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電氣人閒の虞
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電氣人閒の虞の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.69pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全16件 1~16 1/1ページ
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まさかの大どんでん返しと伏線回収の鮮やかさが光る究極の叙述トリック | ||||
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ある地域限定で伝わる都市伝説を調査することになった大学生がきっかけで事件が連鎖を始めるホラーミステリで、いろいろ語りたいことはあるのですが、どれもネタバレになりそうで話すのが難しい作品です。 とてもおもしろかったのに、怪奇としてもミステリとしても良くできていた、という当たり障りのないコメントになってしまう…… あと読んでいて途中で、どうやら同じ場所を舞台にした前の作品がありそうだなという描写があり、実際にあるようですが、これは特に読んでいる必要はないと思います――あくまで未読な私の意見ですが。 そして以下、ちょっとネタバレになりますが、どうしてもこれだけは言っておきたいことが。 せっかく怪奇ミステリとしてキレイにまとまった話をぶち壊しかねない、というかぶち壊しているラストが凄い! いや、私はこういうのも好きですよ。 「はぁ!?」と思わず呆気に取られてから、大笑いしてしまいましたし。 こんなことを平然とやってしまう作者と、それを通す編集には脱帽です。 いいぞ、もっとやれ! ということで、初めて読んだ人でしたが、他の作品もぜひ読んでみたいと思わせる、癖のある素敵な作家との出会いでした。 | ||||
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トリックは面白く、なるほど!と驚ける。過去作を踏襲しつつも都市伝説という現代性とオリジナリティを感じれる。 ただ物語自体が楽しめなかった。トリックの性質上仕方ないのだろうけど、ミステリ要素の「謎」が引っ張る緊張感がほとんど感じられなかった。まあ個人的に都市伝説にあまり興味がない人間なのもあるのかもしれない。 これから歌野晶牛のように才能を爆発させることを期待。 | ||||
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いわゆる本格ミステリではない。ややホラー小説寄りかなと思える。 | ||||
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語られ続けたことで生を得た「虚構推理」の怪物と、順序は違えど同じ構図と言ってもいいかも知れんなー。 ・・・ 概ね興味深く、ほぼ一気に読めたんですが、女性と子供の扱いに違和感。 ・官能小説以外で初めて見掛けた女性の自慰シーン(いや初めてじゃないかな)。 ・冒頭の中三女子とされる人物の会話が女の子っぽくないこと ・終盤の韮澤・剣崎の会話内容は小学生のソレじゃない。少なくとも中二以上レベル この作品のキモは謎解きではなく、「おっと、そう来ましたか!?」ってな 物語の構造にあると言えましょう。 ”やられた・・・” ちょっとはそう思いましたが、それ以上に吃驚したのは最後の一文です。 ピカチュウみたいなもんか?←← | ||||
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この著者の作品は奇妙なテーマと設定で、結末が全く予想も付かない。 この作品もまた同様で、ミステリー小説、ホラー小説、SF小説とも読み取れる作品に読み手は些か戸惑う。 はっきり言って、先に読んだ『リロ・グラ・シスタ』『遠海事件 佐藤誠はなぜ首を切断したか』の2作よりは面白さには欠けるが、一定水準に達している作品だと思う。 舞台はまたも遠海市。 遠海市で根強く語り続けられる電気人間の都市伝説。 真相を探ろうとする登場人物は次々と死んでいく…電気人間の謎を解き明かすのは… 今ひとつスッキリしないラストに不満は残るが、ストーリーは面白い。 | ||||
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詠坂氏の長編3作目で、今回は都市伝説をモチーフに密室不可能連続殺人が発生し、それは何者仕業なのか?都市伝説の電気人間は存在するのか?という趣向で、これまた独特の癖のある作風が展開する。 普通のミステリーなら電気人間は○○だったという合理的な解決が導かれるが、そうはいかないのが本書の異色作たるところだ。 本書でよく書かれているラスト2行の記述の脱力ぶりが最大の落ち・・・・・・・・何だよこれ!・・・・・・・と思って本書を読み終えてしまう人も結構いると思われるのだが、本書のミステリーとしての仕掛けはこのラスト2行にあるのでは決してない! 本書全体に渡るいわゆる叙述トリックが仕掛けらていたことが終章で判明するのだが、この本書最大の仕掛けは明確に地の文で指摘される訳ではないので、叙述トリックものと思って読んでいてもこの仕掛けは分からない人も多いと思われる。気づいた人だけが分かるというその点何とも意地悪な本なのである。 この仕掛けに気づいた人は本書は凄いと評価し、この仕掛けに気づいてない人は単なるバカミスだと評するだろう。 このネタ自体は先行作品はけっこうあり、一番分かりやすくこのネタをやっているのは西澤保彦のストレイトチェイサーがある。これを読めば本書のネタも気づきやすいだろう。 | ||||
