じました。ほかの人物はともかく、常盤のような人間を現代の小説に登場させるのは難しそうです。同様に時代という点では、就業中に業務外の来訪者と自由に面会するなどといった会社員生活も、かえって新鮮に映りました。以降は主要登場人物紹介です。 ---------- 【魚津恭介】 三十二歳の独身男性。新東亜商事に勤める会社員生活を送るかたわら、登山家としての活動に積極的に取り組む。小坂とは大学時代からの親友。登山界では孤立派とされている。 【小坂乙彦】 登高出版社に勤め、親友の魚津と同様に登山家として活動している。一度だけ肉体関係をもった、既婚者である美那子に惚れており、拒否されながらも諦めきれない。 【八代美那子】 三十歳を前にした美しい女性。嫁いでいる女性には見えない容貌をしている。夫である八代教之助の後妻にあたり、田園調布の邸宅で裕福な生活を送っている。子供はいない。 【常盤大作】 五十五歳。魚津が勤める新東亜商事の東京支社長。大阪本社の企業にあって、忌憚のない発言から幹部に疎まれて出世コースを外れており、本社には縁がない。登山活動に精を出す魚津を苦々しく思いながらも、内心では彼の気骨ある人柄を買っており、彼の理解者でもある。体も声も大きく健啖家で、熱量の高い人物。 【八代教之助】 五十八歳。工学部博士号をもち、東邦化工の専務を務める。専門は原子力。事件後に切れたナイロン・ザイルのナイロン部分は彼の会社が製造していたことがわかる。 【小坂かおる】 小坂と同居する妹。登場は事件以後だが、重要人物のひとりとして物語後半に大きく取り上げられる人物。 | ||||
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山には魔性があると云われる。そして山は女性名詞であり女神たちの住む処でもある。 本作品の最初の舞台である上高地・徳沢から新村橋を渡り奥又白の池畔に幕営した登山者であれば前穂東壁や北尾根の峻厳さと同時に女神の様な自然の優しさの両面を感じることができるだろう。固よりそこに至る道程も易くはないが。 ひとは何故山に登るのか?! そこに山があるからだ。という常磐大作の謎かけめいたくだりが最初の方でなされるが、これは重要な伏線であろう。 男たちは山の女神たちの魔性に招かれて、なぜか命を賭けてまでも危険な山に、"氷壁"に、憑かれたように敢えて登るのだ。 これが伏線への作者の答えであり難解な本作品のテーマであろうと思う。 この作品には超越した自然と俗世間の社会性という舞台の二面性があり作者はそれを主題の中に巧みに織り混ぜている。前者を表象するのが女性であり後者を表象するのが男性社会と言ってもいいと思う。 小坂の死因はザイルの切断なのか、それとも自殺だったのか。 作中ではザイルを巡る技術的な検証がされていくが、世間では小坂の死の要因はザイルではなく自殺か或いは魚津が切ったとまで疑われる。登山家としての魚津の理性と矜持が世間の冷たい壁(これも氷壁か)と対峙して物語は展開していく。現実世界の結論としては魚津の主張する通り科学的な答えとしては前者なのである。併しそれはこの物語の本題たる結論ではない。 実際に起きたナイロンザイルを巡る事件は確かにこの小説のひとつのテーマではあるがあくまで表向きの社会的側面から取った題材であり、作品の全体を包括する主題とは言えない。 美那子の夫である八代教之助らの企業社会によって実験検証されるのも皮肉で暗示的ではある。魚津はある意味で自分とは隔絶した俗世間の社会と闘う。ザイルは俗世間と山の自然世界を繋ぐひとつのメタファーとしての役割を与えられているのかもしれない。 しかし親友の小坂は前穂の岩壁にザイルを切られて死んだのは事実である。小坂の死は勿論魚津のせいでも自殺でもない。主題を捉えて敢えて言えば山と女が彼を死に至らしめたのである。 小坂が魅せられた穂高岳と美那子という女性。本作品の中で山と女性という二つの存在は決して無関係ではないのだ。 彼女は魅力的な女性としては描かれるが、淡々とした無機質な表情で気まぐれな処もあり男に対して容易に本性を現さない。まさに魔性そのものである。