■スポンサードリンク
極夜 カーモス
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
極夜 カーモスの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.79pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全14件 1~14 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読みやすく、面白かった。 凄惨な殺人事件と並行して、美しい自然描写がファンタジーのようだ。また、フィンランドの仕事に対する考え方や、局地における自然による鬱蒼とした精神や、文化が垣間見れた。 北欧ミステリーデビューで読みました。次はスウェーデンのを読んでみたい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
舞台はフィンランド。 ソマリア移民の二流?三流?女優が惨殺されているのが見つかりすすむ捜査。 事件の筋が面白いというより、フィンランド社会の抱える問題が垣間見えるのが面白かった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
面白いと評判のミステリーなので、どんなものかと読んでみましたが、どこが面白いのか全く分かりません。こんな強引でご都合主義の結末だとは。物語は主人公の主観としての視点からほとんどが描かれるため、読者に客観的な事実がほとんど提供されません。作品中で主人公の「推理」がなんども披露されますが、その「推理」のお粗末さに呆れます。「推理」がお粗末なため、それと異なる「真実」が後で明らかになっても、なんの意外性も感じることが出来ません。しかも、その「真実」とやらの荒唐無稽さ。正直、素人が書いたような出来の悪いミステリーとしか思えません。なぜ、このミステリーが人気なのかさっぱり分かりません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ドロドロした人間の情念が怖気が起きる殺人を招いていく。 どうしてここまでやる必要があるの?というほどの殺害方法が酷い。 寛容で滋味に溢れる人柄をイメージする北欧の人々の本当の姿は、 傲慢強欲、憤怒色欲、差別侮蔑が渦巻くドロドロしたものなのか? 悲しい人生を歩む主人公は、そんな魑魅魍魎の世界でさらに苦悩していく。 撃たれ傷つき生死を彷徨う。 そんな浮かばれない世界が展開するお話ですが、安らかでほっとする ラストがきちんと待っている そして翻訳もとてもいい。とても読みやすい。 コーエン兄弟が監督したらいい映画になるでしょうね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ここ数年はやりの北欧ミステリ。翻訳モノや映画でわりと馴染みのある米英の風土とはかなりちがう文化がある(らしい)。 作者はそのことを文中でなんども指摘し、アメリカ人の妻とフィンランド人の主人公の微妙な価値観のズレが横糸になっている。 面白かったのは、衝撃的な事件の直後に「北欧三国にはほとんど連続殺人はない。だから、まずドイツ人と日本人の観光客を洗うことにした。アメリカ人を後回しにしたのは、容疑者があまりに多くなってしまうからだ」という意味の独白。 いわゆる「ミランダ警告」を要求する容疑者に、担当警部が「アメリカ映画の見過ぎだ」と突き放すシーンがクールだ。 また、J・エルロイで有名になった『ブラックダリア事件』が重要なモチーフになっているのも、ノワールファンには見逃せない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
フィンランド発のミステリー、それも極北ラップランド。 「ポーチのかかっている温度計はマイナス三十二度。暖かくなってきた。」 これは寒い。 「ストロベリーナイト」誉田さんなみのグロテスクな犯罪だけど、一気に一晩で読まされてしまう面白さ。 さらになかで、ジェームズ・エルロイの傑作「ブラックダリア」も登場し、海外ミステリーファンをうならせます。 なにより平生知らないラップランドの風景、生活、習慣、宗教がなるほどそうかと納得できてしまうので、 娯楽ミステリーとあなどってはいけない。 主人公カリ・ヴァーラ警部たちのぎりぎりの精神的極夜(カーモス)に読む者も凍りつく。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
最近北欧ミステリーをよく読んでいて、知らない作家でしたが購入者様方の評価を読んで期待して購入しました。期待して読み始めてがっかりしてただ今休止中です。私、昔はアメリカのミステリーもよく読みました。翻訳でしか読まないのに生意気言って申し訳ないですがどうもアメリカ人気質の大雑把さというか楽天感というか鼻について苦手になってしまい最近は手に取ることもなくなっていました。自分が迂闊だったのですがこの作者の名前を見て先ず何人か?と少し考えるべきでした。もう1ページ目からアメリカ人らしい文であぁ失敗したと思いました。誰かレビューでそれに触れておいてくれればよかったのに・・・なんていっても私は少数意見なのでしょうね。これから購入予定の方のために一応お知らせしておきます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
