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絞首台の謎
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絞首台の謎の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.69pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全6件 1~6 1/1ページ
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予審判事アンリ・バンコランが主役のミステリ シリーズ第2作目(1931年)。 バンコランは、死者が運転する車、存在しない街の絞首台、17世紀の実在の首切役人ジャック・ケッチから届いた脅迫状、といった奇々怪々な数々の謎をどのように解き明かすのか。 真相は、まったくの予想外なものとなってしまった。振り返ってみれば、伏線はあちこちに散りばめられている。細かくて伝わりにくかったり、現実的かはどうかは疑問が残るが、見事に回収してくれる。 残酷な結末。でも、本シリーズはそこが良いのだ。 | ||||
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深夜のロンドンの霧中に執行される絞首刑、死者の駆る車との追跡劇、暗躍する謎の絞首刑吏の影と破滅街の幻。 恐怖場面の連続と過剰な雰囲気描写に終始する本作を読んだとき、退屈とリアリズムを嫌悪する作者の頑なさを愛さずにはいられない。 初期の各作品と同様に、自分が面白いと思うものこそ読者が求めるものとの信念と、書きたいもの書くという意思が、直接伝わってくるかのようだ。 旧訳版(同文庫の井上一夫訳)を読んだのは40年も前の事。 反則気味のトリックと煽情的な描写のB級作品とは当時の感想で、再読の必要はないかと思ったが、新訳の効果か再発見が多くとても楽しめた。(決してメイド萌えのセルデンちゃんだけではない) 稀代の悪魔探偵(あるいはドS探偵)バンコラン。結末の冷酷残忍な振る舞いに、読者は悪夢から解放されることなく巻を閉じることになる。 あまりに極端な人物造形ゆえに広く受け入れられず、シリーズが短命に終わったのも何となく分かるが、逆に肩入れし偏愛するファンも多いのではないだろうか。(私もその一人) | ||||
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まるで乱歩の通俗長編のように波瀾万丈。 霧に包まれたロンドン、死者を乗せたタクシーが暴走する発端のインパクトは抜群。たちまち物語に引き込まれる。 1931年刊行の長編第二作とあって若書きの感は否めないが、若さゆえの過剰なまでのサービス精神が全編にみなぎる。そして何より、しばしば悪魔的と評される名探偵アンリ・バンコランの面目躍如というべき、冷酷な哄笑がこだまする結末は見事の一語。 従来、玄人筋の評価が低かったせいで、読み残していた作品だったが、横溢する怪奇とデカダンスを堪能した。 | ||||
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カーの第二長編でバンコラン物の最高傑作。推理作家に限らず、第二作目は作家の真価が問われる、大きなプレッシャーの中で書かれる物となるが、カーは見事に処女作以上の小説を書き上げている。カーの魅力の大きな部分を占める怪奇的な雰囲気は絶好調。謎もこの時代のミステリーとして良くできている。しかし、本作に力をつぎ込んだ為か、続くバンコラン物はやや不調で、フェル博士、H . M . 卿たちを登場させた作品で、カーは全盛期を迎える事になる。バンコラン物で何か一作だけ読んでみようかと思っているかたには断然この小説をお薦めします。 | ||||
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カーの作品としてはB級品だとは思うが、事件発端の怪奇性や全編に漂う霧の魔都ロンドンの雰囲気が 何とも言えず魅力的だ。 そして何よりもバンコランの探偵らしからぬ悪魔の振る舞い。特に最後の場面は強烈な印象を残す。 フェル博士もヘンリー卿もいいが、バンコランに一番惹かれる。それはこの作品が大きく影響している。 | ||||
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探偵役のバンコランの「冷酷さ」が非常に印象的な本。 探偵役なのにこの性格のきつさは 一体どうしてなんだろうなぁ… でも事件そのものは散々読者を引き込んで 結局は近いところに「真実」があります。 なのでドツボにはまってしまうと 結局は「何だこれ」になってしまうかも… なかなか終盤は結構はらはらさせられます。 嫌いではない作品ですが ちょっとだけ最後に見るがあるかも… | ||||
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