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絞首台の謎
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絞首台の謎の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.69pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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面白くないわけではないのですが、話の内容が頭に入ってきづらいかなぁ。 あまり話に引き込まれないからかもしれません。 ところどころ笑える表現はあるんですがね。 | ||||
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カーのキャリアの中でまだ最初期の長篇第2作目だからか、話がこなれてなくてカタルシスが得られない。 また、読んでて登場人物に感情移入しにくいのも苦しい・・・。 実際に最後まで読み終わった方ならおわかりだと思いますが本作は波瀾万丈な展開ではなく、 乱歩や正史の通俗長篇ほどにエンターテイメントに振り切れている訳でもありません。 ▼ ▼ ジェフ・マールやサー・ジョン元警視庁副総監らの目の前で、死人の運転する大型リムジンがストリートを暴走したり、 終盤の犯人露見シーンや大団円の多幸感さえないエンディングだったり部分部分で興味深いところもあるのだが、 ギデオン・フェル博士/H・Mの傑作のような、散らばった謎の欠片が徐々に回収されてゆく快感にも欠けるし、 論理的解決を控え、悪夢な幻想味を活かしてポオみたいな余韻嫋々たる物語を成しているかといえば、 アンリ・バンコランによって謎解きが一応なされるが故にそこも徹底できていない。 解説にて、「どこにも存在しない街‶ルイネーション〟のもやもや感が物語の牽引力となっている」とあるが、 少なくとも私にはちっともピンとこない。英国人だったらグッとくるものがあるんだろうか。 創元推理文庫の新訳バンコラン・シリーズでは同じ訳者に統一していて、その事自体はとても結構なのだが、 残酷な場面で機嫌良く鼻歌を歌っていたり、バンコランという男は魔王~メフィストフェレスみたいな顔を持つ男でしょう? 新訳として読み易さを重視するにしても和爾桃子の訳は(地の文はまだしも特に会話において)カジュアル過ぎて、 バンコランの特徴や作品そのもののグルーサムなムードを伝わりにくくしてはいないだろうか? ▽ ▽ この新訳で初めて読む人はともかく、私は歴代の旧訳が染みついているというのもあるけど、 それを差し引いても、バンコラン・シリーズは古めかしい語り口の訳で攻めたほうがカーの原文を活かせたのでは? | ||||
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ジョン・ディクスン・カーの長編第2作目にして、1作目より引き続き名探偵アンリ・バンコランが活躍する本作品は、1931年発表。 イギリス・ロンドンの<ブリムストン・クラブ>の一室。 バンコランと元ロンドン警視庁副総監のジョン・ランダーボーン卿は、机上の「絞首台の模型」を前に語り合っていた。 それは、エジプト人ネザム・エル・ムルクを脅迫する何者かの置き土産であった。 やがて、脅迫者は17世紀イギリスの首切り役人<ジャック・ケッチ>を名乗り、ムルクが<ルイネーションの街>で首吊りになると、宣告してくるのだった…。 いわゆる「密室もの」ではないですが、喉を切り裂かれた運転手がリムジンを疾走させるという不可思議な事件や、絞首台の影が街のある家に現れるなど、カー作品の重要な要素である「怪奇性」が早くもこの作品で描写されています。 ただ、ミステリとしての出来は中程度、といったところでしょうか。 冒頭の「絞首台の模型」がいつ、どのようにして<ブリムストン・クラブ>の一室に持ち込まれたのか、という点は、一種の不可能犯罪と言えますが、そのからくりは、それほどインパクトのあるものとは言えませんでした。 しかし、真犯人の正体は、なかなか意外性もあり、その点は楽しめました。 また、バンコランの「恐ろしい一面」がラストに示されるところは、探偵の強烈な個性が感じられるもので、印象的。 アンリ・バンコランは、カーの初期作品5編にのみ登場する探偵です。 本書の読みどころのひとつは、巻末の解説で、「アンリ・バンコランの横顔」という書評は、カーのファンなら、一読の価値あり。 執筆者は、東京創元社の社長・会長まで務めた戸川安宣で、本書は1976年初版ですから、まだ一編集者であった時代に執筆されたものと思われます。 | ||||
