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恋
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【この小説が収録されている参考書籍】
恋の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.37pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全122件 41~60 3/7ページ
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自分の頃にはもうとっくに学生運動の時代は終わっていました。それでも当時大学生だったいとこに影響を受けたという友人の話や、60〜70年代のロックが好きな知り合いがいたとか、最近のファッションでサイケデリックぽいものが流行るようになってヒッピーに興味を持ったり、本や映像でなんとなくその時代の空気はわかるようになっていました。そんなところに見たのが、先日ドラマ化されたこの「恋」。石原さとみ主演、井浦新、田中麗奈、斉藤工でしたが、ドラマが非常によかったので(音楽も。最後の「天国の階段」には泣きそうになりました・・)原作を読んでみようとこの本を手に取りました。 ドラマも美しかったですが、原作の方がもっと美しかった。陰惨なシーンもあるものの、全編、物語の世界にすっかり入りこんでしまいました。倫理だとか道徳だとかそういう世間一般の常識から見たら、背徳的で不道徳なことがいっぱい出てくるのですが、不思議にそれを感じさせない、そんなことはどうでもよくなってしまう、御伽噺のような物語だと感じました。基本、小池さんはいつまでも少女の気持ちを持ち続けている方ではないかと思います。この小説は女性の方が高い評価を与えるのではないでしょうか。いい意味で少女漫画的な部分があると思うからです。若く潔癖な少女と、美しい人たちの世界。自分がいつまでも属していたいと思うその美しい世界に侵入し、破壊しようとするものが許せなかった、そのような思春期の少女の心理と視点からこの物語は構築されているのでは・・・。そして軽井沢の描写が本当に美しい。ヘルマン・ヘッセの小説を思い出しました。また、片瀬夫妻の関係からふと連想したのはサガンの「スウェーデンの城」に登場する背徳的な兄妹、その愛すべき無秩序ぶりからはコクトーの「恐るべき子供たち」の姉弟でした。 正直、小池真理子さんの小説は今まであまり評価していませんでした。振り返ってみれば、評価できるほどものを読んでいなかったのです。ミステリを数冊くらい。たぶん後世には残らないような気晴らし程度のミステリばっかりだと思っていたのですが、これを読んで、さすが直木賞、まいりました、申し訳ありませんでした、という気持ちになりました(笑)。こんな美しい小説を知りません。いつまでもこの世界にいたくて、いつまでも読み終わりたくありませんでした。 | ||||
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10年程前に読んで良かったという思いがあったので、この度電子書籍版を再度読みました。夏の軽井沢のシーンは、今後も何度も読み返したくなるでしょう。 | ||||
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禁断の夫婦とアルバイトの女学生とのややこしいお話。時代背景が全共闘時代であり、学生運動が盛んではあるが、ちょっと私にはリアリティが欠けるように思ってしまった( ノД`)… | ||||
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久しぶりに大人の本に逢えた気がしました。 小池さんの作品には透明感のある感情を感じます。 愛は難しいものなんだと改めて感じさせられました。 | ||||
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直木賞受賞作、昨年やっとドラマ化された…ということに興味を持って読みましたが、主人公の語る「秘密」の内容があり得ない設定で長々を読ませた割りには唖然としました。どなたかがコメントで書かれていましたが、軽井沢の風景描写は素敵でロマンチックな気分になれました。 | ||||
