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エンディミオン
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【この小説が収録されている参考書籍】
エンディミオンの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.46pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全61件 21~40 2/4ページ
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良いSF。文章がうまいので、読んでるうちに世界の中に入っている。そしてストーリーも壮大かつ繊細で良い。 | ||||
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ハイペリオンから始まった全8巻の骨太な物語もここで終わり。エンディミオンシリーズに入ってSFというよりは冒険活劇成分が多かったけど、ラストの展開まで非常に楽しめました。 一方、ハイペリオンシリーズにおける物語上の伏線は本作でも全部拾いきれず、若干の物足りなさは残るのも事実。ただ、この作者の特性は「とにかく面白い展開が読めれば細かいことは良いだろ?」という感じなので、最後の最後まで驚かされる展開ばかりであり、作品全体として非常に堪能できた。 ともあれ、最後まで読み切って、シュライクの正体が(だいたい)分かったし、物語の真相部分はあらかた分かったし、何が「覚醒」なのかもよく分かったし、今まで読んだ過去の物語を思い出して涙する局面もあったし、最後まで読んで本当に大満足でした。ハイペリオン(および没落)が面白かった人は、エンディミオン(および覚醒)まで付き合ってもらえると良いかと思います。 | ||||
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期待してなかったが、とても面白い。読んでるうちに、ほんとにこの世界の中にいる感じがする。 | ||||
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ある使命をうけた主人公が運命の少女と時空を超えて旅を続け・・・というお話。 二段組みの活字で800ページもある超大作。外に持っていくだけでも結構大変でしたが、その分楽しめました。が、やはり長いので途中で読んでいる当方の方で息切れしかかったのも真実です。決してつまらない、中だるみする、という訳ではありませんが。 内容は前作からの続きで遂にシリーズに仕掛けられた謎や明暗に決着がつくという展開で、前作を読んでから少しインターバルがあったので、覚えていない部分もありましたが、この作品だけ単独で読んでも面白い事請け合いの作品でした。なるべく前作を読んでから読んだ方がいいとは思いますが。 個人的には主人公達が地球に降り立ち、中国かチベットの辺りを流離う部分がとても面白く、ここが本作のハイライトかとも思いました。その後の最後の章まで飽きさせないで読者を引きずり回す著者の辣腕ぶりにも感心しました。 難を言うと翻訳で年寄りが「何々じゃよ」という表現が使われていて興醒めでしたが、それ以外はあまり欠点のないシリーズ掉尾を飾る傑作として推奨にたる、SF史に残る大作だと思いました。訳者あとがきで訳者の方がまだ続きを読みたい、と仰ってますが、私はもう満腹で、これ以上はちょっと・・・とも思いましたが。 因みにこのシモンズという方は長い長篇が多いので大作志向なのかと思いきや、短篇集を読んでも面白く、またSFやファンタジーやホラー以外でもクライム・ノヴェル等でも評価の高いという器用な人みたいで羨ましいです。個人的にはもっとホラーを書いて頂きたいですが・・・。 SF史に残るシリーズ最終作。シリーズ全て、是非ご一読を。 | ||||
