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マルドゥック・スクランブル



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マルドゥック・スクランブルの評価: 4.33/5点 レビュー 107件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.33pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全87件 41~60 3/5ページ
No.47:
(5pt)

また進化したシリーズ

もうすでに何度も読んでいるシリーズ。この作品で、今が旬の冲方丁が世に出たこともさることながら、その旬の作家があえてここで旧作の改訂版を「完全版」として出したことに興味を惹かれる。

この完全版の前にハードカバー版を出したりして、同時期に公開されたアニメの宣伝じゃないかとか、「天地明察」のヒットに乗っかったなどの批判はあるけど、この作品で日本SFを読むキッカケになったファンとしては、この完全版も読まずばいられまい。

ということだが、実はあまり期待してはいなかった。同時期に刊行されたコミックを含めれば4つ目のマルドゥック。コミックはなかなか良かったけど、ハードカバー版は、面白かったけど、最初の文庫版を読んだ時の衝撃は超えられなかった。

でも、まだ第1巻だけど、最初の文庫版を読んだ時とはまた違った衝撃、興奮を覚える内容だった。なるほど、これが冲方丁の書きたかったマルドゥックだったのか。実際の評価を下すには、第2巻を読んでからにしたいが、なかなか期待させる内容だ。
マルドゥック・スクランブル The 1st Compression 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:マルドゥック・スクランブル The 1st Compression 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)より
4150310149
No.46:
(5pt)

読めば読むほど味が出ます♪

「天地明察」「光圀伝」の冲方丁さんですが、SF作品を読むのはこれが初めてです。
以前から友人に「蒼穹のファフナー」を薦められているのですが、残念ながらそちらは未読。

「マルドゥック・スクランブルー排気ー」の公開に間に合うよう、この改訂新版を一気読み。
冲方作品に共通することですが、一見難しそうに見える文面でも、取りかかってしまえば本当に読みやすい。
ちょうど3作目公開記念イベントで1作2作目の映像を見た後だったことも手伝って、さらに抵抗なくマルドゥックの世界に入る事ができました。

映像が先だった私ですが、今回原作を読む事で、マルドゥックシティの細かい設定やそこならではのウィットの効いた言い回し等、映像作品では描ききれていない部分を知ることが出来、本作の奥行きを堪能する事が出来ました。
そして読めば読むほど主人公を取り囲む世界の事がもっと知りたくなってくるのは、冲方作品の時代物でもSFでも変わらず。
どんどんハマっていきます(^^;
また、敵、味方、脇…立場は様々でも、愛すべき登場人物が多いのも、冲方作品に共通する点でしょうか。
愛すべき、と思えるという事は、それだけ丁寧に描かれているという事の証だと思います。

3作目公開には間に合いませんが「マルドゥック・ヴェロシティ」にも食指を伸ばしたくなっている今日この頃です。
マルドゥック・スクランブル〈改訂新版〉Amazon書評・レビュー:マルドゥック・スクランブル〈改訂新版〉より
4152091533
No.45:
(5pt)

完璧なあとがき

物語の素晴らしさはレビュウの通りなので、
あとがきについて触れたいと思う。

マルドゥック・スクランブルのあとがきは、
この物語を締めくくるにふさわしい、
冲方丁の決意を真摯に文章にした、
最高で完璧な文章である。

なぜ小説を書くのか、なぜ小説を読むのか、
そのひとつの答えがたしかにここにある。
マルドゥック・スクランブル The 3rd Exhaust 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:マルドゥック・スクランブル The 3rd Exhaust 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)より
4150310165
No.44:
(4pt)

面白い!

最初の導入部分なんか、ぐいぐい来た。

アニメ化とかしたら、ぴったりだなぁとか思ってたら
あるんですね。

SF的な世界観も、よく出来てて面白い。

後半のカジノ部分は、今一つ伝わらなかったけど
ぐいぐい読めちゃいますよ
マルドゥック・スクランブル〈改訂新版〉Amazon書評・レビュー:マルドゥック・スクランブル〈改訂新版〉より
4152091533
No.43:
(5pt)

