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絡新婦の理
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【この小説が収録されている参考書籍】
絡新婦の理の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.49pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全82件 41~60 3/5ページ
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京極堂シリーズの目玉は、何といってもつきもの落としですが、今回も千葉の田舎を舞台に連続猟奇殺人が多発し、その謎を明かしながら、その関係者のつきものをおとしてゆきます。売春や性風俗と女性の人権についての考察を、面白く拝聴しました。今回は榎津探偵が活躍し、笑わせてくれます。からまった蜘蛛の糸が次第にほどけていくように明らかになった行く様がとてもよく練られています。ただ登場人物が多く付き物落としが長過ぎたことと、殺人犯が、精神異常者というのが少々残念です。もちろん、正常/異常とのわく引き、差別などはあってはならないですし、また、同様に罪にも問われるべきと思いますが。 | ||||
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何気ない人間関係・事件が、蜘蛛の糸のように絡まってきて…。百鬼夜行ギャングも徐々に絡み取られていきます。作品中の込み入った人間関係に関係性を見出した時は鳥肌が立ちました。 むっとむせ返る程に、どこを見ても、そこには女性、もとい女がいます。 過去の作品の登場人物も関係してくるところが、京極作品を読む醍醐味ではないでしょうか。 冒頭のシーンの風景描写がとても綺麗で、よく仏頂面と表現される陰陽師の表情がなんとなく柔らかく優しい感じがしました。 | ||||
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「あなたの後ろに幾つ骸を転がせば気が済むのです」 と京極堂にいわしめた蜘蛛を名のる女性 女性の眼球に細鑿を突き立て殺害する連続殺人 基督教系全寮制女学校でくりひろげられる背徳の集い 蜘蛛の巣屋敷と呼ばれる旧家での相続争い 連続すると思われる殺人事件の担当になった刑事木場 女学校の調査依頼を受けた探偵榎木津 遺品を査定するために蜘蛛の巣屋敷に招かれた骨董品屋今川 それぞれが、謎をたどるうちに 蜘蛛を名のる女性の目的へと収束していく様が見事です。 たくさんの事象を詰め込んでのまとめあげてあり 読み応えがあります。 「勿論僕は女権拡張論者ですよ」 と答える中善寺が解く 「七夕」の解釈など、 色々な文化と神々、伝説の隠れた意味の数々がとても興味深いものでした。 | ||||
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多くの方のご意見どおり、京極道シリーズの最高傑作だと思います。 女性をテーマにして、ここまで書いてくれました。 陳腐な昔ながらの「男は男」みたいな理屈や「女性は素晴らしい」 みたいな理論に偏らない理論を展開しているのは大人の書物として、 読むに値するものと思います。 ただ、個人的には冒頭にラストシーンを持ってきてほしくなかったですが‥ | ||||
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まず自分がこの本を買った理由はそのページ数なんですが これは厚いことで有名な京極先生百鬼夜行シリーズで塗仏の宴を2冊と考えれば一番厚い!! しかしそのボリュームとは裏腹に数ある百鬼夜行シリーズの中でもおそらく一番読み易い! 1巻の姑獲鳥の夏から入るよりここから入った方がのめり込めやすいと思います そう言わしめる理由は2つ まず読みやすい文章!! 姑獲鳥の夏や魍魎の匣のようなグロい所とか狂骨の夢や塗仏の宴のような超常現象または鉄鼠の檻のような専門用語などのわかりにくい所などが少なくて一介の中学生である僕でさえ そのボリュームから軽くとは行かないがサクサク読めた そして理由の二つ目は・・・ 良く練り込まれた中身!! まぁ京極先生の作品は全部練りに練り込まれていて普通の人が読んでも最後の最後まで犯人が解らないようになってはいるんですがこの絡新婦の理はその作品群を遙かに凌駕する練り込まれようだと思います。