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良い作品はたいがい、残りページが少なくなってくると悲しくなりますね…これもそう。 ただこの作品中で、主人公達の語る教えを正しく理解するなら、その残り少なさを嘆かず精一杯楽しもう!って気に …いや、やっぱりもう少し読みたい(^o^; とにかく誰かにススメたくなる。そして感動を共感したくなる。なんでかと言えば、この一連の作品はSFらしさと魅力をこれでもかと詰め込んだ、宝石箱のようなシリーズだからです。 たくさんSFを読んできた人にはSFっていいなぁって再確認できて、これからの人には壮大な世界にアクセスする最初の鍵にもなりうる作品って、あんまりないでしょ。 | ||||
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この巻もやはり面白い。ここまで読まれた方々に説明は不要とも思いますが、肩肘はらずに読めて、なおかつ古典SFのテイストも味わえて、しかも面白いんだからダン・シモンズて人はすごい。 背景描写も細部まで凝っていて、各惑星の美しさを堪能できます。 そして大作SFには欠かせない要素、進化とは何か、命とは何か。この辺も凡人であるロール君(次巻どうなってるかまだわからないが)とともに考えながらの旅ですから、重くないので安心。 紙で読むのもいいけど、我々SFファンは昔から電子媒体で本を読む人達をさんざん見てきたわけですし(^o^)Kindleで読むことで、その中の一員に仲間入りするのも一興かと思います。 | ||||
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これは2~3回は読まないと駄目ですね。 世界観、時代設定、登場人物達、サイドストーリー群etc それぞれ集中していないと空想世界がイメージできません。 転送の連続でエンディミオンは一体どこにいるのか?どの時代なのか?何を目的にしてるんだっけ? シュライクの激闘も時間が止まっってるのかどうなのかも良くわからなくなってる。 既に亡くなった人達がどうやって復活したの?未来なの現代なの過去なの?どこなの? ???? う~ん私の少ない脳細胞ではもう、ついていけない。 アイネイアーの拷問の末の酷い死に方、死んだはずのアイネイアーが巻末では復活して エンディミオンと暮らしはじめたりする。 な、なんなんだ、これは!どういうことなのか? ハイペリオン、エンディミオンの熱烈なファンからは「未熟!」とお叱りをいただきそうですが シリーズ最終話の本作で私はついにドロップアウトしてしまいました。 「旋舞の千年都市」や「ペルディード・ストリート・ステーション」ほどではありませんが 思い入れと集中がなければこの世界観、結末は到底理解できません。 | ||||
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若きエンディミオンとアイネイアーの冒険活劇です。 初々しい二人の関係は少々モヤモヤした感じが否めません。 そしてハイペリオンでは見られなかった会話が非常に多く、展開が まどろっこしく感じてしまう。さらに時代設定や様々な星への移動が絡み合い 何を目的に冒険しているのか焦点がぼやけてしまう。 追走する宗教軍団の記述もっまどろっこしい。 お気に入りの天下無双のシュライクがあんまりでてこない(-_-;) ということでハイペリオンに較べると不満な点が多々あるのですが、 独特な世界観は一級品の輝きを失ってはいません。 続編の「エンディミオンの覚醒」に大きな期待を寄せたいですね。 | ||||
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カトリックの支配する宇宙で刑死を免れた主人公がある少女を探す様に依頼され・・・というお話。 結論から言ってしまうと如何にもシモンズが書きそうな典型的なSF小説だと思いました。前二部作の謎の部分を引きずりながらも、更に新しい展開も用意されており、流石才人シモンズだと思いました。ただ、ハイペリオンの最初の作品が究極のジャンルミックス小説だったのに比べて本書はストレートなSFだったので若干出来は落ちると思いました(つまらないという訳では全然ありませんが)。 個人的にはリアリズムを基調にした小説を読む事の多い人間なので、本書の様なSF的イメージが百花繚乱するタイプの小説は読むのがしんどかったりもしますが、シモンズの筆力に負けて小説内を引きずりまわされる快感を感じたのも真実でした。この辺りで本書を始めとするSFが好きか嫌いかに判れる様に思えますがどうでしょうか。 いずれにしても本書は二部作の最初の作品という事でこれからどうゆう風にシモンズがイメージを照射するかが今から楽しみでもあります。 如何にもSFの王道を行く佳作。機会があったらどうぞ。 | ||||
