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(短編集)
百器徒然袋 風
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百器徒然袋 風の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.52pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全55件 21~40 2/3ページ
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百器徒然袋シリーズの第二作 あいも変わらず榎津探偵大活躍!! 「邪魅の雫」のラストも含めて、少しキャラが変わったかな? 時間の経過と共に大人になったのかもしれないが、そんな榎津は見たくない!! そうはいっても快刀乱麻を断つ活躍は相変わらず。 事件を「壊し」まくってます。 前作を読んだ方、期待は裏切られませんよ。 | ||||
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榎木津の下僕になりたいと願う榎木津ファンにとっては、もう本当にたまらない作品。暗い中善寺の妖怪ものよりこちらをメインにしてほしいです。榎さんの微妙な優しさが感じられる3作目のラストはちょっと感動モノです。 | ||||
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同名の「雨」に続く、榎木津礼二郎を主人公とする中編集である。京極堂が主人公の本編も、多々良氏が主人公の「今昔続百鬼」も、すべてまとめて執筆順に作中時間が経過しているから、本作を読む順番が来るのは、通常は11作目(「塗仏の宴」は1作と数える)、ということになる。 ストーリー・テリングは天下一品、榎木津の磊落な性格が作品に明るい印象を与えているため、長くてもあっという間に読める。娯楽作品として極上の仕上がりである。作者は大変に饒舌であり、平文でしきりにツッコミを入れるのみならず、登場人物にもずいぶんおしゃべりをさせるから、余計に作品が長くなるけれど、それがまた、作品全体に滑稽味を与えていて、ここではよい効果を生んでいる。もっともこの傾向は他の作品にもみえるから、この作者の性向(hypergraphia)なのだろう。ときに筆がすべるような印象をもつのは、これを作者が未だ統御しきれない場合があることを伺わせる。いずれは時間をかけて文体を再吟味すべきときがくる。作者にはこれを乗り越えてもらいたい。 | ||||
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迷探偵・榎木津がシリーズ番外編でも場外乱闘もとい活躍している一冊。 前作「百器徒然袋 雨」や通常編にあたる「妖怪小説 京極堂シリーズ」を 知らなくても十分に楽しめ、作者・京極夏彦の作風の引き出しには こんなのもありますよ…ということでけっこう楽に読めるんじゃないかなと思います。 とりあえず何も考えずに登場人物達の繰り広げるドタバタ喜劇を楽しんでください。 いつものシリーズでは動きそうにない彼も結構軽〜く出歩いたりして、違った一面をのぞかせてるのが新鮮に映ります。 京極作品につきものという感じの謎かけ等はそんなに多くないので、不満に思う方もいるのではと思いますが 作風の引き出しという点については、こういうのもアリじゃないかな〜と思います。 | ||||
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ご存知、超人探偵榎木津が痛快無比、傍若無人、唯我独尊な活躍を見せる快作。収録作は「五徳猫」、「雲外鏡」、「面霊気」の3つ。 1作目の「五徳猫」に出てくる豪徳寺は"招き猫"の発祥地とも言われ、小田急沿線に住んでいる私にはお馴染みの場所。特に親しみが持てた。 「ニャンコ」と叫ぶ榎木津はカワユイ。 「雲外鏡」では、華族探偵vs霊感探偵の対決が楽しめる。 「面霊気」には1作目に絡んで、"怪盗猫招き(笑うしかない)"が出現する。更にあの"高貴で奇矯なお方"も登場する。 榎木津の前では全て下僕なのだが、本作、「雨」と私の好きな関口がより矮小に描かれているのは少し残念。当然、京極堂も姿を見せるが、単に話の体裁を整える(3作とも落ち着く所には落ち着く)ために過ぎず、榎木津の破天荒な活躍の前には影が薄い。「雨」のレビューでも書いたが、メイン・シリーズの近作「塗仏の宴」、「陰摩羅鬼の瑕」の不振ぶりを見るにつけ、「京極堂」シリーズに見切りをつけて、「薔薇十字探偵社」シリーズを表看板にした方が良いのではと(半ば本気で)思ってしまう。 | ||||
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前作である「雨」の内容は全く完全に忘却していたのだが別に問題ないみたいだ。相変わらず薔薇十字探偵の快刀乱麻の活躍は愉快で愉快でしょうがない。高笑いとともに警官を薙ぎ倒していくなんて、仕掛けはメチャクチャで、榎木津でなければ全く成立しないのだが、場面を想像するだけで大笑いである。 スジとしては、最初の「にゃんこ」が最後の話の伏線になっていたり、榎木津の特殊能力が関わっていたり、連作の体裁は整っているのは見事だ。 ともあれ薔薇十字探偵団の一味になったり、間違って敵に回そうなどとすると、ドタバタ大喜劇の始まりである。 | ||||