女性描写が現代にそぐわないとの評もあるが、それは作者が意図的に彼女を無機質に描いているからだろう。 本作品は山と対峙する男たちと都会の女たちを、一見安っぽい恋愛小説の様なストーリーに似せながらも実は俗世間と山という超越した世界との相容れない不条理な二元的空間として描いている。そこに作品の魅力があり作者の卓抜さに読者は騙されずに見抜かねばならない。 小坂の美那子への不条理な恋愛を非難した魚津もまたそんな彼女に次第に惹かれていく。まるで穂高に惹かれるが如くに。 しかし美那子と魚津の間にも越え難い氷壁が存在する。そんな魚津を見かねた常磐は美那子に近づくなと忠告する。 そして魚津もまた山で死ぬ。彼は何故あの時、穂高に登らねばならなかったのか。登山家の本能として彼はそこに山の女神の審判がなされるとでも感じたのだろうか。 しかし滝谷の山中で落石で進退極まり、登ればかおる、下れば美那子の選択に迫られて、決めきれない彼の命は結局山に奪われる。山とふたり女の想いが複雑に交錯して魚津を殺したと言えば言い過ぎであろうか。しかし間違いなくその謎の意味の中に本作品の主題があると思う。 もちろん本作は陳腐な推理小説の類いではない。また山と関係ない恋愛話が絡む意味が不明という評も作者の真意を理解していないと思う。 これは都会生活や人間関係という世間に絆されながらも、山という別世界の魔性の女神に取り憑かれた男たちの浮世離れした美しい物語なのである。 魚津の遺骨を東京驛で送る最後のシーン。常磐が言った「彼を偲びましょう」という言葉に対しかおると美那子、ふたりの女は何故かしっくりと来ない。魚津は今もなお自分たちの心に生きているからだ。結局最後まで善き上司であるはずの常磐は魚津を理解していない。彼を愛した女たちだけが魚津恭太という男をわかっているのだ。 小坂も魚津も山に殺されて死んだのではなく、母なる穂高の山々の胎内に帰って安住の眠りについたのである。 | ||||
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古書ということもあり、味わい深く面白かった。 | ||||
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中古(良い)の評価だったので購入したのですが、カバーはふやけて本はシミだらけ。あまりに不潔で手に取る気もしません。返送料がこちらの負担でなければ返品したいです。 | ||||
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作者の井上靖は、昭和30年に実際にあったナイロンザイル切断事件を基に書かれたフィクシ ョンだそうです。 人妻に拒まれ後、死亡した小坂の自殺説があるが登山家は神聖な山では、自殺を しないとか、二人で登った先頭が小坂であり、魚津自身が助かりたくて、小坂のロープを 切った噂が遺体発見後のロープで判明するとか、美貌の人妻が小坂だけではなく、魚津 まで幻影となるため断ち切るため山に登るとか色々な要素を含んで興味深く物語は展開 していきます。 どうしてここまで二人の男性が美貌の人妻に惹かれるのかわからない部分がありました が、映画化1回、テレビドラマ化4回となっているため、映画や ドラマではどう表現して いるのかチャンスがあれば見てみたいと思いました。 | ||||
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社会問題そのものは、新聞の三面記事で扱えば、それで済む。井上靖の旨さは、ナイロンザイル切断事件という実際にあった事件を、作品に織り混ぜながら、つまり、話しに現実味を持たせながら、男女の恋愛が進行させ、読者を飽きさせないことだ。 | ||||
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以前より読んでみたかった本です。人間の心をとらえたもので大変良かったです。 初めて井上靖の本でしたが、期待通りでした。 | ||||
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