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博士の愛した数式
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博士の愛した数式の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.32pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全88件 61~80 4/5ページ
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映画を観てから本を読んだのですが、一つの事をひたむきに突き詰める。しかしそこには悲壮感もなく、損得ではない人間本来もっているであろう優しさも見える。 | ||||
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「数学」よいうよりは「数式」の美しさを語る博士と家政婦とその子供の物語。完全数や素数についてのくだり等々興味深くはありました。ただ、語られた話以上に歪ともとれる人間関係が気になります。他人の家庭に出しゃばりすぎの家政婦や、博士の異常なまでの子供好きの設定。全く活かされていない家庭環境の話。最後のプレゼントに向けてのご都合主義展開はさすがに呆れ気味になりました。純粋な博士という観点ならばこれらは無くてもよかったのでは。逆に現実とのギャップを描くのならば、より掘り下げるべきではないか。そんな風に思います。 | ||||
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とてもよく考えられていると思います。数学嫌いの私には衝撃的でした。初めて知る、数字に秘められた様々な真実。この本に出会わなければ一生数字を避けて生きていたかもしれません。話しの展開や人物描写もとてもよくできていると思います。ただ、私がひねくれているせいか、どうも感情移入することができないまま、それ程感動することもなく読み終えてしまいました。いくつもの驚異的なエピソードがあまりにも自然な流れにまとめられているため、かえって嘘っぽく感じられたのと、次々に出てくる数学の説明を理解しようとして気を取られすぎたのが原因かもしれませんが。 | ||||
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面白いです。数の不思議を博士から教わりながら、語り手の家政婦、博士とルート(語り手の息子)の間に「友人関係」が生まれ発展していくのがとても幸せな気分にしてくれます。ここには荒れる子供も、疲れたシングルマザーも、認知症の老人もいません。心優しい人たちが少しずつ相手のためを思って行動しています。あまり素直な読者とは言えない私の心も洗ってくれました。たぶん読書の効用の一つは「きれいな心を取り戻すこと」かも知れません。 ですからあら捜しは極力控えたいところなのですが、どうしても一つ謎が残ります。「eのπi乗+1=0」という公式を見たとき、ちょっと意地悪だった博士の義姉がどうしてあのように心変わりしたのか?もっと説得力のある理由が示されていれば星一つ増えたところです。 | ||||
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暖かい、優しい、そして、美しい小説であることは私も認めるのである。しかし、(映画化以前、すでに)この作品がこれほどのベスト・セラーになったのはなぜだろう?1)日本人は誰もが情報の洪水に溺れており、かえって情報収集に破綻を来している。そのため、わずかな手がかりに皆がすがって、地滑り的な流行が生まれる。2)誰にでも(並の国語力さえあれば)理解できる、平易な文章と内容。3)文芸作品に数式を導入したという目新しさ(斬新さ)。4)それを読んでいるというプチ・インテリ的自己満足。本書がもしも実話に基づく作品であったなら、私は「私」にも、「ルート」にも、もちろん「博士」にも、最大限の敬意を払いたい。しかし、これは創作である。「未亡人」の造形が不確かであることなど、欠点は容易に指摘できる。創作文芸の広大な宇宙には、この程度の恒星はいくらでも存在すると思う。 | ||||
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小川 洋子さんの作品をはじめて読んだ。女性に人気の作家らしい。数学を小説のテーマにした、知る限りわが文学史上初の快挙。数学に関するいろいろの工夫や仕掛けがあり、楽しく読むことができた。でも、著作からは残念ながら、数学の神秘さ、ゼロや無限の数がイメージできなかった。特別の感動もなかった。五木寛之の「さらばモスクワ愚連隊」や「海を見ていたジョニー」という初期作品には、確かにジャズやブルースが流れていた。レイ・ブラッドベリーは、色彩の表現が画期的であり、それは強烈だった。この小説を読み、フォレスト・ガンプだったろうか、レインマンだっただろうか、を思い出した。ラスベガスのカジノで、天才的な記憶力と計算力で大儲けをする障害を持つ悲しい男を演じたダスティン・ホフマン。家政婦のヒロインとその息子、そして博士。彼ら共通のヒロー、阪神タイガースの江夏豊。不世出の投手の思い出。江夏豊と博士、二人の才能、天才というべきか。しかし、何故、江夏なのか。よく分からない。そして、博士の義姉、未亡人、N。これも、よく分からない。作品は、殆ど、破綻しかけているのだが、数学の持つ不可思議さと、作者の腕力で読者を引っ張り、最後は「一杯の掛けそば」風にまとめるあたりはさすが芥川賞作家。読んで損はないということで星三つ。 | ||||