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楽しめました。 でも敵の顛末をもっとよく知りたかったな。 ソヤ神父が好きです。 | ||||
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アヘン・ハイペリオン。 4部作のうちの3部目。 ハイペリオンの舞台から300年後の世界。 まったく忠実に追いつ追われつの逃走劇だが、最後に、おそらく予想したような展開で終末を迎える。 あの華麗にして壮麗な群像劇は影を潜め、今度は主人公たちの敵からの逃走を、本当に念入りに描き切っている。 ハイペリオン1部と2部の違いが、視点の違いだとすれば、今度は行動の違いを主眼にして私たちを引き込んでいく。 読まなければ、中毒になるというハイペリオン病は、相変わらずだが、作者は全二作にとらわれずに自由に自分の趣味と自分のやりたいことを誰に遠慮もせず自由奔放に小説の中でやっているように思う。 読者はエンディミオンとアイネイアーとともにいろいろな惑星に旅をする。宇宙を旅する筏、というドラえもん的な発想で、命を奪われそうになり凍えて死にそうになり灼熱の砂漠で干上がる体験をする。 ハイペリオン4部作は、ある意味で奇跡のように出来上がった作品のように思える。 禁断症状にご注意を。 | ||||
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ハイペリオン再びということで とにかく読み始めた。 一度読み始めるとボリュウムがあってしばらく読むことになる。 しかしながら、なかなか止められないという困ったことになる。 | ||||
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読み終えました。 最後に救いがあるが…。 やはり少し続編を追加してもっと救いがほしいようにも思いました。 食い応えのある。腹持ちのいい物語でした。 | ||||
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「ハイペリオン」「没落」「エンディミオン」そして「覚醒」。長いシリーズを2回も通読しました。正直言ってこんなことは初めてです。それを言うならレビューなど書くのも初めてだけれども。 個人的には「エンディミオン」が好きだが、やはり「ハイペリオン」から読まなくては、楽しめない。断言できます! こんなにワクワクした冒険と、切ない恋愛ドラマがマッチした作品は少ない。(個人的には、あと森岡先生の「星界シリーズ」か) あまりに長く、しかもあまりに完成したストーリーテリングなだけに映像化されることもないだろうから、ぜひ小説を堪能することをお薦めします。 | ||||
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エンディミオンの覚醒上巻 本書『エンディミオンの覚醒』は『エンディミオン』の続編で、独立して本書だけを読むには難しいようです。まずユリウス教皇(ルナール・ホイト神父)の崩御で話は始まります。そしてあくる日、ゴッズ・グローヴの岩場の中からネメスが救出されますが、閉じ込められて(エンディミオン最終話)からは4年が経ち、閉じ込めたデ・ソヤ神父大佐は大佐の階級を剥奪され砂漠惑星に追放されて、四年、教区の司祭をしています。アイネイアーとエンディミオンはネメスの急襲から逃れてデ・ソヤ神父大佐から進呈された降下艇に乗って、ゴッズ・グローヴの転位ゲートを通って、オールドアースに赴き(エンディミオン最終話)、そjこで4年間を過ごし、アイネイアーが師事した老建築家が亡くなります。本書58頁で、「あらためて自己紹介しよう。ぼくの名前はロール・エンディミオン。」と説明がなされます。しかし、やはり前書を読んでないと理解に難するでしょう。32歳の主人公エンディミオンは16歳になったアイネイアーから「あの宇宙船が必要なの、〜このカヤックでテテュス河をどこまでもくだって、宇宙船を見つけてきて。」