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ポリス・アット・ザ・ステーション



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【この小説が収録されている参考書籍】
ポリス・アット・ザ・ステーション (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ポリス・アット・ザ・ステーションの評価: 7.00/10点 レビュー 1件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

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(7pt)

くそ正義のためにくそ暴走するくそハードボイルド

北アイルランドの刑事ショーン・ダフィ・シリーズの第6作。麻薬密売人殺害事件を追ったショーンが事件の背景にある政治の闇に直面し、持ち前の突破力で解決してしまう警察ハードボイルドである。
麻薬密売人がボウガンで殺されるという奇妙な時間が発生した。麻薬密売人を処刑していた武装自警団のテロかと思われたのだが、自警団からの犯行声明はなく、しかも近隣の都市でも麻薬密売人が同様の手口で負傷させられていた。何かを隠しているらしい被害者の妻は何も語らず、警察の取調べを受けた後、失踪してしまった。捜査中に命を狙われる事態に遭遇したショーンは、カソリックである出自を生かして昔の友人たちを訪ねて情報を得ようとするが、身内である警察内部からはIRAの協力者ではないかと疑われてしまう。四面楚歌に陥ったショーンは信頼する部下のグラビー、ローソンの助けを借りて起死回生の大芝居を仕掛けるのだった…。
単純な殺人事件捜査のはずが、北アイルランドならではの政治的混乱に巻き込まれ右往左往するショーンのドタバタと、組織の論理を無視して突っ走るハードボイルドな捜査活動が両輪となり、物語のテイストが激しくドライブする作品である。前半はややスピード感にかけるのだが、それも事件の背景をしっかり描写するためのもので、激しく変化するクライマックスへのプロセスが理解しやすくなっている。
シリーズ作品だが本作だけでも十分に楽しめるので、警察ハードボイルドのファンには安心してオススメしたい。

iisan
927253Y1

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