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思いがけないアンコール



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思いがけないアンコールの評価: 1.00/10点 レビュー 1件。 Dランク
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(1pt)

奇を衒いすぎ

前回の事件の活躍で名探偵として知られるようになった学生大垣洋司の下に依頼人が訪れる。それは政界の黒幕と云われる高槻貞一郎の秘書である新津省吾という男で、高槻氏の下に脅迫状が届いた、それは4人の人間の殺人を示唆する内容だったので未然に防いで欲しいという依頼だった。大垣は先輩で名探偵である陣内とともに大槻邸を訪れる。そこは直径約200メートルの芝生の真ん中にゆっくりと回転する御堂が設えられ、その四方に館が4つ点在する奇妙な場所だった。そこで高槻の依頼を受けた1時間後、高槻が絞殺死体となって発見される。それは奇妙な事に脅迫状の文言と一致していた。早すぎる死。しかしこれは連続殺人の幕開けに過ぎなかった。

う~、ダメだったわ、これ。あまりに素人じみた文体と本格推理小説の定型を破ろうと努力する痛々しさが行間から立ち上ってきて見苦しさを感じた。
依頼人が会って1時間後に殺される、360ページ強の内容において80ページあたりで早々と挿入される読者への挑戦状(文中では宿題)、探偵の事件放棄など目新しさを狙った努力は解るが、それらがあまりにもぎこちなく感じて物語の腰を折っている感じがした。

登場人物それぞれに魅力がないのも痛いし、なによりも小説を読む物語の醍醐味というものが皆無だ。先日読んだ有栖川作品と比べると雲泥の差が歴然と解る。あまりに登場人物を駒として動かしすぎである。だから感情移入さえもできないのだ。
また犯人は思ったとおりの人物だったし、下世話なライトノベル調文体が妙に鼻につくし、苦痛を強いられた読書だった。


▼以下、ネタバレ感想

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Tetchy
WHOKS60S

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