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電氣人閒の虞



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【この小説が収録されている参考書籍】
電氣人閒の虞
電氣人閒の虞 (光文社文庫)

電氣人閒の虞の評価: 3.69/5点 レビュー 16件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.69pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全9件 1~9 1/1ページ
No.9:
(5pt)

「〇〇〇〇〇〇」

まさかの大どんでん返しと伏線回収の鮮やかさが光る究極の叙述トリック
電氣人閒の虞 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:電氣人閒の虞 (光文社文庫)より
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No.8:
(5pt)

「地味な都市伝説」がもたらす恐怖と謎

ある地域限定で伝わる都市伝説を調査することになった大学生がきっかけで事件が連鎖を始めるホラーミステリで、いろいろ語りたいことはあるのですが、どれもネタバレになりそうで話すのが難しい作品です。
とてもおもしろかったのに、怪奇としてもミステリとしても良くできていた、という当たり障りのないコメントになってしまう……
あと読んでいて途中で、どうやら同じ場所を舞台にした前の作品がありそうだなという描写があり、実際にあるようですが、これは特に読んでいる必要はないと思います――あくまで未読な私の意見ですが。

そして以下、ちょっとネタバレになりますが、どうしてもこれだけは言っておきたいことが。

せっかく怪奇ミステリとしてキレイにまとまった話をぶち壊しかねない、というかぶち壊しているラストが凄い! 
いや、私はこういうのも好きですよ。
「はぁ!?」と思わず呆気に取られてから、大笑いしてしまいましたし。
こんなことを平然とやってしまう作者と、それを通す編集には脱帽です。
いいぞ、もっとやれ! 

ということで、初めて読んだ人でしたが、他の作品もぜひ読んでみたいと思わせる、癖のある素敵な作家との出会いでした。
電氣人閒の虞 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:電氣人閒の虞 (光文社文庫)より
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No.7:
(4pt)

奇妙なテーマと設定の奇妙な作品。

この著者の作品は奇妙なテーマと設定で、結末が全く予想も付かない。 この作品もまた同様で、ミステリー小説、ホラー小説、SF小説とも読み取れる作品に読み手は些か戸惑う。 はっきり言って、先に読んだ『リロ・グラ・シスタ』『遠海事件 佐藤誠はなぜ首を切断したか』の2作よりは面白さには欠けるが、一定水準に達している作品だと思う。 舞台はまたも遠海市。 遠海市で根強く語り続けられる電気人間の都市伝説。 真相を探ろうとする登場人物は次々と死んでいく…電気人間の謎を解き明かすのは… 今ひとつスッキリしないラストに不満は残るが、ストーリーは面白い。
電氣人閒の虞 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:電氣人閒の虞 (光文社文庫)より
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No.6:
(4pt)

分かりにくいのだが、大仕掛けの叙述トリックが仕掛けられた意欲作

詠坂氏の長編3作目で、今回は都市伝説をモチーフに密室不可能連続殺人が発生し、それは何者仕業なのか?都市伝説の電気人間は存在するのか?という趣向で、これまた独特の癖のある作風が展開する。
普通のミステリーなら電気人間は○○だったという合理的な解決が導かれるが、そうはいかないのが本書の異色作たるところだ。
本書でよく書かれているラスト2行の記述の脱力ぶりが最大の落ち・・・・・・・・何だよこれ!・・・・・・・と思って本書を読み終えてしまう人も結構いると思われるのだが、本書のミステリーとしての仕掛けはこのラスト2行にあるのでは決してない!
本書全体に渡るいわゆる叙述トリックが仕掛けらていたことが終章で判明するのだが、この本書最大の仕掛けは明確に地の文で指摘される訳ではないので、叙述トリックものと思って読んでいてもこの仕掛けは分からない人も多いと思われる。気づいた人だけが分かるというその点何とも意地悪な本なのである。
この仕掛けに気づいた人は本書は凄いと評価し、この仕掛けに気づいてない人は単なるバカミスだと評するだろう。
このネタ自体は先行作品はけっこうあり、一番分かりやすくこのネタをやっているのは西澤保彦のストレイトチェイサーがある。これを読めば本書のネタも気づきやすいだろう。
電氣人閒の虞 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:電氣人閒の虞 (光文社文庫)より
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No.5:
(5pt)

結局、この小説は一体何だったのだろう・・・何かクセに成りそうな・・・

ホラーなのか?ミステリなのか?それとも別な何かなのか?
とある小学校の七不思議の一つにある電氣人間。その謎を調べていた女性が死ぬ。その女性の調査に協力した老人もその後すぐ死んでいた。そして女性のセックスフレンドだった高校生も女性の死を調べようとしていて死ぬ。彼等の死は果たして電氣人間に依るものなのだろうか。
雑誌の三文ライターである主人公は、電氣人間が実在する方向で記事を纏めなければ成らず調査に赴くが・・・
最後の最後迄、ジャンル不明の人を喰った作品。
しかし本当にラストに書かれている通りならば、続編を読んでみたい様なみたくない様な・・・
電氣人閒の虞 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:電氣人閒の虞 (光文社文庫)より
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No.4:
(4pt)