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処女長編「夜歩く」に続く名探偵バンコラン物で不可能犯罪の巨匠カーの初期秀作第二長編。悪魔的な雰囲気を持つフランス人名探偵バンコランの活躍を友人のアメリカ人ジェフ・マールが語る第二作は舞台をイギリスのロンドンに移して幕を開けます。 バンコランとマールは古い友人で元ロンドン警視庁副総監のジョン卿の世話を受けて芝居観劇にロンドンを訪れる。卿の常宿であるプリムストン・クラブに着いた一行は休憩室で不吉な絞首台の模型を見つけ、泊り客のエジプト人エル・ムルクが脅迫されているらしいと知る。そして観劇の夜の帰路に一行は無茶な運転をするムルク専属の車と遭遇しタクシーで追い掛けクラブに辿り着くが、停車した車内には喉を掻き切られた黒人運転手の死体だけでエジプト人の姿は無かった。やがて十七世紀イギリスの首切役人ジャック・ケッチと名乗る男から、「エル・ムルクが今夜ルイネーション街(破滅の町)の絞首台で首吊りになる」という謎のメッセージが電話で警察に届く。 事件の背景には十年前に起きた冤罪を着せられ首吊り自殺した青年の事件が影を落としており凄まじい遺恨の念からの復讐説が動機として浮上します。本書の弱さはメインの殺人2件が端役の人物である為にインパクトに欠ける点と得意な不可能興味が単純に過ぎてつまらない点です。今回は迷宮の如き謎から一転呆気ない推理で読者を一旦はがっかりさせますが、それは著者が最後に自信満々で最高のサプライズを披露する為に油断させる技巧なのでした。そして何故最も憎むべき悪人を犯人に殺させなかったのかという不自然さの答がラスト・シーンで判明します。著者の初期作である本書は前述の他にもペダンチックで読み難い点やロマンスの面白さが十分に生かされていない点等の不満はありますが、見事な犯人隠しの技巧と合理的に割り切れない超自然の領域を描く作風は著者ならではで、やはり一読の価値がある作品だと思います。 | ||||
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カーの二作目。バンコランがロンドンに招かれ、事件にかかわります。ロンドンの街にとつじょあらわれた絞首台。死者の運転する自動車。そして予告されていた〈破滅の街〉での殺人。はたして存在しない破滅の街はどこにあるのか。そして、絞首人ジャック・ケッチの正体は?ミステリ的にはやはりホームズの街というところが面白い。おそらくカーも意識していたのでしょう。破滅の街をめぐるロジックはホームズを想起させます。また隠し部屋といった要素も大胆につかわれます。とはいえ無茶も目立つので人にはちょっとすすめづらい。しかし以上の理由から、僕自身は高く買っています。 | ||||
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カーの書いた第二長編ですが、それだけにトリックや推理などには気合が入っているものの、小説として全く上手く書けていません。冒頭から怪奇色を入れて雰囲気を上げようとしているものの、ぞっとさせるような感じだけで、後の「火刑法廷」や、「囁く影」程の雰囲気はできていません。それに、序盤に事件が一気に起こるため非常に読みにくく、話の展開のさせかたがまずいです。人物描写もまずく、被害者から容疑者までよくわかりません。 というわけで、これは本格ミステリとしてのみ評価するべきなのですが、これは怪奇趣味を除いたらそう目立つところはありません。肝心の謎は反則すれすれですし、私は三分の一ほど読んだ時点で犯人は見当がついてしまいました。 ただ、まさに謎解きだけに重点を置いたミステリなので、トリックや謎の正体、そして悪魔的な天才探偵バンコランを起用しているだけあって、後期よりその推理と伏線は素晴らしく上手くできていました。しかし、これは本格ファンでないとちょっと読むのは大変でしょう。 | ||||
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木偶人形と評されるカーの初期のシリーズ探偵バン・コランはフランス人ですが今回はロンドンに招かれ不可解な事件に直面しますロンドンの霧に包まれるとそこは別世界断頭台がそびえ立つ魔都に迷い込んでしまうのか?疾走する自動車から飛び出してきたのは何時間も前に殺された運転手!事件の真相はいかに | ||||
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