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もの言えぬ証人
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【この小説が収録されている参考書籍】
もの言えぬ証人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.29pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全35件 1~20 1/2ページ
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私はアガサ・クリスティのファンで、当作品も面白いとは思いますが、例によって何でもお見通しのポアロと連れの平凡で鈍感なヘイスティングのからみが何回も出てくるので、少々冗長な感じがしました。 | ||||
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本書タイトルの「もの言えぬ証人」とは、 表紙カバーの写真にあるように犬、ワイヤヘアード・テリア(14頁)のこと。 「少し毛がのびすぎている」(84頁)ワイヤヘアード・テリア。 名前は、ボブ。「ボブ公」(511頁) ものは言えませんが、「啼(な)き声」(511頁)でしっかり自己表現できます。 この事件を解明した探偵ポアロに、報酬はありません。 依頼人が死んでから、依頼の手紙が届いたんです。 自主参加。だから、ポアロが得たものは 家政婦のミス・ロウスンから「プレゼント」(512頁)された犬、一匹だけ。 死んだエミリイの甥のチャールズは、ポアロのことを犬扱いです。 「大した探偵(いぬ)だな! どうして嗅ぎつけたんです?」(319頁) この訳は感動ものですワン。 「探偵」に(いぬ)とルビをふったり、犬という漢字が含まれている「嗅」を使ったから。 訳者は、加島祥造。 犬に関する翻訳はあちこちに発見できます。 「嬉しそうに短いとぎれとぎれの声で吠(ほ)えたてた」(14頁) 「あんたの若い野良犬さん、ええ、チャールズのことよ」(18頁) 本書『もの言えぬ証人』の原書のタイトルは、“DUMB WITNESS” アメリカでの題名は Poirot Loses a Client 『ポアロ、依頼人を失う』だなんて、面白くもなんともありません。 「ポイロット」(134頁)も真っ青な意訳ですね。 『もの言えぬ証人』は、“DUMB WITNESS” の直訳です。 「証人」は、人間に限られます。 いくら殺人現場にいたとしても、ワンしか言えない犬は証人にはなれません。 加島祥造の訳で残念なのは、次の訳。 「鏡には反対に映るのですから」(504頁) 《鏡には左右反対に映るのですから》と訳してほしかった。 鏡には、上下反対には映りません。 《縦書きの》日本語訳の「T・A」が、鏡に「A・T」に映ることはないから。 | ||||
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500頁を超える長さの作品ですが、いったん読み始めたら途中で読みさしにできないくらい面白かったです。霜月蒼さんが『アガサ・クリスティー完全攻略〔決定版〕』のなかで《むちゃくちゃ面白いのです。(中略)この感興にもっともふさわしい形容詞は、シンプル至極の「面白い」の一語だと思う。》と語っていた、その言葉に間違いはなかったなと思いました。 キャラクターのなかではなんと言っても、ワイヤヘアード・テリアのワンちゃん〈ボブ〉が良かったです。彼の気持ちを代弁するクリスティーの書きっぷりが愉(たの)しげで、にんまりしちゃいました。 犯人の正体とか事件の真相とかは、「えーっ、そうなの」と、ストンとは腑に落ちないものでしたが、まあ、それはそれとして。 これだけの長尺(ちょうじゃく)なのに、飽きさせずに一気に読めてしまうお話作りの面白さ。読み心地の良さ。 やっぱり、アガサ・クリスティー、たいしたもんですね。 | ||||
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以外と面白くて、気にいりました | ||||