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映画になるということで、先に本を読もうと思って買った一冊です。題名から何だか暖かさを感じて買いました。博士、家政婦、その息子の三人の関係と、性格、環境はすごくうまく設定されていて良かったです。空気がゆっくり流れているのに、博士の記憶は80分と時間に縛られていて、読んでいる私に変な感覚を与える作品でした。 | ||||
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商業ラインに乗せるには完璧。だけど、小川洋子独特の歪みとフェティッシュが全部漂白されちゃって味気ないです。昔の作品をAとするとコレはファン的には正直いってC。でも、とっつきやすいのは確かで、文体は流石に美しくて的確。ただ…、「物語の消滅」とか「目的のない残酷」とか、そういう重くて暗い主題を淡々と書き出して生理的にキツい題材もサラっと並べて、でも「泣かせちゃうぜ!」な感情描写は徹底的に排除してきた過去の小川洋子作品から完全に外れてしまったようです。様々な「病」をモチーフにし続けてきた中でも、非常にその扱いが穏やかで、いかにも一般受けしそうなところもなんだか切ない。「博士の愛した数式」は100パーセント、生活の為に書いたのかもしれません。内容は…数字に対する圧倒的な暗記力と計算能力を誇るが、精神を病んでいる兄と、自堕落な生活をする弟が出会い、旅の末に和解する…という「レインマン」という映画がありましたがソレへのオマージュにも見える感動モノです。うまいです。多分、ふつうに読めば泣きます。「博士の〜」のおかげで昔の作品が増刷されるようなので、そちらを読むのも悪くないと思います。毒があります。 | ||||
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事故で80分しか記憶を維持することができなくなった老数学者と、彼の世話をする家政婦とその息子とのふれあいを描いていて、じんわり心に染み込んでくる佳作ではあります。でも、なんだかお約束的なストーリー展開が気になって感動できませんでした。愛というよりは同情に思えてしまうのです。 単に好みの作品じゃないだけかもしれませんが、皆さんの高評価には少し違和感を持ってしまいます。 | ||||
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いい話ではあったと思う。しかし感動する本として読んだ私にとってはかなり物足りなかった。なんとなーく話が進み私の注意力が欠落しているせいでもあるんだろうが、どこで感動するのかわからなかった。正直人にこれいいよ、と勧めることは出来ないなぁ。 | ||||
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なぜか数学者を題材にしたお話には、必ずといっていいくらい奇人・変人の数学者が登場します。この小説の中でも、記憶が80分しかもたないため上着にPOST ITを貼って忘れないようにする数学博士が微笑ましく(?)描かれています。これは、あきらかに頭の悪い文系人間の偏見が生んだ悪しき風潮であり、世の数学者はこれを差別として訴えるべきでしょう。博士の記憶の持ち時間がだんだん少なくなっていく分、子持ちの家政婦さんの博士に対する想いが深まっていく、というのが話の内容。(ビューティフル・マインド+アルジャーノンに花束を)÷2という簡単な算数程度の式であらわせる、お手軽な作品です。 | ||||
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うーん。いい作品だと思うけれど、好みではないです。絶賛の嵐の中で、自分がこの本の世界に引き込まれなかったのが残念な気もします。そうだなぁ、主人公のキャラがあんまり好きじゃないのだな、きっと。20代のきちんとした、ソツのない、素直な家政婦より、もっとオバちゃんの設定だったら良かった気もします。 | ||||
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知人に薦められ、また書店員191人が選んだ「一番読んで欲しい本!」とあったで、じゃあよんでやろうじゃないか、と手にとりました。比較的すっきりとした透明性のある文体ですいすい読めます。語弊をおそれずいえば、初期~羊あたりの村上春樹風の透明感を感じました。早い人なら数時間で読み終えることができるでしょう。数式を秩序や論理性、あるいは永遠性といったありがちなメタファーとしてではなく、逆に偶然の邂逅に見られる驚きやそのかけがえのなさへの慈しみとして用いているのかな、と思いました。例えて言うならレイチェル・カースンの「センスオブワンダー」を数学をネタに小説に焼きなおしたって感じ(よけい解りにくいか?)博士が示した「オイラーの定理」で、義姉の態度が氷解するくだりはまさに本書の感動的なクライマックスといえるでしょう。