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(短編集)
家族八景
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家族八景の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.31pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全91件 21~40 2/5ページ
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テレパス七瀬が、お手伝いさんとして家族の中に入り込み、うわべ取り繕われた家族の本音をあばくドロドロ短編連作。 絶対ほっこりなんかさせねぇよ!という筒井の家族観に、お前もこちら側の人間か!!と思える人には面白い。ディズニー大好き!みたいな人にはあまり薦めない。 ただ、各話短編ということもあって、ドロドロ自体が、やや表面的な気もする。 | ||||
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高1の頃にSF小説にハマって、この筒井康隆先生や眉村卓先生の作品を読み漁ったもんです。 何で知ったか『七瀬ふたたび』から読んで、この作品を後から読んだのですが、思春期だった当時でも充分衝撃的で刺激的な内容でした。最も大人の男女間の描写などは想像するしかなかったですが…(今でもあんまり変わらんかも 笑) 先日たまたま寄った本屋に置いてあり、懐かしさで思わず手にとって立ち読みした(良い子の方はマネしないで下さい 汗)序盤の『無風地帯』でくぎ付けになり、『七瀬ふたたび』と共に2冊を手にとってレジに直行(買ったから許してネ)。 実家に帰ればあるはずなんですが、手元に持っておきたいなとも思って。 休みを利用して、家で二冊を一気に読み切りました。 今読んでも全く色褪せない内容・文章・描写で、筒井康隆先生がやはり一流の作家さんであることを、改めて認識しました。 これが刊行されたのは昭和47年とのことということで、執筆は当然それより以前、筒井先生がまだうら若き30代後半くらいの頃で、その若さでこのような小説を書かれていたことに驚愕しました。…って、一流の作家さんなら当然そんなもんかな。 この辺の若い頃に読んだ(その当時でも古い小説と思っていましたが)小説などを読んでいていつも軽くショックを受けるのが、登場人物が40代後半くらいから既に枯れた年寄り扱いで書かれていたりすることです。 この本の中の『無風地帯』の咲子しかり、『水蜜桃』の勝美夫妻しかり。 時代背景もあるとは思うのですが、今の自分の年齢を思うと、少々物悲しいような、淋しい気分になります 笑 | ||||
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短編集ながら密度が濃く、テレパス、という特殊能力を持った女性の機微を描いた傑作だと思う。 今読むと、若干エロ方向に話が傾きすぎてる気もするが。 序盤登場した青年が最後に登場しての幕切れは読んだ当時ぐっときました。 | ||||
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『旅のラゴス』が良かったので、筒井康隆の代表作の一つらしく読んでみた。 主人公七瀬は魅力的な女性だが、出てくる登場人物がどれもこれも下劣で、読み物としては楽しめた。 「家族〜〜」という題名から、家族愛モノかなと思っていたが、特に深いメッセージもなく、娯楽小説のようだ。 魂の読書体験したい方は、特に読まなくていいかも。 | ||||
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超能力で他の人の心が読めると主人公がお手伝いさんとしていろいろな家庭にはいり、その家族の心理描写を描くという物語である。発想は面白いが、感想は好き好きがあるのでは。 | ||||
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瞬きを忘れるほど、心理描写が秀逸で引き込まれました。 人間不信に陥りそうな家族ばかりで、悲しみを覚えました。 良くも悪くも人の欲を感じることができました。 | ||||
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もう怖いよぉ。人間不信になる。 『七瀬ふたたび』から読み始めたもんだから彼女がなぜ女中やめたのかピンときてなかった。 今作を読んで納得。そら辞めるわ。 | ||||
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30年ぶりくらいに再読したが、全く色褪せぬ面白さで、一気に読了。筒井康隆の天才ぶりを再確認した。どこにでもいそうな家族の心の闇を抉り出す容赦なさは今でも十分に通用する、と言うよりむしろ今読んだ方がしっくり来た。私自身の人生経験故か、確かにこういう人間っているよなあ、と痛感するのである。七瀬がテレパシーで感知してしまう人の心理描写が冴えており、小さな亀裂が徐々に広がって破滅へと向かう様が生々しい。オムニバス短編集だが一作毎に迫力を増し、最後に生きたまま火葬されてしまった女性の呪詛を浴びたのは七瀬が家政婦をやめるきっかけになったと思われるが、若くして凄まじい経験をさせられた七瀬の今後が案じられる。 ともあれ、テレパスと言う超能力者の悲哀を描いた先駆的な名作。もう2作も再読してみたい。 | ||||
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この作品の大きな意義は直接的な心理描写が綴らていることであり、しかしながらその思考回路には違和感を覚えずにいられないことです。 果たして自分はこれだけ論理的な回路を持ち合わせているだろうかと考えた時、 いやいや頭の中はそんな明快な言語では動いていないさ、と疑問を抱きます。 フィクションと割り切れば、まあそんなもんなんかなと思えます。 問題は筒井氏の描写力がリアルなおかげで、現実と照らし合わせてしまうところ。 街に出ても、常に自分の思考を注意していないといけないような感覚に陥ってしまいます。 | ||||