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読書など、ふだんしない私。ドラマ化の情報を知ったのが放送後。今、最もキャワユイ女優の石原さと美ちゃん。ドンナフーなお話だったのかと。 ミーハーな興味でご購読。 ぐんぐん読み進みながら、途中でナメコを栽培し、マタイの受難曲をきき、これ以上ないヒマツブシになりました。 ァァ。キンドルたのしい。 勢いついて 小池真理子さんの短編集も買っちゃった。 | ||||
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ここ数年で呼んだ書籍の中で一番の残念な書籍と思わざるをえない内容。 恐らく多くの方が同じような印象を受けると思いますが、 まずページを読みはじめ最初の振りは期待を十分煽るものであり、 先が読みたいなと思わせるものであるが(主人公の女性の過去が書かれ始める箇所)、 そこから主人公が手紙を送り、強烈な秘密があるといいだした所までは、 文章やシーンを無理に前後させている事は我慢できたのだが (明らかに意図的に全編にわたり、シーンを無理やり細切れで前後させるので多少イライラします) 最終的に、主人公が(ネタバレになれないよう内容はぼかしますが) その重要な箇所を数時間かけて告白する、即ち、読者が一番知りたいクライマックスが ありえない内容で猛烈にガックリする。これがもう最大の失点と思う。 つまり、主人公が記者に、過去の秘密を死ぬ前に告白するのだが、 その告白を1、2とわけて書いている所が、余りに余計な言葉、表現が追加されており ただひたすらに長文に飾り立てたものにしかみえず 作者が自分の文章力自慢でもしたいのか?と思うほど、 せっかくのストーリーを、最悪の結果にしてしまった感が襲ってきます。 本当にガックリする全体の流れで、主人公の告白文の無意味な 言葉の応酬に、最後まで読むのが苦痛になりました。 本当に残念な書籍です。 | ||||
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想像の世界でしたが私の心の中にも三人が生きている気がするほどリアルでした | ||||
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読み進むにつれ、ドラマを観ているように状況が手に取るように読み取れて、とても面白い作品でした。 | ||||
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現実性には乏しいストーリーだとは思うが、心理サスペンス的な要素が強く、面白いストーリー展開であった。主人公がなぜ、ここまで、この夫婦に惹かれたのか、その背景もあったほうが説得性は高かった。一方、60年代の退廃的空気は非常によく描かれている。 | ||||
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すばらしい。私は、作者小池真理子さんと同世代だと思われますが、この作品が時代を切り取り、その背景の上に作品を構築されている手腕は見事というほかはない。主人公とは異なる性の私ではありますが、自分を主人公にそのまま投影しながら読ませてもらいました。直木賞もうべなるかな。 | ||||
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初めて小池さんの本を読みました。 ちょっと昔の良い文学作品の雰囲気で、主人公が「恋」をしている気分をとても感じることができました。 | ||||
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初めて小池さんの作品読んだのがこちら。 何読んでわからない時は肩書き・・・直木賞作とかって感じで書店で選び。 今にして思えば、初期のミステリィと後の恋愛的ヒューマン小説のちょうど中間的、ターニングポイントだったのかな??? 直木賞作だから彼女の最高傑作だとは思わない・・・ それはどの作家作品にも言えると思うけど・・・ だから★4 軽井沢描写で小池さんの右に出る人はいないんじゃないかなとも思う作品。 ただ先ほども書いたけど、軽井沢なら「冬の伽藍」の方がいいと思うし、作品の内容も冬の伽藍の方が私はいいと思う。 恋が私の最高傑作ではないね・・・ 小池さんで言うなら、「欲望」「冬の伽藍」「無伴奏」かな。。。 一つなら「欲望」を最高傑作としたい。。。私的には・・・ 最近ドラマになるみたい・・・ 小池さんの文章力、繊細で清楚で事細かな描写を映像が超えるとは私は踏んでいない。 小池さんはそれだけ大作家だと思う。 ただ恋自体の作品は★4です。 余談ですが、冒頭のマタイ受難曲はいい曲です。冬の今おススメだし、クリスマスにぴったりなBGMだと私は想う。 | ||||