と告げられますが、前書を読んでいないとこの宇宙船が何なのかよく分からないのです。 『エンディミオン』で壊れた筏に代わり、本書『エンディミオンの覚醒』上巻はエンディミオンがカヤックに乗って(上巻の表紙の絵 主人公はカヤックに乗っている)、再び転位ゲートでただ一人旅立ちます。しかしウィトゥス=グレイ=バリアヌスBという惑星で腎臓結石となり、そこへ、ネメスほか3名(表紙の絵 主人公の背後)が迫り危機が訪れますが、「ぼくにはどうしても銃をとることができなかった。」と前書と同様に優柔不断らしさがつきまといます。 前書『エンディミオン』は、主に「アイネイアー/エンディミオン」と「デ・ソヤ・神父大佐」の二つの場面の記述でした。本書『エンディミオンの覚醒』上巻では、デ・ソヤ神父、ルールドゥサミー枢機卿(表紙の絵 ネメスらの背後)、アルベド顧問官、ケンゾー・イソザキといった登場人物や火星といった記述の場面が忙しく変わり、本書は目が離せません。ユリウス教皇は復活してウルバヌス十六世と名乗り、アウスターに対する十字軍遠征を回勅し、デ・ソヤ神父はパクス艦隊の大佐として復帰して、前書のようにアイネイアーを追うのではなく、機動艦隊でもってアウスター領域を進入し掃討を行っています。大気と雲と雷だけの世界(435頁)では作者と訳者と共に、力量を発揮してその記述が素晴らしいく、情景が目に浮かんでくるようでした。そして小さな礼拝堂で教皇を中心とする要人達の集い(465頁〜524頁)では、物語の核心部分が告げられます。アルベド顧問官の語りで、今まで読者がよく分からなかったアイネイアー、聖十字架、<アウスター><シュライク><テクノコア><コア><虚空界>などがここでようやく明らかになるのです。『エンディミオン』でよく分からなかった謎・背景が明らかになります。 『エンディミオンの覚醒』上巻の八割(552頁)を読み終えると「第二部」です、エンディミオンは宇宙船で、アイネイアーとアンドロイドがいる惑星<天山>に着いています。そして、21歳になっていたアイネイアーとエンディミオンとの二人にはとうとう…上巻は703頁でした。 エンディミオンの覚醒下巻 『エンディミオンの覚醒』は三部構成をとり、第二部は上巻553頁から下巻の222頁までです。舞台は惑星<天山>。ポタラ宮で行われた会見で、パクス賓客の一人にネメス准将がおり(エンディミオンの覚醒上巻最終話)、アイネイアーに危機が迫りますが…第二部で著者は、仏教・禅の素養を披露し、僧「一休」の歌さえ出てきます。アイネイアーがポタラ宮から無事戻って寺で行う問答に周囲の者が耳を傾ける様子は、仏陀を模しているのでしょうか?「ちかくにいただれかがいった。<虚空界>のことを教えてください。」(75頁) 著者はここでサイエンスフィクションと宗教とを織り交ぜ虚・実を絡めて東洋的趣を出してみせます。西洋人にとっての泣かせどころを英文でどう表現をしているか興味があるところですが、また訳者が漢語で再び表現するのも読みどころでしょう。 アイネイアーは自らを感染源として血を滴らせ「聖体ワイン」を施し、また上巻679頁、下巻105頁、112頁でエンディミオンと情交を結び、「結婚していたのよ」(115頁)、「わたしには…子供が、赤ん坊がいるの…」(117頁)と言ってエンディミオンを惑わせ、<泰安>に赴いて、階段を登りながら進化について薫陶を行い、救世主いや怪物然となる。 第三部は趣が変わってきます。エンディミオンとアイネイアーは計らずもネメスと相交えることとなり、エンディミオンは「ぼくの強みは〜ボクシングをやっていたことくらいしかない。」と一人素手でなんと殺戮機械ネメスを相手にして倒してしまうのです。十二ページ以上を割いて二人の格闘に充てていますが、「窮鼠、猫を噛む」と思えばよいのでしょうか、これは物語の破綻!宇宙船で回収され天界樹バイオスフィアに収容されたエンディミオンとアイネイアー二人は、その後330頁以降は二人の熱い交わりとなり、「彼女を思い切り抱きしめ、彼女のなかに熱いものを放ち〜」(335頁)338頁まで睦みあいが続く。聖樹船内では、アイネイアーが「気高き<教える者>」となり、346頁でアウスターの歴史、350頁で聖十字架の説明、365頁でシュライクの正体について陳述し、読者の理解の助けとなる。