是非ともヴェロシティとセットで。

海外SFやファンタジーを含め、自分ではまぁまぁ読書量がある方だと思っていますが、なぜかこれまで冲方さんの本を書店で手に取ったことはありませんでした。
なぜなら、最近のライトノベルブームには全然乗れない体質だもので、決してライトノベルでもない作品にも、「話題になっているからといって、面白いとは限らない」というひねた見解があったことは否めません。

そんな私が冲方さんの本を手に取ることになったのは、漫画版の「天地明察」を読んだのがきっかけでした。あまりに面白くのめりこめる展開に「これは原作を読んでみたい!」という思いがむくむく育っていたからです。
しかし、市内の本屋では不思議なくらい冲方さんの本が置いてなく…「天地明察」のハードカバーがみあたらなかった…たまたまみつけたマルドゥック・スクランブル「完全版」の1巻を、お試しのつもりで入手しました。
そして、その夜には最近まで冲方さんの小説を読まなかった自分を罵倒したくなるくらいハマりました。
ところが、週末に1巻を入手した本屋に行ったものの、2巻と3巻は誰かにお買い上げ済み。違う作品はありましたが、1巻を読んだからには2巻が読みたいのが人情ですよね。
そこから6件ほど探し回りましたが、なぜかどこにも置いてないのです。最初にまとめ買いしなかった自分を心の中で盛大に罵倒しました。ええ。

最終的には、完全版2・3巻と、マルドゥック・ヴェロシティ1〜3巻、マルドゥック・フラグメンツを始め、冲方作品を通販で一気に大人買いしまくりました。
現時点ではスクランブルとヴェロシティを読了したところ。もちろん、まだ冲方作品の全てを揃えたわけではありませんが、いずれそうなるであろうと思います。

※以下は、スクランブルとヴェロシティを読み終えた前提での感想です。
※かなりネタバレに近い表現があります。

まず、スクランブル。
ストーリーも素晴らしかったですが、読んでいてこれほど自分と呼吸が合う文体も珍しく、嬉しい誤算でした。
小説を読むとき、テーマの好みだけでなく、どれだけ自分の内的リズムとその作品のリズムが近いかで、どれだけ深く物語にダイヴできるかが変わってくるというのが私の持論なんですが、途中で呼吸の話が出てきた時などは、自分の考えが物語世界に混じり合ったような、不思議な感覚を味わいました。

確かに血腥いシーンや苦痛に満ちたシーンも多いです。拷問であったり、虐待であったり、そういうシーンを丸ごと飲み下すには、ある意味「人を選ぶ」側面はあるでしょう。
けれど、現代を生きている我々が、表面はそこそこ茫洋としながらも内実で未来への不安にじわじわと焙られていることを考えれば、いっそ苦痛と苦悩と虚無と愛情が突き抜けたこの世界は、その先にあるべき光を予兆させるものに思えました。
次々に3次元的につながっていく言葉が、まるで発達していくニューロンのようでした。撒かれた種が芽を出し伸びた蔓が絡み合うようでもありました。つながる言葉のリズムにクラクラしながら、アドレナリンでハイになってしまうくらいに一気に読みとおしました。
同時に、登場人物たちの真摯さにも打たれました。
バロットが探し求める「なぜ」の答え(あるいは反証)、ウフコックの追及する有用性。それは終わりのない探究であり、成長でした。
イースターやアシュレイの描写も物語に深みを添えてくれました。

そしてヴェロシティ。
バロットとウフコックを愛したあまり、スクランブルであれほど無慈悲に少女を追い詰めたボイルドを、ヴェロシティで理解できるかどうか、あるいは噛み砕けるかどうか未知数でした。読み進めるのが困難かもしれないとさえ思っていました。
それがどうでしょう、これほどにボイルドへの愛情を持って本を閉じることができようとは…。

スクランブルではある意味非人間的だったボイルドの過去と、ウフコックと袂を分かつ原因になった悲劇。
ある意味軽妙なスタートに驚き、予想外の展開で高みへと導かれ、それが徐々に崩壊していく。
登場人物が多いため、その相関関係を把握するのが結構大変でしたが、戦闘シーンはむしろ一気呵成に読み進めていけ、まるでとてつもない奔流に呑まれたかのようでした。
3巻に入ると種明かしに次ぐ種明かし。全く予想していなかった展開に唖然とし、徐々に虚無に呑まれていくボイルドに縋りついて、現実からの剥離を止めたくなるような気持ちになりました。
ボイルドの最終選択の理由が深く共感できるだけに、袂を分かつ理由を頭を垂れて受け入れるしかないという極地まで連れ去られてしまいました。

