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サイレント・ジョー



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サイレント・ジョーの評価: 3.55/5点 レビュー 11件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.55pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全11件 1~11 1/1ページ
No.11:
(3pt)

冗長

良心的な作品だが長すぎる。そう感じさせるのには、背表紙のあらすじ紹介も一役買っている。いきなり「赤ん坊の頃、実の父親から硫酸をかけられ顔に大火傷を負った」と書いているが、作中ではこの部分が説明されるまでに主人公の心理描写を含めてかなりの頁数を割いている。おかげで読者にとっては、わかりきったことがもったいぶって明かされるという、まずい展開になってしまった。そのため、一気呵成に作品世界に引きずり込まれず、中断しながら読むと登場人物の多さが災いして誰が誰だかわからなくなる。読む価値はあるがいろいろな点で残念だ。
サイレント・ジョー (ハヤカワ文庫 HM)Amazon書評・レビュー:サイレント・ジョー (ハヤカワ文庫 HM)より
4151758518
No.10:
(4pt)

面白い!

赤ん坊の頃、実の父親から硫酸をかけられ顔に大火傷を負ったジョーは、施設にいるところを政界の実力者ウィルに引き取られた。彼は愛情をこめて育てられ、24歳になった今は、保安官補として働いている。その大恩あるウィルが、彼の目の前で射殺された。誘拐されたウィルの政敵の娘を保護した直後のことだった。ジョーは真相を探り始めるが、前途には大いなる試練が…アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞に輝く感動作。
サイレント・ジョー (ハヤカワ文庫 HM)Amazon書評・レビュー:サイレント・ジョー (ハヤカワ文庫 HM)より
4151758518
No.9:
(4pt)

醜い異形の者を主人公にしたにしては中途半端

本書のベストセリフ
「彼女は問題を抱えた人たち――とくに若い人たち――に
どんなアドバイスができるかと訊ねた。
どこでほんとうの自信を見つけるのか?
どうやって怒りと自己憐憫を遠ざけておくのか?
自分を信じること。
人と違うことを恐れないこと。
世のなかには自分よりひどい目にあっている人が
いつだっていることを忘れないこと」
このミスやら文春ミスやらで年間ベスト1位になった作品らしいが、
これが1位になった年は余程不作だったんだな。
じっくりと読ませてしみじみと感動させるタイプの、
文学寄りのミステリだが、文学寄りミステリなら、
これより、ランズ様の『ボトムズ』 の方が上だと思いました。
父親に硫酸を浴びせられ、醜い顔になった男が主人公の物語だが、
結局、家族愛も男女の愛も手に入れるよくある話である。
醜い顔と言っても、素顔を隠す必要のないレベル。
女子供が後退りうろたえる描写はあるが、
あまりの醜さに腰抜かしたり失神したり発狂したりする描写はない。
ユニークフェイスの私は曲がり角で出くわした女性に叫び声を上げられ、
地べたにへたりこまれたことがありますw
勤務先の社長の娘に「おっちゃん、変な顔してるね」
と無邪気に言われたこともありますww
通りすがりの女子中学生に「今の人、気色悪い」
と言われたこともありますwww
火傷の痕があるだけで、主人公は実はハンサムなのだ。
主人公は女性の方からキスされて相思相愛になり、
一晩で五発もセクースするほどラブラブファイヤーになって白けた。
醜い異形の者を主人公にしたにしては中途半端。
正義の仕事も愛も金も手に入れるご都合主義的な展開。
ミステリとしてのトリックはディーン・R・クーンツ にも及ばない。
ラストのアクションの拳銃のトリックは、
ディーン・R・クーンツ の『ハズバンド』 の方が、
ミスディレクションを仕込んでいて遥かに巧い。
トリックを期待するミステリではなくて、
文学的に感動汁という作品なのだろうが、
私に言わせると甘すぎる。
こんなもんで感動出来る普通の人々が羨ましいざんす。

サイレント・ジョー (ハヤカワ文庫 HM)Amazon書評・レビュー:サイレント・ジョー (ハヤカワ文庫 HM)より
4151758518
No.8:
(4pt)

