ミスター・マーダー
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.00pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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売れっ子のペーパーバック・ミステリ・ライターを突如として襲う謎の空白の時間、そして心当たりのない不気味な独り言。それはもう1人の自分との戦いの序章に過ぎなかった。何かの手違いで生まれたクローン、それはどんなに傷ついても自己再生する生命体で命令に忠実だったが、ある日、自我を求めて自分探しの旅に出、そして真の自分を殺しにやって来る。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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この作品の魅力をネタバレせずに紹介するには、どうすれば良いだろうか……。難しい。 追いかけてくる悪者、逃げながら戦う主人公という構図は、評価の高い『ウォッチャーズ』と同じ。 本作には明らかなテーマがあり、それは「小説 vs 映画」である。主人公は小説家で、悪役は映画好き。それぞれの思考回路は、小説家が「考えすぎ」、悪役は「行動あるのみ」。はたして、勝つのはどっちか。 もちろん作者のクーンツ自身が小説家だし、小説のほうが映画より強い、という感じにはなっている。ただし、読みながら「クーンツもかなり映画好きなんだろうなぁ」と思うくらい、映画についての話が出てきた。 視点は、主人公、ヒロイン、主人公の娘、悪役、悪役の親玉を行きつ戻りつするが、そのなかで巧みだったのは、悪役視点でのパートが常に「現在形」だったこと。「彼は見た」ではなく「彼は見る」、「そして考えた」ではなく「そして考える」。このように、ずっと現在形での表現が続く。若干のネタバレになるが、この悪役には「過去」がない。一貫して「現在形」を用いることで、そのことを表現しているのだ。うーん、すごい。 『ウォッチャーズ』が面白かった人には手放しでお勧めできる作品。 | ||||
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