僕のように捜査能力・推理能力皆無の人間(関口か!!)にはその場その場で一番怪しそうな人間を疑うことしかできなくてどんでん返される度に感動してしまった 作品の冒頭にいきなり犯人が解っているのに犯人が最後まで解らないのは屈辱的でありながら 快感でもありました(自分はMではありませんよ!! 自分的にはこの作品の中では織作茜が一番好きです あの自分の意見をしっかり持っていてカリスマがあり人の意見に準じないところとか 格好良すぎます!! また意外と本田幸三も好きです 作品の最初は大ッ嫌いでした。 でもそのうち同情できました(変かな? 後一つ忠告詳しくは言いませんがこの本は絶対塗仏より先に読んだ方がいいです これは絶対です!!! まぁまとめると京極作品の中で一番いい作品だと言うことです!!!!! | ||||
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京極堂シリーズ第5弾。1,374ページである。考えてみると京極夏彦のこの語り口自体が既に陰陽師である。言葉のワザを駆使して憑き物を落とす京極堂とやっていることは同じだ。喋っているか本になっているかの差だけである。読んでいる我々は皆幾分病んでいて、憑き物落としを必要としてるからして、読後感は憑き物が落ちたような達成感なり大悟なりがあるのだ。このページ数が陰陽師である。これだけ長々とした言葉の連続こそが結界を創り出しているのだ。 複雑に絡み合ったストーリーが最後に一つになる。特に本作は女性が皆光り輝いている。恐るべき筆力だ。 | ||||
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『姑獲鳥』以外ではどれも感じるけど、犯人と対峙した時の京極堂は話が長過ぎる。この『絡新婦』では一際長い。あれじゃー話のくどいお喋り男じゃないか。憑物が落ちる前に被疑者が途中で居眠りこかないか心配になった。筋立ては好きだけど・・・。あの長広舌は何とかならないのかなあ。間延びした憑物落しには興醒めしてしまう。過ぎたるは及ばざるが・・・くらい長い憑物落しだった。 | ||||
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最後まで読み終えてから冒頭をまた読んでみて、頭に浮かんだ情景のあまりの美しさに…自分があんな想像力を持っていたことに驚きました。最初に冒頭を読んだ時とはあまりに違うものでした。素晴らしかったです! | ||||
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遂に(?)基督教にまで間口を広げた京極堂シリーズ第5弾。 とはいっても京極作品ですから、通り一遍の宗教談義などが交わされる筈もないという。 分量はこれまでで最大。ま、次作ではとうとう前・後編に別れるわけですが。 (但しあくまで個別の作品として書いた、と京極先生ご自身は仰ってます) はい。 女性たちが魅力的。可憐で、生々しくて、凛としてます。フェミニズム論なんかもあり。 事件の緊迫感、舞台の雰囲気、物語の豊かな起伏が、長いけど全く飽きのこないサスペンスを生んでくれてます。凄いっス。 ストーリーテリングは前作『鉄鼠の檻』辺りと並んでシリーズ中でも白眉(多分)。 キャラクターが活き活きと踊って(踊らされて?)ます。 傑作。 | ||||
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「京極堂」シリーズ中の最高傑作である。これまでの作品が本作のために用意されていたかのように、本作以前に登場した人物、舞台、エピソード等が、まるで題名の通り蜘蛛の糸にたぐられるように1つに収斂していく様は見事としか言いようがない。その分、これ以前の作品を読んでいない読者にとってはキツイかもしれない。地方の謎の名家と戦争直後の忌まわしい出来事との対比も巧み。被害者になってしまうのだが、これに絡んで登場する女性運動家の教師が印象に残る。 冒頭で犯人が明かされているように、作者が本格物を意図していないのは明らかだが(「京極堂」シリーズは全てそう)、上述の通り、作品を構成する諸要素が複雑かつ有機的に絡み合いながらも結末に向かって収束していく構成美が素晴らしいのである。結末で、その冒頭のシーンが繰り返されるのだが、京極堂と犯人とが対峙するそのシーンは美しいとさえ言える。木場刑事が1人で密室事件に取り組むというサービスも用意されている。京極ファンならずとも必見の名作。 | ||||