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いつも妖しい雰囲気の作品にまとまっている京極さんの作品に、番外編のようなこの下僕尽くしのこの一冊。ぜひ手にとって貰いたい。一番楽しい読み方は、番外編ではなくシリーズになっている本から読んでもらったらいいかと思われます。榎木津がいつもどんな奇妙な事件に関わって、そして、そんな事件に遭遇したときに一瞬見せる榎木津の真剣な様子。しかし、この番外編でいかに普段ぶっ飛んだ性格をしているか。シリーズでも相変わらず見目麗しく、言動もおかしいし、周りに迷惑(特に関口)をかけていますが、そんな躁病の榎木津を愛してしまったなら、この本は一生の宝になるでしょう。 | ||||
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榎木津の意外な一面が見られる作品でした。京極堂シリーズマニアにはたまらないかも。本編の登場人物がポイントになっています。 前作の最後でようやく苗字のわかった主人公の名前も明らかになるのではって思いつつ読んでいましたが、最後にはまさに思惑通りなのでうれしくなっちゃいましたね。 | ||||
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『百器徒然―雨』に引き続き、本作も榎木津探偵が大活躍! 長編とは違って陰惨さや血なまぐささがなく、思わず笑ってしまうストーリーです。 歯切れの良い文章、語り手「僕」の心理描写、テンポの早いストーリーにきっと魅了されるはず。 京極堂の言動もいつもとは一味違っていて、そこがまたミソ。 「京極堂ってこんな人だっけ?」と思ってしまうほど。 お馴染みのキャラクターに加え、あの事件この事件で登場したあの人たちが再び・・・ しかも『面霊気』には特別ゲストが!!!(必見) そして榎木津の意外な一面を垣間見ることができます。 ただ、プロットの巧妙さや謎・不思議をお求めの方には物足りないかもしれません。 しかし、京極作品の読者なら愛すべきキャラクター&痛快なストーリーに思わずニヤリとしてしまうこと間違いなしッ! | ||||
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あらたなる下僕となった本島氏の視点によって薔薇十字探偵団、唯我独尊・神にも等しき探偵榎木津氏の活躍(というより事態を更に悪化させる様)が語られています。3話共に明快な勧善懲悪の物語ではあります。 すっかり下僕が板についた(前職が刑事とはとても思えない)益田、典型的一般的市民の本島の情けなさぷリ、それとは対照的に榎木津は自らの身をもって悪を殲滅、中善寺は悪魔的策略をもって懲らしめます。 暗さは微塵も無くニヤニヤする事必至。「五徳猫」では「絡新婦」のオッチョコチョイ女、「雲外鏡」ではお馴染みの刑事、「面霊気」ではお馴染みの中善寺を取り巻く面々、と京極堂シリーズを通読してきた読者はここでもニヤリ。特筆は「面霊気」。終盤では榎木津の意外な一面、そして今まで名前だけは再三再四出ていたあの人がとうとう登場します。 この点に於いても購入価値はあります。 | ||||
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題名からしてすでに京極堂の罠である。 短編最後の「面霊鬼」は京極堂シリーズが「あの」別シリーズの延長線上であることを改めて認識させられるちょっとした「仕掛け」になっている。 だからタイトルが…って気付いた人は何人いるのだろうか。 そういう意味でも結構楽しめる逸品だと私は思う。 あとはいつもどおり笑えた。 | ||||
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榎木津探偵大活躍シリーズ第2弾です。 やっぱり榎さんは最高 京極堂シリーズでは凄惨な事件ばかりで、物語が進むと榎木津以外はどんどんシリアスに暗くなってゆく傾向にあるのですが(これが普通の反応ですが)、凄惨な事件が起こっていない時の面々はけっこういい感じです。 これは言わば日常の京極堂の面々です。事件は毎回起こりますが、普通に憑き物落としの仕事をしている京極堂と、普通に(?)探偵業をやっている榎木津。そして平常時でも振り回される下僕達の面々なんです。 平常時の京極堂は仏頂面でもお茶目です 薀蓄たれながら悪のりしています いつでもどこでも自称神の榎木津は下僕達を振り回しつつ、最後にほろっとするような本音を介間見せます。これは京極堂の大笑いする図(徒然百器袋-雨での一場面)よりも貴重でした。 下僕達を振り回しながら、口には出さないけれども、態度にも全く出さないけれども、関口君の事も本島君の事もその他面々の下僕達の事も、本当はかなり気にかけてるんですねっ 本当はちゃんと大事な友達なんですねっ そんな榎木津の態度に対して妙に嬉しそうな京極堂もやっぱり関口君を含む巻き込まれ下僕達を気にかけてるんだ、とほろっとしました。 榎木津も京極堂も天才的に優秀な人物ではありますが、なんだかんだと心ある一人の人間なんだ~とちょっとほろっとできました。 | ||||
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探偵閣下の大活躍は言うまでも無く、京極堂まで御茶目になってる気がしました。 ウケた。真面目に話をしてる姿を見るだけで笑える探偵は他にはいません | ||||