殻から出ようとあがく少女と、最後に殻で覆われようとする男の、それぞれの物語。これら2つはいわば二卵性双生児のような関係です。
そして、暴力と苦痛と狂気と醜悪さに縁どられていますが、これは紛れもなく愛情の物語だと思います…泥の中からも無二のダイヤをみつけるような。
ぜひとも、スクランブルからヴェロシティまで、一気に駆け抜けてトリップしていただきたい。

最後に、私にとって忘れてはならないもう1つの要素。
カバーイラストに寺田氏が採用されていることは望外の喜びでした。
さて、今からフラグメンツを読もうと思います。
マルドゥック・スクランブル The 1st Compression 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:マルドゥック・スクランブル The 1st Compression 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)より
4150310149
No.42:
(5pt)

日本版サイバーパンク

モナリザオーバードライブ以来

やっと
巡り合いました。
DNAは受け継がれた

ギブソン万歳

ハーレー乗り
マルドゥック・スクランブル The 1st Compression 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:マルドゥック・スクランブル The 1st Compression 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)より
4150310149
No.41:
(5pt)

著者の愛

私はこの本からマルドゥック・スクランブルにはいりました。
調べてみると改訂新版の他に完全版3巻と2003年に一番最初に出版されたものが3巻あるらしい。
この事からも著者のこの作品に対する強い思い入れを感じますが、
綿密なストーリー展開、設定からも著者の愛を感じた。

序盤に主人公が瀕死の状態になり、金属繊維の人工皮膚を移植されることで一命を取り留め、能力を得ますが
その能力(様々な電子機器に触れずに操作する能力など)がオリジナリティに溢れていて面白いし敵キャラのボイルドの能力(擬似重力)もカッコいい。
シェルもボイルドも敵としての唯の大きな壁ではなくて、良くも悪くも人間的なのが良かった。
圧縮のバロットがウフコックを汎用するシーンは迫力があり本当に寒気がしたし、カジノでバロットが少しずつ成長してウフコックと
対等になり目的を達成した時には爽快感があった。
切ない幕引きで余韻に浸れること間違いなし。
マルドゥック・スクランブル〈改訂新版〉Amazon書評・レビュー:マルドゥック・スクランブル〈改訂新版〉より
4152091533
No.40:
(5pt)

新たなマルドゥック・スクランブルが生まれた

「マルドゥック・スクランブル」と言えば、2003年に早川書房から文庫3冊として出され、その年の日本SF大賞を受賞した名作SF。この「改訂新版」はその3冊の合本版。ただし、大幅改訂が加わっている。

この改訂新版が出た2010年は、著者の「天地明察」のヒットや「マルドゥック・スクランブル」のアニメ化もあり、冲方丁が売れに売れた年だった。もちろん、私は文庫判刊行時からのファンでもあり、迷わず購入したのだが、内心は便乗商法かとも思っていたが、そんなことはなかった。3分冊にわかれた文庫判ももちろん読んではいたんだが、改めて1冊の本として、第1部「圧縮」、第2部「燃焼」、第3部「排気」を通して読むと、より一層読み応えのあるハードボイルドミステリの雰囲気を持った大長編SFの傑作であると思った。

ただ、大幅改訂ということだったんだけど、具体的にどこがどう変わったのかは正直分からなかった。それは私の記憶力の無さもあるのだろうが、それだけ、この小説が完成した小説であるせいだと思う。それぞれの版は、同じマルドゥック・スクランブルでありながら、独立した小説なのだ。

この「改訂新版」の後には、「完全版」なる文庫判も出ているので、そちらは、ちゃんと読み比べてみよう。
マルドゥック・スクランブル〈改訂新版〉Amazon書評・レビュー:マルドゥック・スクランブル〈改訂新版〉より
4152091533
No.39:
(5pt)

傑作と呼べるかどうかは人による



SFというよりはサイバーパンクの部類に入ると思う。しかし、だからといって科学知識の誤認を生かしただけのどんちゃん騒ぎというわけでもない。むしろ、設定は緻密に作り上げられていて、個人的にはかなり好感。

