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恋
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【この小説が収録されている参考書籍】
恋の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.37pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
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主人公たちの貴族趣味的な嗜好についていけない。生きてる実感のない人たちに共感できない。小説出来栄えとしては秀逸で、ハッとさせられる結末です。読み手を選ぶのかな。いわゆる純文学的な雰囲気はありますが、純文学にはついていけないね。 | ||||
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最初は、価値観や感覚が違う人のお話を興味深く読んでいましたが、ちょっと飽きがきました。 展開もある程度予想通りだったので、ちょっとしんどかったです。 もう少し、スリリングでスピード感があり、もっとぶっ飛んでいたら面白かったのに。 | ||||
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バブル期の匂いがするやたらリッチな人たちと、学生運動に明け暮れる貧乏臭い人たちの対比は良かったが、異様な三角関係の中で病んでいく女性の心がいまいちピント来ませんでした。 たぶんバブル臭、学生運動からして、いまの時代にしっくり来ないので入り込めなかったのかも。 これで直木賞を受賞したらしいですが、狂気の愛とか描くと賞を取りやすい傾向、なんだろなと思ってしまいます。 小池先生はやはりショートショートが好きです。この作品は読みやすい文体ですが、内容的に真面目な恋愛ではないので途中飽きちゃいました。 | ||||
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ストーリーが飛躍しすぎているという印象を受けました。もちろん、小説だからと言われればそれまでですが、少し、がっかりしました。もう少し、現実味のあるストーリーがいいと思います。ただ、小池さんの文章は読みやすく、その点では他の作品も読んでみたいと思います。 | ||||
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著者の文体が簡潔で明澄であるために、ほとんど全ての読者が誤読している。 滅多なことではない不条理な宿命を認めて主人公は死ぬのだし、教授夫妻は平穏に老いそのままである。 極端に「いかがわしいことが大好き」な、「すべてのいかがわしさが含まれてい」るかのような全体は、殺人事件と死に包まれては終わっているものの、「清潔なトンネル」を抜けた先にも全くいかがわしい処がない。 極端に云えば、雛子は勝也と結婚すればよかったのだし、布美子は信太郎と結ばれればよかったのである。 それを奪ったのが作者だとしたら、それは確かにいかがわしいということになるのかもしれない。「文庫化にあたって訂正はしなかった」ということだけが唯一いかがわしいということなのかもしれない。 宿命の方が美しいということも確かにあるものの、やっぱりそれを破ることの方が美しいという別の書き方もあり得るだろうし、人間の悪役があまりにはっきりしすぎている。人間の側はあくまで肯定し、神や悪魔の側をでき得るだけ対象化して考察するなりそれに反抗するなりできねばならなかったのではないか。 「遠いところで目に見えない誰かが自分の意志と関係なく、ふざけた調子で喋り続けている」のが、最終盤の勝也であり布美子であるとしたら、それを彼ら自身が克服できねばならず、結局、これはそれに負けてしまう、宿命に対する敗北であると同時に敗北という宿命を描いている、それについてなら明確に描けている小説である。 | ||||
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ここ数年で呼んだ書籍の中で一番の残念な書籍と思わざるをえない内容。 恐らく多くの方が同じような印象を受けると思いますが、 まずページを読みはじめ最初の振りは期待を十分煽るものであり、 先が読みたいなと思わせるものであるが(主人公の女性の過去が書かれ始める箇所)、 そこから主人公が手紙を送り、強烈な秘密があるといいだした所までは、 文章やシーンを無理に前後させている事は我慢できたのだが (明らかに意図的に全編にわたり、シーンを無理やり細切れで前後させるので多少イライラします) 最終的に、主人公が(ネタバレになれないよう内容はぼかしますが) その重要な箇所を数時間かけて告白する、即ち、読者が一番知りたいクライマックスが ありえない内容で猛烈にガックリする。これがもう最大の失点と思う。 つまり、主人公が記者に、過去の秘密を死ぬ前に告白するのだが、 その告白を1、2とわけて書いている所が、余りに余計な言葉、表現が追加されており ただひたすらに長文に飾り立てたものにしかみえず 作者が自分の文章力自慢でもしたいのか?と思うほど、 せっかくのストーリーを、最悪の結果にしてしまった感が襲ってきます。 本当にガックリする全体の流れで、主人公の告白文の無意味な 言葉の応酬に、最後まで読むのが苦痛になりました。 本当に残念な書籍です。 | ||||
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かなりの長さで、物語が破綻なく書かれてはある。一見「力作」である。しかし、これを外国語、たとえば、英語やフランス語に翻訳し、世界に出せるか? 出したら、たんなる三文小説だろう。日本の長編小説にありがちなパターンであるが、無駄な描写でいたずらに枚数を稼いでいる感がある。本作は400字詰め原稿用紙に換算して1000枚ほどだと思うが、「情報量」は100枚程度のものである。 どの登場人物も、「物語」を語るための「道具」でしかなく、実際に生きている感じがしないし、共感もできない。本作をミステリーとして引っ張っていくサスペンス=「秘密」は、最後まで意味ありげなのであるが、その「秘密」は意外でもなんでもなく、誰でも予想のつく凡庸なものである。 70年時代とその時代を生きた人々を題材にしたということであれば、藤原伊織の『テロリストのパラソル』の方が、文学としてリアリティがある。 「浅間山荘事件」が時代背景としてあり、まるで関係あるかのように書き始められているが、あの「歴史的な事件」について、たとえフィクションでもなにか作者なりの見方があるのか、そういう興味で読み進んでいったが、結局、それは、「アクセサリー」にすぎなかった。作者がその世代に属し、それに拘りたいのだろうが、実際には、そこまで踏み込んでいない。ただ、これを情痴小説と見れば、それなりの鑑賞には耐えうる。 | ||||
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僕はこの著者のことはTV番組で初めて知り、番組翌日、直木賞受賞作品であるこの本を買った具合なので一体どういう作家か知らなかったのだが、元々ミステリー(心理サスペンス)畑の作家だと解説に書いてあった。これで納得。本書はその叙情的な題名から、恋の、凡人には想像もつかないあり方を描いたものと思いきや、さにあらず、ミステリー仕立てというか、ちゃんとこういう流れになるだけの必然性たる種も仕掛けも用意してあって、全部読み終わると「な~んだ、期待しすぎて損した」と思った。片瀬と妻の雛子との奔放な結びつきの理由も、一人の青年の出現によってなぜ軋みが生じるかも、最後の方の種明かしで全部秩序だって説明されてしまう。それが逆にこの小説を食いたらなく、つまらないものにしている。謎解き的な読み物として読むならおもしろいだろう。また主人公布美子の心の動きを丹念に追うのもいいだろうが、僕のように、そのタイトルから純文学的な期待をしすぎると期待はずれに終わる。 | ||||
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