■スポンサードリンク
郵便配達は二度ベルを鳴らす
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
郵便配達は二度ベルを鳴らすの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.50pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全22件 21~22 2/2ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この小説は、私にとっては、不思議な作品だった。というのも、一度目に読んだときには作品にのめり込めず、私の中での作品評価は低かったのだが、二度目に読んだときには、あらすじが頭に残っているにもかかわらず、すっかりのめり込んでしまい、作品の評価も全く変わってしまったのである。 本書の巻末に、作者ケインのエッセイが掲載されているのだが、彼は、「なぜ、男と女が恋におちいる特定のシーンが必要なのか?物語のエピソードのすべてが、なぜ、ラヴ・ストーリーとしての効果という観点から書き上げられねばならないのか?」という独特のポリシーを持っているようで、この作品でも、男と女が恋におちいるシーンは、あまりにも唐突でリアリティに欠け、また、ここがハードボイルド小説といわれるゆえんなのだろうが、性と金と暴力をテーマとしたこの作品には、物語に「情」が感じられず、作品にのめり込めなかったのである。 ところが、そんな本書が、何と、都合、四度も映画化されているのだ。それには、やはり、それなりの理由があるのだろうと思い、イタリアの名匠ヴィスコンティの手による映画を観てみたのだが、そこでは、ハードボイルド色は完全に一掃され、全編に生の男と女の人間くさい「情」が溢れており、小説のワルの主人公は、ストレートに、ナイーヴな青年として描かれているのだ。 そんな正反対の映画を観た後に、もう一度、本書を読み直してみると、最初に見落としていた色々なものが見えてきて、この小説に、新たな魅力を発見できたのである。本書のあとがきで訳者も触れているのだが、性と金と暴力にまみれた、一見、冷酷なワルにしか見えない主人公と、その独善的な愛の中に、たしかに、屈折したナイーヴさが見え隠れしているのである。プロット自体も、ヴィスコンティの映画よりもこの小説の方が、はるかに緻密に練り上げられている。改めて、ハードボイルド小説の名作と称賛したい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
次から次へと息をつかせぬ展開で飽きさせない。読者の緊張感を高めクライマックスまでもっていく手法は見事だ。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!