ただ、女性にしか理解できない悲劇を描写している部分があり(売春、近親相姦、風俗など)、事件の鍵を握る登場人物に男尊女卑の気色があるので、あまり気持ちのいい作品とは言えない。畜産業者なんかはみんな極度に狂ったフェティシズムを展開していて、それが悪役っぷりを存分に引き出している反面、読者に嫌悪感を感じさせる可能性は十分にあり得る。

しかし、中にはそういった残酷な背景が好きな読者もいるわけで。そういった方々にはかなりストライクなのではないだろうか。仮にそのような人でなくとも、主人公の少女が命の恩人二人に気持ちを許す様は、ちゃんと心に響いていくと思う。

ただ、終わり方はかなりキリが悪い。自分は三冊全部予め買っていたので不満などを感じる必要はなかったが、一冊ずつ買っていた人には、一種のフラストレーションを感じたのではないだろうか。その点だけ注意していただければ、マルドゥックの世界に引き込まれることに不快は生まれないはず。


マルドゥック・スクランブル The 1st Compression 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:マルドゥック・スクランブル The 1st Compression 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)より
4150310149
No.38:
(5pt)

能力を応用した心理戦



どの読者もレビューの際に必ず書いていることだが、今巻の肝はカジノ活劇。もっぱら戦闘に有利だと思われていた能力が、心理戦でその牙を剥く。それは、カジノゲームという、勝率が状況によって無限に変動する難解極まりない娯楽を著者がかなり深く調べ上げていることと、著者自身の発想力の凄まじさが生んだ、鳥肌が立つことを免れない、至極のドラマであると言える。


ただ、一読しただけでは正直、状況がよくわからない。読者はカジノゲーム――少なくとも、今巻で一番熱いブラックジャックだけでも――についての最低限のルールは知っておいた方がいいと思う。そうでないと、作中の展開についていけなくなる可能性がある。まぁでも、仮に知らなくてもとりあえず『やべぇ、よくわかんねぇけどなんかすげぇ!』みたいな感覚は味わえるとは思うので、余裕がないのであれば無理して覚えなくても大丈夫。


そして今回も、前回ほどではないにせよ、あまりキリのいい終わり方ではないので注意が必要。この作品特有の、物語の山場の直前で切る終わり方が嫌なのであれば、ハードカバーの分厚い改訂新版を読むことをオススメする。内容は全く違わないので、少女と銃の、魂の再生の物語がノンストップで味わえるはずだ。



マルドゥック・スクランブル The 2nd Combustion 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:マルドゥック・スクランブル The 2nd Combustion 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)より
4150310157
No.37:
(5pt)

素晴らしいの一言

今巻は、カジノ活劇の続きからボイルドとの決着まで。哀愁感の残る幕引きは、読者に思わず彼女たちのその後を想像させてしまう。

この巻を手に取ろうとしている人は、圧縮、燃焼と読み進めてきただろうから、もう、多くを語る必要はないだろうと思う。


この物語は、文句なしに、素晴らしい。



マルドゥック・スクランブル The 3rd Exhaust 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:マルドゥック・スクランブル The 3rd Exhaust 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)より
4150310165
No.36:
(5pt)

哀愁漂う結末で、キレイに〆ている

以前の版は未読。よって旧版との比較はできないが、
第一巻冒頭から紡がれる緻密な世界造形は圧倒的。
「日本文学としてはあくまで借り物のサイバーパンク」
と片付ける読者もいるだろうが、その深みある世界描写は
未来という舞台を借りただけの安直なSF作品とは一味も二味も違う。

翻訳文を強烈に意識した文体、造語に近いカタカナ語、
表現部分も相応にスタイリッシュ。

第3巻も冒頭から延々とカジノ描写。
ブラックジャックの心理戦だけでシリーズの
クライマックスを演出するとは度肝を抜かれる。
ラストはお定まりのボスキャラ対決。
哀愁漂う結末で、キレイに〆ている。

マルドゥック・スクランブル The 3rd Exhaust 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:マルドゥック・スクランブル The 3rd Exhaust 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)より
4150310165
No.35:
(4pt)

