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虐殺器官



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虐殺器官の評価: 4.03/5点 レビュー 369件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.03pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全273件 61~80 4/14ページ
No.213:
(4pt)

精神的に未熟な主人公?

※ネタバレ含む

文体がとても自分好みでした。無機質な文体がこの小説全体に漂っている退廃的な世界観を一層際立たせるような感じがします。内容も哲学やら世界情勢やら、いろいろ前知識があったほうがより楽しく読めます。

ただ僕の読解力がないのか主人公の心理描写が終始疑問でした

序盤の親が鬱陶しくなって軍隊に入ったこと、親の延命処置の拒否を決断した部分はなんとなく葛藤してるんだなぁーと読み勧めましたが、
後に今なお軍隊に居続ける動機が「生きるか死ぬかの状況に身を投じる事で自分が生きている実感を得たい」という理解しがたい感情描写
大した思いもなくなんとなくの動機で軍隊に入り大量の命を奪っておいて自分の罪を好きな女性に罰してもらいたい?赦してもらいたい?

「自分がそれらを選んできたということを、誰かに罪を背負わされたのじゃなく、自ら背をうことを選んだのだ、ということを、ルツィアが教えてくれたからだった」

いや、自ら選んでないし背負ってもなくね?ただ単にスリル中毒っていうだけじゃ?主人公がルツィアを好きになった動機も、親の延命処置の拒否も、全て自分の罪から逃れたいための行動に感じました
終始自分、自分です。ウィリアムズも彼のグレネードで死んじゃったんですかね?

ルツィアがいなくなってやっと自分の罪と向き合うかと思えば、母親が自分を愛しているという痕跡が見つからなかったこと(また、自分も母親のことがよくわからないため痕跡に頼っている)から人間の本性、虚無性、残虐性を見て絶望でもしたのでしょうか、
主人公の最後の行動はめちゃくちゃというか、罪背負う気無いじゃんって思っちゃいました笑

「僕は罪を背負うことにした」「とてもつらい決断だ。だが、ぼくはその決断を背負おうと思う。」

全然反省してねえなこいつ・・・

序盤は一見逡巡している繊細な主人公のようにみえましたが最終的には、家庭環境や状況と合わせて考えても理解しがたいです・・・
「人間は残虐性や環境に規定はされど最終的な選択は自ら選ぶことができる」と語り合いながらも結局現状そういうものから逃れきれていない人類、みたいなおちなんでしょうかね?

(長々感想文書きましたが、僕の解釈が全くの見当違いだったらすみません笑)

解説ページで主人公は設定上成熟していないと書いてありましたが、たしかに精神的に未発達だけど、人間性的にも結構問題のある主人公じゃないかなぁ・・・

しかしそう解釈してしまうのは、それこそこの小説で言うドミノ・ピザの普遍性のように、平和な場所でしか生活したことがない自分には分かりようもないことだからかもしれません・・・

極限の環境に生きる人間の複雑な機微があるのかもしれません。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.212:
(5pt)

これは当たりだ。

おもしろい。内省的な叙述でこの暴力。
喜んでる自分がおかしい。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.211:
(5pt)

面白いです。

よく練られた構成と展開。著者の教養の深さも楽しめる。夭折されたことが悔やまれます。
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4150309841
No.210:
(5pt)

何度でも読める本

実際に起こった紛争虐殺など取り上げていることが多く、国際政治など勉強している、してきた人にはかなり読みやすい仕上がりになっているSF小説。ただ、生物兵器?などは(とてもリアルに描かれているが)存在しないものなので初めて読む際には少々混乱する。
何度読み直していくうちに、細かな描写に気づき、違った面白さがみえてくる。これがデビュー作か…と思ってしまうほど。なんと惜しい作家を亡くしたことか、ただただ悔やまれる。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.209:
(5pt)

満足です。

ずっと読みたかったので、購入しました。中古本なのに、綺麗でした。
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4150309841
No.208:
(5pt)

これは面白かった。

作者がすでに亡くなっていたとは…。

単なるよくある近未来小説かと思いながら読み始めて、ち密な世界観にびっくり。
どっぷりはまり込んで読みました。

こんな小説の書く作者はどんな人間かと調べてみて初めて作者がすでに
亡くなっていると知りました。
人の心をえぐるような描写とふつう思いつかないようなストーリー展開を読んだ後では
なんとなく納得できるものがありました。
それにしてももっと他の作品も読んでみたかったと
本当に残念に思います。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.207:
(4pt)

面白が…※ネタバレあり

戦闘や人間性の描写がとてもリアルで、ストーリーも面白いのですが、
言葉の力とは、どういう中身なのか、非常に気になりますが、
そこの内容に関しては流石に難しいのか、一切書かれていませんでした。
想像におまかせしますってのも悪くないのですが、結局、一軍人たる主人公も使えたりして、
最後の方だけちょっと拍子抜けしてしまいました。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.206:
(5pt)

