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警察署長



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警察署長の評価: 4.55/5点 レビュー 31件。 Sランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.55pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全31件 1~20 1/2ページ
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No.31:
(5pt)

良質な小説

少し前に読んで面白かった佐々木譲の小説『警官の血』(2007年)が、スチュアート・ウッズの『警察署長』(1981年)という作品から大きな影響を受けていると知り、いつか読んでみようと思っていた。今やっと読了して、これは『警官の血』とは似て非なるものだ、ということを感じているところである。

『警官の血』は日本の戦後史を背景とした、3世代にわたる警官の家族の物語だけれど、本作も3部作構成で、40年以上の歳月が描かれてはいるが、メインとなる3人の警察署長に血のつながりはない。むしろその属性は全く異なっている。それだけ物語に広がりや多様性のようなものがあるのが、いかにもアメリカらしい。

ところで、読む前は、なぜ本作がハヤカワ・ミステリ文庫ではなく、普通小説の分野であるハヤカワ文庫から出ているのだろうと思っていた。しかし読んでみて、なんとなくその理由がわかった気がする。ミステリとしてどうこう以前に、「良質な小説を読んだなあ」という感慨をしみじみと抱かせる作品なのである。

1つ「?」と思ったのは、ウィリー・コールという登場人物名が、なぜかP250だけウィリー・スミスとなっていること。これは著者のうっかりミスだろうか。あと(どうでもいいことだが)英語題名で『Chiefs』というとカッコいいけれど、日本語で『警察署長』というと、どうにもオトボケなものイメージしてしまうのは僕だけだろうか…。
警察署長〈下〉 (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:警察署長〈下〉 (ハヤカワ文庫NV)より
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No.30:
(5pt)

ぷはーっ!2度目の大満足!

老後の楽しみにしていた大作、初読から30年ぶりに読み終えました。米南部の時代背景ぷんぷんするデラノ、セピア色の世界に迷い込み、下巻半ばからは読み進むのが惜しかったです。大満足のあと次はいったい何を読めばいいのやら…途方に暮れてます。
警察署長〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:警察署長〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)より
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No.29:
(5pt)

本を読もう。

最高に面白かった。知らない本を探す楽しみをみつけました。
警察署長〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:警察署長〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)より
4150404372
No.28:
(4pt)

なるほど…面白い

上巻途中まで古き良き時代の牧歌的な物語が進行して行き、当初想像していた内容ではないなと緊張が途切れそうになるが
初代警察署長ウィル・ヘンリー・リーが凶弾に斃れて終わる第1部以降ページを捲る手が加速して行く。
物語と並行して描かれる1920年代~60年代アメリカ変遷の背景と文化や歴史が興味深い。戦時中に上げた功績が帰郷した際にその人の価値を決めたり、デラノ銀行頭取ヒュー・ホームズが若かりし頃のルーズベルト大統領との邂逅、医師のフランク・マッタ―が従軍先で見た対日戦の記憶を語る場面は物語の趨勢に直接関係しないが、何気無いエピソードはストーリーの奥行に寄与し現実味を加味させる。巧い作家、脚本家はこう言った術に長けている。
60年代に於けるアメリカ南部の閉鎖された町というのは他の小説や映画でも行当る事が多く、第3部の警察署長タッカー・ワッツは「夜の大走査線」のシドニー・ポワチエを連想させる。酷い事をしておきながら自分達の優位は揺るがないと疑いも無く考えている白人達に心無い言葉を浴びせられたり暴力を振るわれる辺りに闇に葬られて来た黒人受難の歴史を垣間見る。保安官でありながらタッカーを闇に葬ろうとするスキーター・ウィリスには心底ゾッとした。人攫い、若者の失踪にはチェンジリンングを思い出し、時代を跨ぎ警察を舞台にした大河小説という事では佐々木譲の「警官の血」が頭を過った。ケチを付けるなら犯人は途中で想像出来るし、死体が埋められている事にも驚きはないので猟奇殺人を読者に納得させるような動機が書かれていなかった事か。
似通ったテーマで書かれているデニス・ルへインの「運命の日」はこの小説を超えていると個人的には思っている。
警察署長〈下〉 (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:警察署長〈下〉 (ハヤカワ文庫NV)より
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No.27:
(4pt)

