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マルドゥック・スクランブル
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【この小説が収録されている参考書籍】
マルドゥック・スクランブルの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.33pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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とあるSF小説で小説の面白さに目覚めてからジャンル問わずいろいろな小説を読み漁りました。本作も同じSF小説、しかもかなり評判が高い様子。期待して三部作すべて読み終わりましたが感想はどうかと言うと、まあ、普通かな?という印象。とりあえず先が気になってしょうがないという強いリーダビリティは感じなかったため三冊読み終わるまで数ヶ月かかりました。 世界観の説明を省いて読者放置で独走するSF小説が多い中で比較的読者に優しい作品だと思います。文章も読みやすいし、現代の感覚では共感こそしにくいけれどそれなりにキャラも魅力的、途中だるくて飛ばし読みはしましたが展開的には起伏もあり、三冊総合して☆3ですかね。 アクションが多い中で二巻中盤〜三巻中盤までのカジノ編は頭脳線に徹しており個人的には中だるみに感じました。漫画ならともかく小説でカードゲームを延々やるのは戦況をイメージしにくいですね、やっぱり。動的な展開が多かった一巻が一番面白く感じました。 猟奇的で気持ちの悪い描写はありますが、普段ホラーを読み慣れている方ならば平気なレベルだと思います。逆にあまり陰惨な小説を読んだ経験がない方は注意した方がいいかも。序盤からいきなり奇形タイプも出てくるので。 一番人気と思われる作品がパッとしなかったので正直残念でした。この作者さんの作品は何冊か既読済みですが文体や作風があまり好みでないのかもしれない…。ハマれば夢中で読めるんだと思いますが個人的には水準以下ではないけれど平均以上にはいかない作品でした。やっぱりまあまあかな。 | ||||
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何故だろう。 面白くないわけではないのだけど、この続きを読みたいという気持ちになれなかった。 ねずみのせいかな。私にとってはまとめ買いしなくて正解でした。 | ||||
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から続く激しい戦いは早々に一段落,この巻としての新しい物語が始まりますが, どちらかと言えば前半は静かで,閉ざされた世界に留まるのか,再び外へ飛び出すのか, 哲学的な問いも投げ掛けられ,穏やかな雰囲気の中,鋭い刺激に襲われた感覚を抱きます. 一方,後半に入ると,カジノホールを舞台にした華やかな流れへと移っていきますが, その目的や少女の変化のために必要なパートとはいえ,ルールを知らないと少し退屈に. そうなると,細かいゲームの描写も長く感じられ,緊張感は伝われどのめり込むまでは…. とはいえ,少女がある女ディーラに惹かれ,ルーレットにも重ねた生き方を語る様子は, 彼女の格好良さもそうですが,何かを見出した少女の今後の戦いぶりにも影響が現れそう. 何より,過去,そして今と,心身ともに傷つけられた『男』が己の有用性の証明を求め, 現在の使い手である少女が改めてそれに応えるラストは,彼女が犯してしまった失敗以降, 互いが勝手に作っていた『壁』が取り払われるようで,そこでの彼の一言が印象に残ります. ただ,またもや巻またぎとなる勝負の行方には,いささか焦れったさも覚えてしまいます…. | ||||
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愛されず,感情を切り捨て,殻に閉じこもる抑圧された人生を過ごしてきた少女が, 死の淵から救われ,新たな能力を得て,死なないため,生きるために抗い,戦う物語. ただ,いわゆる『ルビ』の多さや,硬めの文章はお世辞にも読みやすいとは言いがたく, 変態趣味の犯罪者たちや,グロテスクな描写についても,好みが分かれるところでしょう. とはいえ,人を信じられずにいた彼女が,相棒となる『男』に心を開いていく様子や, そのまっすぐで強い思いに,男の方がその距離感を掴みきれず,戸惑いを浮かべる姿は, 微笑ましくもあり,痛々しくもあり,彼女の危うさや彼の秘密も先へと話を引っ張ります. このほか,都市の象徴である螺旋階段に対し,さまざまな見方をする場面が興味深く, 自身のなるべき姿を見据える彼女の決断は,今後への大きな起点だったと感じるところ. また,終盤でのガンアクションは,これまでを振り払う圧倒的な強さと陶酔もつかの間, 一転,恐怖と絶望に追い込まれ,それでも彼への後悔と愛情,何よりも生きることを求め, 自分の存在,尊厳を脅かす相手に,相棒とともに再び銃を構える姿に強烈な印象を抱きます. なお,物語はここで一区切りとはならず,「そこで!?」という絶妙な箇所にて幕引き. 戦いの行く末はもちろんですが,彼女と彼の信頼関係の変化にも楽しみが向いていきます. | ||||
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日本SF大賞受賞作ということで以前から気になっていたこの作品。 まさか話の半分近くがカジノ攻略法とは思わなかった(笑)。 しかしまあ主人公グループはやりたい放題ですなあ。 バロットの超人設定に話の初めから引っかかりを感じていたが、それがどんどん大きくなっていってラストまで行ってしまった。 身近な電子機器を手も触れずに自由に操れる能力を、ただ単に事件被害者だからといって移植していいものか? その人物のひととなりも能力も何も知らずに、兵器用に編み出された技術を単なる治療と同じ感覚で当てはめるのは雑すぎないか? 結局バロットは怪物となり、電子機器どころか様々なものを操れるようになったが、その歯止めがない。 ただ彼女の倫理観に託されるのみ。これは非常に危うい状況だろう。 また、全身人工皮膚移植手術を受けたバロットが、見た目も生理的にもほとんど普通の人間と変わらないというのも出来すぎ。 美少女のまま、食事も排泄もするし涙も出る。電子撹拌もし放題。新しい能力のデメリットがない。 暴走を抑えるために体内に何か仕込まれて、生殺与奪を政府の監視役が担っているとか、血が緑色だとか、 「こんな身体にならなければよかった」と思わせるものがない。 はっきり言ってこんな能力を持つ人間(?)を、審査もなしに自由に生み出そうとするドクターは頭の中がどうかしてるんじゃないかと思う。 たとえバロットが突然変異の適合者としても、少なくとも電子撹拌の能力が備わることはわかっていたわけだし。 ウフコックという弾丸を無尽蔵に出せる魔法使いの道具ふうネズミも、都合よすぎる存在にしか見えない。 ということで、なんでもアリで主人公グループ無双のこの作品、作者の熱は感じるが、自分は最後までのめり込めなかった。 ということで、面白いところもあったが星は3つ。 | ||||