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作品自体は、最後まで予想を超えてきて、とても楽しめました。 が、直井明という人の解説が最悪です。絶対読んではいけません。 この後のクリスティ作品についてのネタバレがいくつも。「ご承知のように」などと前置きして、この「物言わぬ証人」の後に刊行される本についてネタバレしており、私のように刊行順に楽しみに読んでいる読者はもちろん知りませんでしたので、大変なショックでした。 しかも大した内容でもない解説に、必要とも思えない情報をわざわざサラリと入れて、この直井明という人は、読者が全ての作品を読んでから解説を読むとでも思っているのでしょうか。 それとも、浅い内容をごまかすためにネタバレを入れて自分は知識が豊富だと読者に伝えたいのでしょうか。意地の悪い優越感に浸っているのでしょうか。 なんにせよ、今後の流れを知ってしまった事は取り消せません。まっさらに楽しみに読む気持ちを返してほしいです。 こんな解説を載せてしまった早川書房もどういうつもりなのか。 この解説者のミステリー評論家という肩書きなら、ミステリーにおいてネタバレは最悪のマナー違反という事を分かっているはずなのに。 解説者によるネタバレというあまりの衝撃に、ついレビューしてしまいました。。 内容は面白いので、解説によって星一つマイナスです。(解説だけなら星ゼロですが) | ||||
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面白かったですよ | ||||
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たまたま、DVDでアガサ・クリスティーの「情婦(検察側の証人)」を見て彼女に感心してしまい、ブックガイドとして読んだ霜月蒼氏の『アガサ・クリスティー完全攻略〔決定版〕 (クリスティー文庫)』という本で本作は星四つ(最高は星五つ)の高評価であり、「ポアロが容疑者/関係者たちを順次訪問し、情報を集め、それぞれの『性格』を探ろうとする」等構成も面白そうでしたので読んでみました。 読後の感想としては、先行レビュアーの方々も書かれていますが、被害者の愛犬ボブがヘイスティングスの脳内では、言葉をしゃべっていたり、ポアロが隠密調査のために自分の身分を偽るため、もっともらしい偽身分を語ったり、オカルトが出てきたり(しかも結末でちゃんと回収される)、エンタメ要素満載で楽しんで読めましたし、登場人物で犯人と思しき人が7〜8人なので、なんとか覚えて読み進むことができました。 ミステリとしても僕には最後まで犯人が分からず、ドキドキものでした。 アガサ・クリスティーの最高傑作ではないかもしれませんが、傑作エンタメだと思いました。 それにしても、エミリイ、キャロラインの2人のおばあさんが、賢くて凄いです。イギリス人のおばあさん、恐るべし。 | ||||
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巨額の遺産を巡ったお家騒動という、クリスティお馴染みのパターンを描いた作品です。 トリックは特に驚きもなくあまり印象には残りませんでしたが、ポアロが身分を偽って関係者に聞き込みをしたり、ヘイスティングズの超翻訳力(犬語)が発揮されたところは笑えました。 この作品はトリック以外の部分で魅せる作品かなと思います。 犯人は全然わかりませんでした。 本作もミスリードが上手すぎます。 そしてその犯人の秘められた動機には戦慄するような、でも共感できるような描き方は素晴らしかったです。 ただ、犯人の最後の行動は許して欲しくはなかったかな。 きれいにまとまってはいるけど、少しもやもやが残りました。 | ||||
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実はtv版のシリーズを持っている。その中でもこの「もの言えぬ証人」は大好きだが、原作をキンドルで読んで、全く展開が違うのでびっくり。ポアロを好きな方はおすすめですね。他の方も書いていらしたが、殺された独身の老婦人の描き方がうまい。そして遺産にたかる周囲のろくでなしの親戚の人物像も。 ミステリーって、謎解きとともにしっかり人物が描けているかが、面白みの醍醐味だと思う。その点、アガサは人というものの謎をこそ教えてくれるから、素晴らしいです。 | ||||
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テレビシリーズのポアロに慣れており、他の翻訳者でも違和感はないのにこの翻訳だけは合わなかった。ポアロが非常に若く感じられ違和感を抱えながら読了。折角の名作なんだけど私には今ひとつ。 | ||||
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題材がよかった。そう私は犬好きだから特にそう思うのかもしれない。遺産があるとやはり揉め事起きるけど、飼い主は愛犬には遺産残してないことが気になった。 | ||||
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アガサの老婦人の描き方は秀逸です。この作品にも愛すべき、又は恐るべき老婦人キャラが生き生きと描かれています。そして、ヘイスティングズとボブの関わりが微笑ましいです。 | ||||
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テレビ版と違ってボブの活躍するところがなかったのが残念。 | ||||
