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ザ・プロフェッサー



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【この小説が収録されている参考書籍】
ザ・プロフェッサー (小学館文庫)

ザ・プロフェッサーの評価: 8.00/10点 レビュー 1件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

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No.1:
(8pt)

六十八歳の死にかけた大学教授が法廷で再生する

2014年に発表された弁護士出身の新進作家のデビュー作。今、アメリカで人気を読んでいる法廷サスペンスシリーズの第一作である。
弁護士から出身校に戻り、証拠論の権威の大学教授として成功していたトムは68歳になった今、妻を亡くし、自身は膀胱がんに冒され、さらに信頼していた教え子の弁護士タイラーの裏切りにあって職を失い、絶望の中にいた。そんなとき、昔の恋人から「事故で死んだ娘一家のために、運送会社を相手どった裁判に協力して欲しい」と依頼された。40年以上も法廷を離れていた上に、自身の体調にも自信を持てなかったトムは、かつて因縁があった教え子で苦労しながら個人事務所を維持しているリックに弁護を依頼し、自らは田舎に隠棲しようとする。嫌々ながら経済的な事情から仕事を受けたリックだったが、運送会社の不正を確信し証拠集めに奔走するものの運送会社側の妨害にあい、しかも相手の弁護士が地元ではナンバーワンといわれるタイラーだったため法廷では窮地に陥った。裁判の大勢が決まり、もはやこれまでとリックが諦めかけたとき、法廷に現われたのは病をおして出てきたトムだった・・・。
正義感に溢れた行動派の若者を知恵のある老人(といっても、68歳だが)がサポートして正義を貫くという、リーガルものではありふれたパターンだが、主要人物のキャラクターが立っているし、悪役が憎らしいほど悪役なので、正義が成就されたクライマックスにはカタルシスがある。主人公が大学フットボールの名選手で、決して諦めない精神を身に付けているというのも、アメリカでは受ける、本作の大きな魅力である。また、法廷闘争がメインだがストーリーがシンプルで非常に読みやすいのもいい。
謎解きやアクションではない、リーガル・サスペンスのファンには絶対にオススメ。さらに、人はいつくになっても甦ることができるというロマンを求める人にもオススメしたい。

iisan
927253Y1

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