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主人公が男を愛するのは理解できますが、その妻も2人セットとして愛すと言う感覚が、新鮮で風変わりだなぁ~~こんな恋愛もあるのか~と感じさせられます。 最初は自分の友人とも性交渉をする自由奔放な妻をとがめるでもなく公認し自然に受け入れている夫が 不思議でこんな奇妙な夫婦関係などありえないと思いながらで読み進んでいくのですが、、、。 終盤にさしかかり、その謎が解ける時 あ~~~こういうことだったのか~~と一瞬息を呑む瞬間があリ、この夫婦の性への異常とも思える行為の訳が理解できるように思えるのです。 この小説のドラマ化が今冬12月16日に決定したようで、とても楽しみです。 | ||||
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直木賞受賞作品はやっぱりおもしろいですねー。読む価値あり。 一人の女性の寂しいお葬式のシーンから物語は始まります。その暗いシーンから、若かりし頃 恋?いや、官能に溺れる若い女性、いや、少女か?とにかく、 石原さとみさん演じる主人公が過ごした、鮮やかで瑞々しくまた、デカダンな日々。 このコントラストがすごくはっきりと描かれています。 全体的にセピア色の感じの小説でしが、恋というタイトルが濃厚すぎてクラクラきました。 | ||||
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作家の描く恋 恋愛には精神的、性的な感覚がちりばめられていて、時として書物だからこそ読めるけれど、と思いながら恋愛小説とだけは言いきれない世界に浸されます。日常生活でありそうで、なかなかこのような生活はありえないと、でも読んでみれば引き込まれてしまう、小池麻里子さんの作品はあまり読んでいませんが この作家の独特の感覚は他の人には無いように感じました。 いろいろあってたどり着く終章、特に良かったです。 | ||||
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柩の中の猫 (集英社文庫)を昔読んだ時とても良くて、何回か読み直してしましました。 でも「棺〜」は美しいけどとても孤独で不幸なラストだし、平凡な生活を送っていた独身女子としては その異世界が美しいのに寂しくて、憧れてしまうけど怖くて、しばらく小池真理子さんは封印していました。 当時はインターネットが無かったので評判が判らなかったのですが、フト検索してみたら 意外と小池ファンでも読まれておらず、こちらの作品が直木賞をとった上評判が高いので期待半分、 不安半分(また異世界にはまったままになったら困りますw)で読みました。 読み終えてみて、とても満足。 学生運動の時代に自殺した女子大生の日記二十歳の原点 (新潮文庫)、 同じくあの時代を舞台にしたノルウェイの森 文庫 全2巻 完結セット (講談社文庫)、と あの時代、こういう虚無や孤独を抱えていた若者が多かったのかもしれない、 となればあの「革命の夢」に駆り立てられた若者が多かったのも、なんとなく理解できた気分になれました。 片瀬夫妻に主人公布美子が溺れていく理由や気持ち、信太郎と雛子の関係の(二人ですら気がつかなかった)澱、 そこを見抜いてしまう大久保、そんな大久保に銃を向けてしまう布美子、その理由、全部納得が行きます。 私が布美子の立場でも、そうとしか行動できないかもしれない。 終盤、やさしいハッピーエンドでよかったです。布美子が愛した夫妻は、やっぱり夫妻だった。 「棺の中の猫」は不幸なラストだったけど、この「恋」はその分もなんだか供養できたような気になりました。 | ||||