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読後の余韻はどこか「魍リョウの匣」に似ています。 私としては、初めて早いうちに真犯人を予測できたのがうれしかった! 著者の京極氏が、「女性性」というものをいやらしくない視点で的確に捉えていることに好感をもちました。(いやらしい視点で的確に捉えてる作家さんもいますが) 長い物語の中にいろいろな世界が詰め込まれており、ぼんやりしていると大事なことを取り落としてしまいそうになるので注意が必要。一見重要かと思われたことが小さく萎み、些細なエピソードがだんだん濃い影を帯びてくるような展開には、けっこう振り回されます。やがてそれらの世界がひとつの線で繋がるまで、読む方も緊張感を保たなければいけません。 最後の3割くらいで物語が一気に加速していくので、少し置いていかれそうになりました。特に憑き物落としの場面のクライマックスでは「おいおい、そりゃやりすぎだろう」と思わないでもなかったです。 しかしながら、前四作同様、まだ伏せられたままのカードがあるような 感は否めない。それが作者の意図なのか、単に私の理解が及ばないだけなのか、わからないところもまた魅力です。 うぶめで引き込まれ、魍両で驚愕し、狂骨で少し骨休め、というかトーンダウンして、鉄鼠では思いきりこけさせられ、気を取り直して挑んだ この絡新婦では再び、京極ワールドに絡めとられてしまった。 読者のこんな動きもちゃんと読まれていたのかしら。もしかして これも蜘蛛の罠? | ||||
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京極堂シリーズ第5弾「絡新婦の理」分冊文庫版の第3巻です。 事件の骨格が判明してきます。 一連の事件について、まったく異なる複数の動機が成立してしまうような複雑な構造。 それはあたかも蜘蛛の巣のようであり、その中心にいる「絡新婦」が真の犯人ということ のようです。 途中、羽衣伝説についての薀蓄が語られますが、その中で「機織」、「遊女」など 作品のモチーフとなるがキーワードが凝縮されているところなど、筆者の構想力に 感服するばかりです。 | ||||
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冒頭、榎木津探偵登場。例によって、まさに榎木津ワールドが展開されます。 続いて、京極堂登場!! 「ダ・ヴィンチ・コード」に先駆けること約7年半、既にマグダラのマリアについて言及しているあたり、著者の先見性を感じます。 その後、木場修の活躍もあり、バラバラのパーツが徐々に組み合わされていきます。 今回のキーワードは、女性?フェミニズム? どんどん展開が加速していく感じが堪りません。 | ||||
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房総の女学校・聖ベルナール学院の教師が両目を抉られて殺された。 そして教師の本田幸三が絞殺され、生徒の渡辺小夜子が眼前で校舎から身を投げて死んだ。 聖ベルナール学院では何がおこっているのか? また、木場は色街で起こった殺人事件の捜査を進める。 それが、聖ベルナール学園の殺しと関係があるとわかって…。 榎木津がいい味出しています。 学園の中でも傍若無人。 京極堂が出てくるまで、どんどん事件が起こるだけで、これは収拾がつかないのでは?と思えるほどです。 なので、1巻では何が何だかわからないという感じです。 1巻を読むのが一番しんどいと思われるので、これを読んでやーめたというのだけは勿体ないと思います。 それと、今までの事件(ウブメから)の登場人物がどんどん出て来て繋がりをみせてくるので、これより以前にでた物は読んでから手を付けた方がいいと思います。 そうでないと、登場人物ばかりが多くて、しかも何のために出てきたのこの人?というのが多いです。 知っていると、えッ、そういう繋がりだったのと納得なのですが。 でも、京極氏の本は、あの厚みがいいのに、分冊する必要があるのでしょうか? 確かに持ち運ぶには便利ですが(特に女郎蜘蛛は最高に厚いですしね)、分冊を読んでやっぱりあの厚みが醍醐味というものだと、再確認しました。 | ||||
