オッド・トーマスの救済



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    初公開日(参考)2010年04月
    分類

    長編小説

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    オッド・トーマスの救済 (ハヤカワ文庫 NV ク 6-10) (ハヤカワ文庫NV)

    2010年04月30日 オッド・トーマスの救済 (ハヤカワ文庫 NV ク 6-10) (ハヤカワ文庫NV)

    心の平静を求め、シエラネヴァダ山脈にある修道院に滞在していたオッド・トーマスは、12月の深夜、ボダッハ“悪霊”を発見した。ボダッハの出現は大惨事が起きる前触れとなるため、彼は調査を始める。だが修道士がひとり忽然と消え、さらに顔のない修道士や想像を絶する怪物が現われる。猛吹雪の中、修道院で暮らす子どもたちを守ろうと闘うオッドの前に、やがて驚くべき真相が!謎とサスペンスに満ちたシリーズ最高傑作。 (「BOOK」データベースより)




    書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

    オッド・トーマスの救済の総合評価:7.13/10点レビュー 8件。Cランク


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    全1件 1~1 1/1ページ
    No.1:
    (7pt)

    意外と本格ミステリ?

    オッド・トーマスシリーズ3作目。
    前回の事件の後、オッドは元恋人ストーミーの伯父が司祭を務めるシエラネヴァダ山脈にあるセント・バーソロミュー大修道院に住み込むようになる。本書はそこでオッドが遭遇した怪事件について書かれている。

    前回はダチュラという悪役がオッドの敵であったが、今回は骨の化け物と修道院の学校の生徒の1人ジェイコブに“いなかった”と呼称される顔の無い修道士の出現と、クーンツお得意のモンスターパニック小説の趣が強い。特に人間に寄生して生まれる骨の化け物はエイリアンを想起させた。

    前2作での舞台ピコ・ムンドを出たオッド。従って彼の良き理解者だったピコ・ムンド警察署長ワイアット・ポーターもいなければその妻カーラもいない。さらに彼の心の支えでもあったベストセラー作家のリトル・オジーもいない。つまりお馴染みのメンバーがいないわけだが、それでも今回登場する修道士たちも個性豊かな者たちばかりである。

    世界でもっとも優秀な物理学者とタイム誌に賞賛されながら、セント・バーソロミュー大修道院で隠遁生活を送るブラザー・ジョン。
    ブラザー・ナックルズは元マフィアの用心棒で、修道院の中でオッドの理解者であり、一番親しい人物でもある。
    そして今回の惨事の第一犠牲者となるのはキットカット中毒と揶揄されているブラザー・ティモシー。
    LAでソーシャルワーカーとして働き、幾人もの若い少年少女を構成させたシスター・ミリアムは、一部の心無い者たちからその遣り方を非難され、否応無く解雇された過去を持つ。

    しかし今回の影の主役は得体の知れないロシア人ロジオン・ロマーノヴィッチになるだろう。眼光鋭い眼差しを持ったクマのような男で決して他者と交わろうとはしないが美味いケーキを焼くことに長けている、となんだか訳が解らないとにかく怪しいロシア人なのだが、物語の終盤で彼の役割が明らかにされるに至り、キャラが非常に立ってくる。

    このオッド・トーマスシリーズは死者が見えるというスーパーナチュラルな要素を盛り込みながらも物語の語り口にミステリ的手法を取り入れているのが興味深い。

    つまりファンタジー的な約束事を前提にした物語を紡ぎながら、ミステリ的サプライズも用意しているという非常に贅沢な作品なのである。
    よくよく考えると舞台設定も本格ミステリでは王道とされる「嵐の山荘」である。

    そしてこの手法はこの前に読んだ『一年でいちばん暗い夕暮れに』でも見られた複数の事象が一転に収束する鮮やかさを髣髴させる。どうやらクーンツは特殊な能力・状況・現象を前面に押し出したスーパーナチュラル作品にミステリ技巧を施すジャンルミックス的創作法が非常に効果的であることに気づいたのかもしれない。
    個人的にはこの試みは成功していると素直に認めたい。

    しかし一点苦言を呈するならば、この広大な修道院を舞台にするならば、やはり見取り図が欲しかった。
    聖堂に図書館に学校に寮と広大な敷地を東奔西走するオッドの様子がなかなか頭に入ってこない。位置関係が解らないため、オッドが今どこにいるのかが非常に把握しにくい。
    本格ミステリ作家でないデミルでさえ、『ニューヨーク大聖堂』では大聖堂の見取り図が付けられていたのだから、これはやはり出版社の怠慢だろう。次作の舞台設定が解らないが、この辺の配慮はお願いしたい。ミステリを専門に出版する会社としたら当然の配慮だと思うからだ。