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人の心が読める主人公、七瀬が家政婦となっていろんな家庭で働く物語。心の中ではみんな欲望丸出しであったり、怨みつらみの負の感情が半端無かったり、人間の醜悪な部分が描写されている。登場人物が全員極悪人だから、というわけではなく、誰しも備えている心の醜い部分なのだ。 そこらへんの心理描写が非常に秀逸であり、作者は人間心理をよくわかってらっしゃるな、と思った。 個人的には後半から主人公七瀬に感情移入して、楽しみながら読めた。 このシリーズは3部作の1作目ということなので、2作目も読んでいきたいと思う。 | ||||
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古い日本語の言い回しが新鮮です。ボキャブラリーの多さがいいです。昔の作家ならではです!昔って言うほど、昔ではないですが・・・。すごくよかったです。若い時に読んだような・・・。 | ||||
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脳内になだれ込んでくる思考の描写は圧巻だ。 まるで自分が七瀬になったかのように思わせる。 途中、何度か本を読む手を休めた。 あまりにも生々しい思考をのぞき見る事に耐えられなくなったのだ。 しかし、人の心を覗けるという下衆な好奇心を抑えることはできずにあっという間に8編とも読み終えてしまった。 | ||||
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「精神感応能力者(テレパス)家政婦の七瀬、『もうこんな家は嫌だ』、どんな家?」という大喜利の優秀回答集のような。 人の心を読めるというSF要素はあくまで道具立て。 全てがシャープで粒よりで、これでもかと人間の嫌なところをえぐりとる。 | ||||
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本は本で楽しめました。ドラマの独特な雰囲気が好きだったので、がっかりするかと思いましたがさすが筒井康隆です! | ||||
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他人の考えていることがわかるという超能力を持つ美人の七瀬が、 家政婦としていろいろな家で働く。 人間、心の中ではいろいろなことを考えている。 それが読める、リアルにわかってしまうということは、 ある意味で悲しい能力といえるかもしれない、 そんな風に考えさせられる。 文体は少し古いが、 ストーリーはよく練られており、 人間のドロドロした部分を、 これでもかと遠慮なく描き出す手腕は、 筒井康隆ならではのものがある。 | ||||
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主人公がテレパシーを使えると聞いて興味本位で読んでみました笑 読んでみたら内容は結構ドロドロでした…でもテンポよく逆に読み終わった後はすっきりしました笑 いろいろな人の心を読んだり恋のキューピット?的なことをしたりとなかなか斬新だと思いました! | ||||
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相手の心がわかってしまうと人は生きていけない。 わからないということは均衡を保つうえで不可欠な要素でありうる。 精神感応能力をこの小説は題材としているが、 あらゆる情報に関しても、自らが主体的にコントロールしなければ、 知ってしまったことで破滅へと向かうことがある。 知らなくていいことは知らなくていいのだ。 いずれの物語も人間の卑劣さ、醜さがリアルに描かれているが、 七瀬を通して、人間の美徳も描いてほしかったので4点とした。 | ||||
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著者の筒井康隆氏が大学で、心理学を専攻されていた事も大きいかとも思われるが、著者の巧みな心理描写は特に、こういった「超能力」もの作品の中では、一際元来の人間探求心を如何なく発揮される「土壌」にあるのだろうと思った。何せ、七瀬といううら若き女性が主人公であるが、彼女の特殊能力として「人の心を見透かす」読心能力を備えているという設定からして、想像力を人間心理に働かせる事を得意とする作家筒井氏の独擅場である事は、前に読んだ「七瀬ふたたび」から推測はしていた。主人公の年若い女性にしては、大人びた印象を持たせるが、人の心を見透かす「特殊能力」で人の良い面ばかりでなく、嫌な面も直ぐ「知らなくてはいけない」という生まれつきの性であることは、人間不信にもなろうが、適当に受け流す彼女は健気で、頼もしい成熟した女性に見える。本作では「お手伝いさん」として、8つの家族の中に入り込み、家族の表裏を「特殊能力」を通して見出していく。この中でも私が推奨する「日曜画家」は思わず私も予測に反して、度肝を抜かれ、大笑いする展開に「油断して不意を突かれた」気分になった。 | ||||
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35年ぶりに読みました。 当時と違って年をとりましたので、また違う感覚で読めました。 良い本だと思います | ||||
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ずいぶん前に読み、再び読みたくなり購入しました。青年期に読んだ時と、すっかりおとなになって読んだ今回とでは感じ方が多少違っていましたが、主人公を通してかいまみる登場人物たちの心理描写はやはり圧巻です。 | ||||
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