個人的には好き。ただ、一般受けはしないような気が。

詠坂雄二の3作目の作品。

今回の舞台も前作と同じ舞台。冒頭の部分で、一部前作とオーバーラップするような記述があるが、今作とは特に関係はない。内容、或いは本の作りそのものに関しては、前作の方がよりインパクトは強いと思うが、この詠坂雄二という作家の独特の世界観は今作でも十二分に発揮されている、作り込まれていると思う。したがって、前2作、『リロ・グラ・シスタ―the little glass sister』、『遠海事件』を気に入った人間ならば、かなりの確率で今作も気に入るだろうし、逆ならば、やはり今作についても同じだろう。
電氣人閒の虞 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:電氣人閒の虞 (光文社文庫)より
4334767281
No.3:
(5pt)

“綾辻行人の推薦文が貰えるような”(笑)ミステリ作家の第三長編

遠海市限定の都市伝説〈電気人間〉。

電気人間は、〈語ると現れる。
         人の思考を読む。
         導体を流れ抜ける。
         旧軍により作られる。
         電気で綺麗に人を殺す。〉といった存在らしい。

そして、遠海市で、電気人間がかかわったような連続変死
事件が発生する。果たして本当に電気人間は実在するのか?

都市伝説の追究のその裏で、作者会心の仕掛けが同時進行している本作。

先に挙げた電気人間の特徴も、その仕掛けのかなり大胆な伏線なのですが、それが
どう機能しているのかを読者に勘付かせないようにミスリードしているのが巧妙です。

また、各章の冒頭で必ずある言葉が発せられていたり、地の文においてある記号
を使うことで仕掛けを暗示したりと、絶えずフェアであろうと努めているのも好印象。

真相が開示されるページのレイアウトに託された××に対するオマージュや、
前作にもあった、巻末の広告でのお遊びなど、細部まで凝りに凝っています。

とはいえ、さすがに最後の二行の確信犯的なヨゴレっぷりには、ドン引きする読者
も多いのではないかと懸念されます。まあ、それが作風といえばそれまでですがw
電氣人閒の虞 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:電氣人閒の虞 (光文社文庫)より
4334767281
No.2:
(5pt)

“綾辻行人の推薦文が貰えるような”(笑)ミステリ作家の第三長編


遠海市限定の都市伝説〈電気人間〉。

電気人間は、〈語ると現れる。
         人の思考を読む。
         導体を流れ抜ける。
         旧軍により作られる。
         電気で綺麗に人を殺す。〉といった存在らしい。

そして、遠海市で、電気人間がかかわったような連続変死
事件が発生する。果たして本当に電気人間は実在するのか?



都市伝説の追究のその裏で、作者会心の仕掛けが同時進行している本作。

先に挙げた電気人間の特徴も、その仕掛けのかなり大胆な伏線なのですが、それが
どう機能しているのかを読者に勘付かせないようにミスリードしているのが巧妙です。

また、各章の冒頭で必ずある言葉が発せられていたり、地の文においてある記号
を使うことで仕掛けを暗示したりと、絶えずフェアであろうと努めているのも好印象。


真相が開示されるページのレイアウトに託された××に対するオマージュや、
前作にもあった、巻末の広告でのお遊びなど、細部まで凝りに凝っています。

とはいえ、さすがに最後の二行の確信犯的なヨゴレっぷりには、ドン引きする読者
も多いのではないかと懸念されます。まあ、それが作風といえばそれまでですがw





電氣人閒の虞Amazon書評・レビュー:電氣人閒の虞より
4334926797
No.1:
(4pt)

将来は和製ラファティ?

地域限定の都市伝説「電気人間」にまつわる連続する変死の謎を描いたミステリ。電気人間を追跡する複数の人物が登場するが、特別に感情移入できる者もなく、ひたすら電気人間の謎に関する「かたり」で読者を引っ張っていきます。終盤にあるサプライズが仕掛けられていて、物語は(意外に)かなり綺麗に着地します。都市伝説として語られている電気人間の属性という「ルール」の中で、誰が、なぜ、どうやって殺したのかが、若干の謎を残しながらも解き明かされます。サプライズそのものは過去に何度も使われてきたものなので、びっくりしない人もいると思いますが、一読してから全編を眺め直すと、作品全体が実に緻密に構成されていることに驚きます。例えば、25ある章は、見開きの左ページ最終行で終わり、したがって、各章は必ず見開き右ページの冒頭から始まります。これにどんな意味があるかは読み終えるまでにちゃんとわかります(文庫化する時には文庫の体裁に合うように改稿するのでしょうか…)。他にもすべての章に共通するルールがあり、そのように書かれなければならない理由もあったりします。そういったところを微に入り細に入り楽しめる読者にはお薦めの一冊だと思います。解かれる謎と、放り出される謎のバランスや、物語のかたり口も巧妙で、是非将来は和製ラファティとでも呼べる存在になって、豪快なホラ話を連発していただきたいという気分になりました。
蛇足ですが、多くの登場人物の名前が昔(1980年代とか)の「週刊少年ジャンプ」に因んでいるようですが、全部がそうなのかは私にはわかりませんでした。
電氣人閒の虞 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:電氣人閒の虞 (光文社文庫)より
4334767281

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