フインランドの北極圏にある、静かな田舎の警察署のヴィーラ警察所長。 アメリカ人の奥さんは初めての冬の暗さに鬱々。そこで起こった猟奇殺人事件。 真冬のフィンランドの生活模様を、大変興味深く読みました。 一日中真っ暗な冬。住人はアルコール消費が多い。 マイナス40度なのに外でたばこを吸う主人公。 そして、地面が凍結しているので、墓場に埋葬するのも大変。 地続きの東欧から入ってくる麻薬に、売春目的で入国するロシア人少女。。 まだまだ私は、北欧ミステリーにはまりっぱなしです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「ミレニアム」のヒット以来、続々と翻訳されている北欧ミステリのひとつで、これはその中でもまだめずらしいフィンランドの小説です。ストーリーについては上記の説明や他の方がすでに書いておられるので、そちらに譲ります。 北欧といえば、日本人にはたぶん良いイメージしかないと思います。高度の社会福祉国家、ノーベル賞主催、人々の幸福度が世界一高い地域、白夜やオーロラ、森と湖の美しい自然、イッタラやマリメッコなどのおしゃれなデザインなどなど。歴史的には、長年に渡るロシアやドイツなどからの侵略に耐え、現代の進んだ国家を建設した忍耐力と勤勉さでしょうか。 北欧は好きで何度か行ったことがあります。個人的な経験で恐縮ですが、ノルウェーでは日本人から見たらやや極端な宗教的潔癖さに意外な思いをし(清教徒的な厳しさというか)、北欧全体に悪魔主義のカルトやネオナチが結構多いとか、3カ国とも先住民族のサーメを見下し(やはりブロンド白い肌の人たちで、私たちから見たら違いがわかりません)差別してひどい扱いをしていたということなどを聞いて、見たくなかった面を見せられたような暗澹とした気持ちになったことがあります。つい最近、ノルウェーで銃乱射大量殺人事件があったのは記憶に新しいところですが、アフリカや中東、東ヨーロッパからの大量移民との軋轢が深刻な問題になりつつあるようです。 この小説の作者はフィンランド人女性と結婚してヘルシンキに定住したアメリカ人男性です。深く知れば知るほど、良いところばかりではなく、負の面も目に付いてくるのが人の常ですが、作中で、主人公のカリ・ヴァーラ警部と結婚したアメリカ人女性ケイトのセリフは、作者自身がフィンランドで感じた思いや違和感を代弁しているのでは、と思えます。 「最初にここに来た時、私はフィンランドに違うイメージを持っていた。手付かずの自然環境は美しく、生活に秩序があると思った。人々は幸せだと思ったの。いいえ、私の思い違いだった。ここはいやな所よ。沈黙、秘密主義、真っ暗な季節。あまりにも極端で、まるで砂の代わりに雪でできた砂漠に住んでいるみたい。相手はほとんど笑わないし、微笑むことさえないわ。酔っ払っていないとね。フィンランド人はよくわからない。いったい何を考えたり感じたりしているのか。時々、私が外国人だから嫌われているように感じる。」 他にも、こんな文章もあり、 「毎年のように、フィンランドは世界一自殺率が高い国になっている。」 「フィンランド人はミスすることを怖がる。何かを完璧にできないなら、やってみようという気持ちにはならない。」 「フィンランド人は痛がっている人が尊厳を保てるように見て見ぬふりをすることがある。君が出産するときも、医療の質は素晴らしいが、同じ理由で看護師が君に話しかけることはないだろう。」 「アルコール依存症がはびこっている。人々は気がめいるから酔っ払う。ひどく意気消沈して、精神を病んだり自殺したりする。フィンランド人なら誰でも自殺に遭遇したことがある。」 「フィンランド人にとってクリスマスが暗いのは日が昇らないからだけではない。この時期には家庭内暴力が頻発する。」 「フィンランド人は「愛している」なんて言わないし、何もないのに名前で呼び合ったりしない。」 フィンランドに住むことのつらさと違和感を切々と訴えるケイトに対して、ヴァーラ警部は返答します。 「君が沈黙と思っているのは、俺たちには心安らかな孤独なんだ。」 ミステリとしてもすぐれていますが、読むにつれて、フィンランドの実情やフィンランド人という人々に対する理解が深まります。とても興味深い小説です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ちょっと悲惨すぎる内容で、息苦しくなってしまいました。ミレニアムのような内容を期待してしまうと、期待はずれに終わる。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
残念ながら他の読者の方々とは異なるレビューです。 北欧ミステリーには、作者は違えど流れる繊細でどこかダークな空気があると感じています。 が,なぜかこの作品にはない。 どこか大味なのです。 もちろん、ストーリー展開は面白く結末は気になりますが、何ページか読み飛ばしてもいい かな・・・という気にさせてしまいます。一文字も読み落とせない作品ではありません。 と思っていたら、作者はフィンランド人ではなくフィンランドの妻をもつヘルシンキに住む アメリカ人でした。 北欧情緒が足りませんが、アメリカンミステリーだと思えば理解できます。 (もちろんアメリカンミステリーは大好きです。) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