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「午後のメロン」高樹のぶ子 離婚後、母と二人暮しをしていた、その母を病気で亡くした雪子(現四十二歳)の許に訃報を聞いて小学校四年時当時には若かった担任教師の深江(現五十六歳)が焼香に現れた。これまでの自分の人生では決して起こらなかったこととして会ってその日のうちに体の関係が出来てしまった雪子だが、それには遠い昔の怪我の思い出が重要な役割を果たしていた。怪我を思い出させたのは深江の方だったのだが…… ネッカチーフの縛り跡と痛み止めの薬が意味深い小道具となっている。 「緋色の家」小池真理子 八十を過ぎた老母の世話をするかたわら会社勤めをする節子は、ここ数年、旅行はおろか自宅のある小諸市から出ることもなくなっていた。妹の夫に頼まれ、病気の妹を見舞うために上京した節子は、病院の正面玄関脇の電話コーナーで母に電話をかけ、そこを出ようとしたとき、白いポロシャツに紺のサマージャケット、チノパンツ姿の四十代と思われる男に声をかけられた。男は節子に向かって「昔、大田区のY中学で教鞭をとっていらした……」と問いかけるのだったが…… 母に贔屓された優秀な兄と問題児の弟。その兄の方に出会った場所が病院ということは? 「海辺の貴婦人」藤堂志津子 家族に可愛がられすぎたため無口に育ってしまった『私』は、約三年前に妻子ある男性との恋愛に敗れてから男女関係には臆病になっていた。十七歳のときからの知り合の紀昭には珍しいことにその年、夏の恋人がおらず、そのことを聞いた私は友だちとしての気安さから紀昭に、海に行きたい、とせがんだのだった。海を見るのが好きな私だったが、海に入るのは怖く、また直射日光にも弱かったため、まるで、いともシックな貴婦人のように海を眺めるのだったが…… 紀昭に憧れていたが、彼のタイプではないと知っていた『私』のアブノーマルというほどでもないがノーマルでもないセックスを経て取った行動とは? 「コンセプション」篠田節子 その昔、ハイレグで売った元タレントで現在作家の北岡梨沙は自分を育てた編集者の正木が退職すると聞き、少なからず驚いた。正木は、悪性腫瘍で寿命があと一年命が保たない妻の最後を見届けるために社を辞したのだったが…… 常に前向きで明るい妻と、その妻の前向きさと明るさに疲れてしまい、どんどん小さくなっていく男の対比が妙。 「紅地獄」皆川博子 芝居道具を製作する職人頭の家に生まれた亜矢子は九歳の頃から目にも見えず手に触れる形もない陶酔的な感覚を覚えていたため、現実の男を迎え入れることは索漠とした苦痛以外の何ものでもなかった。ある夜、かつて父の許で働いていた女職人が亜矢子のマンションを訪れ、図らずもある芝居道具のからくりが彼女の陶酔感に関連したことに気付かされたのだが…… 芝居に関しては調べた感があるが、現実の層をくるりと引っ繰り返してしまう技巧は一級品。 「浮島」稲葉真弓 DINKS(ダブル・インカム・ノー・キッズ)の佐和は、ある日自分でも気付かぬ衝動に駆られて公園で母の帰りを待つ子供を誘い、電車で数駅先の遊園地に向かうのだったが…… 日常にポッカリと開いた傷口は、まるで赤く華やいだ奈落、ということなのだろう。 「匂い」高橋洋子 ようやく二十三になった弓子が付き合っていたのは、女は四十からだよ、と口にする、三十五歳の達夫だった。達夫には女優を生業とする別れた妻がいて、弓子が美容師でテレビ局のメーク室に出入する関係もあり、二人の会話にも良く登場した。その元妻がある夜からしきりに、まるで弓子がそこにいるのを見透かしたように達夫の許に電話を掛けて来るようになったが…… 別れてもどこかで繋がっている男と女の絆に一度気付いてしまえば、居場所なく弾き飛ばされてしまうのは必然かもしれない。 「エーゲ海のように」阿木燿子 六本木の会員制クラブに勤める茉莉江は客の草加に誘われエーゲ海をクルージング中だったが、それまでの旅行中、草加は茉莉江に性のフィニッシュを一度も決めてくれなかった。茉莉江の勤めるクラブは一見さんお断りで、草加は、長身/筋肉質で個性派のモデル=ルナから店を紹介されたということだったが…… お話の先がどうなるのだろうと油断しながら読んでいたら見事にやられた。短編集の最後に心地よく騙されて祝杯! | ||||
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浅間山荘事件の時代を背景に、3人の男女の物語が進んで行く、読み進むほどに男女のドロドロの世界にのめり込むほど読みふける。直木賞もうなづける出来栄え。 | ||||
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篠田節子のコンセプションは、恐怖小説なのかもしれない。 小池真理子の緋色の家も、恐怖小説だろう。 | ||||
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