天界樹でアウスターと親しくなった二人は、宙でアウスターの翅を伸ばし飛行したり、アウスターは「聖体ワイン」を施されたりする。パクスから離反したデ・ソヤ神父(表紙の絵 禿頭で肩に筒を提げた男)も、アイネイアーの「聖体ワイン」の施しを受け聖十字架を外している。二人は知的異世界生命体とも会う。天界樹はその後、パクスの艦隊の急襲を受け炎上する。アイネイアーは、「これよりパケムへ、ヴァチカンへ赴きます。」(391頁)と宣言し、ヴァチカン聖ペテロ大聖堂で教皇と対峙するも、結局サンタンジェロ城の訊問室で訊問を受け、殺人マシンネメスの惨い扱いをされ、アイネイアーは焚刑で死す(575頁)。エンディミオンは独房「シュレーディンガーのキャットボックス」に隔離させられる。最後のほう(680頁)で<獅子と虎と熊>の正体が分かります。さてエンディミオンは独房から逃れられるのか…アイネイアーが言っていた、赤ん坊はどうした… でも「厚い!かなりのボリュームです。」ハイペリオンを除いても「エンディミオン」上巻が511頁、下巻が541頁、「エンディミオンの覚醒」上巻703頁、下巻717頁とで計2472頁読破しなければなりません。英文を和文に移す場合、ハリーポッターでもそうでしたが、長くなります(ちなみに英文が読めればAmazonでRise of Endymionは一冊いま620円でのお手軽さ)。しかしアイネイアー、父がヒトでない彼女は、本当に人類の救世主なのかと、ある不気味さのゆえ諸手で応援が出来ませんし、エンディミオンの優柔不断らしさからくる人物造詣も読者に厚く感じさせる要因ではないでしょうか?また「アイネイアーは中年の男に弱いんですって」(304頁)ということはともかく、アイネイアーの恋人エンディミオンがもっと若ければ読者は応援のし甲斐があるってもんです。だだ二人の情交の記述以降、また二人の最後を読んでからは様子が変わってきますが。 | ||||
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「ハイペリオン」「ハイペリオンの没落」の前作から時代は下って、主人公はハイペリオン生まれの狩猟ガイドのエンディミオン、とそれに、時間の墓標を通って過去からやってくる少女、アイネイアー。計らずも少女の擁護を託されたエンディミオンに青い肌のアンドロイドが加わり、彼らは、人類の居住する惑星を統治しているキリスト教の一派パクスの寄生体・聖十字架をつけたデ・ソヤ神父大佐に執拗に追撃され、今は機能しない少女のためだけに開く転位ゲートを通って、逃走を続けてゆく。前作までの多彩かつ魅力的な登場人物に比べ、魅力に欠けるとのことですが、冒頭の狩猟ガイドのエンディミオンが狩猟ツアー中に起こした暴発で、死刑宣告を受けたあたりは、確かにアグレッシブですが、それ以降は同感です(ただし、前作二作はまだ読んでいないので比較はできないのですが)。ただ、宇宙の命運を賭け彼らを追うため、転移ゲートのある惑星の間を超々光速船に乗船し必然的に死と復活を繰り返しては苦痛にさいなまされるデ・ソヤ神父大佐は存在感にあふれていると感じられました。話は飽きることがなく読み進められます。前作は傑作だとすれば、凡庸なのかもしれませんが、結構面白いです。 | ||||
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上巻の表紙の絵にありますが、登場人物(エンディミオン・アイネイアー・青色のアンドロイド)が、空飛ぶ絨毯や筏で移動してゆくのが、登場する光速を超える宇宙船と比較するとなんともSFらしくないというか。また、エンディミオンが海上のプラットフォームから海中に落ち、深く傷を負って出血しているにもかかわらず肉食魚の頭を蹴って捕食されないよう水中で格闘し無事でいられる場面は、目を覆いたくなる非科学的な設定で、残念に思う。氷の惑星ソル・ドラコニ・セプテムの住人(下巻の表紙の絵 主人公の向かって左)とは言葉が通じないにもかかわらず、次の転位ゲートへと導いてくれる動機付けが薄い。下巻半ばまではテンポが遅く、329頁「片手でがっきと」は誤植でしょう!しかし下巻半ば以降は核心部分に触され、303頁では、デ・ソヤ神父大佐が少女アイネイアーを捕えんとする目的が告げられ、321頁のセプテム在住の神父は「ヒトのみが進化の化身なのではない。