但し、所謂「泣ける本」というのとは少し違いました、私にとっては。(最も泣けることを期待して本を読んだ事など一度もないですが・・・)価格も含め全体的にいえば「まあいいんじゃない」って感じです。「よくできた物語。でも、文庫になってからで充分だったかな・・・何度も繰り返し読んで人生を共に過ごしたり、子供に背表紙読書でいつか手にとらせたい類の本でもないな」というのが正直な感想。ところで・・・これを「一番に読んで欲しい」っていうのは書店員としてはどうなんだろう、とまず思った。単年度の新刊の内から無理してそこそこのデキの物語を選んでばら撒くより、過去のコンテンツも含めてもっとほんとによまなきゃならない、よめばスリリングなものがあるはず。いまじゃPOPさえどこも画一的な「一見手作り風」になっとるがな。それと、「数学をテーマにした本邦初の文学」みたいな紹介されているが、『月山』『意味の変容』の森敦を忘れている。しかも、同じ芥川賞作家なのに完成度の高さは雲泥の差。20年以上昔、ラジオで角淳一アナが半分冗談めかして、「数学を究めれば文学になる。文学を極めれば数学になる」といったの記憶しています。この小説にそのコトバ以上のインパクトはありますか? | ||||
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数学があまり得意でないから読みにくいかなと思ったら全然心配いりませんでした。これは数字を愛する人全ての本です。主人公の家政婦とその息子ルートとともに数字の偉大さを博士に教わりました。 | ||||
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何故かこの作家の作品を読むと、常に何か既視感を覚える。つまりナントナク以前に読んだ覚えがある、とか読後の感覚を体験済みのような気がしてしまう。実際にこれに似た作品を具体的には思い出せないのだけど、なんとなく、知っているのである。しかしその既視感をしてでも小川作品の一ファンであった。なのに、この作品には切れを感じることが出来ない。小川作品は独特のオカルト性と透明な世界観が魅力と感じていたが、この作品に於いてはオカルト性が影を潜め、ひたすらリリカルな世界観のみで、甘さを感じる。なんとなく児童文学ぽいと感じてしまった。実際に様々な書評で目にした「泣ける一冊・・・」なんてことはあまり感じませんでした。 | ||||
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頭の壊れた博士+母子家庭=?この答えを253ページにわたって解答していくのですが、ストーリー的に、”良くある話”演算中に答えが分かってしまいます。それでも作者の思いやりのある文章で、朗らかな気持ちで最後まで読めます。エンディングが”良くある話”にならなかったのが、救いでした。優しい気持ちになれる書籍です。数学好きのみならず、江夏ファンも必読 | ||||
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本屋さんが選んだ本、ってことで読んでみたのですが、私にはいまいち感動が伝わりませんでした。ドキドキワクワク系が好きな人には、あまりおすすめではないです。というのは、文章が繊細で優しくて、読んでるうちに眠たくなってしまうからです。なので、飽きっぽくて集中力が続かない人にはちょっと酷かな。 | ||||
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評判になっていたので読んでみたのですが、予想していたものとは異なっていました。つまり、もう少し「ほら泣け、そら泣け、もっと泣け」というようなものだと思っていたのです。小川さんの本を読んだことがなかったので。ですから、そうしたものを欲している人にはけっしてお薦めしません。細かい性格の人にもお薦めできません。心を軽くして読むと、あっさりした読後感がけっこう気持ちいいかもしれません。 | ||||
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数学にひっかけたドラマです。素数やら、約数やらと、「あーそれ確かに昔やったよね」くらいしか出てこないくらいに、私は数学が苦手でした。そのために、主人公の女性が素数で感動したりするのを見て、「感動できるくらいの知性があって羨ましい」と思いました。お年寄りと、子供、成人女性の温かい関係がこの本の人気を誘っているのでしょう。これくらいしか書けないくらいの感想しかありませんでした。 | ||||
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う~ん。。『本屋さんが読んでほしい本No1』と書かれた帯に魅かれて読んでみましたが、そこまでは・・・というのが正直な感想です。期待しすぎたからかもしれません。でも普通にほんわかとできる作品ではあります。お父さんのいない少年と、女手一つで息子を育てる母親。この二人と二時間しか記憶を保てない老人の交流が描かれています。会うたびに記憶が無くなっているにもかかわらず、少年をとても大事に扱う老人の姿が心に残りました。 | ||||
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