冒頭から紡がれる緻密な世界観は圧倒的

以前の版は未読。よって旧版との比較はできないが
冒頭から紡がれる緻密な世界観は圧倒的。
「日本文学としてはあくまで借り物のサイバーパンク」、
と片付ける人もいるだろうが、その深みある世界描写は
舞台を借りただけの安直なSF作品とは一味も二味も違う。

翻訳文を意識した文体、造語に近いカタカナ語、
表現部分も相応にスタイリッシュ。

クライマックス、お定まりの戦闘描写も
緊張高い文章で存分に読ませてくれる。

マルドゥック・スクランブル The 1st Compression 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:マルドゥック・スクランブル The 1st Compression 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)より
4150310149
No.34:
(4pt)

緻密な世界観は圧倒的

以前の版は未読。よって旧版との比較はできないが
冒頭から紡がれる緻密な世界観は圧倒的。
「日本文学としてはあくまで借り物のサイバーパンク」、
と片付ける人もいるだろうが、その深みある世界描写は
舞台を借りただけの安直なSF作品とは一味も二味も違う。

翻訳文を意識した文体、造語に近いカタカナ語、
表現部分も相応にスタイリッシュ。

第2巻は第1巻とは違い、スローなスタート。
途中から延々とカジノの描写が続き、そのまま終了、
これにはびっくりした。戦闘の舞台としてカジノ場が
選ばれているのではなく、カジノの参加すること、
それそのものが戦闘、そしてクライマックスだったとは!

マルドゥック・スクランブル The 2nd Combustion 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:マルドゥック・スクランブル The 2nd Combustion 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)より
4150310157
No.33:
(5pt)

学校に持っていき気づいたら授業も聞かずに読み終えてしまった



ある番組でマルドゥック・スクランブルの特集をしていて、初めてこの作品を知りました。
映画化されておれ、あらすじもとてもおもしろそうでしたので迷わず購入しました!

よんでみて、なかなかおもしろい作品でした。
できたら、映画の方も見たいです。

残念だったのは本が大きかったことです。

私は、本にカバーを付けているのですが
小説用のカバーだと小さくて
コミック用だと大きすぎます

それはすこし残念でした。

でも、読む価値はあるので買ってみてください。


マルドゥック・スクランブル The 1st Compression 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:マルドゥック・スクランブル The 1st Compression 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)より
4150310149
No.32:
(5pt)

読み始めたら止まらない。大傑作。

完全版第1巻。

スタートから、隠れ家での畜産業者(バンダースナッチ・カンパニー)、ボイルドとの最初のバトルまで。

2003年の最初の版。改訂新版。そしてこの完全版。これまで3度読んでいる。最初の時は、その圧倒的な存在感にただ凄いという感想しかなく、2度目には懐かしさと同時に、最初の時よりももう少し深い所まで覗き込めたような気がした。そして、今回の3度目、やはり、その凄さを感じた。当然それぞれの番で大幅な修正がなされているとはいえ、ストーリー自体は当初のものと変わっているわけではない。したがって、初めて読んだ時と同じ種類の衝撃を受けることはもうない。しかし、それでいてなお、読んでいて引き込まれてしまう。また、ある程度流れがわかっていることで、これまであまり見えていなかった部分が見えてきたのか、それとも文章が直されたため気付けたのか、バロットの変化の様子が非常によく見えた気がした。それは色々な人物との会話であり、或いは対決であり、そこから何かを得、変化もしくは成長していく過程が、その様子が強く感じられた。

まだこの作品を知らない人、読んだことがない人が羨ましい。願わくは、この作品に関する記憶を消去して、もう一度体験したい。
マルドゥック・スクランブル The 1st Compression 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:マルドゥック・スクランブル The 1st Compression 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)より
4150310149
No.31:
(5pt)

読み始めたら止まらない。大傑作。

完全版第1巻。

スタートから、隠れ家での畜産業者(バンダースナッチ・カンパニー)、ボイルドとの最初のバトルまで。

2003年の最初の版。改訂新版。そしてこの完全版。これまで3度読んでいる。最初の時は、その圧倒的な存在感にただ凄いという感想しかなく、2度目には懐かしさと同時に、最初の時よりももう少し深い所まで覗き込めたような気がした。そして、今回の3度目、やはり、その凄さを感じた。当然それぞれの番で大幅な修正がなされているとはいえ、ストーリー自体は当初のものと変わっているわけではない。したがって、初めて読んだ時と同じ種類の衝撃を受けることはもうない。しかし、それでいてなお、読んでいて引き込まれてしまう。また、ある程度流れがわかっていることで、これまであまり見えていなかった部分が見えてきたのか、それとも文章が直されたため気付けたのか、バロットの変化の様子が非常によく見えた気がした。それは色々な人物との会話であり、或いは対決であり、そこから何かを得、変化もしくは成長していく過程が、その様子が強く感じられた。

