■スポンサードリンク


黒き荒野の果て



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
黒き荒野の果て (ハーパーBOOKS)

黒き荒野の果ての評価: 8.00/10点 レビュー 1件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

■スポンサードリンク


サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

黒人が主役という以上に、真のハードボイルドとして高評価する

2作目となる本書でアンソニー賞など各賞に輝き、彗星の如くデビューした新進作家の本邦初登場。アメリカ南部で裏社会から足を洗い、今では自動車修理工場を営む黒人主人公が経済的な苦境から再び犯罪に手を出し、ギャングの抗争に巻き込まれていく傑作ハードボイルドである。
かつて裏社会で名の知れたドライバーだったボーレガードは真っ当な仕事と家族を持ち、平穏な日々を送っていたのだが、経営する修理工場が行き詰まり、金策に苦労するようになっていた。そこに昔の仕事仲間が現れて宝石店強盗を持ちかけられ、ボーレガードの運転テクニックを駆使した逃走で強盗に成功する。だが、宝石店を経営していたのはギャングのボス・レイジーで、ボーレガードたちは追われ、家族の命まで危険に晒された。窮地に追い込まれたボーレガードは愛する家族を救うために、レイジーが取引を持ちかけた、ギャング相手の危険な仕事に挑まざるを得なくなった…。
ストーリーは「これぞ、ハードボイルド」というシンプルかつオーソドックスなものだが、登場人物、エピソード、物語の展開スピードが素晴らしい。主人公の生き方、人間性、周囲の人物のキャラクター、そこに生まれる人情ドラマが生きている。それに加えて、アクション、特にカーアクションが抜群。車好きにはたまらないないだろう。さらに、タランティーノ映画を想起させるノワール風味が加わり、すぐに映画化権が話題になったというのも納得できる。
アメリカン・ハードボイルドの正統を受け継ぐ傑作としてハードボイルド、ノワールのファンには絶対のオススメだ。

iisan
927253Y1

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!