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虐殺器官
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虐殺器官の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.03pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全273件 141~160 8/14ページ
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読後の爽快感が失われるように仕組んであるかのように感じる。もしかして…。 BGMはクラシックオンリーですね。 | ||||
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ここまで練られてるこの作品、グイグイ世界観に引きこまれてこれを読んで伊藤計劃さんのファンになってしまいました。 読んでいてとても納得できる作品で読後もなんとも言えない気持ちになりました。 これを読んだならハーモニーもどうぞ。 | ||||
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鮮やかなアクションの記述もありますが、内省的な考察が多い本です。ある意味、アメリカの内情をSFの寓話に仕立てて、皮肉っているようにも思えます。これからアメリカが進んでいくだろう道筋を先取りしているような感じです。著者の遺作である「ハーモニー」を読んでから、本書を読むと、ちょっと冗長すぎるようにも思えましたが、結末のオチは見事です。 | ||||
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他の人のレビューを読む前に自分自身の覚書のためにレビューを書きます。 ネタバレをしないように。 作者の意図は何だろう? 作者の意図を知る前に、自分自身がこの作品を読んでどう感じたか。 【共感したこと】 ・人は見たいものしか見えない。 ・痛みを知覚すること、感じること。この二つを遮断すること。 ・戦争の残酷さ。戦争のゲーム性。 ・引用されている数々の映画。 【自分が感じたこと】 洗脳社会。 映画「時計仕掛けのオレンジ」を撮ったスタンリー・キューブリック監督のテーマ「狂気」。 考えること、言葉、感情、与えられた行動パターン。 映画「マトリックス」のように娯楽性とメッセージ性の二面をもっている。 メッセージは、けっして人に教えられても理解できない。 なぜなら、人は見たいものしか見えないため、 見たくない現実や問題はたとえ目の前に起きていても、 けっして気づくことはできないから。 まるでオウム真理教の信者が呪縛から解けないように。 片目の猿がふつうと信じられている社会は、 片目をつぶっている方が幸せなのかもしれない。 | ||||
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凄すぎる…の一言に尽きます。初めて読んだときは主人公の行動が疑問に感じるかもしれませんが、2回、3回と読むうちに分かってくるはずです。 現代の戦争そして世界の構造を問う小説であるとおもいます。 著者がメタルギアのファンの方で、メタルギア好きの人はより作品を楽しめるのではないかと思います。 いろんなことを考えさせられる作品でした。 | ||||
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作家:伊藤計劃という人物を私は「MetalGearSolid」というTVゲームを介して知った。ずいぶん前のことである。 (小島秀夫監督作品である一連の「メタル」サーガ。そして監督のTwitterを通しても) 今では氏の作品は広く周知され、あちらこちらに計劃ファン、計劃読者が溢れている。 それを承知で私は勇気をもってレビューを書こうと決意し、綴る。 本作品「虐殺器官」はハヤカワ文庫JAより2010年2月15日初版発行がなされている。 今になりこうしてレビューを作成しようと思い立った動機はただ一つ 「時代が唸りを上げる暇さえ与えず急激に変化し、動乱の最中にある世界」 を切実とした現実的な問題として一人一人に突き付けられるからである。 個人的に一番堪えのは「アラブの春」が混乱の極みを尽くしたステージに移行してしまったこと…。 一連の報道をくまなくチェックして思ったのが… (あぁなんていうことだ…。こうも簡単にエジプトが堕ちるとは…) ”民主主義”とは非常に高度な意思決定のプロセスを常に経なければ機能・維持出来ない という物だと私は痛感した。 エジプトが事実上の内戦に突入してしまったことからも私はそう感じた。 ”シリア”は完全に内戦・紛争国になり平和な世界(少なくとも今現在の日本)からは隔絶された。そして”エジプト”も非常に危ういバランスにある。 先進国と呼ばれる国々はこれを見逃さないであろう。利用する。私ならそうする。 世界はシリア、エジプト、そしてアフリカ諸国を現代における戦場として選んだのだ。 少し話は逸脱したが、この「虐殺器官」が内包するテーマやメッセージは現在を、そして未来を読者に暗に予見させる。 「物語の背景は、モスレム原理主義の手作り核爆弾によってサラエボが消失し、”テロとの戦い”が新たなステージ入った近未来(おそらく2020年前後)。先進諸国では、市民の監視を徹底することで、自由とひきかえに安全を手に入れたかに見えたが、その一方、発展途上国では内戦と民族紛争が頻発し始める…」 以上本書解説より一部抜粋引用。 「市民の監視を徹底することによる安全」それに引き換える「自由」 これはもはや近未来のSF的演出では無い。 元CIA職員スノーデン容疑者によるとされるアメリカの機密事項流出事件で明らかにされた一端 作戦コードネーム:プリズム(アメリカ国内外の脅威に対する全情報の監視と把握。