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(短編集)
犯罪
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犯罪の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.21pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全92件 21~40 2/5ページ
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初めて購入した古本なので不安でしたが、届いた本を見てビックリ!商品説明どうりのとても綺麗な本でした。 | ||||
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短い話ですが、どれもどんどん引き込まれます。なんというか、犯罪の話ではありますが「仕方ないな」と思えるようなものもあるし、「どうして?」と思えるものもあるし、最後の1行でドンデン返しがきたり。飽きませんでした。 | ||||
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小説を読むとき、期待することはもちろん内容の良さだと思うが、海外小説を読むときは、文化の違いやずれという日本では味わえない空気を味わうことも醍醐味だと思う。思考、文化、残虐性、犯罪にかかわる人間のひとつひとつが、日本で同じ小説を書くのとは一味違う。その部分に底知れぬ理解できない恐ろしさを感じることで、独特の犯罪小説を体験できる作品だと思う。 | ||||
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ただ単に人間関係に対する不満が犯罪を起こす原因なら「苦情」を申し出るだけで済む話である 「違う何か」が原因で犯罪を起こしていることが判明するのである ここまでの情報から導き出される答えはこうである 「怪獣の命ずるがままに犯罪を行った」が原因なのである つまり「こんなのはやめて真の最高権力に忠誠を誓うべし」が「犯罪を行う真相」だということが判明するのである つまり「真の最高権力者の本性に即した行為」こそ「犯罪行為の定義」だと言う事が判明するのである これが犯罪の真相なのである | ||||
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刑事事件専門の弁護士である作者が、実際の事件を題材に犯罪を犯した者、巻き込まれた者の動機・経過・結末を描いた短編集です。 1話が数ページ、長くても10ページ程なのですらすら読めます。 無駄のない文章とはまさにこのことだと思います。 書かれているのは、罪を犯すに至った心理を簡潔に、犯行の様子を簡潔に、裁判での丁々発止の駆け引きは無く、判決と刑を終えた後の様子。 どの主人公も近所に住んでそうな市井の人々(ドイツと日本の違いも感じられないほどです)ですが、各家庭の屋根の下では様々な問題が隠れているようです。一個人として生まれた主人公達が、置かれた環境から抜け出そうと犯す罪の数々。 自分を救出するために選択せざるを得ない行動が刑法の「犯罪」しか残されていない方は少なくないのでは?と思いました。 どんな個人的事情があろうと法治国家である以上、罪は罪。刑期が長すぎる、この主人公には可愛そう!な方もいらっしゃれば、もっと牢屋に長くぶち込め!と思わざるを得ない方もいらっしゃいます。 「犯罪一家に生まれた賢い末弟」と「エチオピアの男」は心が軽くなり、何度も読みなおしました。この2編は明るい話題です。 | ||||
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著者は弁護士だそうで、数々の刑事弁護をしてきたのかもしれないが、この本の短編はどれも創作だそうな。それにしても経験と知識が豊富なせいか、どの話もとても面白く、実話もののようにリアルで生々しい。それでいて上品で汚らしくないから、旅のお供や軽い病気のお見舞いにもいいかも。楽しみました。 | ||||
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随分前に新聞の書評で読んだのは「罪悪」の文庫本だったかと。 文庫本は苦手。単行本のほうで探すと「犯罪」のほうが先に出版 されていた。そこでこちらから読むことに。 文体はシンプル。わかりやすい。どんどん読めてとにかく面白かった。 収録されているのは11篇。「フェーナー氏」「ナタナ氏の茶碗」「チェロ」 「ハリネズミ」「幸運」「サマータイム」「正当防衛」「緑」「棘」 「愛情」「エチオピアの男」。 「ハリネズミ」に「狐は多くを理解するが、ハリネズミにはただひとつの必勝の 技がある」・・・そう、カリムのアタマの良さは誰からも、兄弟からも、理解 されない。こういう展開すごいなぁとただひたすら感心するばかり。 「サマータイム」の意外さ、「正当防衛」の何だかわからない得たいのしれなさ、 「~健康保険適用の黒縁メガネをかけ、」この健康保険が適用されるメガネ?って ナンダロウって。いくら考えてもわからなかった。ドイツにだけ?あるの? 日本にもあるのかしらん。もう一つ?だったのは「緑」。 ナルホドねって読み進めたけれど、最後のさいご「緑」って何を意味するのかしらん。 「棘」のフェルトマイヤー氏が年金受給出来てよかったねと思ったり、登場人物 みーんなみな犯罪者なんだけれど・・・犯罪者になるか、ならないか、 それぞれの事情を考えると出自というより出会う人との運不運が大きなものと なるようでもあり。最後の「エチオピアの男」は感動的。「~アメリカやイギリスと 違って、ドイツの検察は中立の立場を取る。~~そして罪を問いつつ中立の立場に 立つことほど難しいことはない。~~」ミハルカは犯罪を犯しながらも幸せになって よかったねって本を閉じました。シーラッハは作家であり弁護士。目は冷静で温かみがあり こういうのいいなぁいいなぁで。安心して読めました。次は「罪悪「へ。いざ! | ||||