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京極堂のファンですが、この「絡新婦の理」はあまりの分厚さに購入を 躊躇しておりました。 分冊版が出たので早速購入、出費は倍近いですが、文庫本は持ち運びが 楽なのが一番ということを実感しました。 内容は、出だしからグイグイ引き込まれます。 特に聖ベルナール学院の件は、学園ものチックな雰囲気がお好きな方には、 たまらないのではないでしょうか。 京極堂の登場が待たれます。 | ||||
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京極堂のファンですが、この「絡新婦の理」はあまりの分厚さに購入を 躊躇しておりました。 分冊版が出たので早速購入、出費は倍近いですが、文庫本は持ち運びが 楽なのが一番ということを実感しました。 内容は、出だしからグイグイ引き込まれます。 特に聖ベルナール学院の件は、学園ものチックな雰囲気がお好きな方には、 たまらないのではないでしょうか。 京極堂の登場が待たれます。 | ||||
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京極堂のファンですが、この「絡新婦の理」はあまりの分厚さに購入を 躊躇しておりました。 分冊版が出たので早速購入、出費は倍近いですが、文庫本は持ち運びが 楽なのが一番ということを実感しました。 内容は、出だしからグイグイ引き込まれます。 特に聖ベルナール学院の件は、学園ものチックな雰囲気がお好きな方には、 たまらないのではないでしょうか。 京極堂の登場が待たれます。 | ||||
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房総の女学校・聖ベルナール学院の教師が両目を抉られて殺された。 そして教師の本田幸三が絞殺され、生徒の渡辺小夜子が眼前で校舎から身を投げて死んだ。 聖ベルナール学院では何がおこっているのか? また、木場は色街で起こった殺人事件の捜査を進める。 それが、聖ベルナール学園の殺しと関係があるとわかって…。 榎木津がいい味出しています。 学園の中でも傍若無人。 京極堂が出てくるまで、どんどん事件が起こるだけで、これは収拾がつかないのでは?と思えるほどです。 なので、1巻では何が何だかわからないという感じです。 1巻を読むのが一番しんどいと思われるので、これを読んでやーめたというのだけは勿体ないと思います。 それと、今までの事件(ウブメから)の登場人物がどんどん出て来て繋がりをみせてくるので、これより以前にでた物は読んでから手を付けた方がいいと思います。 そうでないと、登場人物ばかりが多くて、しかも何のために出てきたのこの人?というのが多いです。 知っていると、えッ、そういう繋がりだったのと納得なのですが。 でも、京極氏の本は、あの厚みがいいのに、分冊する必要があるのでしょうか? 確かに持ち運ぶには便利ですが(特に女郎蜘蛛は最高に厚いですしね)、分冊を読んでやっぱりあの厚みが醍醐味というものだと、再確認しました。 | ||||
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1996年にノベルズを読んだとき、非常に感動しました。 ラストの1行に鮮烈な印象があり、文章も綺麗で心に残ります。 しかし……再読するには長すぎて辛いです。 私は何度も読め返せるような本を上位にしたいので、その点はマイナスです。 あまりにも人が死にすぎるのと、京極堂が全てを見通しているのが作りすぎにも感じました。 | ||||
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京極堂シリーズ第5弾 その分厚さに見合った内容で、グイグイ読めます。 私には京極堂が登場する後半までは全く収拾がつかず、 どうなってしまうのかと思いましたが…うーむ、さすが京極堂。 私の中では今のところ(1-5弾までで)魍魎を抜いて一番面白かったです。 導入部で相当「?」が出ましたが、最後の最後で「?」がすっきり消え、もう一度導入部を読みさらにすっきりしました。 うぶめから鉄鼠まで登場した人物があちらこちらで登場します。 是非ともシリーズを順番に読むことをお薦めします。 | ||||
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