とされる作戦) 日本では官民揃って「ビッグデータ」の活用を本格化させる。 国民マイナンバー制の導入。これは公共サービスをよりスマートに国民に提供する為に導入されるシステムと聞く。個人の納税記録の一元化。などが主に挙げられている。そして、企業はこぞってビッグデータを経済に落とし込むだろう。今では一人一人の”生活・行動履歴”が毎時更新され、企業のデータとして収集・蓄積されている。 が、私はこの法案やデータ活用の狙いはそこにあるとは思えない。 狙いは国家による完全な「監視」に尽きる。と感じる。そして「支配」。プライバシーや個人情報保護などは無い。 以上のことは伊藤計劃氏の作品を読めば鮮やかに”読む”事が出来てしまう。(『ハーモニー』は特にそうした世界が描かれている) 駄文が過ぎたが私は伊藤計劃さんの作品がたまらなく好きだ。 一つのエンタラクティブなSF作品として氏は見事に、鋭く、鮮やかに、そして哀しく描き切ってしまう。 ”繊細で、愛おしくて、恐ろしい。 今こそ物語(フィクション)の力を思い知るだろう” 「MetalGear」シリーズ監督:小島秀夫 ナイーブな世界に生きるデリケートな人間 計劃作品を読んで改めてそう感じました。 未見で計劃作品をお手にされる際は… 「虐殺器官」→「ハーモニー」→「屍者の帝国」 の順をお薦め致します。 「MetalGearSolid GunsOfThePatriots」が「虐殺器官」の次に来る(出版されている)のですが…。 その作品はTVゲーム「メタルギア」をプレーした事がある人でなければ「??」となってしまう可能性がなかなか高いので、あえて飛ばして読んでもいいかと思いました。(制作する段階では”メタルを知らない人でも読めるように…”と工夫を凝らし書かれているのですが、はやり『?』になる人が多いようです。特に年配の方や、女性の方には少し敷居が高いかもしれません。普段から読書をされている方でしたら大丈夫かも…。笑) | ||||
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表紙がとてもきれいに管理されていて 気持ちよく本を手にとりました なかもきれいでした 期待にたがわず良かった | ||||
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時代が追いつかないうちに、 気になるならすぐに読むべし。 大満足でした。 | ||||
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心臓や手足といったものと同様に、人が生来備えている生理機能のひとつとして『虐殺器官』というものが、人間にはあると作者は言いたかったのかもしれない。 無自覚か、もしくは理性によって潜在化されている本能的な虐殺への欲求を、顕在化させる技術を確立したジョン・ポールは、世界各地で紛争を引き起こし、殺戮と虐殺を繰り広げる。 虐殺の目的は何か。顕在化させる技術とはどのようなものか。 ジョン・ポールの暗殺指令を受けたアメリカ情報軍のクラヴィス・シェパード(作中では『ぼく』、クラヴィスの視点で物語は語られる)の追跡行を通じて明らかになる目的は、あまりに利己的であるが、戦いの本質とは、誰が生き残るかという選択であると考えれば、それもまた究極の真理であるのかもしれないと、全編を貫く生と死の境目の曖昧さに思わされる。 ただし物語の構造を支える虐殺を引き起こす技術、虐殺の文法というものがいったいどういうものなのか、詳しく語られず曖昧で、フラストレーションが残る。またクラヴィスが取る最後の行動は、世界を守るのか破滅へと導くのか、物語の先のその後への余韻は重い。 それでも物語に引き込まれ、先へ先へと展開を読み急いでしまうのは、奇妙な戦闘機械とか、兵士が人であるままで機械的にコントロールされる様とか、SF的なアイディアが楽しめるのと、クラヴィスのあまりに人間らしい心の葛藤といったものに興味を惹かれたせいだと思う。 | ||||
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2年前に買って、衝撃でした!!遠からず近からずな、設定。ただ、虐殺器官に唸らされたが、これを深く掘り下げてほしかった!また、犯人の動機も分からないではないが・・・単純かと・・・人間て生きものは突き詰めていくと、こう結論づけるのも、過去の歴史を見たら分からなくもないが。けど、仕事しながら10日程で仕上げたなら、文句のつけようが無い!しかも、初めての出版本!格好いいよ! また、全作品とおして作者が伝えたいメッセージに考えさせられ、また作者の知識に影響を受け、様々なジャンル(脳、倫理、言語、物理、歴史、経済、生命etc)を読み始めました。 | ||||
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面白い。 単純にそう感想を述べられる小説は実はそれほど多くないのではないでしょうか? もう、本当に「読んでよかった」と思いました。 内容はSFですが、その展開に無理が無く文章も判り易い。 複雑な内容をこれほど興味をそそる文章で繋げ、そして読み手を引き込んで離さない文章力に脱帽です。 読み終わって、そしてすぐに読み返しました。 これほどの才能が若くして失われてしまった事を本当に残念に思います。 筆者の書く小説をもっと読みたい、そういう欲望に取りつかれること請け合い。 お勧めできる一冊です。 | ||||
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哲学談義をしながら殺しあうなんて、 どこのガンダムだ! 「人類を覚醒させるために、私はアクシズを落とすのだ」という話ですよ。ものすごく乱暴に言えば。(これくらいじゃ、ネタバレにならないよね?) SFガジェットの描写もおもしろく、ゴア描写もあり、安直なヒューマニズムに陥らず「生」を語り「死」を語る、 たいへん素晴らしい作品です。 | ||||