時間ができたので浸っています。

なにか ジョンルカレのスパイものをSF戦争ものに置き換えた情緒があり、ルカレファンとしては浸っています。アニメも見ましたが、小説がはるかに厚みを感じさせます。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.205:
(5pt)

人が人を殺すことの意味

作者の作品を初めて読んだが、博学で頭が良く、とても才能のある人だと感じた。若くして亡くなられたことは本当に残念である。
近未来を舞台にしたSFアクション小説であるが、それ以上に、思想性や文学性の高い作品。文庫本の帯に「現代における罪と罰」と書いてあるが、まさに、「人が人を殺すことの意味」が問われている小説である。この作品はストーリー自体はそれほど起伏に富んだものではないが、主人公クラヴィス・シェパードと宿敵ジョン・ポールやルツィア・シュクロウブの間で交わされる会話が極めて知的で哲学的であり、考えさせられる内容を持っている。
ジョン・ポールがやったこととその理由、クラヴィスが母親の安楽死を認めて苦しむ理由、「地獄は頭の中にある」といったアレックスの言葉、テロとの戦いで人を殺すことの倫理性、自分の殺意が虚構であることを知った主人公の心理、遺伝子とミームがすべてを決めているのではなく人間には選択の自由があること、選択した結果によって罰せられるべきであること、虐殺のことばは人間の脳にあらかじめセットされていること、虐殺の文法は食糧不足に対する適応であること等々。
クラヴィスが、ルツィアと再会して自分の罪を許してもらうことを願う場面があるが、これはルツィアに母親のイメージを重ねて、母親に許してもらおうとしているのであろう。
戦争が人口調節につながっているということは、私も以前に同様のことを考えたことがあった。
非常に中身が濃く、示唆に富んだ文章であるため、すらすらとは読むことができず、立ち止って考えさせられることが多かったので、読むのに非常に時間がかかった。まだ、十分には把握できていないので、いつか読み返してみたい。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.204:
(4pt)

普段SFは読まないけど

知人に進められて購入しました。
この本と冲方丁のマルドゥックスクランブルをすすめられて、どちらも一気読み。
どちらかといえば虐殺器官の方が読みやすかったです。

ハーモニーも欲しいなーとは思ってるんですが、それはまた今度。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.203:
(5pt)

独特の世界観

独特の世界観で、興味深く読みました。
ただ、怖いシーンが多いので、悪夢を見ました。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.202:
(5pt)

夢物語では決してない痛々しいまでのリアリティ

かつてSFマニアだった私としては、最近のSF界に全く暗かったのは痛恨。伊藤計劃の本がハヤカワ文庫にしては珍しく良く本屋に並んでるな、と思ったら、何と劇場公開アニメ化されるプロジェクトがあったのだ。それも3作品。で、デビュー作のこの作品がトリで今春公開らしい。
 衝撃的なデビューを遂げながらその時点で既に闘病生活中だった天才作家。そしてわずかな傑作を残して3年後には夭折。残された作品をアニメ化するプロジェクトが立ち上がるも、デビュー作をアニメ化する予定の制作会社が倒産。が、何とかその後を引き継いで公開にこぎ着けるとは、あまりにも劇的。
 さて読んでみた感想は、まず非常に読み易かった、と言うもので、とりわけアニメオタク世代にはすんなり受け入れられるのではなかろうか。内容はハードだし、実写にしたら目を背けたくなるような描写も頻発するけれど、決して読むのに難渋する所はなく、確かな筆力を感じた。難解な内容を難しく書くのはただの素人だ。
 9.11以降の覇権国家アメリカに抵抗するテロと言う現在進行形のテーマに真っ正面から取り組んだ内容で、近未来SFと言う形を取っているが、夢物語では決してない痛々しいまでのリアリティが迸り、スパイ小説的に評価されてミステリの賞まで受賞したのもうなずける。アメリカが代表する先進国の豊かさは、発展途上国を犠牲にして成立しているのではないか、と言う今日的な疑問にノーと言える人はいないだろう。現代日本に暮らし平和で豊かな生活を享受している私達は、発展途上国の貧困やそれに起因する内戦状態を遠い外国の話と思い、決して根源的に関わろうとはしない。もしかしたら、第三世界で多くの人間が貧困で苦しみ内線で互いに殺し合っている事態は、先進国の繁栄にとっては望ましいのではないか、と言う人道にもとる考えを極秘裏に実行しているアメリカ、と言うのが本書のテーマの一つである。そしてラストで主人公はまるで復讐するかのように、アメリカを内戦状態に陥れてしまう。
「虐殺機関」でなく「虐殺器官」なのがSF的アイディア。ヒットラーや、ポルポトなどの例に見るまでもなく大量虐殺の歴史を繰り返して来た人類は、虐殺を良しとする遺伝子を受け継いでおり、それを発動させてやれば自らは手を汚さなくても互いに殺し合いを演じ始める、と言う恐怖のテロリストを追う、アメリカ軍特殊暗殺部隊に属する主人公。仲間も含めて死屍累々の末に標的を捕縛するが、実はこのテロリスト、アメリカが自国の繁栄を守るために仕立てた刺客であったと言うオチ。
 完璧ネタバレで申し訳ないが、近未来でなく現在進行中なんじゃないかと思わせる迫真の傑作だ。非常に読後感は重く考えさせるものだったが、解説で触れられていた作者の最期に関する母親の話に私は涙した。とても近い身内で、ガンとの闘病の末亡くなった者が何人かいるので。伊藤計劃が描いた悪夢のような世界に、今私たちは生きているのである。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.201:
(5pt)

