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(短編集)
江戸川乱歩傑作選
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江戸川乱歩傑作選の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.60pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全101件 81~100 5/6ページ
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少年時代に乱歩を読み、ある種の感性を自覚したと告白している方は数多い。 それはどこか自慢げでもある。 この短編集では「芋虫」だけがその感性にあたる。 幸か不幸か、中学生の自分は健康路線だった。 もちろん、いまは「芋虫」もすごいと思うのだが、やはり「D坂の殺人事件」「心理試験」「二銭銅貨」あたりに示される知性に対する信頼が、自分にとっての乱歩である。 文化の成熟した現代の少年少女なら、両方を受け入れることができるのではないだろうか。 ってお前は老人か>自分 | ||||
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用意周到で心理試験に臨んだものの思いもしなかったところで犯罪が露呈する「心理試験」が面白かったです。 江戸川乱歩の小説は思っていたより文学的で、その中に人間のあまりよろしくない欲望が埋め込まれています。私自身、人間椅子に入りたくなりました。 | ||||
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氏の作品は小学生向けに編集されたものをはるか昔に読んだ記憶しかなく、果たしてまだ楽しむことができるかと思いつつ読み始めた。結果は想像を遥かに超える面白さであった。 しかも各作品ともちょっとした空き時間に気分転換できるほどのボリュームのため、その点でもお薦め。 読み進めるうちに何とも言えない不思議な気持ち(怖いような、ワクワクするような…)になり、しばし時の経つのを忘れてしまう。 因みに本の終盤部分では「面白いので翌日の楽しみにとっておこう」と思ったほど。こんな作品に出会ったのは久しぶりで、本当に嬉しかった。 | ||||
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乱歩は小学生以来だけど、未読の作品があったので購入。・・・案外覚えてなかった。 収録作『二銭銅貨』の最初の一文、大したものだ。ちょっと忘れられない文句だなぁ。 『芋虫』を推して言うわけじゃないが、探偵小説的なロジカルな部分よりも、表現や着想に如何にも"日本文学"らしさを感じるのは私だけではないはず。 これを読んだのは去年の夏。うだるような暑さの中、陽炎の中に乱歩を見た。 | ||||
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乱歩の入門にはサイコッ!な作品並びまくりの一冊っす!クセの強ぇ強ぇ作品は(「芋虫」は別として)除いて、乱歩臭ムンムンなれど、このくらいならまぁ召し上がれますわ的一般受けしやすい作品を中心に選んでるっす!本格推理物(「二銭銅貨」「心理試験」)から乱歩本領発揮った変態ど際物(「人間椅子」「芋虫」)まで、バランスよく並べまくりで、乱歩ファンも納得&手ごろに持ち運びOKey!な文庫サイズでサイコッ!しょ!解説が「近代文学」の荒正人っつーのが微不可解っすが、えぇ解説書いとります!にしても乱歩の文章ってマジ読みやすさではサイコッ!すねぇ〜ぇぇぃ…乱歩サイコサイコサイコッ!YEAH!! | ||||
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これは、乱歩の初期の代表作を集めたものです。あの有名な『二銭銅貨』も入っています。そして、僕のお勧め作品は、名探偵明智小五郎が初めて出てきた『D坂の殺人事件』です。 僕としては、この作品の続編『江戸川乱歩傑作選2』や『明智小五郎傑作選』なんていうのも出版してほしいです。 | ||||
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「心理試験」「芋虫」が特に素晴らしかった。 「芋虫」は、描写のグロテスクさにワクワクさせられ、読み進めるうちに、不完全な須永中尉が可愛らしくさえ思えてくる。 この短篇集は、探偵小説を含んでいるけれど、結末が分かった後でまた読み返してもちゃんと面白い。 | ||||
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「芋虫」が一番好きです。 唯グロテスクなだけの作品だと思われがちだが、真に誰かを愛する心が 描かれている美しい作品だと思う。 個人的に「鏡地獄」の方がグロテスクだと感じた。 | ||||
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もう相当古いが、今読んでもとても面白い。 屋根裏の散歩者は期待ほどではなかったが、赤い部屋や鏡、人間椅子などは紛れもない傑作です。 幻想的、不気味、作品の端々に人間の怪しい心理が垣間見れる傑作ぞろい。 本当に素晴らしいです。 | ||||
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高校一年生の頃だったか、 テレビドラマ化された明智小五郎を見て江戸川乱歩に興味を持ち、 ちょうど江戸川コナンも活躍し始めた頃だったので、 手始めにと思いこの本を読み出したのですが、 予想に反した作風に驚きでした。私が見たというそれは陣内孝則が小五郎役で、 明治大正のレトロな雰囲気を強調したコミカルなドラマだったので、 まさかこんなグロテスクなストーリーだと思っておらず、 下校中のバスの中で読んでいて、ついつい吐き気をもよおして、 本を閉じてしまったのを覚えています。(←ダサい) 特に私は芋虫がキましたね。オエッて。ですが、独特の中毒性のある文章が魅力的なのは否めないですね。 ホラー映画なんか大嫌いな私ですが、 読み終わったあとは妙に爽やかな気分でした。ただ、初めて江戸川乱歩を読む人は、 何の抗体もなく読み出しては、 面白い話も気持ち悪いだけになってしまうかも知れないので、 イモ虫料理を食べるくらいの覚悟は必要ですよ、と。 | ||||