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ホラーなのか?ミステリなのか?それとも別な何かなのか? とある小学校の七不思議の一つにある電氣人間。その謎を調べていた女性が死ぬ。その女性の調査に協力した老人もその後すぐ死んでいた。そして女性のセックスフレンドだった高校生も女性の死を調べようとしていて死ぬ。彼等の死は果たして電氣人間に依るものなのだろうか。 雑誌の三文ライターである主人公は、電氣人間が実在する方向で記事を纏めなければ成らず調査に赴くが・・・ 最後の最後迄、ジャンル不明の人を喰った作品。 しかし本当にラストに書かれている通りならば、続編を読んでみたい様なみたくない様な・・・ | ||||
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かなり微妙 どうなるのかとドキドキしながら読んでいましたが 作中人物のする間違った推理、いわゆるダミーのオチが 読者視点では確実に間違っていると分かってしまう(被害者の女が服を脱いでいたと読者は知っているのに、服を脱がされたのだろうと推理している)ため 「いや、電気人間いるんでしょ?」と阿呆でもオチが見えてしまいます 一応、被害者の女が出ている章の終わりで犯人が来て、服を着なおしてから脱がされたんだ!と考えることもできなくはないですが まず大抵の人は推理が間違っているんだろうなと思います そうなると電気人間が実在した!となっても、ああそうですよねで終わりです、つまらん ただ視点に関する叙述トリックは面白かったので、★1つ足して3にしました ひょっとしたら電気人間実在は元々わからせるつもりで作っていて この叙述トリックで驚かせるために書いていたのかもしれませんが、延々300p近く読んでそれだけは物悲しい | ||||
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タイトルに惹かれ買いましたが、なんとまあ酷い作品。結末が何それ?って感じ。更にはラストの二行で全体のクオリティを滅茶苦茶にしてます。すごい残念な買い物でしたね | ||||
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本作読了後に、本書を放り投げたくなった。 世間の評価には高いものもある。 ミステリマニアほど、高い評価のようだ。 しかし私には、なんともいえない作品だった。 アンフェア? とにかく私には、本書は本格ミステリとは思えなかった。 しかし、著者は多分、本格ミステリとして本書を書いたんじゃないかと思う。 都市伝説がモチーフとなっている。 そして、その都市伝説がプロット、意外性のキモになっている。 それを面白いと思うか、つまらないと思うか。 ひとにより、その判断は極端に異なるだろう。 だから、本書はたぶん、読む人を選ぶ作品なのだろう。 | ||||
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詠坂雄二の3作目の作品。 今回の舞台も前作と同じ舞台。冒頭の部分で、一部前作とオーバーラップするような記述があるが、今作とは特に関係はない。内容、或いは本の作りそのものに関しては、前作の方がよりインパクトは強いと思うが、この詠坂雄二という作家の独特の世界観は今作でも十二分に発揮されている、作り込まれていると思う。したがって、前2作、『リロ・グラ・シスタ―the little glass sister』、『遠海事件』を気に入った人間ならば、かなりの確率で今作も気に入るだろうし、逆ならば、やはり今作についても同じだろう。 | ||||
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遠海市限定の都市伝説〈電気人間〉。 電気人間は、〈語ると現れる。 人の思考を読む。 導体を流れ抜ける。 旧軍により作られる。 電気で綺麗に人を殺す。〉といった存在らしい。 そして、遠海市で、電気人間がかかわったような連続変死 事件が発生する。果たして本当に電気人間は実在するのか? 都市伝説の追究のその裏で、作者会心の仕掛けが同時進行している本作。 先に挙げた電気人間の特徴も、その仕掛けのかなり大胆な伏線なのですが、それが どう機能しているのかを読者に勘付かせないようにミスリードしているのが巧妙です。 また、各章の冒頭で必ずある言葉が発せられていたり、地の文においてある記号 を使うことで仕掛けを暗示したりと、絶えずフェアであろうと努めているのも好印象。 真相が開示されるページのレイアウトに託された××に対するオマージュや、 前作にもあった、巻末の広告でのお遊びなど、細部まで凝りに凝っています。 とはいえ、さすがに最後の二行の確信犯的なヨゴレっぷりには、ドン引きする読者 も多いのではないかと懸念されます。まあ、それが作風といえばそれまでですがw | ||||
