■スポンサードリンク


春にして君を離れ



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

春にして君を離れの評価: 4.48/5点 レビュー 221件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.48pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全195件 21~40 2/10ページ
No.175:
(5pt)

アガサの中で一番好きな作品

ものすごくムカつく主人公だけど、もしかして自分にもあてはまるのでは。。。
と考えさせられる。時々立ち返って読みたい作品。
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)Amazon書評・レビュー:春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)より
4150400385
No.174:
(5pt)

語り部への嫌悪感と、その反動としての面白さ

「そして誰もいなくなった」「アクロイド殺し」に続いて読了。先の二作とは趣が異なり、そもそもジャンルすら違った。あらすじもろくに読まない自分が悪いのだが、今は何とも言えぬ読後感に包まれている。 読み進めるうちに語り部ジョーンへの嫌悪感は募っていった。恐らく作者の意図通りの心理的な変化なのだろうと思う。読んだのが20代前半までならその感情は最後まで変わらなかっただろう。しかし30代も半ばに迎え、ジョーンの精神的に狭量な部分や弱さを一概に責める気にもなれず、夫ロドニーの態度も理解できる様な気がした。
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)Amazon書評・レビュー:春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)より
4150400385
No.173:
(5pt)

傑作

ラストが良いです
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)Amazon書評・レビュー:春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)より
4150400385
No.172:
(4pt)

一番ミステリアスなのは自分自身か

アガサクリスティーのポアロシリーズが大好きで愛読していますが、これは全く推理ものではありません。しかし、ミステリー小説ともいえるかもしれないと思います。一生懸命に自分の人生を生きていることに間違いはないのです。しかし、本当の自分自身に向き合うのは恐ろしいし、避けたいところ。思いもかけない期間、灼熱の砂漠という環境の違う中に隔離されて、一番ミステリアスな自我に向き合うことになったわけです。通常の生活に戻った時にそこから得た気づきを生かせるのか、人生を軌道修正できるのか。
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)Amazon書評・レビュー:春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)より
4150400385
No.171:
(4pt)

殺人のないクリスティー

事件は起きない。主人公と似た女性は多くいる。
ひとりよがりで、幸せで、周りが見えない女。
自分の中にも間違いなく住んでいる。
殺人よりも怖い。
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)Amazon書評・レビュー:春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)より
4150400385
No.170:
(5pt)

満足です

アガサ・クリスティーの推理小説以外の作品を始めて読みましたが大変良かったです。友達にも勧めました。
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)Amazon書評・レビュー:春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)より
4150400385
No.169:
(4pt)

きれいで素早く届く

まだ、すべてを読み終えていませんが楽しみにしています。きれいな状態で素早く届いたので満足しています。
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)Amazon書評・レビュー:春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)より
4150400385
No.168:
(4pt)

「ロマンチック・サスペンス」ではない

本の解説がミスリーディングなので、先に言うが、この本は「ロマンチック・サスペンス」などではない。単線的な考え方を持った母親を持つ家族の心の機微を描いた作品である。
客観的に見る分には、何ともこの人は考えが薄い人だな、という風に見えるが、自分自身がコチラの方が絶対に良い、と見える場合に、相手にそれを押し付けてしまっていないか? などと考えてみると、とても味わい深い作品になっているのが分かる。
心理描写に卓越したアガサ・クリスティならではの優れた作品である。
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)Amazon書評・レビュー:春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)より
4150400385
No.167:
(5pt)

ああーこんな人いるわ

すごい自己愛。周りは疲れて離れるか、自分の人生諦めて奴隷になってる。私は離れました。家族があるんで。
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)Amazon書評・レビュー:春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)より
4150400385
No.166:
(5pt)

自己中女性の悲劇?

これは凄い作品と思います。
自己中女性にありがち?な空回り人生。
自分が皆に好かれてる、必要とされてるという勘違い。孤独な時間を過ごす中で、自分と向き合い、実は、自分が皆から嫌われていることを直視してしまう悲しさ。
やっと気づきを得た!と思いきや…。
結論、人はそう簡単には変われない。
読後にすごく考えさせられました。
私は大丈夫なのか?と。
アガサ・クリスティー凄いですね。
ある意味凄いミステリーだと思います。
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)Amazon書評・レビュー:春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)より
4150400385
No.165:
(4pt)

