亡霊ふたり
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殺人者志願ボーイ・ミーツ・名探偵志願ガール、どうかしている二人の青春小説。創元名物の英題はironic bomber。意味が通じない一見さんはお呼びでない。 名探偵志願の少女が学校の七不思議をロジックで解いては肩透かされるアンチ日常の謎。事件に遭遇できずに謎とも言えない謎をこね回すしかない、完璧にこね上げてみせても特に意味がない、そんな事件なき名探偵の悲哀を堪能できる。綺麗なロジックもあるが、一見綺麗でもズルだと自分だけは知っている焦燥を描き出すものもあり、まあメタ寄り。狂人の論理クラスのものを含む倒錯した行動原理の読み解きも面白く、ミステリの技法が青春小説に活用されている。 しかし、クロスオーバー要素が辛すぎる。詠坂作品は全作リンクしているのだが、そんなこと知らずに初めて触れる読者向けの本でもあるはずじゃなかったのだろうか。単体でも支障なく読めるインサートコイン(ズ)などに対し、本作の後の方は過去作を踏まえないと理解が及ばなくて痒い。きわめつけに、いかにも何かありそうにチラつかされる謎の答が、本作では触れられない過去作要素とくる。こういうのは本ッ当、興醒め。 最近のミステリ・フロンティアは全作品を読み込んでいなければいけない誰某ワールドの集大成を単独作品の装いで出す手法に淫しすぎだろう。その作家の魅力のエッセンスを紹介する一冊で読める一冊とは真逆の、総決算の一冊になっている。全作品読んでない方が悪いと真顔で言える信者は問答無用で読むので、レビュー参照される方には、やめておくか過去作からアタックするかをお勧めせざるを得ない。 | ||||
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