ストイックな主人公、重厚なストーリー

赤ん坊のとき実父から顔に硫酸をかけられ、醜い痕跡を顔に残すジョーは、今や州の実力者の養父のもとで保安官補として立派に成長した。ある夜、ジョーの目の前で養父が銃殺される。真相究明に乗り出すジョー。周囲に渦巻く陰謀、実父との再会、明かされるジョーの出生、恋愛、と重厚なストーリー展開。ストイックに自らの意志を貫き通すジョー。
 なかなか読ませる長編だ。
サイレント・ジョー (ハヤカワ文庫 HM)Amazon書評・レビュー:サイレント・ジョー (ハヤカワ文庫 HM)より
4151758518
No.7:
(3pt)

ハードボイルドな、“若者の成長物語”

本書は、アメリカにおけるミステリーの最高峰、「MWA(アメリカ探偵作家クラブ)賞」・通称エドガー賞の’02年最優秀長編賞受賞作である。

日本では’02年「このミステリーがすごい!」海外編で第2位になっている。

保安官補であるジョーは24歳。刑務所の看守の仕事に出向している。赤ん坊の頃、実の父親に硫酸をかけられ、今も顔に醜い傷痕が残っている。施設に預けられていたが5才の時に引き取られ、養父母に愛情を持って育てられた。礼儀正しく、人呼んで‘サイレント(静かなる)・ジョー’。

6月半ばの夕方、敬愛する養父・南カリフォルニア・オレンジ郡郡政委員のウィルとともに、ある場所に物を届けた後、ひとりの少女に出会う。そして霧の立ち込めるなかで5人の男たちに襲撃され、養父はジョーの眼前で撃たれ、病院に着いた時には息絶えていた。
身を貫かれるようなショックを受けたジョーは、仇を討つべく、FBIの捜査官や保安官事務所の刑事らの助けを借りながら、真相を追う。

初めは、ある富豪の娘の誘拐に絡んだ事件だと思われていたが、やがてその背景には、現代アメリカ社会の持つ病巣とも言える、人種と貧富の差、富裕階級の傲慢さと腐敗、政治上の権力闘争による利権の奪い合いが見え隠れしてくる。そして、それらに関わるウィルの複雑な人間関係と、彼の暗い‘裏の顔’が明らかになる。

番犬のごとく養父の言うことだけを忠実に守ってきたジョーは、今や自ら考え、行動する。真剣な恋愛も経験する。それがどんなに醜悪な事実であろうと、真相を知ること、そして復讐することに対して、ジョーはクールなまでに迷わない。

本書は惹句に“感動のミステリ”という謳い文句が書かれているが、私は、淡々とした一人称の叙述で進行するストーリーのなかに、むしろハードボイルドな、“若者の成長物語”を見た気がした。

サイレント・ジョー (ハヤカワ文庫 HM)Amazon書評・レビュー:サイレント・ジョー (ハヤカワ文庫 HM)より
4151758518
No.6:
(3pt)

新タイプのヒーロー誕生。

どのような主人公か最初は見えてこない。ページが進むにつれジョーの
生い立ちが見えてくる。
いわゆる探偵小説であり、事件の当事者としてまきこまれていく過程は
ストーリーに引き込まれていく。何事にも対処できる能ある鷹が爪をか
くすジョーという人間性は読み手だけにあかされ、ストイックに鍛える
主人公ジョーとその控えめな物腰の理由がわかってくる。
ありうるアメリカ社会の現実とそこでもありえる犯罪にジョーがどう対
応し、対決していくか。謎解きもさることながらジョーの振舞いがい
い。ただ、このような人物像が現実社会とは遊離していると感じてしま
い実在感のなさが、ハッピーエンドのエンターテイメント小説にしてし
まっている。
サイレント・ジョー (ハヤカワ文庫 HM)Amazon書評・レビュー:サイレント・ジョー (ハヤカワ文庫 HM)より
4151758518
No.5:
(4pt)

米最優秀長編賞受賞のミステリー 主役のジョ-に惚れました

2002年アメリカ探偵作家クラブ賞 最優秀長編賞受賞。
父親に硫酸をかけられ顔に大やけどを負ったジョーは、施設で育ちます。大人になり保安官事務所に勤務する彼に・・・ 
  
 個人的な感想。 ジョーのような男を愛さない女はいるでしょうか。
あなたも ジョーに会ってみて下さい。
サイレント・ジョー (ハヤカワ文庫 HM)Amazon書評・レビュー:サイレント・ジョー (ハヤカワ文庫 HM)より
4151758518
No.4:
(2pt)

よく出来た作品だとは分かるが?