まだこの作品を知らない人、読んだことがない人が羨ましい。願わくは、この作品に関する記憶を消去して、もう一度体験したい。
マルドゥック・スクランブル The 1st Compression 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:マルドゥック・スクランブル The 1st Compression 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)より
4150310149
No.30:
(5pt)

2巻中盤からは寝食を忘れて最後まで読み通した

名作の誉れ高い本作を知ってはいたものの、サイバーパンクと聞いて
それに苦手意識があった私は尻込みした。もし私と同じような境遇の人がいるならば言いたい。
「それだけで読まないのはもったいない! ほんの少し勇気を出してみませんか?」と。

奪われ、嬲られ、すべてを喪った少女娼婦ルーン・バロットが、瀕死の重傷から電子干渉能力を得て、復活。
ウフコックやドクターという魅力的な二人のキャラクタとともに、自分を殺そうとした男の罪を暴くため奔走する。
悲惨な過去を生き抜いてきたバロットは二人の優しさに戸惑うが、徐々に心を開き、ふれあい、成長していく。その描写が実に繊細で巧い。
かと思えば、敵さんがバロットを始末しようと送り込む刺客との戦闘、暴力を大胆に描く。
しかし私が最も感心したのは、全三巻を通してのストーリー構成の巧みさである。
1巻終盤のようなバトルを中心に進めても佳作以上に成っただろうが、
作者はそれに満足せず文字通り、賭け<ギャンブル>にでた。欺瞞と緊張と知略が渦巻くギャンブルに。
その結果がどうなったかは、数々の絶賛や日本SF大賞受賞という結果が物語っている。

評判に違わぬ大傑作。
マルドゥック・スクランブル The 1st Compression 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:マルドゥック・スクランブル The 1st Compression 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)より
4150310149
No.29:
(4pt)

カジノ活劇編

全面大幅改稿による「完全版」の文庫第2巻。
 電磁力と重力制御システムで空中を自由に泳ぐ鮫たちに守られた実験施設「楽園」や、フェイスマン博士、脳組織の一部を互換した人とイルカの義兄弟など、またまた新たなセンス・オブ・ワンダーが炸裂する。
 後半の舞台はカジノになり、頭脳戦が繰り広げられる。
 ただ、この世界の警察機構と司法システムが今一つふに落ちない。

マルドゥック・スクランブル The 2nd Combustion 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:マルドゥック・スクランブル The 2nd Combustion 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)より
4150310157
No.28:
(5pt)

大幅改稿&新装版!

本屋大賞受賞で一気に知名度が上がり、ファフナー&マルドゥックの映画公開決定で今最も脂が乗ってる作家・冲方 丁。
本書は数年前に発刊されたマルドゥック・スクランブルに大幅改稿をくわえた新装版。どんなもんだろーと最初の方だけぱらぱらめくり即購入決定、冒頭部分から文章に手が加えられてます。
読点の不自然な多さが改善され大分読みやすくなった印象。
氏も絶賛する漫画版に触発されたエピソードも盛り込まれお得な内容に。
他にもバロットの心情部分が付け足されて、等身大の少女としての輪郭がより濃くなった(心身障害者駐車ペースでの行動など)
バロットの兄関連でヴェロシティとのリンクもあり、マルドゥックシリーズを愛読してきた読者は「なるほど、こう来るか!」と唸るはず。
世界観がよりわかりやすくなったぶん、バロット初診時におけるマルドック09のの説明など説明臭くなってしまった箇所があるのがやや残念ですが、畜産業者のトラウマが掘り下げられているのは嬉しい。
彼らが各々のパーツに執着するようになった背景が解剖され、よりその不気味な存在感と猟奇性が際立ちます。
マルドゥック・スクランブル The 1st Compression 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:マルドゥック・スクランブル The 1st Compression 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)より
4150310149

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