21世紀の博士の異常な愛情 (ネタバレあり)

自分を僕と呼称するナイーブでロマンチックなアメリカ軍の特殊工作員が良心にさいなまれながら暗殺を続けていき、虐殺を生み出す男にたどり着く、そしてその先に待っていたのは、博士の異常な愛情のような破壊的終末。すべての虐殺は善意をもって行われる。21世紀初頭の世界の混沌と混乱に何か共通の原因があって欲しいと願うところをうまくSFに昇華している。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.200:
(5pt)

ハーモニーと対です

ロシアで子どもが大勢自殺するという事件がありましたが、そういうことも踏まえると決してありえない話ではないと思えます。ただ、これはハーモニー書くために書いたのではないかと個人的には思います。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.199:
(5pt)

凄いSF

既存の日本の作家たちの甘ったるい倫理観にウンザリしていた私にとっては素晴らしい作品だった。
ただし映像化に向いているかと言えばそうでもないんじゃないだろうか?
著者の夭折が悔やまれる傑作。

なんだか他の人のレビューの評価が異常に低いので追伸する。

説明文が多いのは悪いことだろうか?
そもそも世の中というのは軍事的な知識に詳しい人の方が珍しいのである。
ほとんどの人は銃器なんか触った事もないし、軍隊組織のヒエラルキーも知らない。
例えば少将と少尉と少佐の違いを説明できる人が何%いるのか?
ツーマンセルとかフォーマンセルとか言っても意味が解からないのが普通の日本人である。
そこを説明しないで勝手に時間を進めるのなら作者の方がおかしいだろう。
本書はそういうところを丁寧に説明している良書である。

また本書は軍隊の最先端で活動する個人を主人公にしているので
自分を王様だと仮定してゲームを進める将棋やチェスの様な快感は全く無い。
しかし現実社会の中ではほとんどの人が歩駒やポーンなのである。

だいたいSFマニアという連中は「他人が褒めている物なら何でも貶す」というひねくれた人生を生きている人たちなのだが
このレビュー欄には特にその傾向がある。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.198:
(5pt)

読み返して震えた

2007年の時点でこの物語を書いた筆者は天才だと、発売数年後に読んだ時に思ったのを覚えています。
しかし2017年の今読み返すと、発売当時とはまた違った驚きがあり、まるで予言の書を読んでいるかのような気持ちになります。アラブの春以降の、内戦とテロが絶えない今の世界を見ている私たちだからこそこの物語の真の価値が分かるはず。十年前にこれを書いた筆者は正に天才です。
映画版は本作のダイジェストのようになってしまっていたので、ぜひ映画を見た人は原作を読んでみて欲しい。傑作です。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.197:
(5pt)

(MGS5+MGS4)/2

(MGS5+MGS4)/2
お互い影響を受けていただけあって非常に内容が酷似している。
メタルギアファンは読むべきだし、これを読んで気に入った人はメタルギアをやるべきだと思う。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.196:
(5pt)

文体の凄さ

私がいつも日本のSFに抱いていた最大のはとくに有名SF作家に見られる文体の欠如だ。アメリカ暮らしが長いので、英語の作品は英語で読んでいる。だから、海外で翻訳された場合、HarmonyのほうがいわゆるSFとしての完成度が高く評価が高かったのだとおもう。翻ってHarmonyを日本語で読むと、例えばメインキャラクターの背景の重さなどが、いたって抽象的だ。そして虐殺器官はまったくその真逆。好き嫌いは分かれる村上龍の作品のなかで、とにかく彼が描く戦闘シーンの生々しさだけはいつも感動する。虐殺器官は作品としてそれを凌駕する、声をもっている。その意味で、たぶん虐殺器官をSFという狭い領域ないで、評価するのは間違いだと思う。日本の現代文学が形骸化するなかで、こういう声に出会えたのは本当に奇跡のようにうれしい。さらに、彼が突き出したテーマはこのポストトランプの世界でいま重要度を増していると思う。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.195:
(5pt)

いいです!

映画を見た後に読んで見ると、その場面が
想像できます。なので余計のめり込んで読めました。今ではDVD発売待ちです(笑)
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.194:
(4pt)

作者の映画評が好きだったので楽しめました。

昔、ネットで見た映画評が面白くて本を手に取りました。
読後の感想は『マンガっぽい』
肝心の虐殺の言語の説明が物足りない為、現実感溢れる設定にアイデアが落とし込めて
いない気がする。
お話自体はシンプルで一人称の語り口がくどい。でもこれは好みの問題でしょう。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841

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