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アイ・コレクター
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アイ・コレクターの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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この作者は展開が多少退屈で、そこを尊い犠牲にするからこそラストに大掛かりなサプライズをかませるのが特徴かもしれない。 そういう作家はあきらかに貴重でこれからも追っていく価値は十二分にあると思う。 もちろん過程も楽しめるならそれに越したことはない。 「アイ・コレクター」とタイトルにあるだけでは想像の広がる余地がないが、 ゾッとするラストは一見の価値あり。(もちろん過程も読まなければ楽しめない。) ページ表記が逆向きになっているのがいかにも変化球感を高めて敷居を高くしている気がするが、 特に難解さがあるわけではないので気にせず気楽に読んで問題は無い。 | ||||
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あらかじめレビューを読んでいたのですぐに気づきましたが、ページを開いてみると・・・405ページ目から始まる。そしてどんどん遡っていき、1ページ目にむかって進んでいくんですね。なんでこのような仕組みになっているのか、読んでいる途中はまったく分かりません。最後の1ページを開くと、そのとき分かる仕組みになっています。そういう意味では、びっくり箱みたいな小説ですね。 ただ、難点は2つあります。1つは、どんでん返しのあるミステリーを読み慣れてる人にとっては、ラストのオチは驚きや衝撃は少ない。もう1つは、特殊能力を持つ人物が出てくるので、純粋な推理小説とはいえない。というところでしょうか。 ただ、犯人は意外でした。そして、犯人が主人公に仕掛ける犯罪の理由・・・ああ、なるほど、と。そこは納得です。 タイムリミットサスペンスとしては、そこそこに楽しめましたし、他にもいくつか翻訳されてる作品があるようなので、読んでみようと思っています。 ドイツミステリ、もっと翻訳出版してほしいですね。 | ||||
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私が住んでいる田舎の書店では購入する事ができなかったので、とても満足しています。正月も明けたので今から読み初め対と思います。 | ||||
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猟奇的な連続殺人と誘拐、盲目の超能力者、陥れられた善意の主人公といったサイコサスペンスにありがちな構図ではあるが、そこは当代きっての技巧派の作品とあってはありがちな収束はしない。 最後の最後で強烈なひねりが効いて、思わず再読することになった。 しいて難を言えば、犯人のキャラ造形があまり魅力的ではないのでサプライズのインパクトは弱いことか? はりめぐらされた伏線を確認しながら再読するに値する傑作と思う。 | ||||
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結構面白い。適度にドロッとして重厚な作り、あるいは作品の見せ方、アイディア等面白いと思う。そういった作品本体の面白さについては文句はないが、その周辺部分については、もう少しきちんとした方が良いと感じた。 たとえば「アイ・コレクター」というタイトルにしても、確かに原題の通りと言えばそうだし、また、広義ではそうなのだろうが、このタイトルを見せられると、もっと直接的なコレクターを想定してしまう。また、章番号、ページ番号の振り方についてもそうで、逆からどんどん数字が小さくなるように振るのは良いが、読むのは通常通りで良い、ということを言ってくれないと、巻末から読み出すなんて事にもなりかねない。この辺りのケア、もうちょっと丁寧だと良かったと思う。 | ||||
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奇抜で異様な設定とグイグイ引き込むプロットの巧みさは健在、読後のショックも強烈で二度読みの愉しみも有る。 しかし、犯人だけは頂けない。パターン化しているのだ。今回は登場人物表を見ただけで犯人が判った。これは何とかして欲しい。続篇に期待する。 | ||||
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本国ドイツはもとより世界でも屈指の技巧派サスペンス・ミステリーの巨匠フィツェックの久々に紹介された待望の邦訳第5弾です。著者の作品は2009年の「サイコブレイカー」を最後に紹介が途絶えしばらく全く音沙汰の無い状況が続いていましたので、全作を楽しみに読んで来たファンとしてはとても心配し新作の出版を渇望しておりました。今回3年振りにハヤカワ・ポケミスでようやく読む事が出来て喜んでおりますが、本書の前に書かれた第5作が未訳で残されているらしいのでそちらも何時か必ず紹介して頂きたいと熱望します。そして本書で初めて著者を知られた方には、柏書房さんから刊行されている四冊の全てが違ったタイプの傑作ですので、ぜひ読まれる事をお奨め致します。 元ベルリン警察の捜査官で今は新聞記者のアレクサンダー・ツォルバッハは残忍な連続サイコキラー‘目の収集人’の事件を追っていた。母親を殺し子供を誘拐して父親が制限時間内に見つけ出さなければ子供を殺して片目を抉り取るという異常な犯行を繰り返す‘目の収集人’の最新の犠牲者の情報を得たツォルバッハは現場に向かうが逆に犯人に嵌められ容疑者として警察から追われる身になってしまうのだった。 本書はエピローグから始まってプロローグへと遡り、頁も逆にふられているという変則的なスタイルで私は読みながら終始今読んでいる頁数が、あと読まなければいけない残り頁だなと考えて目安にしていました。物語自体はごく普通に現在から未来へ向けて進んで行きますので、著者が何故に敢えてこんな特異な構成を取ったのかその意図について考えながら読むと良いでしょう。盲目の女超能力者アリーナ・グレゴリエフを登場させた事については、著者の完全な独創ではなく「18秒の遺言」ジョージ・D・シューマン著(ヴィレッジブックス文庫)に前例がありますが、細部は全く違っており彼女の能力の特異性については最後に仰天させられる仕掛けが隠されています。主人公のツォルバッハは過去に職業上のショックによるトラウマを持ち、私生活でも離婚の危機という問題を抱える、決して名探偵とは言えませんが非常に人間くさい人物として描かれています。途中で彼の家族を巡るさまざまなエピソードが出て来て、読むスピードが落ちて邪魔に思えるかも知れませんが、それも全てが意味を持つ様になりますから我慢してお読み下さいね。さて、私が感じた本書の不満は、警察があまりに無能過ぎる点(別パターンの殺人について調査する事に思い至れば道は開けたでしょう)でも逆に有能過ぎても小説上は却って都合が悪いですね、それからアリーナが警察署に行った時の場面で、場所が場所だけにそんなに上手く行くだろうか?という疑問です。でもそういった事は些細な部分で、緊迫のタイムリミット・サスペンスや驚愕の意外な犯人の趣向といった肝心要の大仕掛けには大満足しました。私は本書を読み終えて、振り返るとこれ以外の答は考えられなかったなと後で気づきました。賢明な読者の中には真犯人を見抜かれた方もおられる事でしょうが、私は例え犯人がわかっても最後の非情ですが哀切な人間ドラマには深く満足されたのではないかと思います。 本書の続編が書かれたとの事で、本書で全てのサプライズがさらけ出された後では書くのがさぞや難しいだろうなと想像しますが、才能豊かな著者の事ですからまた何か更なる大仕掛けで期待に応えてくれそうな予感がしますので、今からワクワクしながら紹介される日を楽しみに待ちたいと思います。 | ||||
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