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WIN



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【この小説が収録されている参考書籍】
WIN (小学館文庫 コ 3-4)

WINの評価: 7.00/10点 レビュー 1件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(7pt)

趣味は暴力とセックスだが、他人の暴力は許さない。ふむ!

アメリカで大人気の「マイロン・ボライター」シリーズのスピンオフ作品。マイロンを助ける立場だったウィンが主役になり、自身の一族と関わりがある難事件を自分の価値基準で解決していくミステリー・アクションである。
N.Y.の超高級アパートメントで世捨て人の暮らしをしていた身元不明の男が殺害されたのだが、その部屋にはウィンの一族が所有し、過去に盗難に遭って行方が分からなくなっていたフェルメールの名画が残されていた。しかも、現場に一族の紋章とウィンのイニシャルが入ったスーツケースがあったことから、FBIはウィンに疑いの目を向けてきた。スーツケースはかつて従姉妹のパトリシアに譲った物であり、このままではウィンとパトリシアが容疑者にされてしまう。パトリシアに確認するとスーツケースは、18歳の時にパトリシアの父と自身が遭遇した事件の時に犯人側に渡ったのだという。さらに、殺害された人物の驚愕の身元が判明し、ウィンはFBI時代の恩師から「法の枠外」での非公式の調査を依頼される。莫大すぎる資産、並外れた容姿と頭脳、圧倒的な武術を持ち、セックスと暴力が趣味というウィンは、50年以上前からつながっていた難事件を彼独特の倫理に基づいて解決していくのだった…。
まるで神話の英雄のような主人公が大活躍する物語だが、思うほどファンタジックではなく、事態の背景、捜査プロセスなどは地に足が着いている。時代を超えた複数の事件のつながりも展開に無理がなく、謎解きとしてもよくできていて、完璧すぎるヒーローに鼻白むかもしれないが、読んで損はないエンターテイメント作品と言える。
シリーズを読んでいなくても何の問題もない、現代風ミステリー・アクションであり、多くの方にオススメしたい。

iisan
927253Y1

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