われらが計算に長けた機械が自意識を獲得した時点で、彼らもまた神の構想の一部となったのだ。」と述懐し、356頁「人間がFATラインで接続されたデータスフィアや転位ゲートにアクセスするたびに、その人間のシナプスとDNAはコアが造りあげたウェブ全体にまたがる神経ネットワークに計算力を付加していた。コアとしては、…連邦にひしめく何千億もの原始的な有機脳を織りあげ、有効な計算媒体に仕立てあげるうえで、転位ウェブは格好のエサとなってくれたのだ。」と、物語の真髄へと迫る。教会とは?<コア>とは?そして更に新しく登場人物の女性ネメス伍長(下巻の表紙の絵 主人公の向かって右)が加わる。最後にゴッズ・グローヴの転位ゲートでエンディミオン・アイネイアー・アンドロイドの三人を待ち受けてるのは、いったい何?シュライク(下巻の表紙の絵 主人公の後ろ)か?話は飽きることがなく読み進められました。エンディミオン下巻は、エンディミオンとアイネイアーの二人の新たな関係を示唆して終わり、「エンディミオンの覚醒」にと続くようです。 | ||||
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今回はいかにもSFらしい大胆な設定の世界をいくつか見せてくれたのが特徴的でした。 特に木星型惑星の描写は物凄かったです。巨大な木星型惑星に呼吸可能な大気があり、しかもカヤックで旅をするんですからすごすぎます。あの大気の薄さ(厚み)はどのくらいあるのか、人間が生存可能な範囲はどのくらいなのかといったことが気になってしようがありませんでした。 あとはそうですね、主人公エンディミオンの性格がすごく気になりました。 なんで分かりきっていることをあんなに悩んでるんだろうと何度も思ってしまいました。その様な効果をねらって書かれているのでしょうが、もっとしっかりしなさいと思ってしまいます。 読み終えてみると、長くて疲れた感じがしました。前作エンディミオンが単純に面白かっただけにそう感じたのかもしれません。 シュライクの正体についてはあとがきで解説されている通りだと思います。 | ||||
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ハイペリオンシリーズの続編ということになりますが、前作とはかなり違った雰囲気の作品です。 カテゴリでいうと冒険ものということになるんでしょうか。悪の組織に追われる少女の探求の旅を描いた作品です。 悪の組織というのは、ハイペリオンの時代には没落した宗教という設定で登場したカトリック教会のことです。 この時代の教会はものすごい勢いで、全世界を支配しています。強力な軍隊も持っていて、神父大佐だとか祝福級戦艦といった軍隊用語と宗教的な言葉の組み合わせにはちょっとぞっとしました。 追われる少女、アーネイアーは12歳の子供ですが、少女の愛らしさが良く表現されていました。 ハイペリオンでも親子の話がありましたが、シモンズは小さい女の子少女を描くのがうまいですね。 ストーリィとしては比較的シンプルな冒険ものといった感じに仕上がっていますが、面白いのは間違いありません。単純な面白さでいうと、ハイペリオンよりも上だと思います。時々笑いを誘う様なシーンがあって、すごく笑ってしまいました。 | ||||
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【後期ハイペリオン2部作】の完結編が、本書『エンディミオンの覚醒』です。でも後期2部作に関しては、賛否両論分かれる所でしょう。前期2部作である『ハイペリオン』と『ハイペリオンの没落』に関しては、無条件で【大傑作】としてオススメできますが、この後期2部作である『エンディミオン』と『エンディミオンの覚醒』に関しては【読む人を選ぶ】感じが強いです。SFファンの間でも、好きな人は大絶賛しているのですが、そうでない人は「後期2部作は無かったことにしよう」という感想が多いみたいです。欠点を言えば【キャラクターの魅力の無さ】が大きいです。前期2部作があまりにも素晴らしかったので、私も、後期2部作は【無かったこと】にします。 | ||||
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