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告訴せず
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【この小説が収録されている参考書籍】
告訴せずの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.73pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全15件 1~15 1/1ページ
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松本清張ならではの、因果応報作品。悪事に手を染めたものが同じような悪い連中に嵌められて破綻する。 読んでいるうちにこちらもその世界に引き込まれてしまうのは毎度のこと。因果応報に至るプロセスがこれでもかと書かれているなという感想を抱いた。 | ||||
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おもしろい | ||||
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筋書を展開していく清張の面白さ。読者の引き込み。設定した人物をたぐりよせていく力。何をとっても 飽きないなあ。引き込まれた。緊張した。 | ||||
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選挙の裏金の横領が告訴できない、っていう単純な話で500ページも引っ張れないだろうからと考えると、オチも結構早いうちに気付くのだけれども、選挙の裏金、商品先物、モーテル経営は一般には馴染みのないもので、ゴシップ的な要素もあって、少なくとも当時は興味をそそったのだろうな。 今でも、へぇ~と思うことが多いし、金融機関の本人確認の甘さや、商品先物会社の顧客情報管理の甘さにノスタルジーも感じる。 | ||||
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新書本よりは少し大きな、単行本よりは小さいシリーズで、読み易い大きさです。阿刀田高氏の解説もわかりやすい、なかなかの一冊です。安ければ文庫よりは買い得でしょう。 さてこの一冊ですが、若い頃に未読の一冊でした。平凡な男が、選挙資金を盗み行方をくらますという冒頭の記述から、読者を引っ張って行く文章力はさすがです。温泉宿の女中とねんごろな仲となる描写も、水上勉の「飢餓海峡」を連想させます。ただ、神社の占いの説明といい、小豆先物相場の仕組みの説明といい、少々くど過ぎるし専門的過ぎます。(どうも清張さんは時々マニアックになるところがあるようです。)しかし、地元の代議士組織からの逃亡、小豆相場の急落と上昇、そこに愛人である女中との情痴関係等をからめ、それ以外の様々な人物を登場させる展開はさすがと思わされます。主人公の同じ様な心理描写がくどいと感じられる個所もありますが、並の推理作家ではとてもかなわない力量でしょう。 ただ、モーテルを経営することが決まってからの、最後の方の展開はどうにも焦り過ぎの感があります。愛人の浮気を疑い出すのも唐突ですし、火災事故の後に印鑑等の入れ替え、その結果銀行預金が総て抜かれている記述とそこにからむ愛人とその関係者とを疑う主人公の心理が総て主人公の推測を基にした「説明」の文章に終わっており、「具体的な描写」が無いのです。最後に鍵となる人物である老人が主人公の故郷で衣服を手に入れる記述が申し訳程度に書かれていますが、いかにも取ってつけたようで、十分とは言えません。それだけに主人公の自殺での終わり方も不自然としか読めないのは自分の偏見でしょうか? | ||||
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平凡な男が、選挙資金を盗み行方をくらますという冒頭の記述から、読者を引っ張って行く文章力はさすがです。温泉宿の女中とねんごろな仲となる描写も、水上勉の「飢餓海峡」を連想させます。ただ、神社の占いの説明といい、小豆先物相場の仕組みの説明といい、少々くど過ぎるし専門的過ぎます。(どうも清張さんは時々マニアックになるところがあるようです。)しかし、地元の代議士組織からの逃亡、小豆相場の急落と上昇、そこに愛人である女中との情痴関係等をからめ、それ以外の様々な人物を登場させる展開はさすがと思わされます。主人公の同じ様な心理描写がくどいと感じられる個所もありますが、並の推理作家ではとてもかなわない力量でしょう。 ただ、モーテルを経営することが決まってからの、最後の方の展開はどうにも焦り過ぎの感があります。愛人の浮気を疑い出すのも唐突ですし、火災事故の後に印鑑等の入れ替え、その結果銀行預金が総て抜かれている記述とそこにからむ愛人とその関係者とを疑う主人公の心理が総て主人公の推測を基にした「説明」の文章に終わっており、「具体的な描写」が無いのです。最後に鍵となる人物である老人が主人公の故郷で衣服を手に入れる記述が申し訳程度に書かれていますが、いかにも取ってつけたようで、十分とは言えません。それだけに主人公の自殺での終わり方も不自然としか読めないのは自分の偏見でしょうか? | ||||