2002年度のアメリカ探偵作家クラブ、その他各誌絶賛ということで読んでみた。
作品のプロット、人物・風景描写などは確かにしっかりしていると思う。主人公の最愛なる父親が目の前で何者かに殺され、主人公JOEはその犯人を捕まえるべく追う展開、そこには亡き父の知られざる秘密あり、社会の汚い世界、そしてJOEを窮地に立たせるべく何者かが潜んでいる。そんな苦難にまけず成長するJOEには逞しさを感じる。 但し良く出来た作品ながら、地味、もう一工夫の何かが足りない。
評判が良すぎて期待してたわりには、ちょっと消化不良ぎみ。
サイレント・ジョー (ハヤカワ文庫 HM)Amazon書評・レビュー:サイレント・ジョー (ハヤカワ文庫 HM)より
4151758518
No.3:
(2pt)

よく出来た作品だとは分かるが?

2002年度のアメリカ探偵作家クラブ、その他各誌絶賛ということで読んでみた。
作品のプロット、人物・風景描写などは確かにしっかりしていると思う。主人公の最愛なる父親が目の前で何者かに殺され、主人公JOEはその犯人を捕まえるべく追う展開、そこには亡き父の知られざる秘密あり、社会の汚い世界、そしてJOEを窮地に立たせるべく何者かが潜んでいる。そんな苦難にまけず成長するJOEには逞しさを感じる。 但し良く出来た作品ながら、地味、もう一工夫の何かが足りない。
評判が良すぎて期待してたわりには、ちょっと消化不良ぎみ。
サイレント・ジョー (ハヤカワ・ノヴェルズ)Amazon書評・レビュー:サイレント・ジョー (ハヤカワ・ノヴェルズ)より
4152084472
No.2:
(5pt)

殺された育ての父親の真実とは?

幼い頃、実の父親に虐待され、顔にやけどの跡をもつ若き刑務官Joeを主人公とする犯罪小説。彼の育ての父親Willは政治家であり、Joeはそのボディーガードを務めていたが、少女誘拐事件に絡んでWillを目の前で殺されたことから、Joeは犯人の捜査に加わる。そしてその過程で、彼は自分の知らなかったWillの真の姿を知っていくことになる。殺人事件、誘拐事件に加え、まるで日本の政界のように高速道路に関する利権や性的なスキャンダルが絡んできて、政治犯罪的な趣もある。複雑な人間関係の中から、真犯人を探し出していく面白さに加え、JoeのWillに対する思い、実父に対する感情、女性に対する思いなど、Joeの心理面もよく描かれており、なかなか奥の深い推理小説と言える。Parkerの小説を読むのは初めてだが、今後他の作品も読んでみようという気にさせてくれる。英語は、比較的容易で読みやすい。
サイレント・ジョー (ハヤカワ文庫 HM)Amazon書評・レビュー:サイレント・ジョー (ハヤカワ文庫 HM)より
4151758518
No.1:
(5pt)

ヒューマンドラマでもある

主人公のジョーは、幼い時に父親から酸を浴びせられ、半分は醜く半分はハンサムな顔を持つ。彼を施設から救い出した育ての親、政治家のウィルは27歳になった看守、ジョーの目の前で殺される。父のボディガード役として、日頃から武器や武道に精通していたにもかかわず。ジョーの復讐が始まる。歯切れの良い短い英文は平易で、まさにページターナーと呼ばれる作者にふさわしい。388ページを10日ですいすい読み上げた。ジョーはタイトルの通り、内面にストイックな静謐をたたえている。トラウマをかかえた若者が敵と戦い、恋をし、自ら心を癒していく人間愛の物語とも言えるだろう。人間は外面じゃない、皮膚一枚下のところが大切だ、と改めて感じることが出来る。エドガー賞を獲得するだけのことはある。
サイレント・ジョー (ハヤカワ文庫 HM)Amazon書評・レビュー:サイレント・ジョー (ハヤカワ文庫 HM)より
4151758518

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