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わたしを離さないで



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【この小説が収録されている参考書籍】
わたしを離さないで
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)

わたしを離さないでの評価: 4.10/5点 レビュー 707件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.10pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全90件 81~90 5/5ページ
No.10:
(1pt)

大したことない

常に先が読める物語。少しずつ真相を明らかにしていくのだが、馬鹿でもない限り先が読めてしまうので、その焦らそうとする展開に鬱陶しさを感じるだろう。ほとんどが真相に関わらない日常を描いているから、その部分でも退屈極まりない。好きな音楽にテープをなくしただの町に買い物にいっただの刺激もひねりもない話が大半を占める。飽き飽きしたところに出てくるのがはるか昔から予想していた”真相”。呆れた。また全編にわたり「セックス」が無意味に出てくる。とにかく頻繁に。中身のないセックス小説である。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.9:
(2pt)

静謐で抑制のきいた……ていうか退屈

静謐で抑制のきいた……などと賛美されているが、私にはただ退屈でつまらない物語だった。
「提供」が何を指すのか分からないままに読み進めるのは辛い。それは早晩明らかにはなるのだが、本質的な意味はしばらく、いや、最後までよく分からない。「介護人」にいたってはクライマックスに到ってさえ、結局は読者の想像に委ねられる部分が大きい。最後の元保護官の話が物語の世界観の種明かしにあたるのだが、それでも曖昧さは残されている。おそらく意図的に。下手に科学技術的な説明を導入して墓穴を掘るよりは良かったと思うが、私はディテールの乏しさに対する寂しさ、物足りなさみたいなものを感じた。いったいみんなは何に引っ張られて最後まで読んだのだろう。何度もやめようかと思った。著者のネームバリューとアマゾンレビューの評価の高さが無ければ途中でやめていただろう。読了できたのはみなさんのおかげです。ありがとう。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.8:
(2pt)

反則

文学チックな美しい表現でSFって反則なんじゃないですか。
クローンを題材とするならそれらしくディティールも緻密に描く
べきじゃないでしょうか。社会背景も何の説明も無く最後の最後で
いきなり全てを暴露されてもこっちは困るんですけど・・・・。

わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.7:
(2pt)

通り過ぎていく物語

少し期待しすぎた。
洋書には訳の問題があるので一概には言えないが、それにしても。

まず、テーマについて今日では少々使い古されたもののように思う。
別にそれ自体は問題ではないが、「提供」というキーワードのせいで、
それが何の話なのか早々に見当がついてしまい、オチがオチにならない。

加えて、どこに焦点を絞った作品なのかが今一つ伝わってこない。
そのため、テーマの重さに比して切実感がない。
淡々とした語り口と、最後の方で散見される感情的なシーンに、
アンバランスさを感じる。

また、このテーマの場合、原則論からしてそんなに単純にはいかず、
・一人残らず
・必ず
主人公を含む「生徒」達がああいった運命を辿る確率は現実にはとても低い。
現時点では確立していない新たな技術を根拠としている可能性は、
「ポシブル」の登場によってほぼ否定されている。
フィクションで技術論を展開する無粋さは重々承知の上だが、
あまりにも基本的な部分を無視しすぎていて私には看過できない。

仮にその部分を無視したとしても、今日のこのテーマを取り巻く環境を考えるに、
こういった悲劇的な状況が簡単に許されるとは到底思えない。
「一種のホラー小説だ」と思いきるにはあたかもこれが現実に起こりえて、
それに警鐘を鳴らす社会的作品であるかのような触れ込みでそれも思いきれない。

以上のことから、よく知りもせずにその深刻さだけで
いたずらにこのテーマを扱ったのか?と疑いたくなり不快だ。
ほぼ全く同じテーマで、もっとまとまっている作品、日本にありますよ…
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.6:
(1pt)

