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V.
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【この小説が収録されている参考書籍】
V.の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.40pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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天才か鬼才か、はたまた単なるクレージー文学小僧か? いずれにせよ弱冠27歳の青年がこのような驚天動地の世界文学を捏造するとはたいしたたまげた。次から次へと果てしなく繰り出される意味ありげでじつはなにも意味がない挿話の数々を目で追うだけでも疲れたよ。 そのうちもっとも面白かったのはマルタ島の対イスラム防衛線のエピソードで、陥落寸前に追い込まれたラ・ヴァレットと騎士団を救ったのは、魔女マラで彼女はスルタンを眠らせてその首をはね、騎士団長の夢に現れて平穏を意味する「シャローム」と挨拶をするのだが、このヘブライ語が聖ヨハネの首をはねたサロメの語源にもなったとか。しかしピンチョンがいうことだから嘘か本当かは分からない。 題名の'Xについては、これは謎の女性の名前なのか、地名なのか、それがこの物語とどうかかわっているのかもてんで分からなかった。連想ゲームが得意な超インテリの翻訳者が歴史を陰で動かしている存在などと解説しているようだが、さあどうだろうか。ともかく'Xの一字だけでここまで引っ張る著者の空想の膂力には驚嘆のほかはない。 | ||||
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おそらくは最初にプロットの組織図を前後左右、上下にB2の鉛筆で方眼紙に摸写するのだ。 時代はいつ? 1955年、あるいは1922年その他その他。 場所はどこ? ヴージニアの軍港ノーフォーク、NYのタイムズスクエアの地下5メートル、アレクサンドリアからカイロの砂漠、フィレンツエのウフィッツ美術館、南西アフリカ保護領のヴァルムバード地区、その他その他なんでもこい。 登場人物は? 探究者ハーバード・ステンシル、木偶の坊ベニー・プロフェイン、その他その他なんでもよし。 そこでなにが起こるの? マンハッタンの地下水道のワニ退治、ボッティチェリの「ヴィーナス誕生」の盗難、1904年事件の真相の究明、SМの快楽ごっこと暗号解読、その他その他なんでもあり。 で、'Xってなに? 地名? 人物? 暗号? さっぱり分からん。いつものように謎は謎を呼んで、複雑怪奇な下巻へと続く……。 ピンチョンときたらたいしたもんだ自分でも訳の分からんホラを吹く 茫洋 | ||||
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