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あらゆるものがID で管理され、 誰がどこで何をしたか、何を買ったか。 そんな些細なことまで記録される世界で、 忽然と消える人間。 その人間が現れる場所には、 常に内戦が虐殺が混乱が巻き起こる。 ハイテクで死さえも、意識さえも生でさえも医療ではなく、 哲学の領域となった世界。 空想物語とは言えないような、近未来。 大切な人を守るために、貧しく関係のないものの命を 背負う覚悟は、きっと人間としてどこか矛盾した正義。 利己的ではあるけど否定しきれない。少なくとも私には。 最後は、主人公の弱さと、とても悪意と善意に満ちた 終わり方で、なんだかちょっと物足りなかったかな。 まるで世界の縮図を見ているようで、 文章もてんぽよく、読みやすく面白い物語でした。 | ||||
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オリジナルは2007年6月リリース。2012年4月25日電子版リリース。第1回PLAYBOYミステリー大賞【国内部門】第1位。2006年第7回小松左京賞最終候補。伊藤計劃のデビュー作である。 伊藤計劃は、2004年1月から『はてなダイアリー』で映画・SF評論ブログを開始していて、相当なシネフィルであったわけなのだが、本作を読むとその『源泉』はもっと多岐の文学・映画・音楽、そして生物学・武器・コンピュータに及んでいるのが分かる。そして、それらの『要素』は伊藤計劃という稀にみる才能によって、混沌とした一つのモノとなり、再構成して本作を創りあげている、と感じる。圧倒的に詩的で圧倒的に映像的であり、読む者を圧倒的に侵食する。デビュー作にして筆力は他の作家の追随を許さない高みに達している。 未読の方のために内容には触れないが、ぼくにはジョン・ポールの存在が特に圧倒的だった。そして連想したことが二つ。まず、映画『羊たちの沈黙』の中で主人公FBI訓練生のクラリスを演じるジュディ・フォスターが州立精神病院に措置入院されているハンニバル・レクター(アンソニー・ホプキンス)に会いに行くシーン。あのシーンでレクターが『言葉』だけによって多くの人間を動かしてしまう訳だが、とつとつと語り続けるジョン・ポールにハンニバル・レクターが重なってしまった。 そしてもう一つはジョージ・オーウェルの『1984年』に描かれたビッグブラザーの統治する世界の『先』がこの作品の描かれている世界のに繋がっているのではないか、ということだった。それはSFのように見えてSFでは無く、近未来のようで現在の一部のような気すらしてくる。 そして本作についても『ハーモニー』同様、実写版映像で観てみたい。多くの伊藤計劃のファンはそう思っているのではないだろうか。あるいは伊藤計劃自身が熱狂的なファンであったゲームデザイナー小島秀夫の手でゲーム化して欲しい、多くの伊藤計劃のファンはそう思っているのではないだろうか。今は亡き伊藤計劃のために是非日本のクリエーターに手がけて欲しい。 | ||||
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未来の米国を舞台にした話なのですが、 そう遠くない未来のようで想像力を掻き立てられました。 未来の戦争、国防はこんなふうになってるんだろうな…と。 まさにペンは剣より強し、の世界です。 グロテスクな表現が苦手な方はNGかもしれませんが、現実味があって私は好きでした。 主人公が宿敵から得た知識で驚きの行動に出たあたりから読んでも読んでも止まらなくなり、 ラストの章は何度も読み返しました。 ラストの終わり方、なんだかスカっとします。 | ||||
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伊藤先生のデビュー単行本。見つけ次第ゲットすべし。ママゾン検索では出てこないよ。 | ||||
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表題にはギョッとしますが、内容は人間の深層心理に迫る意味深なものがあります。ただラストがあっけないのが少し物足りない。 | ||||
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某女性キャラクターに対して「実はこの人こそが黒幕なのでは…!?」と邪推したのだが…。 小説自体は面白いです。 | ||||
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読み終わった直後の正直な気持ちをそのまま吐き出させていただきます。 伊藤計劃さんについては全く事前情報を知らず、そもそも亡くなられていることも知らずにこの本を手に取りました。 読んで、天を仰ぎたい気持ちになったのは久しぶりです。 実はハーモニーから先に読んでしまい、虐殺器官をあとから読むことになってしまったのですが、ハーモニーとは異なり、こちらの作品は最後の数ページに至るまで、一体主人公がどのような選択をするのかなど、欠片も想像できませんでした。 感じる主体、心、意思を伝達して比較するための言葉、というもの自体も器官であるというならば、確かにこの物語の世界ではこういうことが可能です。リアルかと言われればそんなことはない、ふわっとしたSF世界ですが、主人公が生きている未来の中で描写される事象が、私から見ても想像できなくない、あり得る未来だったため、なかなか肝が冷える想いを味わうことになりました。 小説としてどうか、というところよりも、着想の部分と、主人公の生き方に大変驚かされました。 是非ハーモニーもセットで読んで欲しい一冊です。 | ||||
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こういう話を書ける人が日本にいたのかと。久しぶりに読むことに没頭できた。 | ||||
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