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結末はすんなり感、エンターテイメントとして上出来でしょう。 | ||||
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たくさんの証人が登場し、誰も彼もがそれぞれ違う人を指して犯罪者たりえそうだ、と言うのですが、その真相は…。 私にはまるで当てられませんでしたが、犯人が分かってみると、作中で少なくも語られていた、その人の人生の来し方と心中がジワジワと実感できました。「なぜ、犯罪者になったのか」という心理に、そういうタイプの人あり得る!と思える作品でしたので気に入りました。 個人的に「白昼の悪魔」の様な何時何分にこうして殺人が可能、という緻密な計画よりも、心理の裏付けがある方が読み応えを感じます。 ヘイスティングスによる語り口は面白いですね。犬の気持ちを丹念に吹き替えしてみたり、街の様子や家の様子なんかにも「〜とでも言いたげな」と形容がいちいちふざけていてテンポが良かったです。 (不動産屋の受付嬢の描写は笑った!) 「もの言えぬ証人」とは、犬のことより(犬はヘイスティングスの代弁が充実)、死んだ叔母のことであり、ひとりだけ言葉にすることを拒みながら犯人を暗示しようとしていた人の事ではないかなー、と思います。 以下ネタバレ 進んで奉仕をする人生を歩みながらも、いつも自分の持つ幸せを認められず、自分には無いものを求めて渇望してもがいた犯人だったのだろうと思う。多分欲しかったのはお金だけでは無い。 もしも結婚相手を認めて受け入れてもらえていたら、自信が持てていただろうか…? しかし、対照的にどこまでも奔放に自らの欲求に素直に風通し良く生きている兄妹たちといったら、「誰が反対しようとやりたい様にやる以外に最高ってなくない?」と堂々たるもの。 また、ロウエンの「誰かが信じなくても私はこれを信じてしまうの、だって信じちゃうしかないもの♪」といった愚鈍で無邪気なマイペースさや、「私は自分の才能を信じている」とカッキリと言える医師など、要するに自分を肯定できる人間万歳な、健全な物語でありました。 | ||||
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内容は他の方がお書きのように大変面白かったが、翻訳が良くないと感じた。 ポアロシリーズの軽妙な雰囲気が出せておらず、妙に堅苦しく常に違和感がある。 例えば登場人物の名前ですらエミリー→エミリイのようになっており訳者の謎のこだわりがあっていちいち鬱陶しさを感じる。 ポアロやヘイスティングスの喋り方も過去作品と一貫していないように思われた。 良く言えば、英語版を読んでみようかという気になった。 | ||||
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お金が欲しいという人間性が出てる作品です。 最後は予想をひっくり返す展開ですが、犯人の性格や行動も生々しいものでした。 事件後に語られるロウスンの行動も生々しさがありました。 | ||||
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面白いストーリーです。登場人物の個性もよく描かれていると思います。犬もよく書かれています。 | ||||
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最後の最後に気になっていた ボブ が ハッピーになってよかったな。 殺人事件なのに何度でも読み返したくなるいい話 | ||||
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題名の「もの言えぬ証人」とは被害者の飼い犬で事件の目撃者である「ボブ君」の事。まさしく、「もの言えぬ証人」である。被害者は大金持ちの老寡婦で、その財産・遺言状を巡ってクスリティらしい人間模様の書込みはあるものの、ミステリ的にはお粗末と言って良い駄作だろう。 確かに、「ボブ君」は証言出来ないが、こうした題名にしている以上、何か飼い犬らしい特性(例えば、嗅覚、仕込まれた芸など)で事件の解決に貢献させるのが、ミステリ作家の芸というものだろう。それが全くなしとあっては、読む者の期待を大きく裏切ってる。ポワロが真犯人に気付くキッカケも旧態依然としたもの(僅かの"破格"の作品を除くと、概ねそうなのだが)で、この点でも呆れた。 クスリティ・ファン、特にトリックよりも人間模様や心理描写の書込みの方に興味を持っている方には、読む価値があるかとも思うが、斬新なトリック(特に本作では、証言出来ない「ボブ君」が如何に事件解決に絡むか)を期待する方は避けた方が無難な作品だと思う。 | ||||
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