まだ途中だが・・・

まだ、幼少期のひたすらな思い出ばかりで、ようやく施設の子どもたちの運命についてはっきり語られたが、何だか、不自然さを感じて仕方ない。
5、6歳の子どもが、自分の作品を「展示されるかもよ」と友人に褒められて、誇らしく思ったが、すぐに「まさか」と考え直す・・・??他にも、10歳になるかならないかくらいの子どもから出るような言葉だとは思えない箇所が幾らか見られる。
長々しい、ひたすらな個人的思い出話は、思春期に近付くにつれ現れてくるであろう葛藤も自己嫌悪も、そういう情緒の変化や乱れといった表現が薄い。施設にいる主人公たちの思春期が、こんなだったらちょっとびっくりする。作者の思春期の感受性が、この施設の子どもたちには合致すしているだろうかと、疑う。
人によるとも思いますが、ヘッセの方が、ずっとそうした幼少期の内的な情緒の葛藤や、切実さ、感受性を反映した思い出の描き方が上手いと思う。やっぱり設定している状況が、実際に自分の記憶や過去と重なっていなければ、描き切れないところがあるように思える。
臓器提供のための子どもたちの施設というところまで来て、SFみたいに思えてきました。

わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.5:
(2pt)

つまらなかった

物語の設定が非現実であることを受け入れて読み始めましたが、小説の半ばまで学園生活と登場人物の描写が精緻というよりぐだぐた過ぎて、興が乗りませんでした。若い頃に出会っていればまた違う感想がもてたかもしれませんが。日の名残に感動して遠い山なみの光と浮世の画家を読んでからこの作品を読みましたが、まったくの拍子抜けでした。この世界観を感じることができる感性がわたしには欠けているようです。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.4:
(2pt)

臓器提供に、人間丸ごとのクローンが必要なのか?

端的に言えば、クローン人間候補を介護するストーリーだが、本来なら中心として描いてほしいクローンに関するところをほとんど描いていない。代わり描いているのは、実に瑣末でどうでもいいこと極まりない日常だ。これをだらだらと牛のよだれのように描いている。例えばクローン候補のガキが、周りのガキ共からイジメられているシーンがあるが、これについて将来このガキを介護することになるガキが、ネチネチと自分の心理を述懐する。このネチネチとした心理分析はストーリー全体を通して展開されることになる・・・。ネチネチと回りくどい事極まりないその表現にはつくづくうんざりさせられた。このガキもませてくると、いついつにセックスしましたなどと述懐することになるが・・・そのシーンにおいてもこのネチネチ心理描写が展開される。これが展開される度に、何度おいおい早く事の核心に迫れよと強く思わされたことか・・・。
この本は決してSFでは無く、介護日記だ。かといって介護対象者がクローン人間だから、真っ当な人間を相手にこれから介護や福祉の方向へ進もうと思っておられる方々には何の参考にもならない。この本を介護の参考にしようと考えて読もうとする人はいないとは思うが、しかしこの本の内容からいって、そのような読み方以外にどのような読み方があるのだろうか。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.3:
(2pt)

リアリティの欠如

『タイム』誌の「オールタイムベスト100」(1923-2005年発表の作品が対象)に選ばれ、柴田元幸氏によれば彼の「最高傑作」ということなのだが、私としてはどうしてもうまく小説の中に入り込めなかった。翻訳の大家の判断を前にして言うのは気が引けるが、とても正直に言うと、駄作ではないが、決していい作品でも成功した作品でもないと思う。

 物語は1990年台のイギリスを舞台に、臓器提供のために生み出されたクローン人間(彼らは「提供者」と呼ばれ、提供者になる前は彼らの世話をする「介護者」を経験する)によって展開される。主人公で語り手のキャシーと、ルーシー、トミーは世間から隔離された施設ヘールシャムで育てられ、やがて介護者として外の世界に巣立っていく。キャシーは介護者として優秀で、ルーシーの介護者をし、彼女が臓器提供で世を去る(「使命を終える」)と、トミーの介護者となる。この段階で、二人は愛し合っていたことを確認し(その愛はルーシーがトミーの相手だったためそれまで実現していなかった)、提供を猶予される期間を申請しようと責任者と思しき「マダム」を訪ねるのだが、すべては根も葉もない噂であり、提供者は決められたとおりに「使命を終える」以外にないことをヘールシャムの責任者エミリ先生から伝えられる。トミーもやがて使命を終え、キャシーも介護者生活を終え、提供者となる。――とても大雑把に要約するとこんな物語である。