警察署長〈下〉

第2次大戦後、復員してデラノ警察に職を得たサニー・バッツ。やがて署長に抜擢された彼は、ウィル・ヘンリーの遺したメモから殺人事件のことを知るが、犯人の逮捕をあせるあまり、思わぬ陥穽に落ちてしまう。それから十余年が過ぎ、タッカー・ワッツが初の黒人署長として華々しく就任した。州副知事でウィル・ヘンリーの息子ビリーの支持を受ける彼は、前任者二人が解きえなかった事件に挑む。だが、ビリーの知事選出馬、黒人差別を続ける反動勢力の策謀が絡み、捜査は複雑な様相を呈してきた!全米に称賛の渦を巻き起こした感動の力作巨篇。
警察署長〈下〉 (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:警察署長〈下〉 (ハヤカワ文庫NV)より
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No.26:
(5pt)

名作!埋もれないよう「夏の百選・大人版」とか作ってクローズアップし続けて欲しい!

恥ずかしながら最近ようやく本作の存在を知り読んでみました。
アメリカという国の大きな流れが凝縮されたような作品でした。

人種差別などは今なお残る問題だと思いますが、最悪期と言える時代でも
必ず良心派が存在したこと、腐敗しない権力者たちが存在したこと、彼らには
絶えず勇気を与えてくれる素敵な奥さんたちがいたこと、皆が街づくり・国づくり、
そして政治が大好きなこと等々、アメリカの原型が垣間見える名作でした。

夏の季節は若者向け推奨図書のキャンペーンがにぎやかですが、本書などを
推奨するキャンペーンがあったらもっと早く出会えていたかもしれません。
警察署長〈下〉 (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:警察署長〈下〉 (ハヤカワ文庫NV)より
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No.25:
(4pt)

面白い!

アマゾンで買った本のみレビューしています。物語・作り話が好きなので小説しか読みません。リアリテイー等は関係ありません。事実と違うなどと言ってる人がいますが、なぜ事実じゃないと知っているのでしょうか?学者が書いているから?不思議で仕方がありません。物語では信長は本能寺で死ななくてもいいのです。面白いか面白くないかのみが判断基準です。それではよろしくお願いします。
警察署長〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:警察署長〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)より
4150404372
No.24:
(5pt)

これは名作だと思います。

とても満足した作品です。日本でもテレビ化されましたが、最後まで目が離せませんでした。二度読みましたが、又読もうかと思います。この著者に今はまっています。お勧めします。
警察署長〈下〉 (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:警察署長〈下〉 (ハヤカワ文庫NV)より
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No.23:
(5pt)

暗部を仮借なく抉りながらも感動的なアメリカ讃歌

南部の田舎町を舞台としながら、四〇年間、三代(連続して三代ではない)の警察署長による未解決殺人事件捜査を描いた大河警察小説。
ミステリとしての興趣はそれほどでもないが(ただし、犯人像はかなりユニークだ)、とにかくアメリカの地方事情や群像の描き分けが鮮やかで、頁を捲るのがもどかしいほどの面白さである。とくに黒人差別を軸としたアメリカ史の暗部が凄い迫力で描かれている。司法関係者が、囚人を奴隷レンタルして私腹をこやす行為が戦後まで続いていたなど、同国から民主主義を教わった日本ですら考えられない恥部であろう。が、この小説がすばらしいのは、そうした悪を許さず、正しい方向へと導いていこうと戦い続けた人々がまぎれもなく存在したこと、そして彼らが正義のヒーローでも何でもなく、欠点もあれば誤りも犯す、生身の人間でもあったことをきっちり描いている点だ。その意味で、アメリカは彼らが築いてきたのであり、この小説は暗部を正しく見据えることによってのみ成立する愛国の詩といえるだろう。
警察署長〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:警察署長〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)より
4150404372
No.22:
(5pt)

面白いとかそういうレベルじゃない。神

昨日、下巻を読み終わったけど、面白いとかそういうレベルじゃない。

単純きわまりないストーリーなのに、ページをめくる手が止まらない。
これは主人公たちのキャラクターが完璧だからだと思う。
清廉潔白で愛情深く、わが身を犠牲にしてでも弱者を守り、悪は絶対ゆるさない。
そんで、ときどき、ちょっと悪に染まりそうになるけどグっとこらえる。

