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弥勒世
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弥勒世の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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馳星周さんの本です。 アメリカ軍の占領から、そろそろ脱けだそうとしている時期の沖縄が舞台です。 英字新聞でアメリカの提灯記事を書いていた伊波尚友は、アメリカ軍関係のホワイトとスミスと名乗る人物から、アメリカのグリーンカード交付を条件に、反米活動の内情をさぐるスパイ活動をするように要請をうける。 アメリカの太鼓持ちをしていた尚友が、いきなり反米活動を始めるわけです。 英字新聞の会社を喧嘩でクビになり、その怨恨から今度は反米活動をする、というストーリーにより、 まんまと反米活動の仲間を得ることに成功。 沖縄の反戦活動や、ベトナム戦争での厭戦ムードを煽るため、尚友は照屋仁美とともに、アメリカ軍の黒人たちの出没する飲み屋街に行くことに…。 高まる沖縄の反米活動。また、沖縄の米軍基地問題。 そういうなか、尚友は仁美にどうしようもなく惹かれていく…。 馳さん、かなり綿密に取材したのかな、と思わせるリアルさで、しかも、アメリカに対する沖縄の感情を見事に描いています。 また、ドラマも次から次へと展開していくのがいい。飽きない。 かなり厚い本ですが、読み応えがある本です。 | ||||
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尚友は政信とともに、武器を備蓄していく。 そして、沖縄ヤクザのマルコウとともに、共和国軍として決起する日をめざす。 といいつつ、尚友はアメリカに反米活動の情報を流しつつ、一方ではアメリカの情報も引き出している。いわゆる二重スパイになりますな。 共和国軍は不良米兵を狙い暗殺行為をおこない、犯行声明を出す。 それが、アメリカ側を刺激することになり、尚友に情報を集めるように指示がでる。 しかし、尚友は共和国軍なので、のらりくらりとかわしている。 そうして、尚友や政信は、核や毒ガスを備蓄している倉庫を襲う計画をたてていくが…。 なんか、政信に対する尚友の葛藤とか、上巻では丹念に書かれていたのですが、下巻になると、そういう葛藤が薄まっているように感じます。政信の存在意義が薄まってくるんですよね。 物語が走り始めて、だんだんと、馳さんもコントロールきかなくなっていたのかな、なんて感じてしまいました。 確かに、この物語の登場人物たちが、勝手に物語を動かしはじめているような気がしましたね。 それだけ、魅力的な人物が多いわけですが。 仁美の退場が唐突感があるのですが、物語の展開上、ここで退場すべきだったのかもしれません。 とりあえず、おもしろく読んだ本でした。 | ||||
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取材が甘い。設定が甘い。 例えば「本土」のいわゆる「過激派」についても現地の「琉球独立派」についても公安についても。 例えば眼を背けたくなるような米兵の取り込み方についても筆に抑制が掛かってる。 馳星周はもっと「剛」の人間だと思ったのだが。 下巻の展開に期待。 | ||||
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