 小説の第1部と第2部はヘールシャムとそこをでて介護者となるまでのコテージ時代に当てらているが、生理的に不愉快だったのが、その語りの文体と、生徒の一挙手一投足や噂をめぐる学園ドラマ調の物語展開である。「ルースががっかりして帰途に着くことなど誰も望んでいません。あの瞬間、これで安全だと誰もが思いました。そして、すべてがあそこで終わっていれば、確かにわたしたちは安全だったのです」とか、「このときは目をつぶりました。先輩たちに混じっている場で忘れた振りをするのは、百歩譲って、よしとしましょう。でも、わたしたち二人だけのとき、しかも真面目な話し合いの最中にやられたのでは、さすがに我慢できませんでした」といった文体とレトリックと内容。これは一体何なのか? イシグロ自身の文体と、訳者の文体(訳文自体はとても読みやすいのだが)の共同責任といったところだろうが、安手のおとぎ話を読まされているようで寒気がしてきた。

 本書の内容は、遺伝子工学と臓器移植の問題を背景にしている。政府はクローン人間の製造とその臓器提供を法制化しており、すべては合法、キャシーたちは「提供者」としての運命を甘受して死んでいくしかない。気になるのは、この小説では、臓器移植やクローン人間の倫理的な問題が扱われているようで、じつはまったく扱われていないということである。すべては所与としてあり、描かれているのは、それを甘受する何人かの人間の姿だけだ。「抵抗」や「反乱」の可能性はない。そして、避けがたく過酷な運命を前にした人間の姿ほど人を容易に感動させるものはない。その意味で、本書はきわめて安易であるともに、本質的な問題はすべて避けられてしまっている。

 たとえば、生殖機能を持たないクローン人間を安定して作る技術があれば、今日話題になっているような再生医療が可能になっている可能性はかなり考えられる。またこれほど大々的な臓器移植が行われているからには免疫の操作に関する飛躍的な技術革新があるはずだが、そうした免疫技術は当然癌治療に新しい道を開くはずで、その場合、倫理的に言ってもきわめて問題のある本書のような政策が行われるのか、きわめて疑問といわざるえない。結局、本書はできの悪いSFといった趣きがあり、「本当らしさ」の設定が正確に行われていないのである。

 言いかえるなら、本書における臓器移植やクローン人間は結局「意匠」にすぎない。戦争のような避けがたい運命における人間の運命といったものでも、同じ物語を語ることができてしまうだろう(彼らはいわば出征する兵士である)。そうした個別的な経験の質のようなものを捉え損ねているところが、本書の最大の欠点であり、それは、本書が臓器移植がクローン人間の問題についてきちんと突っ込んで描いていないことに起因しているように思われる。しかし、優れた小説とは、何物にも変えがたい(と思わせる)リアリティを読者に伝えられなければならないもののはずである。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.2:
(1pt)

本当は☆☆☆だが、過大評価されているので、警鐘を鳴らすため

つまらない小説構造である。最後に向けて落ちが徐々に構築されるという構造は小説としては一番品のない構造である。
この程度の想像力に驚いているようでは、読者としてはまだ幼稚だ。
小説とは、こんな落ちのために書かれるものではないし、落ちがなくても、それなりに読めるように仕上げる程度でもまだまだ駄目。
ベケットやジョイスやフローベルやカフカやペソアやシュルツらの小説に比べたら屁のような作品、それが本書である。
ジャーナリズムに騙されて本書を買った読者諸氏も多いことと思う。この程度の本を誉める解説を書いている、何某とかいう東大教授も最低の文学感覚しか持ってないか、ジャーナリズムに媚びへつらうかのどちらか(両方か?)である。
この程度の出来で大騒ぎするのは本当に小説というジャンルの偉大さを知らない連中か、拝金主義のジャーナリズムかのどちらかである。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.1:
(2pt)

絶賛されるわけがわからない

ディティールの表現うまさや、感情を丁寧につづった点はすばらしいと感じたが、テーマのわりに背景が薄いような気がした。
著者は日本人名だが感覚は外国人だなぁと、登場人物の感情の移行を読んでいて感じた。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)Amazon書評・レビュー:わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517

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