そこに味付けとして、黒人差別撤廃への公民権運動が入ってくる。
確実に勝利すると、なんとなく分かっているからこそ、早く続きを読みたい。
そんな本。
警察署長〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:警察署長〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)より
4150404372
No.21:
(5pt)

懐かしい一作

この小説を会社帰りにいつものように書店に寄って何か面白そうなタイトルは..
と探していたら”警察署長”というタイトルに惹かれて購入した作品でした。
(購入した時期もまだ春先だったと覚えているので初版だったんじゃないか?と。)

アメリカ南部において今では、あんまり黒人への人種差別もなくなりつつありますが、
そんなアメリカ南部においてまだ人種差別という暗黒的な時代を描いた作品でもあった
ので、印象深く残っていたと。

それも今回、引っ越しの際、書籍の一部を仕方なく古本屋にて処分した中の作品だった
ので、当時も思い出しながら読んでいこうと。
警察署長〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:警察署長〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)より
4150404372
No.20:
(5pt)

双方?

ワタシが購入したのは、上下二巻セット。
すでに上巻側に感想を記述したんですがね。
警察署長〈下〉 (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:警察署長〈下〉 (ハヤカワ文庫NV)より
4150404380
No.19:
(2pt)

写真が命

届いた商品はネットに掲載の写真と表紙のデザインが違っていたため、2評価としました。ネット販売は写真に忠実でなくてはならないのでは、本の内容に問題がないでしょうが、商品を開梱したとき間違った商品が届いたのではと思いました、商品に忠実な写真掲載をお願いしたい。
警察署長〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:警察署長〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)より
4150404372
No.18:
(2pt)

写真が命

届いた商品はネットに掲載の写真と表紙のデザインが違っていたため、2評価としました。ネット販売は写真に忠実でなくてはならないのでは、本の内容に問題がないでしょうが、商品を開梱したとき間違った商品が届いたのではと思いました、商品に忠実な写真掲載をお願いしたい。
警察署長〈下〉 (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:警察署長〈下〉 (ハヤカワ文庫NV)より
4150404380
No.17:
(5pt)

継続

小学生のころNHKのテレビドラマで観た記憶があります。長い長い捕り物帳であるにもかかわらず、物語に引き込まれて観ていました。物語は「犯人探し」ではなく、所轄の犯罪を歴代の警察署長がどのように扱うか・・・という人間ドラマです。「善」「悪」ではないミステリー、必読です。
警察署長〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:警察署長〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)より
4150404372
No.16:
(5pt)

アメリカの世相と時代を反映した大作。

長編ですが、一気に読めます。政治、宗教、人種差別、思想、数十年に渡る、若者たちの失踪と、事件の解決。
単にミステリー、サスペンスではなく、登場人物も多い、世相を反映した、作品です。
テレビでも放映がありました。CSでも、放送されていました。DVD化には至ってないようですが。
一読の価値あり、です。
警察署長〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:警察署長〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)より
4150404372
No.15:
(5pt)

傑作!ぜひ読んでみて

有名な作品で読んでいる方も多いですが、読んでいない方にお勧めの作品です。佐々木譲さんの「警官の血」はたぶんこの作品を参考にしたと思いますが、
「警察署長」のほうが断然面白いです。この本は途中で犯人がわかってしまいますが、面白い。ミステリーと云うよりは、第二次大戦後から公民権運動までを
”デラノ“を舞台にした、人間模様を描いています。外国ものが弱い人も是非、読んでみてください

警察署長〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:警察署長〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)より
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No.14:
(5pt)

傑作!ぜひ読んでみて

有名な作品で読んでいる方も多いですが、読んでいない方にお勧めの作品です。佐々木譲さんの「警官の血」はたぶんこの作品を参考にしたと思いますが、
「警察署長」のほうが断然面白いです。この本は途中で犯人がわかってしまいますが、面白い。ミステリーと云うよりは、第二次大戦後から公民権運動までを
”デラノ“を舞台にした、人間模様を描いています。外国ものが弱い人も是非、読んでみてください
警察署長〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:警察署長〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)より
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No.13:
(5pt)