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政治家がらみの表沙汰にはできないお金を拐帯した中年男、木谷省吾。3000万円の変貌と木谷の逃避行。小豆相場での大儲けに至る彼の心情の変化。その変遷は、逃亡中に知り合った女、お篠の変化とも重なり合う。お金と人間という関係を改めて考えさせられる。一気に読める作品である。 | ||||
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告訴せずは、悪銭身に付かずを地でいく作品。被害者が告訴できないことをよいことに選挙資金を横領した主人公の行きつく先は、破滅へのみちであった。黒革の手帳の男性バージョン。とにかく一度はこんなに成功して大丈夫なのかと思いきや、思わぬアクシデントが待ち受けていた。今度は自分が、・・・・、の立場で進退窮まることとなり果てた。 十万分の一の偶然は、偶然と思われた迫真の事故現場の写真は、実はやらせであった。それを知った主人公のとったこととは、復讐への執念であった。結末はさてどうでしょう。 清張ファン必読のミステリーである。隠れた名作といってよい。 | ||||
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「点と線」の後に読みました。 日頃の生活に鬱憤の溜まった木谷、義兄の選挙資金を拐帯(持ち逃げ)し、小豆相場で財を成すも、周りに嵌められ、身ぐるみ剥がされて やがて死んでしまうお話。 かなりのボリュームですが、スラスラと読む事出来ました。 松本さん、やっぱいいわ。 | ||||
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この本を読んだのは今から40年ほど前、私がまだ中学生の時でした。 同じ松本清張作品の「点と線」に感動して他の清張作品も読みたいと思ったからでした。読んだ時はそのリアルさが印象に残りました。 ここ数年私が投資活動をしていると、投資を扱ったこの作品の内容が大きくよみがえってきました。 この作品はミステリーではなく当時の日本社会の一断面を描写したものです。その断面はどちらかというと表社会ではなく裏社会です。 この作品で特筆すべきは主人公のアグレッシブさです。 不法な手段で3000万円を手に入れた時、その金を小豆相場で運用して大儲けした時、モーテル経営により多額の利益を生み出した時、並の人間であればその成功に安住して余生を過ごすことを考えがちです。 しかしこの主人公は何度成功を重ねても飽くなき執念で次の成功へと突き進みます。 主人公が最初に金を得た手段は明白な犯罪なので真似はできません。しかも主人公はその犯罪のために身を滅ぼすことになります。ただこの向上心は大切です。 現代では仕事や投資に失敗した時に落ち込んだり、成功した時に有頂天になって次の努力を怠る人もいます。そのような時にこの主人公の底知れぬアグレッシブさは見習うべきと思います。 なおこの作品では政治業界、小豆相場および風俗業界のことが淡々と非常にリアルに描かれています。そのような業界のことを知らなかった私にも非常に臨場感がありました。 | ||||
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さすが清張らしい雰囲気で、面白く次々読ます。小豆相場の事もよくわかる。 | ||||
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冒頭から最後までぐいぐい引っ張っていく筆致はさすが。 何十年も前の話であるので、テクノロジーは現在と異なるが それでもまったく古さを感じさせない。 政治の構図、金融の世界、周辺に蠢く人物など、それぞれの 欲望が交錯する様子は、人が生きる限り変わらない。 | ||||
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個人読書履歴。一般文学通算123作品目の読書完。1977/04/15 | ||||
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タイトルどおり告訴できない。 人を騙し人の足元を見て野望を抱く主人公。 選挙に絡む不透明な金を盗った人盗られた人。 不動産屋の懇意か策略か。自分に惚れこんでいる女の愛なのか野望なのか。 誰も信じられないといった感じです。 どんでん返しの連続ですごくおもしろかった作品です。 | ||||
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タイトルどおり告訴できないのです。不透明な選挙資金を拐帯した主人公の秘めた野望の行く末は...自分の女の愛なのか欲なのか。不動産やの懇意なのか策略か。果てや政界人の偶然か罠か。読んでいて主人公が自分と重なっていく感覚に緊張しました。誰を信じる。考えれば考える程苦悩する作品で、大変面白かったです。 | ||||
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