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出来事で読ませる小説だと思いました。 淡々と説明が続きます。 それが不思議と想像力を働かせてくれます | ||||
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松本清張の短編のような、人生の歯車が狂ってしまった人たちのお話です。 実際に会った事件を元に書かれています。 簡潔な文章でありながら、余韻と哀愁があり、想像力を自然と刺激してくれます。 ネックはお値段でしょうかね。 読書量が多い人間からすると、もうちょっとお安いか、(早めに)文庫で出していただけるとありがたいですね。 | ||||
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現役の弁護士(作者自身)が回想譚として自身が過去に係った異常な「犯罪」について語るという体裁の短編集。勿論、単なる「犯罪」記録の枠を大きく越えた創造性豊かな物語に仕上がっている。私は、作者の第一長編「コリーニ事件」、第二短編集「罪悪」も読んでいるのだが、「コリーニ事件」を読んで感じたのは、作者が「人間は人生において常に<gray zone>を歩んでいる」と考えているらしい事である。本作も、その<gray zone>を「一歩踏み外して」<black zone>へと落ちてしまった人々を描いて、個々の「犯罪」の異常性と同時に人間の悲哀あるいは人間模様の機微・奇縁を感じさせる内容となっている。 更なる注目点は、一見、「犯罪」記録の様でいて、ミステリ的趣向が随所に織り込まれている事である。「タナタ氏の茶碗」、「ハリネズミ」(一番の秀作だと思う)及び「サマーターム」等は特に巧い。また、<誤審>がこれまた随所に織り込まれている点も特徴で、第二短編集「罪悪」のタイトルに引きずられている様だが、作者が用意した設定において果たして「人間の『罪』」を問えるのかという問題を提起している様にも映った。 本作は作者の特長である簡潔な文体で綴られているが、「罪悪」や第二長編「禁忌」では更に文章は削り取られ(研ぎ澄まされ)、文学的深みを増している感がある。その二作に比べると、本作は物語性に富んでいる点も特徴である。本作の出来も良いのだが、個人的には、作者の研ぎ澄まされた感性が今後どのような方向に向かうかも興味津々である。 | ||||
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取り急ぎ・・★評価は5。 それにしてもetcの作品が未だ未文庫化!(◎▽◎) | ||||
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こういう切り口で「犯罪」を描くとは…なかなか斬新な短編集でした。 主にホワイダニット? の視点で様々な犯罪が描かれますが、話者が弁護人であるという設定から、ホワイは永遠に藪の中…という結末の物も。 「サマータイム」と「正当防衛」がそれにあたりますが、この二編の存在が、この作品の奥行きを深くしていると思います。 作者が自分のトリックや世界観にウットリしてるおこちゃまミステリ(それはそれでオツな物ですが)とは一線を画す、冷静かつ知的なミステリが堪能出来ました。 | ||||
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私はドン・ウィンズロウをこよなく愛しており、『犬の力』などを何度も読むうちに、敵の内臓でメッセージを残すような残虐な描写にもおおかた耐性ができた。しかし、シーラッハの『犯罪』は、ある意味でウィンズロウなどよりよっぽど背筋が寒くなる話が複数収録されていた。しかもウィンズロウは長編であるのに対し、シーラッハは1話あたりたった数十ページで、ごくごく控えめな文章のタッチであるにもかかわらず、だ。これは、見事としかいいようがない。ドイツでも屈指の刑事事件弁護士とされるシーラッハは、自分の事務所が担当した事件をモチーフに『犯罪』を書き上げたというが、人間の奥底のさらに底を覗きこむような事件を扱い、それを小説にしてしまうとは、よほど心が強く、また人間を愛しているのだろうと思った。その証拠に、シーラッハが犯罪者を描く視点はいつもどこかあたたかい。そしてそのことは、今こうしてアマゾンレビューを書いている自分のようなごくごくありきたりな人間が、ある瞬間に『犯罪』に登場する人物にならないともかぎらないということを思い知らせてもいる。「うまい!」と快哉を叫びたくなる短編集。 | ||||
