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フランケンシュタイン 支配
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フランケンシュタイン 支配の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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ほぼ完全無比に思われた前巻「フランケンシュタイン 野望」に比べると荒さが目立つ感があります。 日常の中に密かに潜行していくヴィクター・ヘリオスの野望と、たった2人+1人でそれに立ち向かう主人公たちの立ち位置が紹介されるまでが前巻。 すなわち、まだ状況設定が済んだばかりであったにも関わらず、本巻では一気にヴィクター・ヘリオスの計画が暴走し、主人公たちもまた、あっさりと非日常へと一線を越えてしまいます。 起承転結の承を飛ばしていきなり転に移行したようで、読者置き去りの印象は否めません。 蟻の穴から堤が崩れるように綻びていくかと思われたヘリオスの計画は、突然、あちらでもこちらでもいきなり破綻しまくります。 前巻ではごく一部の新人種に異変が生じ、ヘリオスの統制が及ばなくなる、といった進行だったように思いますが、本巻では出てくる新人種全員がヘリオスも対処できないような変異を起こしたり、タブーを破ったりとやりたい放題。 ヘリオスの新妻、エリカ5(ヘリオス作の新人種)も、ヘリオスはなぜ過去の失敗を省みることなく似たようなミスを繰り返してこのタイプの新人種を造ってしまうのだろうと思わせる、先代に輪をかけたパープー娘。 ついでに、3D電子秘書、アナンシエータまでが暴走し、ヘリオスの野望の基盤を揺るがします。 これだけアクシデントが続くと、これまでヘリオスが200年間うまくやってこられたことの方が不思議に思えてしまいます。 主人公サイドも主人公サイドで、ニューオリンズ市警の刑事たるカースンとマイクルが、他の誰も信用できないと、闇ルートでショットガンと大口径の拳銃を入手し、市街地で新人種たちとガンファイト。 足手まといになりそうなカースンの弟・アーニーはデュカリオンがチベットの僧院に送り届けるという方法で安全確保。 雷の力で時空を超越する力を得たデュカリオンは、カースンとマイクルがピンチに陥ると抜群のタイミングで現れて新人種と肉弾戦。旧タイプであるにも関わらず敵を圧倒。 ストーリーに合わせてキャラクターを動かしているというか何というか、はっきり言ってしまえば御都合主義が目立ちます。 唯一迫力があったのは、ヴィクター・ヘリオス=フランケンシュタインと、デュカリオン=フランケンシュタインの怪物の再会のシーンくらいでしょうか。 次巻に期待……といきたいところですが、次巻を定価で買うのも躊躇するかもしれない残念な出来の「フランケンシュタイン 支配」でありました。 「Homo Legens(読書人)の書評ブログ」より | ||||
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