フィンランドには冬の間、一日中日が昇らない「極夜」が訪れ、それが何日も続くという。暗く凍てつく日々を人々は陰鬱な気持ちで耐え忍ぶ。そんなフィンランドの極夜の中、ソマリア移民出身の二流女優が惨殺死体で見つかる。アメリカの「ブラックダリア事件」を模した切り刻まれた死体。腹部には「黒い売女」の文字が刻まれていた。地元警察のカリ・ヴァーラ警部が犯人探しに乗り出す。カリの知る人物が容疑者として浮かんでくるが、捜査の中で別の容疑者も浮上、幾人もの容疑者が複雑に絡み合って、容易に真実にはたどり着けない。そして、悩むカリを追いつめるように第二、第三の殺人が…。 日が昇らない極寒の毎日を強い酒でごまかして過ごすものがいれば、宗教で埋めようとするものがいる。そして、悲しみを言葉で分かち合えない寡黙な国民性、ソマリア移民問題に端を発する人種差別問題など、フィンランドの知らなかった面を垣間見ることもできる。また、性的に虐げられる女性の問題はどこの国にでもあるということも突きつけられる。 作者はアメリカ生まれで、フィンランド人の妻とともに現在フィンランドに住みこの作品を書いたという。異邦人としての目でフィンランドを見たからこそ、この作品を書き上げられたということか。作中でもカリの2番目の妻としてアメリカ人女性ケイトを配し、外から見た時フィンランドがどう見えるかを意識して書いているようだ。 作品としては、カリの側から事件を見ていくので、なぜ犯人が「ブラックダリア事件」の模倣をしたのか、殺された女優がどうして多くの男たちに体を委ねたのか、その心理的な部分の描写がやや弱く、もう少し書き込みをしたたっぷりとした文章で読みたい気もしたが、それでも、真相が明らかになる最後の場面まで読者をひきつける力のある作品だと思う。 カリ・ヴァーラ警部シリーズはまだ続くようなので、次作以降の翻訳も待たれる。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
クリスマスの直前、ラップランドで最も厳しい時期。 北極圏より上の容赦ない暗闇と極寒は、誰をもほんの少し正気でない状態に駆り立てる・・・おそらく殺すのに十分なほどに。 ある日、美しいソマリアの女性の死体が雪原で発見された。彼女の体はひどく切断され、人種差別的刻印が彼女の胸に施されていた。殺人捜査を率いるのは、カリ・ヴァーラ警部(田舎町の警察署長)である。以前大都市の「ヒーロー警官」であったヴァーラは治らない傷をかばうために彼の故郷へ退いていた。 今、彼は、外部からの支援を求めずに解決するという厳しい状況下に彼自身を置いた。 冷酷な殺害は憎悪による犯罪であるか、性犯罪であるか、全く同一である場合も考えられる。ヴァーラは、彼が全国紙の見出しの中に入れてはならないということを知っていたし、それはフィンランド(それ自身の外国人嫌いと向き合うのが怖い島国的な国)の向こうに衝撃波を送ることになるからである。 ところが、捜査そのものがヴァーラと彼の結婚に打撃を与え始める。彼の若いアメリカ人の妻、ケイト(2人目の妻で、彼らの最初の子供を妊娠している)は沈黙と隔離の容赦ない北極環境とフィンランドの文化に適応するのに苦労している。一方、ヴァーラ自身は、彼の辛い幼年期および失敗した初婚に取りつかれている過去が彼に大きな傷・ダメージを与え続けていることに気付くのであった。そして、ヴァーラは、先妻が数年前残して去った金持ちの彼が殺人者である場合があると・・・。白夜の反対が極夜で、一日中夜が続く状態のこと。作者はアメリカ人であるが、フィンランドに在住して、この陰鬱の風土を舞台にノアールを書く。また、本書を皮切りにシリーズ化されたのが“警部カリ・ヴァーラ”シリーズである。 これからの活躍を期待しよう! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
何とも言えない余韻を残す北欧ミステリー。フィンランド郊外の村で起きた“ブラック・ダリア事件”を彷彿させるような事件にカリ・ヴァーラ警部が挑む。事件を追う中、第二、第三の事件が発生し、容疑者は浮かぶものの、二転三転する展開。混沌とする事件の真相は予想も出来ない結末へと… 読んでる最中に事件の結末はオカルトとかカルトに行き着く最悪の結末ではないかと考えてしまうが、杞憂に終わる。それだけストーリーの展開に驚きがあり、後半まで真相が解らないのだ。上手い。 マイクル・コナリーのハリー・ボッシュ・シリーズのような、ヘニング・マンケルのタルト・ヴァランダー・シリーズのような趣きもある傑作。 フィンランドでは車のバッテリーは外して家の玄関に置かねばならないという驚きの事実も。 解説によれば、この作品はカラ・ヴァーラ警部シリーズの初作であり、現在、第四作まで執筆されているようだ。是非、翻訳を続けてほしい。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!