自分目線だけで生きないようにしよう

ネットでどなたかが薦めていたので読んでみた。

推理小説ではなく、砂漠のレストハウスで数日を過ごさざるをえなくなり、そこで

自分の過去の生き方や、家族への対応に思いを巡らし、深く反省するという設定は

秀逸だった。読んでいるうちに、作者の人生哲学のようなものも感じられ、

あまり出会ったことのないタイプの本だった。

「人間一般に深い同情を持つようになるとも思える。いかにも脆い、不安や疑惑や欲心に

取りつかれやすい。そうかと思うと、びっくりするほど高潔で勇敢なところを見せる人間という

矛盾にね。」p163

「現実に存在するものから逃避することが、人生の公正なスタートと言えるでしょうか。」p315

不正で刑務所入りとなった銀行家の妻であるレスリーの生き方が作者の好みのようだ。

子供たちにも父が刑務所にいることを隠さずも、明るく毎日を過ごす。

主人公ジョーンの夫ロドニーも内心はレスリーに惹かれている。

砂漠に中で悟り、悔い改めたはずの主人公なのに、元の環境に戻るなり、何事もなかったように

なってしまう、やはりこの女性は、反省を活かせない人なのだ。

ラストは、じわーっと不気味な感じが残る。「君はひとりぼっちだ。これからもおそらく。」

この主人公のような人は多いよなあ。独善的に陥らないように気をつけなければならない。

自分の幸せと、周りの人の幸せは決してイコールでない。
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)Amazon書評・レビュー:春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)より
4150400385
No.164:
(5pt)

これを書いた著者の精神力に脱帽します

この小説のテーマが、全く古くなっていない事は、この本のたくさんのレビューを見るとわかります。
これは、ただの結婚生活の危機に関する本ではありません。自分の周りにいる人を、そして自分自身をも、偽って生きてきた人の物語です。
凄いのは、偽って生きてきたことも、これからも偽って生き続けるであろうことも、クリスティー氏が、善悪では、ジャッジしないことてす。
それでも、読者は、それぞれの立ち位置によって、この登場人物たちをジャッジするでしょう。私も自分の価値観によって、この主人公をこころのなかでジャッジしています。

この作品のすごいところは、終盤に至るまでも素晴らしいですが、結末です。
主人公の主婦と、その夫の最後の言動が、この作品を書いたクリスティー氏の切れ味のすごさを表しています。
善悪を基準にしたものではない、別の、ぞくっとするジャッジを下します。
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)Amazon書評・レビュー:春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)より
4150400385
No.163:
(4pt)

人間あるある

こういう本は初めて読んだ。人間の保守的な部分が哀しくなる。でも、だからこそ穏やかにうまくいくこともある。
アガサクリスティの本なのに、ミステリーじゃないと聞いて読みたくなった。彼女もこんなふうに取り止めもなく考える時があったのだろうかと思った。
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)Amazon書評・レビュー:春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)より
4150400385
No.162:
(4pt)

これは自分?

ぜんぜんミステリーじゃないんだけれど、成り行きが気になり一気読み。
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)Amazon書評・レビュー:春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)より
4150400385
No.161:
(5pt)

大人の恋愛小説

自分の中ではノルウェイの森に次ぐくらいのレベルの恋愛小説.この十年くらいで読んだ中では一番良かった作品かもしれない.
初めてのアガサ作品であったけれども,もっと早く読んでおけばよかった後悔するレベル.本当によかった.

砂漠で立ち往生することで時間ができて物思いにふけるが,これがジョーンにとって,おそろしい時間の始まりとなる.人は死なないが,自分の過去がミステリーとなって物語を展開させている.それまで考えないようにしてきたことが砂漠の太陽のもとでつぎつぎに明るみに出ていく.

最後にロドニーは選択を迫られる.これまでの自分の人生を,ロドニーとの関係を改めるのか.それともこれまで通り生きていくのか.ネタバレになるから書かないけど,人生ってそんなもんだよねって感じがしていいですね.
実際の人生も他人や自分が変わったとしても,誰も気づかないかもしれない.そのまま人生はただ過ぎていく.

あのときああしていたら,何かが変わっていたのかもしれないという分岐点が誰にでもあるわけで,そういった未遂の選択の可能性で人生は満ちているよねっていう省察がうまく描かれている.著者が意図したものかは分からないが.

他のアガサ・クリスティー作品も読んでみよう.
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)Amazon書評・レビュー:春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)より
4150400385
No.160:
(4pt)

身内に居たら縁切りしたくなる人ばかり

主人公ジョーンは中流階級の主婦です。夫は弁護士、三人の子供は成人して独立しました。ある日、バグダッドで暮らす末娘のお見舞いに行き、嵐が過ぎ去るまで砂漠地帯の鉄道宿泊所で待機することになります。悪天候、慣れない異国での一人になった不安、旅の疲れは彼女をネガティブな感情にさせていき…というのが大筋です。
今より遥かに体感時間の流れが遅かった時代、英国特有の身分制度、主婦特有の世間の狭さ、そういった悪い要素が絡み合って登場人物たちの内心がかなりエグイ作品に仕上がっているお話です。特にジェーンもロドニーも自己中で自身の考えこそが正しいと思う正義厨なので現代人が読むとかなり嫌な人間だと考えられます。
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)Amazon書評・レビュー:春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)より
4150400385
No.159:
(4pt)

中村妙子さんの名訳

年季の入った本ですが、中村さんの翻訳が好きで、キルケゴールの一文を取り入れたあとがきも好きです。アガサクリスティ「ベツレヘムの星」読後、もう一度本書を読み直したく、購読。出来る事なら、この装丁翻訳のまま、活字だけ、現在の、老眼でも読み易いもので再販して下さらないかなぁ…
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)Amazon書評・レビュー:春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)より
4150400385
No.158:
(5pt)

