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落英
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落英の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.71pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全15件 1~15 1/1ページ
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良い | ||||
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いつもの事ですが、黒川さんの作品は大阪が舞台で、本当の事件を擬えているのが、とても面白いです。 | ||||
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黒川作品でよく取り上げられる、男二人のコンビが大阪を舞台に活躍しながら、裏社会を生き抜くストーリー。今回は、大阪府警の 薬物対策課の中堅刑事桐尾と上坂が主人公だ。然し、もっと癖の強いキャクターのベテラン刑事和歌山県警の満井が、二人を食う 程インパクトが強い。桐尾と上坂は、適当に仕事をさぼりもするが、自分の仕事には基本真面目な刑事たちだ。彼らは薬物捜査の 際、昔和歌山において迷宮入りした事件で使われた拳銃を発見することになる。それが縁で、和歌山の「汚れ刑事」満井とその 迷宮入り事件と関連した企業トップ殺害事件を追うことになる。いつもながら、どうやってそんな詳細な知識を取材あるいは吸収 したのかと思わせるほどの徹底した現実的なストーリー展開と描写。結構ノワール小説ではあるが、これも毎度の大阪弁での軽妙な やりとりで暗さがない。また、黒川は主人公たちもそうだが、脇役を描くことが極めて巧みだ。満井を筆頭に、ヤクザ、利権屋、 汚れた銀行家などなど、たくさんの人物を登場させながら、皆生き生きと描かれる。とにかく、この作品も面白い。実際にあった 銀行家殺人事件をモチーフにしていることもあり、ああ、真実はこうだったのかなどと勝手に考えさせてくれる。黒川作品は、どれも 質が常にハイレベルをキープしている。決して読者を裏切らない。ラストもちょっとほろ苦く、現実的で決してハッピーエンドではない。 まあ、当たり前の結果なのだが、ちゃんと納得出来る終わり方だ。巧いなあと思う。最後に黒川の大学時代の後輩である 彫刻家が解説を書いているが、これまた面白い。黒川の友人も同じセンスを持った人間ばかりなのだろう。 | ||||
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大阪府警の刑事・桐尾と上坂のコンビが、覚醒剤密売捜査の最中、拳銃を見つける。 しかもそれは、迷宮入りした射殺事件で使われたものだった。 専従捜査を命じられた2人は、射殺事件の当時を知る和歌山県警の満井と組む。 自分に正直な桐尾、ちょっぴり哀しい上坂、悪徳刑事っぽい満井。 この3人が組み、捜査が進展するにつれ、坂道を転がり落ちていくような黒い化学変化が生まれる! いつもどおり、登場する警察官はクズばかりだが、 今回は銀行員のクズっぷりが描かれている。 黒川氏にかかると、あらゆる職業の人がクズにされてしまいそうだ。 | ||||
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友達に頼まれ探してました。 購入できてよかったです。対応もよかったです。 | ||||
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大阪府警の薬物対策課の刑事、桐尾、上坂さんの張り込みで覚醒剤売買の流れが解明され家宅捜査が行われますが、覚醒剤の他に、殺人履歴のある拳銃が見つかります。二人は、和歌山県警盗犯課の満井刑事を加えた三人で専従班を作らされ、時効になった殺人事件で使われた後の拳銃の流れの解明に取り組みます。その経緯と関連する三人の稼ぎ活動が物語の主題となります。 黒川先生の小説に出てくる刑事は、裏稼業や裏金作りに励むことが多く、ワタシが期待するところの、武士は喰わねど〜というような矜持と清廉さは無いのですが、それは本作でも同じです。落胆してしまいますが、多少の差はあれ現実なのでしょうか・・・。まぁ、それでも、主人公が強請る相手はそれなりですし、先の限られた老人や、過去の経緯はあれ今は家庭をもってつましく暮らす人を追い込まないようにしたいという感覚は見えていて、そこに安心感を覚えます。 長い物語ですが、あまり山や谷を感ずることもなく、坦々と進んで終わったというのが読後の印象で、面白さのレベルは”まずまず”というところでした。 | ||||
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まったくこの著者の作品は、はずれがない、すべて、面白く、いっき読み、文庫化すべてよんでしまって。 次作文庫化を楽しみに、待つ日々。 | ||||
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疫病神シリーズで黒川作品にはまり、色々と読んでいますが、落英の刑事コンビもひけをとらない面白さでした。黒川作品はスピーディな展開で話が進んでいくので、読み出したら止まりません。今回も刑事のコンビが大阪、和歌山、京都、沖縄等を走り回ります。相変わらず関西弁のやり取りが面白く、また色々な地域が出てくるのでその地域を想像しながら読むのが楽しいです。黒川作品は警察や暴力団等の内部の世界もリアリティに描かれているので、とても勉強にもなります。 | ||||