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瀕死の重傷を負った少女は,治療の過程で改造を施され, 人格を持ったネズミ型の武器とともに,復讐を試みる. ライトノベルとして出版されたようだが,内容はかなりのハードSF. 単に武器を仕込んだり,物理的な力を内蔵するのではなく, 「知覚力」という形での人体改造に新鮮味がある. その他のキャラクターにもそれぞれの特殊能力があり, それらを駆使した対決が見どころとなるはずなのだが, いかんせん,特殊能力の説明がややわかりにくく,対決の仕方に設定をうまく生かされていない印象. 情景描写・心理描写も平坦な文章で細かく描写してあるだけで冗長な印象を受ける. キャラクターたちの持つ背景には重みもあるのだが, 読み手をドキッとさせるような表現がないので,訴えかけてくるものに乏しい. 設定やストーリーは面白いけれど,筆力で減点し3点とします. | ||||
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SFというより猟奇的な小説だと思いました。 罪もない人の身体の一部を移植するサイケな奴ら・・・ 女性器を手の平に埋め込んでるとか、体中に目を移植とか フィクションだけど、やはりそこには殺された人の悲しみが 全然描かれて無くて、軽すぎかなぁと思ってしまう私です。 主人公の少女の悲惨な過去もそこまで必要かな? お父さんにレイプされるとか、それを見た兄が父を殺すとか・・・ お父さんが其処に至る経緯もないので、ただそういう ショッキングなことを詰め込みたい感じがしました。 否定的な事ばかり書きましたが、この後アニメを観ました。 それほど凄惨ではなく、それなりに楽しめたので 文章からくる印象とソフトにした画像では印象が違うんだなと。 なので人によっては感情移入出来る作品なのかも。 彼女が心優しいネズミと博士によって再生する過程が 良かったのでその点にもっと重点を置いても良かったのではないかと 思います。悲惨な描写が有るからこそ、再生が際だつのかもしれませんが。 | ||||
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作者独特の文体、手法に2巻中盤までで慣れれば となる感じがあり、慣れる前に読み止めてしまう人もいるかもしれません。 1巻を一気に読み解ける勢いならば問題ないでしょうが 1巻の50ページで止まる人もいるかもしれません。 気持ち悪い描写とかダークな部分の描写は、 上手いと受け取れるか、吐き気がするか、でも意見が分かれるでしょう。 話のテンポがとてもスローだと受け取るか、濃密に描かれていると受け取るかでも 意見は分かれるでしょう。 ハマれば面白い、ハマる前にとまる、という差が大きく出る作家だと思いましたので 評価的には悪くないが、万人受けでもハードボイルドやSF好きの一般向けとも違う気がしたので 3としました。 | ||||
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体を一部機械化された少女の再生の物語。序盤を読んでイメージしたのはコミック「銃夢」のような荒廃したSF社会とそれに翻弄される少女でした。後半は一転してひたすらカジノです。カジノのゲームを通して少女の成長と社会と向き合うスタンスが描かれるのですが、突然すぎる展開にやや戸惑いました。たしかに文章の力はすばらしく、ぐいぐいと引き込んで行く力があります。しかし、事件の背景や司法システム等に釈然としないところも多く、読後ももやっとしたところが残ってしまったのが残念でした。 | ||||
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3巻の表紙にトランプが散りばめられているように、 長い長いギャンブルシーンが読者によってネックですね。 2巻中盤から最終巻中盤までギャンブルの 戦術論が延々と続くのは流石に長すぎると感じました。 物語上必要な「戦闘」ですし、ヒロインがカジノで 精神的に成長する過程も読み応えあるのですが。 (作者の作品は人物の内面描写がとても巧みです) | ||||
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カジノシーンは多くの方が指摘されている通りに興奮します。以下に並んだ書評を読んで本書(三部作)を手にとった者からすれば期待通りのパフォーマンスでした。偉そうですが。 「物語の既視感」とはよく言ったもので、著名な批評家がその当時の売れっ子作家を指して評した用語です。「物語の既視感」とは「過去にいつかどこかで見たことのある話だ」という意味です。当時も今も変わらぬ売れっ子作家へと向けられたこの評価は、現在の文学(?)とりわけ、数多くのライトノベルについても当てはまるように思います。 戦闘系美少女の代名詞である「綾波レイ」を主人公に見立て「SPAWN」の世界観を拝借した作品。『マルドゥック・スクランブル』三部作に対する私の中での「物語の既視感」は概ねこのようなものです。 作者と年齢が近いからでしょうか。小説に完全なるオリジナル性を求めることが酷であることは承知しております。しかし、作品上の「物語出自」を見過ごすには、少々それらは露骨過ぎました。 「たしかどこで見たり、聞いたり、読んだりしたことのある」作品、この「Well made」な物語性こそ、安定した「マルドゥック〜」の人気を支えているのかもしれません。「良質な職業作家」の誕生は、いつの時代も歓迎されるものですから。 | ||||
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