私はジョーンのような人間ではない

はっきりそう言えるだろうか。

という問題提起が、
この小説のもっとも恐ろしいポイントだと思う。
ホラーやミステリといわれる作品を読んだり見たりしてきたがここまで現実に•読者の心に浸食する恐怖は他に無い。

年齢によっては理解できないだろうなぁ
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)Amazon書評・レビュー:春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)より
4150400385
No.157:
(5pt)

「人間描写」の巧みなミステリ小説

【本作品を選んだ理由】
アガサ・クリスティーは、言わずと知れたミステリの女王。今でも語り継がれる傑作ミステリが多数。
長年ミステリを読み続けている私が、最近気づいたのが、本作品の存在。
ネット上でも、絶賛の記事が多数あるけど、私は題名を聞いたこともなかった。
本作品は、別名義で発表されたものでミステリではない。
このため、ミステリのオススメ本のようなものには掲載されず、私の目に触れることがなかったのかもしれません。
でも、これだけ評価されているのだから、必読、と判断しました。

【率直な感想】
確かに、ミステリと称してはいないけれど、ミステリの要素は多分にあると感じました。
ミステリファンの間では、「最後の一撃」という言葉があります。
つまり、最後の数行に衝撃的なことが書かれていて、鮮やかな幕切れとなる手法です。
私の読んだ、Kindle版では、この最後の数行に、「144人がハイライト」とありました。
それだけ多くの人が、このラストに感銘を受けたということでしょう。

本作品の主人公の女性は、結婚して、海外で暮らす娘夫婦のもとを訪ねた帰りに、学生時代からの友人に出会う。
それをきっかけに、これまでの自分の人生を回想する彼女は、次第に、ある疑念を抱くこととなるが…。

この作品の肝は、「人間描写」だと思います。
人間の個性は、その心理状態にある。その人がどんな「心」を持っているか。それは、人間にとって大きな関心事。だから、多くの作家は、「人間描写」を丁寧に行い作品づくりをします。

ミステリの世界では、1920年代を中心に「黄金時代」と呼ばれ、いわゆる名探偵が大活躍し、数々の傑作が書かれ、それらは、今日では、古典的な名作と呼ばれたりします。
アガサ・クリスティーのミステリとしての傑作の数々もこの時期に書かれていています。
ただ、彼女ほど、現在でもその作品のほとんどが版を重ねて、世界中で読まれているミステリ作家はいないのではないか、と思います。
それは、いわゆるミステリファン以外の方々にも読まれているからだと思っています。
その要因として、彼女は、「人間描写」が巧みな作家だからだ、と本作品を読んで感じました。

日本にも、優れたミステリ作家がいますが、直木賞を受賞できるのはごくわずかです。
直木賞は、芥川賞と同時発表される文学賞の最高峰ですが、「文学」であるが故、「人間描写」が重視されます。
また、小説を読む方の多くは、「人間描写」に期待しています。
だから、どんなに優れたミステリ作家で、ミステリ・ランキングで上位ランクの作品を連発していても、「人間描写」が巧みでないと、直木賞を受賞することはありません。
そして、直木賞作品は、ミステリ作品でも、「人間描写」が優れていることで、ミステリファン以外の読者からも受け入れられ、ベストセラーになっていくのです。

これと同じことが、アガサ・クリスティーにも言えるのではないでしょうか。
確かに、初期の作品は、ミステリとして傑作だけど、こうした作品は、あまり「人間描写」が巧みではないので、これら諸作品だけで終わっていたら、ミステリファンだけの作家で終わり、ほとんどの作品が現代でも売れ続けるということにはならなかったと思います。
それが、名探偵ポワロが登場する作品も、後期の作品では、ポワロ以外の、他の登場人物の「人間描写」が巧みな作品が多くなっていきます。

【全体評価】
私としては、結論として、本作品は、「人間描写」の巧みなミステリ小説と感じました。
人間の心理描写に迫り、ある種、人間の本質である「人はどんな心を持っているのか」という「最大の謎」を解明していく、名作だと思いました。
同じテーマで、現代の作家が書いても成立する内容を、1944年という第二次世界大戦終戦間近の頃に書き上げていたことに、深く感銘し、高く評価します。
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)Amazon書評・レビュー:春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)より
4150400385
No.156:
(5pt)

もっとも怖い本

アガサさんの本の中で、実は最も恐ろしい物語なのかもしれない。
初めて読んだ時は半分も意味を理解していなかったけれど、それでも何かが怖かった。
大人になって何度も読み返し、その度にぞくぞくしたし、感情移入する対象が変わった。
訳もすごく上手なのだと思う。
この怖さが分からない人は、とても幸せな人かまたは・・・・
春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)Amazon書評・レビュー:春にして君を離れ (ハヤカワ文庫 NV 38)より
4150400385

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!