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ドイツの現役の刑事弁護士が、自分の経験をもとに書いた処女作の文庫化。 本国ドイツでも大きな話題となり、日本でも「本屋大賞」の翻訳小説部門で1位を取った。 いろいろ宣伝や評判も高く、半信半疑で読んだが、その面白さに驚愕した。 現役弁護士ならではの多様な犯罪、法律の穴や無力を描き、「罪とは何か」がテーマになる。 激しいバイオレンスあり、ほのぼのした温かい話あり、泣ける話あり、痛快な話あり。 事件そのものや展開の意外さも面白くて読ませるが、主人公「私」の人間観の温かさがとても良い。 著者は、ヒトラーの側近バルトゥール・フォン・シーラッハの孫で、ドイツではその点が大きく注目された。 自身の経歴は、第二作の『罪悪』の短編にも反映し、第三作『コリーニ事件』で向き合ってもいる。 ドイツの歴史と現代、自身の出自と経験、それらに基づく人間観や希望、すべてが描かれた名作群。 まだ50歳、これからが長い作家で、毎年のように新作が読めることが楽しみでならない。 とはいえ、『犯罪』単行本を読みながら、時々、ざらりと妙な違和感があった。 話のつじつまが合わず、人物像や設定にずれがあったり、読みにくい奇妙な文章がたまにあり、 二度読み三度読みしても分からず、誤訳を疑っていると、原文と対照した人のサイトを発見。 (URLが表示されないようだが、2015年4月現在、「シーラッハ『犯罪』の誤訳」という名称で公開されているサイト。) ベテラン翻訳者が、親しい著者の、かくも素晴らしい名作を、このような誤訳だらけにすることがあるのか、 という別のミステリというかサスペンスを味わう思いだった。 幸い、文庫化にあたって全体が見直されたようで、誤訳が指摘された箇所は修正され、 文体も全体的に手を入れられたようで、引き締まって読みやすくなった。 単行本では省略されていた、著者自身による序文や、松山巌による解説も入って、買うならこちら。 すでに単行本で読んだ人も、もう一度読んでみても楽しめると思う。 | ||||
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単行本で読んでいたが、序文が追加され、改訂増補決定版として文庫化されたのを機に再読。 2012年の本屋大賞翻訳小説部門第1位に輝いた11編から成る短編集。乾いた文体により、極めて淡々とした調子で綴られる数々の犯罪は、普通に暮らす市井の人々の人生の機微を紡ぎ出す。 『フェーナー氏』。妻と二人で真っ当に生きて来た主人公が長年の鬱積した気持ちを吐き出すように犯した犯罪。物哀しさを感じる。 『タナタ氏の茶碗』。タナタ・ヒロシの屋敷に金庫破りで押し入った三人の男に待っていた結末は…補遺に描いた盗聴会話記録から、そういうことかと納得した。 『チェロ』。父親に支配され続けた二人の姉弟の哀しい人生… 『ハリネズミ』。なかなか面白いストーリー。犯罪者一家に育った唯一出来の良い弟が兄を救うために取った行動は… 『幸運』。どん底の生活の中で二人の男女が掴んだ幸福の欠片… 『サマータイム』。まるで『賢者の贈り物』のような物語…ひとつの犯罪を巡り、何かを喪う者と何かを得る者が居る。それが人生の機微。 『正当防衛』。二人の暴漢に襲われ、あっさり二人を片付けた男の正体は…きっと… 『緑』。精神に異常を来した男の物語。我々は常に危険と隣合わせの薄氷の上を歩いているのかも知れない。 『棘』。これも、また精神に異常を来した男の物語。日常の鬱積が… 『愛情』。恋人を傷付け、精神に異常があることを認めない男は… 『エチオピアの男』。ホッとする物語。エチオピアに渡り、エチオピアから来た男… | ||||
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基本的に残酷で陰惨な話が多いのですが、不思議と読後感は非常によく、 また、とても簡潔に書かれ、読了まであっというまでした。 この作品からは成熟したドイツの社会制度や、真っ当な刑事司法が読み取れます。 それらが万全ではないにしろ効率よく機能し、あらゆる「犯罪」に粛々と最善が尽くされるその様が、 この作品の魅力ではないかと思えます。 | ||||
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淡々とした記述でも引き込まれる文と内容で久しぶりに堪能した。奇をてらった文章にしていないのに魅力を感じる。 翻訳者が上手いのでしょうが、ほんの一部字が欠けていると思われる箇所があった。 | ||||
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淡々と事実を羅列しているだけの簡素な文章、余計な感情的な言葉が無いからこそ心を揺さぶられます。特にエチオピアの男は、傑作。映画化望む。 | ||||
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ドイツの裁判制度・刑法についての知識がある訳ではないので、日本の裁判制度や刑法の常識ではなかなか捉えられない部分は確かにあります。 でも、この11の短編で取り上げられている一つ一つの「犯罪」を扱った短編を読むと、そこには「人間」がいる様に思います。 それだけ登場人物の心情の描写は素晴らしいということです。 それぞれの短編で「人間」が表に出てくれば来るほど、そこに「法」と言う人が作ったルールとの接点における「不整合性」の様なものが見えてきます。 それは、「法」の不完全さを語っている様でもあり、「法」の適用の難しさを語っている様でもあります。 それにしても、楽しい短編集でした。 | ||||
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小説的盛り上がりを期待するとがっかりするのでしょうが、私はこうした、淡々と事実だけを書き連ねていくものは嫌いではありません。文章も読みやすかったです。 | ||||
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