テーマ性とストーリーテリングの才が結実した重厚かつ雄大な作品

アメリカ南部の人口約千人の架空の町デラノを舞台にして、1919年に初代警察署長として選出された元農場主ウィルから三代に渡る歴代の警察署長がある事件に係わる姿を核として、町及びそこに暮らす人々を映し出した定評ある作品。上巻はウィルの息子ビリーが第二次大戦から大佐として帰還し、政治の道を歩み始めた所で終った。この段階では、本作はミステリと言うよりは、人種問題・戦争が兵士に与えるトラウマと言ったものを主題とした社会派小説に映った。下巻でそのテーマ性がより鮮烈となったが、バランスを意識してかエンターテインメント性を加味しているようである。

全体的にハードボイルド風味が強くなっているが、特に、ビリーの妻パトリシアの武勇伝には驚いた。着想外のエピソードであると共に、全編を覆う鬱々としたムードを一時吹き飛ばす巧みな演出である。上巻でF.ルーズヴェルトを、下巻でJ.F.ケネディをサプライズ的に登場させた事と言い、単なる硬派ではなく、読み手を惹き付けるツボを心得た作家との印象を受けた。しかし、第二次大戦後もアメリカ南部ではこうした社会状況だったのだろうか。暗然たる思いがする。人種問題や戦争が人々を狂気に陥れる姿が鮮明に映し出されている。これは当時のアメリカ南部だけの問題ではあるまい。その問題がデラノの町に仮託され、活写されている。

第三部の冒頭では、ビリーは49才の副知事となっている。そして、警察署長として初めての黒人を迎えるが...。作者の構想力には脱帽する。良く練ってある。テーマ設定だけではなく、ストーリーテリングの才もある。両方の才能がこの大河小説と言っても良い重厚かつ雄大な構想の作品を産んだと思う。そして、このテーマが現在でも世界中で生きている所に作者の信条・洞察力の鋭さを感じた。
警察署長〈下〉 (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:警察署長〈下〉 (ハヤカワ文庫NV)より
4150404380
No.12:
(4pt)

上巻のみの感想〜往時のアメリカの姿を浮き彫りにした力作

アメリカ南部の人口約千人の架空の町デラノを舞台にして、1919年に初代警察署長として選出された元農場主ウィルから三代に渡る歴代の警察署長がある事件に係わる姿を核として、町及びそこに暮らす人々を映し出した定評ある作品。

まず、20世紀初頭の田舎町で警察署を物心両面で構築する様子が綿密に描かれる。警察業務に不慣れなウィルは保安官に教えを乞い、保安官補(!)に任命される。アメリカにおける警察と保安官の関係が良く分からないが、時代スリップした感覚に襲われる。銀行家ホームズの政治的野心の一環としての警察署長選出という設定も背景として利いている。時代と地域を反映してか、人種問題も採り上げられる。K.K.K.への言及もある。そして問題の事件が起きる。拷問から裸で逃走したと思われる身元不明の若者の崖からの落下死。得体の知れぬ事件であり、犯人への怒りと自身の無力を覚えるウィルからは誠実さが伝わって来る。

4年後、F.ルーズヴェルトがデラノを訪れるというサプライズ(読者サービス?)の直後、第2の事件が起きる。第1の事件との関連性は手首の傷跡だけだが、ウィルを悩ます。だが、事件そのものより社会情勢・人間模様の描写に比重が置かれており、ドキュメンタリーを読んでいるかの様な写実感がある。特に、世界恐慌直前の暗いムードに覆われた住民の不穏な様子が巧みに描かれている。時は経ち、第二次大戦後、ウィルの息子ビリーは大佐として帰還する。そして、ホームズの後援を受けて政治の道を歩み始めるが...。

上巻を読んだだけだが、大河小説と言っても良い重厚かつ雄大な構想の作品である。ミステリと言うよりは、人種問題・戦争が兵士に与えるトラウマと言ったものを主題とした社会派小説に映った。往時のアメリカの姿を架空の町デラノに仮託して浮き彫りにした力作。

警察署長〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:警察署長〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)より
4150404372

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