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『鏡地獄』『心理試験』の2話が好みだった。一つの物事にとらわれて深みにはまっていく人間の様子を、友人の目を通して描いた『鏡地獄』は、好きが昂じる一歩手前で歯止めをかけ生活している多くの人間に、その先へと進んだ場合の世界を見せてくれるガラスを隔てたような身近な作品だと思う。『心理試験』は、策を労することによって得る喜びと、それが突き崩されるあっけなさ、そして、その際の、策士の味わう恐怖が見事に描かれている。 | ||||
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「二銭銅貨」 : 処女作。随分強引な推理だなと思ったらどんでん返し。 「二癈人」 : 夢遊病かぁ。自分じゃ分かんないもんね。 「D坂の殺人事件」 : 大正時代っすなぁ<どんな感想だ。 「心理試験」 : こーいう話、好き。 「赤い部屋」 : 一番好きな話だった。最後が爽やかでいいじゃん(苦笑)。 「屋根裏の散歩者」 : なんかなー。うーん。うーん。 「人間椅子」 : うえー、いやだー。なんでこんな状況考えつくかなー。 「鏡地獄」 : うーん、これはちょっと良さが分からなかった。 「芋虫」 : うへぇ(>_<) 推理小説は「一度読んだら終わり」な所があるけど、この本の推理小説は違う。文学っぽいって言うか、謎解きがメインなのじゃなくて、文章を味わう楽しさがあるというか。謎解き自体も複雑じゃなく、気軽に読める。 初めて江戸川乱歩を読むのなら、この本を前から順に読んだ方がいいなー。後ろに行くに従って、推理小説色が薄まり、怪奇趣味(って言うのかなぁ?)に入っていく様が見てとれる。 | ||||
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おそらくポーなどの海外小説ファンなら「二銭銅貨」を「黄金虫」の換骨奪胎と思われるかもしれませんが、南無阿弥陀仏の謎解きは個性的なものを感じられるだろうと思います。また江戸川乱歩の新しい試みはなんといっても心理試験などの精神分析学を扱った作品だと思います。トマス・ハリスの「羊たちの沈黙」と比べればかなりスケールは小さいですがそれでも大正時代の作品では珍しいのではないでしょうか、現代に入っても人気が落ちないのはそのようなモダン的な部分が評価されているのだと思います。 | ||||
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この江戸川乱歩の短編集は、日常に潜む不可思議な怖さや、人間が持つ残酷なまでの欲望が描かれていて、いかにも恐怖小説という描写はないのに、ゾっとします。 読んでいるうちに、暗くて湿った土蔵の中にいるような怪しいようなそれでいて、そのままとどまりたいような、そんな気持ちになったあなたは立派な乱歩マニアです。実際、作者の江戸川乱歩は、夜中に土蔵で小説を書いたりしていたそうです。 個人的には今読んでも斬新な「鏡地獄」や谷崎潤一郎的な耽美な色香が感じられる「芋虫」がオススメです。 | ||||
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私は今までこのテの小説を敬遠していましたが、そんな自分を 心から恥じるとともに、感動と賞賛を送りたいと思いました。何がすごいかって言うと、やっぱり怖い!犯罪に興味を持った変体趣向の男がある日人を殺してしまうと いう、日常から暗転していく非日常を描く「屋根裏の散歩者」 が特に私のお気に入りで、宿という当たり前の、その中にある屋根裏という場所に潜む。そこから下を覗き込むという行為は、 上界から下界を覗く神にでもなったようです。やがてその思い 上がりから、感性が歪んでいく、という人間特有の暗部を上 手くかけている部分が、お気に入りの理由です。・・でもそこを 推理する明智さんの方が怖いような・・・。 | ||||
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若い方で江戸川乱歩の名をご存知の人って少ないのじゃないでしょうか。騙されたと思ってこの傑作選を読んでみてください。今の出版業界はしょせん使い捨て文学によって支えられています。文学のおもしろさの神髄を味わおうと思ったら、こうした作品に多く目を通したほうがよほどためになります。中身のない流行ばかり追ってるとバカになりますよ、余談ながら。 | ||||
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■収録作品 二銭銅貨 二癈人 D坂の殺人事件 心理試験 赤い部屋 屋根裏の散歩者 人間椅子 鏡地獄 芋虫傑作選だけあって,乱歩らしい作品を収めた一冊です。乱歩が得意とする各ジャンルの作品をいいとこ取りしたような本なので,乱歩を読んだことがないという方は,まずこの本をご参考に。「鏡地獄」が好きなら,次は「虫」がオススメだ,とか。 「人間椅子」なら,「人でなしの恋」がいい,とか。 「芋虫」がいいなら,「淫獣」も好きなんじゃ,とか。 いろいろ思ってしまいます。 ここから,乱歩道に入ってください。僕のお気に入りは「鏡地獄」。 | ||||
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子供の頃、明智小五郎シリーズを読み漁っていたけど、歳をとるにつれて離れていった私。久しぶりに・・・と手にとってみたら、不思議な不気味さに圧倒されました。特にお気に入りなのが『人間椅子』。最初から惹きつける文句と、「もしかして・・・」と思わせるストーリー展開。がっちりと私のハートを掴んでしまいました。 | ||||
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「あの泥棒が羨ましい」という書き出しから始まるデビュー作「二銭銅貨」をはじめ、甲乙付け難い傑作短編が収められている。一度、この本を手に取ると次のページをめくりたくなる衝動に駆られる。ただの探偵推理小説という枠にとどまらない大傑作短編集である。 | ||||
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傑作選とはまさにこういう本のことを言うのです。この作品が発表されて半世紀近くが経つにも関わらず、ほとんど古さを感じさせません。江戸川乱歩の作品の素晴らしさは、人間心理を奥底まで見つめて、言葉ではなかなか説明できない心理の奥底までを洗練された文章で表現していることです。また、どの作品も何か内側から訴えかけてきて、心にズシンと響く迫力があります。どれも甲乙つけがたいのですが特に印象に残ったのは『鏡地獄』という話で、この話を読んで、想像できないこと、こそがいちばん恐ろしいものなのだと思いました。 | ||||
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