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座席ナンバー7Aの恐怖



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座席ナンバー7Aの恐怖

座席ナンバー7Aの恐怖の評価: 8.00/10点 レビュー 1件。 Bランク
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No.1:
(8pt)

密室タイムリミット・サスペンスに新趣向

前作「乗客ナンバー23の消失」が人気を呼んだドイツのサスペンス作家・フィツェックの日本での新作。舞台を旅客機に移した、前作と同じようなテイストの閉鎖空間タイムリミット・サスペンスである。
娘の出産に合わせてベルリンに向かう飛行機に乗った精神科医クリューガーは、離陸した機内で何ものかから「娘を誘拐した。娘の命を救いたければ、言う通りにしろ」という脅迫電話を受け取った。その指令とは、かつて治療した女性で同機のチーフパーサーであるカーヤの心を破壊し、ベルリン到着までに飛行機を墜落させろというものだった。恐怖に陥ったクリューガーは、ベルリンにいるかつて関係があった女性精神科医フェリに娘を捜してくれるように懇願し、また機内では何とか危機を回避できないかと狂ったように行動するのだったが、ベルリンへの到着までの時間は刻々と少なくなっていくのだった・・・。
飛行中のジェット機と地上での娘の出産という2つの出来事がリンクしながら、タイムリミット・サスペンスを盛り上げる。さらに、登場人物がみな、それぞれの心理的な闇を抱えているというサイコ・サスペンス要素が一層の不気味さを加えて、緊迫感のあるストーリーが展開される。ただ、事件の背景とか動機があまりにも吹っ飛んでいるし、誘拐された娘の出産にまつわる情景描写がグロテスク過ぎるのがちょっと興ざめである。
前作でファンになった方には、前作以上の出来だと自信を持ってオススメできる。また、タイムリミットもの、サイコサスペンスのファにもオススメだ。

iisan
927253Y1

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