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薔薇十字探偵社の第二弾!。中篇三連作集です。榎木津に迫る罠!。 しかし彼に、どんな意味でも罠など通用しない。 被害に会うのはいつも哀れな下僕達、、、。爆笑の連続です!。でも最後にちょっとホロリと、、、。お勧めです!。 | ||||
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スカッとする榎木津礼二郎の大暴れ!そしてクールに落とす中善寺! だけど主役は平凡な配線技師? エキセントリックな下僕の中では珍しい勤め人(サラリーマン)。 シリーズ通しての伏線(彼の中のもう一つの事件が)が一気に結ばれる映画の様なラストシーンに脱帽。 他の作品では見られないハートウォーミングな京極夏彦の傑作。手元に残しておきたいと思わせる1冊ですね。 | ||||
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記念すべき初めてのレビュは、今日読了したばかりのこの本です。 前作と同じく、とても楽しく読めました。 本編のパロディ的な要素や、くどい言い回しが気になるところもぽつぽつありましたが、テンポが良いので難無く読めます。 途中、最終ページを見て、本島君の下の名前を確かめたくなる誘惑も心地よいです。とりあえず、夏場に京極作品が読めることが幸せですね。 | ||||
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前作「百器徒然袋―雨」と同じく抱腹絶倒の一冊。 普段の京極シリーズではどんと腰を据えて最後の最後まで動かない厳格な京極堂も何故かホイホイ榎木津に動かされ、下僕たちは知らない内に作戦に組み込まれ馬鹿を演じ…。キャラクターがいつもよりコミカルで楽しいです。 雰囲気は「どすこい」そして「雨」に似た、馬鹿馬鹿しい事件のドタバタ劇。ただ、「雨」より分厚いのですが、内容は「雨」よりダラダラしている感じが否めません。ギャグばかりでないのでそうもサクサクはいかないでしょうが、もう少しテンポ良く読みたかったです。 | ||||
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財閥の御曹司でありながら破天荒な性格から "自称"探偵をしている榎木津を主軸とする短編集です。つまり、榎木津本人は自分が事件を解決したと勘違いしつつ、中禅寺や青木刑事などの取り巻きが結果的に事件を解決するというお馴染みのパターンがショートストーリーで展開されるのです。短編という事もあり、「憑き物落し」を本業とする中禅寺のウンチクが展開される従来の京極小説とは違った娯楽性を味わう事が出来ます。殺人事件という重いテーマにも関わらず後味が軽く済むのは、聡明ではない、取り巻きの連中の微妙な思考回路まで丁寧に書かれているので、軽妙な笑いを誘う一面があるからでしょうね。その意味では、京極小説の初心者の方にもオススメ出来ます。 | ||||
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まあ榎津氏メインの短編というだけで、京極中毒の皆様には一服の清涼剤(?)的な期待が持てるわけですが。今回もまた、裏切らぬ面白さです。ゆえに、読み進むうち、必ず体を震わせて爆笑してしまう個所がいくつも待ち構えています。クールに通勤中の車内などで読んでいたら人目につくこと請け合いです。全作品の中でも上位ランクイン間違いナシの面白さ。ご拝読くだされ。 | ||||
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京極夏彦氏お馴染みの妖怪をモチーフに怪奇小説です。京極氏の指す「妖怪」は、人がある状況下で抱く呼び名のない複雑な感情に妖怪名をつけることで具現化したものです。この解釈は物語と組み合わせられると俄然、説得力を帯びてきます。今回のモチーフは「五徳猫」「雲外鏡」「面霊気」ですが、やや分かりにくかったという感想です。これは単に、本書が探偵の榎木津礼次郎を主役にして展開していることによるものです。 榎木津はその特異な体質から「生まれ付いての」探偵(この点はよくわかりませんが)であり、犯人を断定することはできても、謎をとくことはまったくしないし、できないという人物です。換言すると事件を解決ではなく、粉砕してしまう探偵です。私の表現では舌足らずですが、本書を読んで頂ければ言わんとすることはお分かりになると思います。そのため、本来の主人公である古書店主で憑き物払いの中善寺が脇役に回っており、事件の構造の解説役あるいは解釈役の存在が薄くなっています。中善寺の事件解説を期待して本書を手に取った人には少々、失望があるかもしれません。 しかし、収録されている3編はそれぞれに興味深く読むことができました。「五徳猫」では招き猫には右手上げと左手上げの2種類があり、その由来には大きな違いがあることが言及されています(真偽のほどは不明ですが、非常に興味深い)。「雲外鏡」では探偵に仕掛けられた壮大で極めて間の抜けた罠に爆笑すること請け合いです。「面霊気」の最後の場面における榎木津の行動は人によって票が分かれそうな彼の以外な一面が見られます。 本書は榎木津ファンにお勧めです。ただし、出来栄えのよい小説ですので、江戸川乱歩調の怪奇小説が好みの方は一度、手にとってみるとよいかもしれません(とはいえ様々な点で両者の違いはありますが)。 | ||||
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