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遠海市限定の都市伝説〈電気人間〉。 電気人間は、〈語ると現れる。 人の思考を読む。 導体を流れ抜ける。 旧軍により作られる。 電気で綺麗に人を殺す。〉といった存在らしい。 そして、遠海市で、電気人間がかかわったような連続変死 事件が発生する。果たして本当に電気人間は実在するのか? 都市伝説の追究のその裏で、作者会心の仕掛けが同時進行している本作。 先に挙げた電気人間の特徴も、その仕掛けのかなり大胆な伏線なのですが、それが どう機能しているのかを読者に勘付かせないようにミスリードしているのが巧妙です。 また、各章の冒頭で必ずある言葉が発せられていたり、地の文においてある記号 を使うことで仕掛けを暗示したりと、絶えずフェアであろうと努めているのも好印象。 真相が開示されるページのレイアウトに託された××に対するオマージュや、 前作にもあった、巻末の広告でのお遊びなど、細部まで凝りに凝っています。 とはいえ、さすがに最後の二行の確信犯的なヨゴレっぷりには、ドン引きする読者 も多いのではないかと懸念されます。まあ、それが作風といえばそれまでですがw | ||||
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地域限定の都市伝説「電気人間」にまつわる連続する変死の謎を描いたミステリ。電気人間を追跡する複数の人物が登場するが、特別に感情移入できる者もなく、ひたすら電気人間の謎に関する「かたり」で読者を引っ張っていきます。終盤にあるサプライズが仕掛けられていて、物語は(意外に)かなり綺麗に着地します。都市伝説として語られている電気人間の属性という「ルール」の中で、誰が、なぜ、どうやって殺したのかが、若干の謎を残しながらも解き明かされます。サプライズそのものは過去に何度も使われてきたものなので、びっくりしない人もいると思いますが、一読してから全編を眺め直すと、作品全体が実に緻密に構成されていることに驚きます。例えば、25ある章は、見開きの左ページ最終行で終わり、したがって、各章は必ず見開き右ページの冒頭から始まります。これにどんな意味があるかは読み終えるまでにちゃんとわかります(文庫化する時には文庫の体裁に合うように改稿するのでしょうか…)。他にもすべての章に共通するルールがあり、そのように書かれなければならない理由もあったりします。そういったところを微に入り細に入り楽しめる読者にはお薦めの一冊だと思います。解かれる謎と、放り出される謎のバランスや、物語のかたり口も巧妙で、是非将来は和製ラファティとでも呼べる存在になって、豪快なホラ話を連発していただきたいという気分になりました。 蛇足ですが、多くの登場人物の名前が昔(1980年代とか)の「週刊少年ジャンプ」に因んでいるようですが、全部がそうなのかは私にはわかりませんでした。 | ||||
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ヒネクレ者ぶりで独自の地位を築きつつあるもののヒネクレ過ぎて受け入れてくれる読者の少ない感のある本格ミステリ作家、詠坂雄二氏の書き下ろし作品。 「語ると現れ」て「電気で奇麗に人を殺す」という”電気人間”の都市伝説そのままに、電気人間について調べていた人物やその関係者の間に発生する三つの不審死。 「電気人間討伐」と称してそれらの不審死を雑誌のネタにしてやろうと立ちあがる雑誌ライターと、それに付き合わされるライター兼作家の「詠坂雄二」。 ダメな大人二人は電気人間の真実に辿り着けるのか、というストーリー。 登場人物である詠坂雄二のセリフの中には、これはそのまんま作者の声なんじゃないかという部分がちらほらとしていてなかなか面白いのですが、やはり一番の見所は詠坂のヒネクレまくったダメ推理。 この推理のなにがヒネクレているかといえば、「本当の真実なんか最初からわかるわけないんだから、先輩である雑誌ライターが納得すればそれでいい」ということを土台として積み上げられているということ。 まっとうな本格ミステリの推理ではなかなかこういう方向性の推理にはならないでしょう。 そしてまっとうでない推理ではまっとうな結末に辿り着けるわけもなく、そして物語はまっとうな終わり方をしないという、全てがヒネクレまくったこの作品世界は、正直人を選ぶと思います。 おそらく読み終わった方は「スゲー!」と思うか、「もっと”条件”が厳しければ凄いと思ったのになぁ」と思うか、「えーなにこれ意味不明」と思うかのどれかでしょう。 僕は二番目の感想だったので星は3つです。 | ||||
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