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聖週間



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【この小説が収録されている参考書籍】
聖週間 (小学館文庫 フ 8-3)
聖週間 (小学館文庫)

聖週間の評価: 7.00/10点 レビュー 1件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

複雑怪奇な構成だが、動機は平凡かな?

ドイツ南部の田舎警察の妙ちきりんなコンビ「ヴァルナー&クロイトナー」シリーズの第三弾。新たな殺人事件をきっかけに解決したはずの事件に隠されていた秘密を解明していく、警察ミステリーである。
今回も、遺体を発見したのはクロイトナー巡査だった。賭けをして一般道を時速150kmで競走していた友人・ラウベルトの配送車の荷室から女性の死体が出てきたのだ。ラウベルトは被害者女性との関係を否定するのだが、前日の夜に女性がラウベルトに何かを見せているのが防犯カメラに映っていた。休暇中だったのだが現場に居合わせてしまったヴァルナー警部が捜査に手を貸す(実際は自分から関わりたがって)ことになり被害者・ハナの家を調べると、パソコンが無くなっていた。さらに、有名女優・カタリーナの自宅や家族を隠し撮りした写真が大量に見つかったのだが、カタリーナは四ヶ月前に娘・レーニが殺害されるという悲劇に見舞われていたのだった。ハナはなぜ隠し撮りしていたのか、レーニの事件との関係はあるのだろうか? ハナの身辺を洗うことからハナとカタリーナには複雑な関係があることが分かり、さらに二人に共通する因縁があるルーマニア人の若い女性が行方不明になっていることも判明し、やがて捜査は解決したとされていたレーニ殺害の真相を暴くことになる。
犯罪の様態、真相解明のプロセスが複雑で、物語はあちらこちらに広がり二転三転するのだが、最後は平凡な動機で落着するので、ミステリーとしての面白さは期待ほどではない。むしろ、ヴァルナー&クロイトナーという異色コンビのチグハグさ、コミカルなキャラクターの面白さの方が印象に残る。ただそれも、ややマンネリ感が出てきたのが残念。
あと一歩の感を免れないが警察ミステリーとしては一定の完成度があり、読んで損はない。

iisan
927253Y1

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