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ストーリーは前半と後半に大きく分かれています。 前半はほぼ真っ当なスタイルで、内偵から検挙に至る一部始終の顛末を綿密に、しかもメリハリをつけて描いています。 刑事コンビのキャラ、事のあらましなどに大阪のおもしろさを交えて書かれており、痛快に楽しめます。 前半部分はあくまでも前ふりであり、後半には小説としてのおもしろさがどんどんエスカレーションしていきます。 はっきりいって、むちゃくちゃな展開が待っています。 刑事コンビが、和歌山のちょっとくせのある老いぼれ刑事と出会って、ひょんなきっかけができてしまうのです。 そのあげく、どっちがどっちなのかという、紙一重から、いつのまにか一線を越えていくのです。 この辺りが「落英」、すなわち“花びらがはらはらと乱れ散るさま”を描いています。 舞台は和歌山から大阪南部を中心に、おなじみの関西ローカル路線がみどころであり、登場人物もべたべたのユニークなキャラです。 ラストのパターンがいつもの黒川作品と少しちがい、意外にストレートな感じですが、違和感がなくこれもいいと思います。 | ||||
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いつもながら面白かったです。 そうでありながら、いつものノワールものとは、ちょっとテイストが違っており --- 言わば「疫病神」シリーズの痛快さと、不思議な終わり方をする短編群の不気味さがミックスされたような --- 中盤までは先が読めずにワクワクしながら読むことができました。 是非、このコンビ(或はトリオ)の活躍もシリーズ化して欲しいです。 | ||||
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阪和銀行、住友銀行の役員殺人事件を題材にお得意のヤクザと汚れ刑事。 実在の事件をもとに自分の得意なフィールドでストーリーを展開する手法は山崎豊子や清水一行を彷彿とさせるし、誰も浮かばれないエンディングにはリアリティがある。 国境には少し及ばないけど、過去を紐解いていく展開にはリアリティに加えてノスタルジーも感じることができる。 | ||||
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注文が二つだけあります。 1,後半から登場する、和歌山県警の刑事が、べらべらの大阪弁をしゃべりますが、和歌山弁と大阪弁とは、似て非なるものです。ザ行の発音とか、もっとおもしろみを、出せたような気がします。 2,最近、漢字二文字の題名が多いような気がしますが、ディック・フランシス並みに、題名から内容が思い出せなくなってきました。ばっちりリンクするのは、「国境」くらいかな。 どうか、これからも、おもしろい作品を、書き続けてください。 | ||||
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大阪府警薬物対策課の刑事・桐尾と上坂は、覚せい剤の売買ルートを突き止めて卸元の暴力団にまで迫ろうとしていた。しかし、容疑者の家宅捜索で発見したのは、16年前の 迷宮入り殺人事件で使われた拳銃であった。2人は過去の事件を掘り起こすために和歌山に・・・。違法薬物捜査の詳細をじっくりと描く前半は、地味になりそうだが、刑事2人のコミカルな会話の妙でグイグイと読んでしまう。これは作者の巧みさであろう。ところが、後半は、アクの強い和歌山県警の刑事・満井が加わることによって、悪徳警官路線ものとなる。満井に誘われて違法調査に着手した2人の前に浮かび上がったのは、バブル期に表会社と裏会社の狭間で踊った悪党たちの姿であった・・・ここの描写は、実際に起きた企業テロなどを参照モデリングしており真にリアルである。後半で登場する金にまみれた腐敗刑事・満井は黒井小説らしい存在であろう。最後の最後まで予断を許さない展開に読者は翻弄されるかも。 | ||||
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正義の味方であるべき警察官が、正義を守りつつも、「シノギ」と呼ばれる黒い錬金でカネを作り そのカネが自らの欲望と捜査という相反する使い道で浪費されていく。 黒い正義の味方たち。今回も中高年の黒い警察官たちが、極道相手に渡り合います。 リアリティのあるストーリーをたっぷりとした頁数で展開していきます。 この辺り、黒川作品ファンにはたまらない流れです。 ただ今回は、主人公となる警察官たちの味付けが、ややマイルドなのです。 黒川ピカレスク作品にどっぷりハマった読者は、もう少し濃い味を求めたくなるのではないでしょうか? というわけで、☆は4つに致しましたが、黒川作品ファンにも、ピカレスク小説初心者の方にも楽しめる作品です。 | ||||
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大阪府警の二人の中堅刑事・桐尾、上坂、和歌山県警の「訳ありげ」な刑事・満井の3人の刑事、彼らの行く末やいかに、ラストまで全く予断を許さない、緊迫感あふれるストーリです。大阪府内の覚せい剤密売事件の捜査中に拳銃が発見されたことを契機にストーリーは急転、和歌山を中心として、近畿一円に舞台は広がります。起点となった覚せい剤密売事件は置き去りになったと思いきや、このストーリの重要な部分が重なりあい、しっかりと話がつながる、この筋立ては圧巻です。最初は微妙な距離があった桐尾・上坂の府警コンビと満井刑事ですが彼らは次第に連帯を強めていきます。友情などという軽いものではなく、カネ、事件への探求心や悪徳な面々への対抗心、そして自身が属する警察組織への反目といった複雑な要素や「利害」が絡み合う、人間関係の移ろいがしっかりと描かれています。それゆえ、3人の刑事の思考、行動に大いに納得し、彼らが真相に近づくにつれて、まさに「手に汗握る」展開になります。 警察組織の本流には属さず、事件の真相を追い求めつつも、彼ら3人なりの「事件の落とし前」、これがどう決着するのか。彼らが対峙する暴力団や企業談合の黒幕悪徳の面々が、いかにも「ワル」として際立ったキャラクタ設定がされておりそれぞれの対決場面もこのストーリーの魅力です。 あくまで「フィクション」ですが。。。建設談合の「黒い部分」も浮き彫りにし、これとバブル末期に頻発した企業テロとの関連性を鋭く指摘していることも、見逃せないポイントです。 | ||||
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