    ところでクーンツの犬好き、レトリーヴァー好きは最近になってますます拍車が掛かったようだ。
    本書でもブーという名の雑種ながらもラブラドル・レトリーヴァーの血を引く犬が登場する。そして最後に意外な正体が判明するのだが、彼のトリクシーという愛犬を喪ったバックグラウンドを知っているものの、昨今の犬好き露出振りにはちょっと辟易してしまう。

    そんな理由もあり、本書は裏表紙の紹介文にあるほどには傑作とは感じなかった。バカミスと賞される可能性大だが標準作だといえる。やはり1作目のインパクトが大きすぎた。

    今回で1作目から連れ添ってきたエルヴィスも成仏し、オッドの許を去り、シリーズとして一段落着いたような趣がある。しかしエルヴィスに変わり、最後にサプライズ・ゲストが現れ、物語は次作への続きがほのめかされて終わる。このサプライズ・ゲストがどういう風にオッドと絡み合うのか、興味が非常にある。
    それを期待して次作を待つことにしよう。


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    No.7:
    (2pt)

    これがシリーズ最高傑作?

    スピリチュアルかSFかどちらかに絞ってほしいものです。 
     成仏できたはずの死者が生者の口を借りて意思表示してくるって、成仏させた意味がない。むしろ幽霊のままの方がお互い便利だし。
     SFの方は、強敵への対抗策がバットで殴ることって・・・。
     ラストを含め、ため息が出るような作品でした。
     あと1冊、もう買っているので、まったく期待せずに読みます。
    オッド・トーマスの救済 (ハヤカワ文庫 NV ク 6-10) (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:オッド・トーマスの救済 (ハヤカワ文庫 NV ク 6-10) (ハヤカワ文庫NV)より
    4150412162
    No.6:
    (3pt)

    らしからぬ文章

    クーンツに期待するのは、文章における文学表現ではなく、ストーリー展開。
    オッド・トーマスの救済 (ハヤカワ文庫 NV ク 6-10) (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:オッド・トーマスの救済 (ハヤカワ文庫 NV ク 6-10) (ハヤカワ文庫NV)より
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    No.5:
    (4pt)

    オッドが気になる

    オッドのこれから先が気になり1冊目から読んでます。今回の変な物体はちょっとなしかもですが、オッドが一人で次の導きへ行ってしまうラストでは、やはりオッドが気になり次回の作品を待ってしまいます。あとパンケーキは食べてみたいです。
    オッド・トーマスの救済 (ハヤカワ文庫 NV ク 6-10) (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:オッド・トーマスの救済 (ハヤカワ文庫 NV ク 6-10) (ハヤカワ文庫NV)より
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    No.4:
    (4pt)

    帰ってきた<戦慄のシャドウファイア>路線か...

    まったく個人的好みなのだが、第一作目がサスペンス・ミステリー的盛り上がりにあふれており、ボダッハの効果的出現演出が事件への予感を盛り上げシックス・センス的オチもあり、物語としては非常に面白く楽しめた。第二作目は、<どういう意味これ?>的物語の展開で睡魔に襲われ、(ラストの現象の意味の説明が第三作目で為されるはずではなかったのか?)でもって、本作は、まだまだ控え目ながら、<戦慄の...>路線への回帰で、そこそこは楽しめた。だが、せっかくのオッドのキャラを鑑みると、やっぱりこのシリーズは第一作的な話の積み重ねにした方が楽しめるのだろう。
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    No.3:
    (3pt)

    ある意味みんなよく知っているクーンツ。

    (タイトルから続く)かなぁ。とか。どちらかというとそっち系な作品から入ったのでああ、だんだんこっちに来たのねと。サイコスリラーからモダンホラーというか。瀬名氏が確かにそんなようなことを書いていたような...。(が、あとがきがネタバレ感があるのであまり読んでいない)ストレンジャーズの時のラスト以外は...と書かれまくったラストの方向にはたどり着かないことを期待します。
    オッド・トーマスの救済 (ハヤカワ文庫 NV ク 6-10) (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:オッド・トーマスの救済 (ハヤカワ文庫 NV ク 6-10) (ハヤカワ文庫NV)より
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